ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■よく使う場面別
- 外来の診察とオーダ入力が中心:ウェブカルテⅡ、MALL
- 病棟の看護記録と経過表を重視:ウェブカルテⅡ、HOPELifeMark-MX、HOPECloudChartⅡ
- リハビリや栄養など多職種の記録が多い:ウェブカルテⅡ、DS KARTE
- ■入力を助ける仕組み別
- テンプレートやセットで入力:ウェブカルテⅡ、MALL、HOPECloudChartⅡ、DS KARTE
- タブレットからカルテを利用できる:Medicom-CKⅡ、Wing
外来での中小病院向け電子カルテの使い方
外来では、受付で患者を登録し、医師が診察内容を記録してオーダを出し、会計へつなぐ流れで電子カルテを使います。外来の業務を3つの段階に分けて、それぞれの使い方を確認しましょう。
受付での患者登録と診察記録の入力
外来の受付では、保険証やマイナ保険証の情報を確認し、初診の患者は基本情報を登録して、診察の待ち一覧に追加します。電子カルテと受付の仕組みが連携していれば、受付済みの患者が医師の端末にも順番どおり表示されます。
診察では、医師が症状や所見、診断をカルテに記録します。再診の患者であれば、前回までの経過や検査結果を同じ画面に並べて確認しながら診察できます。問診票の内容を取り込んだり、前回の記録を参照しながら記載したりできれば、入力の手間を減らせるでしょう。よく使う記載の型はテンプレートとして登録しておくと、記載の内容も医師の間でそろいやすくなります。
処方や検査のオーダ入力
オーダとは、処方や検査、画像撮影などを各部門に依頼する指示のことです。医師が電子カルテでオーダを入力すると、薬剤部門や検査部門、放射線部門に指示が届き、紙の伝票を回す必要がなくなります。
よく出す処方や検査の組み合わせは、セットとして登録しておくと、選ぶだけで入力できます。入力時に、薬の重複や飲み合わせ、アレルギーの情報を確認する仕組みがあるかは製品によって異なるため、導入前に確かめておきましょう。
会計と医事システムへの連携
診察とオーダの内容は、医事会計システム(診療費の計算や診療報酬の請求を行うシステム)へ送られ、会計の計算に使われます。電子カルテで入力した内容がそのまま反映されるため、紙の伝票から転記する作業を減らせます。入院患者の場合も、病棟で実施した処置や投薬の記録が医事会計システムへ送られ、入院費の計算に使われる仕組みです。
ただし、入力漏れや病名の不足があると、会計や請求の段階で確認の手間が生じます。医事課の職員が電子カルテの記録を参照し、不明な点を医師に確認する手順を決めておくと、会計の待ち時間や請求の差し戻しを抑えることにつながります。
病棟での電子カルテの使い方と看護記録
中小病院の病棟では、入院から退院までの指示と記録を電子カルテで共有します。医師と看護師が同じ情報を見ながら、日々の指示と実施を確認していく流れを、3つの場面に分けて紹介します。
入院時の登録と医師の指示
入院が決まると、病室とベッドを割り当て、入院の目的や予定期間、既往歴などを電子カルテに登録します。医師は、点滴や処方、検査、食事、安静度などの指示を入力し、病棟の看護師がその指示を受けて確認します。
指示の変更や中止も電子カルテ上で行うため、誰がいつ変更したかが記録に残ります。口頭で指示を出した場合は、後から電子カルテに入力して医師が確認する手順を、院内のルールとして決めておきましょう。夜間や休日の指示も同じ流れで扱えるよう、当直医の確認方法まで決めておくと安心です。
看護記録と経過表の入力
看護師は、体温や血圧などのバイタルサイン、食事や排せつの状況、観察した内容、ケアの実施を電子カルテに記録します。経過表(温度板)と呼ばれる画面では、こうした情報を日付ごとに一覧で確認できます。勤務の交代時には、次の勤務者が経過表で前の勤務帯の変化を確認できるため、申し送りで伝える内容を要点に絞れます。
ベッドサイドでタブレットやノートパソコンから入力できると、ナースステーションに戻ってまとめて入力する手間を減らせます。看護計画や看護必要度の評価など、看護部門特有の記録をどこまで電子カルテで扱えるかは、製品ごとに確認が必要です。
退院時サマリーと情報提供
退院が近づくと、入院中の経過や治療内容、退院後の注意点をまとめた退院時サマリーを作成します。電子カルテに入院中の記録が蓄積されているため、必要な情報を引用しながら作成できます。
転院先や紹介元の医療機関、在宅療養を支える事業所へは、診療情報提供書などで情報を引き継ぎます。国は電子カルテ情報共有サービスで、退院時サマリーや診療情報提供書を電子的にやり取りする仕組みを整備しているため、対応状況もあわせて確認しておくとよいでしょう。
部門や多職種での電子カルテの使い方
