インストール型会計ソフトとは
インストール型会計ソフトとは、PCやサーバにソフトウェアを直接インストールして利用する会計業務ソフトウェアのことです。パッケージ型とも呼ばれます。
データは主にローカル環境で管理されるため、オフラインでも利用できます。また、システムの更新や保守は自社で行う必要がありますが、データを外部に預けないためセキュリティ面で安心です。
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【比較表】おすすめのインストール型会計ソフト
インストール型の会計ソフトを使うメリット
ここでは、インストール型会計ソフトを導入することで得られるメリットを解説します。
ソフトの月額(年額)料金がかからない
インストール型の会計ソフトは、クラウド型に比べて一般的に高いというイメージがあるかもしれません。しかし、インストール型の会計ソフトは買い切りのため、一度購入すればその後は追加の料金が発生しません。定期的な月額料金がかからないため、長期的な視点で見るとコストが抑えられるケースも多くあります。
ただし、オプションなどのサービスを受ける場合や、税率変更などの理由で更新が必要な際には別途料金が必要です。
システム障害が起こりにくい
インストール型は使いはじめる時点でソフトをダウンロードするため、普段はインターネットに接続する必要がありません。ネットの通信速度やメンテナンスに影響を受けず、システム障害が起こりにくいというメリットがあります。
またPCの性能にもよりますが、クラウド型と比較すると動作速度が早いのも特徴です。動作のもたつきによるストレスが軽減できる面もメリットといえるでしょう。
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インストール型の会計ソフトを使うデメリット
つづいては、インストール型会計ソフトのデメリットについて紹介します。
バージョンアップの手間がある
法改正などでバージョンアップが必要な場合、インストール型会計ソフトでは自動対応できないため、自社内で管理しなければなりません。また、データのバックアップに関しても同様です。
ソフトによっては自動で行えるものもありますが、基本的には手動でのバージョンアップが必要です。ただし、消費税の免税対象業者や、確定申告を税理士事務所に依頼している企業の場合は、購入時のバージョンのままで何年も使用できるケースもあります。
デバイスの制約が多い
インストール型は、1ライセンスにつき1デバイス(PC1台)のみのインストールが基本です。製品によっては2つのデバイスにインストール可能ですが、同時に使用できない場合がほとんどでしょう。また、ソフトとデバイスの相性の良し悪しもあるので、十分に検討する必要があります。
ハードディスク容量を消費する
会計ソフトをPCにインストールすると、PCのハードディスクの容量を消費します。最低でも500MB以上、容量の大きい製品だと2GB以上消費するソフトもあります。容量の少ないPCでは使えないこともあるので注意しましょう。
以下の記事では、会計ソフトのメリット・デメリットについて詳しく解説してるため、あわせて参考にしてください。
インストール型とクラウド型の違い
クラウド型会計ソフトとは、インターネット上に構築されたサービスを利用するタイプで、ネットを介してソフトを操作します。従来はインストール型会計ソフトが主流でしたが、近年ではクラウド型がシェアを拡大しています。
インストール型会計ソフトとクラウド型会計ソフトの違いは以下のとおりです。
種類 |
インストール型 |
クラウド型 |
料金 |
買い切り (パッケージorインストール購入) |
継続課金 |
ネットワーク環境依存度 |
左右されない |
左右されやすい |
バージョンアップ |
手動 |
自動 |
利用デバイスの制限 |
基本PCのみ |
PC・タブレット・スマホなどに対応 |
利用台数の制限 |
あり(基本1台1ソフト) |
なし(アカウント単位の管理) |
ハードディスク容量 |
PCにインストールするため 使用容量が多い |
端末にはデータを残さないので ほとんど容量を消費しない |
以下の記事では、クラウド型会計ソフトのおすすめ製品や選び方について解説しています。クラウド型について詳しく知りたい方は、あわせて参考にしてください。
【比較表】おすすめのインストール型会計ソフト
ここでは、おすすめのインストール型会計ソフトを紹介します。まずは、提供形態や機能などを一覧にした比較表を見てみましょう。
比較表で紹介した製品情報をまとめて入手したい方は、以下のボタンから一括資料請求をご利用ください。
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つづいて、各製品の特徴を詳しく見ていきましょう。気になる製品は緑の「+資料請求リストに追加」ボタンでカート追加しておき、あとからまとめて資料請求ができるので、製品選びにご活用ください。
《MJSLINK DX 財務大将》のPOINT
- 管理会計機能が充実し、オプションが豊富な財務システム
- 多彩なモジュールと豊富なオプション
- 建設工事業、公益法人等の業種特有の会計基準にも対応
「MJSLINK DX 財務大将」は、株式会社ミロク情報サービスが提供する会計システムです。セグメント管理やプロジェクト管理などを行える管理会計機能が充実しています。さらに、銀行口座やクレジットカードの取引明細を取得して自動仕訳を行う機能や、経費精算データの連携機能などの豊富なオプションも用意されているので、業務内容にあわせたシステム構成が可能です。
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《EXPLANNER/Ax会計》のPOINT
- 煩雑な経理業務の省力化を促進
- 業務の効率化を図り、決算早期化を実現
- 強力な管理会計機能により、スピーディな経営判断を支援
日本電気株式会社(NEC)が提供する「EXPLANNER/Ax」は、会計をはじめ、販売や人事、債権・債務など幅広い業務に対応するERPシステムです。グループ会計や複数帳簿機能など幅広い会計業務を支援します。予測仕訳や非会計仕訳、多段階配賦など管理会計機能も搭載されており、大規模な企業に適しています。
