名刺管理をエクセルで行う際のメリットと注意点
名刺管理をエクセルで行う場合、コストダウンのメリットもありますが、注意点も多くあります。作り方の前に、どのような点に気を付ければよいのかを整理しましょう。3つの注意点をそれぞれ見ていきましょう。
エクセルのメリット
- ■初期コストがかかりにくい
- ■項目や書式を自由にカスタムできる
- ■テンプレートを使えば導入が比較的簡単
もともとエクセルを導入している企業が多いため、導入の金額的コストは発生しにくく、導入のハードルが低いのが特徴です。
エクセルのデメリット
導入が簡単なエクセルですが、運用・管理の面では負担が大きく、注意が必要です。導入の際は以下の点が問題ないか確認しましょう。
処理速度の低下リスク
エクセルは大量のデータ処理に不向きです。そのため、名刺のデータ量が多くなると、処理速度の低下を招く可能性が高くなります。
セキュリティ上のリスク
エクセルでの名刺管理にはセキュリティリスクが伴います。
データをパソコンに保存すると紛失時に情報流出するリスクがあります。名刺データを保管するエクセルファイルに鍵をかけたとしても第三者に開けられる可能性があることも忘れないでください。近年では、パスワード解読ツールがインターネットで簡単に入手できるようになり、人が設定したパスワードでは容易に解読されてしまいます。
入力の手間や誤入力リスク
名刺データをエクセルに入力する場合、全て手入力になるので入力の手間が発生し、ミスが発生する可能性も高くなります。名刺管理ソフトによっては写真を取るだけで自動入力できるものもあるので、手動管理の手間が気になる方は検討をしてみましょう。
会社やチームとの共有がしづらい
1つのファイルを更新するため、最新のデータをリアルタイムで他メンバーと共有することに不向きです。クラウドでの管理に切り替えるなど、管理方法を徹底する必要があります。
名刺管理ソフトの利用の検討
管理する名刺の枚数が多くなり、エクセルでの名刺管理に限界を感じた場合は、名刺管理ツールの利用を検討しましょう。
名刺管理ツールの中にはスマホのカメラやスキャナで名刺を画像化し、OCR機能によって自動的に文字内容含めデータ化されるので、手入力と比べると誤入力のリスクが低く、手間も省けるでしょう。
製品によっては、オペレータが名刺データの入力を行うオプションサービス付きのものがあり、高い正確性を期待できます。各種製品情報は以下のボタンより資料請求が可能なので、比較したい方は利用ください。
\ 名刺管理ソフト の製品を調べて比較 /
製品をまとめて資料請求!
資料請求フォームはこちら
資料請求した製品の比較表が無料で作成できます
名刺管理をエクセルで行う方法
名刺管理をエクセルで行う際、いくつかポイントがあります。管理表を自作する際の4つのポイントをそれぞれ解説します。
1.項目設定
名刺に記載されている情報を項目に設定します。名刺を交換した人やその日付、備考欄も設けましょう。名刺管理を営業先・テレアポリストに活用したいのであれば、業種やジャンルといった属性を項目に追加します。
一般的に設定される項目は以下のとおりです。
- ■会社名
- ■部署
- ■役職
- ■氏名
- ■電話番号
- ■メールアドレス
- ■URL
- ■住所
- ■交換日
- ■交換者
- ■備考
- ■業種、ジャンル
2.入力・参照の効率化
エクセルには表の作成・参照を効率化する機能を搭載しています。名刺管理においては以下のように活用できます。
- 表へのデータ入力を効率化したいとき
-
- 1.入力範囲のセルを選択後、「データ」タブ→「フォーム」を選択
- 2.表示されるウォーニングメッセージでは「OK」をクリック→入力フォームが表示される
- 3.フォームに入力後Enterを押せば、セルに反映される
- 住所から都道府県の情報を抽出したいとき
-
- 1.セルD2の住所からセルC2に都道府県名を抽出するとき、C2セルに次の式を入力
=IF(MID(D2,4,1)=”県”,LEFT(D2,4),LEFT(D2,3))
- 会社の社名にフリガナを付けたいとき
-
- 1.セルA2の会社名のフリガナをセルB2に記入したいとき、セルB2に次の式を入力
=PHONETIC(A2)
3.複数人での共有・操作設定
エクセルで名刺管理する場合、複数人での操作を見越してあらかじめ設定を変更しておくのをおすすめします。複数人での共有・操作に便利な設定は以下のとおりです。
- ブックの共有
- この設定を行えば、複数人での同時編集が可能です。
-
- 1.タイトルバーにある「ブックの共有」をクリック
- セルに制限をかける
- 誤操作によるセルの削除や書式の崩れを防ぐ設定です。
-
- 1.入力可能なセルをすべて選択し、右クリック→「セルの書式設定」を選択
- 2.「保護」の項目内の「ロック」のチェックを外し、ロックを解除
- 3.タイトルバー内の「校閲」を選択
- 4.シートの保護画面の表示後、「ロックされたセル範囲の選択」「ロックされていないセル範囲の選択」の2つにチェックを入れる→「OK」をクリック
4.パスワード設定
名刺は個人情報であるため、セキュリティ対策は必須です。ファイルに鍵をかけ、情報の流出防止に努めてください。鍵のかけ方は以下のとおりです。
- 1.名前を付けて保存を選択
- 2.「保存」の隣にある「ツール」をクリック
- 3.「全体オプション」を選択後、パスワードを設定
関連記事
watch_later
2023.09.11
【法人・個人】名刺管理ソフト19選を比較!選ぶ際の注意点も
続きを読む ≫
名刺管理を適切に行い、業務を効率化!
名刺管理をエクセルで行う際のポイントは以下のとおりです。
- ■項目の設定
- ■入力、参照機能の活用
- ■複数人での利用による共有、操作の設定
- ■パスワードの設定
また、Googleのスプレッドシートを活用して名刺管理する方法もあります。エクセルと酷似した機能や使用感をもちつつ、インターネットさえ接続できれば利用できるという汎用性の高さが魅力です。無料で利用できるため、自社の名刺管理のフォーマットを定めていくフェーズの企業にもおすすめの方法といえます。
ただし、エクセルでの名刺管理には処理速度の低下・セキュリティ・入力工数の増加や誤入力といったリスクが伴うのを覚えておきましょう。
そういったデメリットを解決できるのが名刺管理ソフトです。効率的な管理を実現するため、まずは名刺管理ソフトの比較検討のため資料請求をしてみましょう。