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《Galileopt DX 財務大将》のPOINT
- 豊富なビジネスプロセスモジュールを搭載
- 企業の成長に合わせた柔軟なシステム構築が可能
- インボイス制度やスキャナ保存など、制度改正にも迅速に対応
「Galileopt DX 財務大将」は、株式会社ミロク情報サービスが提供する会計システムです。管理会計と制度会計に対応しており、日常業務からデータ連動までカバーし、財務分析や経営分析を簡単に行えます。また、既存システムや組織風土にあわせてカスタマイズも可能です。
参考価格:ベンダーに問い合わせください。
《ACT-Potentia》のPOINT
- 最大限に活用するためのコンサルティングを実施
- グループ経営における会計情報管理を支える多彩な機能を搭載
- 導入後の確実かつ安定した運用に加え制度や経営環境変化にも対応
「ACT-Potentia」は、株式会社ビジネスブレイン太田昭和が提供する会計パッケージです。カスタマイズなし、もしくは最小限のアドオンで導入が可能です。複数のユーザーが同一環境を利用できたり、多通貨と多言語、IFRS(国際財務報告基準)に対応していたりなど、グループ企業の会計をサポートする機能が備わっています。また、システムを最大限活用するためのコンサルティングを行っています。
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《Biz∫会計》のPOINT
- グループ会社共通のシステムで連結決算業務が効率化
- 最大限に標準機能を活用し、短期間・低価格での導入が実現
- 電子帳簿保存法等、迅速に法的要件へ対応
株式会社NTTデータ・ビズインテグラルが提供する「Biz∫会計」は、個別会計にくわえグループ会社の連結や財務分析まで対応する財務会計パッケージです。グループ会社ごとに異なる会計システムを運用している場合でも、各社のデータを共通データベースに集約し、一元管理します。連結決算前にデータベースで残高不一致などの確認ができるため、決算業務の効率化につながります。
参考価格:ベンダーに問い合わせください。
《ACT-Journal CONNECT》のPOINT
- 社内に分散した会計仕訳ルールを集約化して可視化を実現
- 会計基準変更時も本製品対応のみでメンテナンス負荷を軽減
- 多彩なI/Fとアドオン不要の設定で導入/運用コストを大幅軽減
株式会社ビジネスブレイン太田昭和が提供する「ACT-Journal CONNECT」は、グループ企業のさまざまな基幹システムと連携し、情報を集約することで会計システムを補助します。会計基準変更や事業拡張の際は、既存システムを改修せずにシステム間のインターフェースを統合することで対応できます。
参考価格:10,000,000円~50,000,000円
《ACT-NetPro》のPOINT
- 自社にフィットした会計導入を目指す中堅企業に最適
- グループ全体、子会社全体で会計基盤を統一する企業へ柔軟適合
- 業務改善とIT活用の連携で目的実現に最適なシステムを実現
「ACT-NetPro」は、株式会社ビジネスブレイン太田昭和が提供する経営会計情報システムです。財務会計や管理会計、IFRSに対応しています。グループ全体の会計管理基盤を統一し、会計データを一元管理します。これによりデータ共有がしやすくなり、意思決定の迅速化が可能です。
参考価格:10,000,000円~100,000,000円
《PCAクラウド 会計》のPOINT
- 金融機関の取引明細に関する仕訳処理の手間を大幅に削減
- より使いやすく進化。快適な業務環境を実現
- ワンクリックで直接送信可能。安心・効果的な電子申告機能
ピー・シー・エー株式会社が提供する「PCAクラウド 会計」は、経営者や会計事務所向けの会計ソフトです。年次経営分析推移表や月次経営分析推移表、予算分析表など、経営分析に役立つ帳票や資料を作成できます。また、専用ソフトを使用せずに電子申告をワンクリックで行えます。
参考価格:月額17,820円~/ユーザー(税込み)
《PCAクラウド 公益法人会計》のPOINT
- 公益法人の特殊な会計処理に最適化された基本機能
- バージョンアップで使いやすくなりセキュリティ性も向上
- 他の会計・経理システムと連携してさらなる効率化を実現
同じくピー・シー・エー株式会社が提供する「PCAクラウド 公益法人会計」は、公益法人の会計処理に特化した会計処理ソリューションです。内部取引消去機能や承認権限の細かな設定機能など、公益法人に必要とされる機能を搭載しています。製品名にクラウドと表記されていますが、オンプレミス環境向けのパッケージラインナップも用意されています。
参考価格:クラウド版の場合:月額21,120円~/ユーザー(税込み)
《SuperStream》のPOINT
- 連結決算や損益管理、キャッシュ・フローといった情報管理を実現
- IFRS(国際会計基準)にも対応
- 柔軟なコード体系で管理会計コードまでも保持可能!
株式会社日立システムズが提供する「SuperStream」は、IFRS対応の統合業務パッケージです。多くの導入実績から得た豊富なノウハウをもとに、財務会計や管理会計に対応した機能を搭載しています。そのほか、固定資産やリース資産管理も可能です。
参考価格:5ユーザーライセンスの場合:5,000,000円(税抜き)※構築費用別途
以下の記事では、おすすめの会計ソフトを人気ランキング順に紹介しています。提供形態問わず、さまざまな会計ソフトを比較したいという方は、ぜひご覧ください。
まとめ
インストール型、クラウド型それぞれに強みとなる特徴や機能があります。導入を検討する際は、どちらが自社に適しているか十分に吟味しましょう。
なお、最適な会計ソフトを導入するためには複数企業の製品を比較することが大切です。資料請求を活用のうえ、気になった製品は見積もり依頼をしてみましょう。