中小病院では、医師と看護師以外にも、多くの職種が電子カルテを使います。各部門が電子カルテのどの情報を参照し、何を記録するかを知っておくと、院内の情報のやり取りを円滑に進められます。
薬剤部門での処方確認と服薬指導
薬剤師は、医師が電子カルテで入力した処方を受け取り、量や飲み合わせを確認したうえで調剤します。疑問がある場合は、電子カルテ上で医師に問い合わせた内容と回答を記録しておくと、後から経緯を確認できます。
入院患者への服薬指導の内容や、持参薬の確認結果も電子カルテに記録します。看護師や医師がその記録を参照すれば、薬に関する情報を職種の間で共有しやすくなります。退院時の薬の説明内容も残しておくと、退院時サマリーを作成する際の材料として活用できます。
検査・放射線部門での結果の返却
検査部門や放射線部門は、電子カルテから届いたオーダをもとに検査や撮影を行い、結果を電子カルテに返します。医師は外来の診察室や病棟の端末から結果を確認できるため、結果の紙を取りに行く手間を減らせます。
検査機器や画像を管理するシステムと電子カルテが連携しているかどうかで、結果を取り込む方法は変わります。既存の部門システムとどのように接続できるかは、導入前にベンダーへ確認しておきましょう。結果に異常値があった場合に、医師へ知らせる表示の仕組みがあるかも確かめておきたい点です。結果を確認したかどうかを記録できると、見落としの防止にも役立ちます。
リハビリや栄養部門の記録
リハビリ職は、医師の指示にもとづいて実施した訓練の内容や評価を、電子カルテに記録します。栄養部門では、食事の指示を受けて献立を管理し、栄養指導の内容を記録します。
こうした多職種の記録を一つの電子カルテに集めると、カンファレンスで患者の状態をまとめて確認できます。リハビリや栄養の記録を電子カルテ本体で扱うか、部門システムで扱うかは製品によって異なるため、自院の病床の種類にあわせて確認しましょう。
中小病院の職員が電子カルテを使いこなす準備
電子カルテの使い方を職員に定着させるには、操作の研修に加えて、入力を助ける設定や、困ったときに頼れる仕組みを用意することが大切です。導入時と運用開始後に進めておきたい準備を紹介します。
職種別の操作研修
電子カルテの操作研修は、全職員を一度に集めるより、医師、看護師、医事課、部門スタッフなど職種ごとに分けて行うと、それぞれがよく使う画面に絞って練習できます。架空の患者を使って、実際の業務の流れどおりに操作してみることが効果的です。
夜勤のある看護師や非常勤の医師など、研修の時間を取りにくい職員への対応も考えておきます。研修の日程を複数設ける、操作の動画を用意するといった工夫が考えられます。稼働直後は、操作に慣れた職員やベンダーの担当者が各部署を回って質問に答える期間を設けると、現場の不安を和らげられます。
テンプレートとセットの登録
よく使う記載の型や、処方・検査の組み合わせをテンプレートやセットとして登録しておくと、入力の手間を減らせます。診療科や病棟ごとに必要なものを洗い出し、稼働前に準備しておくとよいでしょう。
一方で、職員が個別に登録を増やしていくと、似たセットが乱立して探しにくくなる場合があります。登録や変更を誰が承認するかを決め、定期的に整理する担当を置いておきましょう。薬剤の採用や中止にあわせてセットの中身を見直す流れも、薬剤部門と決めておくと安全です。
マニュアルと院内の問い合わせ窓口
操作マニュアルは、ベンダーの資料をそのまま配るより、自院の運用にあわせて、職種ごとによく使う操作をまとめ直すと活用されやすくなります。画面の写真を入れ、手順を短くまとめると、忙しい場面でも参照できます。電子カルテのバージョンアップで画面が変わった際は、マニュアルも更新する担当を決めておきましょう。
操作で困ったときに相談できる院内の窓口も決めておきましょう。操作に慣れた職員を各部署に置き、ベンダーへの問い合わせは決まった担当者がまとめて行う形にすると、同じ質問への対応を共有できます。
現場の使いやすさで比べる中小病院向け電子カルテ
外来・病棟・部門のどの場面で使いやすいか、入力を助ける仕組みはあるかを比べやすいよう、この記事で紹介する電子カルテを一覧にまとめました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| ウェブカルテⅡ | 過去カルテを見ながら入力でき、病棟患者マップから看護機能を操作可能 |
| Medicom-CKⅡ | シンプルな画面でクリック数を削減。バイタルや食事などの一括入力に対応 |
| MALL | ユーザーごとにカルテ画面のレイアウトを変更でき、問診票のテンプレート登録が可能 |
| HOPELifeMark-MX | 看護管理や看護カルテ、経過表など看護の過程を支援する機能がそろう |
| HOPECloudChartⅡ | パソコンに不慣れな職員向けにスタートガイドや学習CDなどの学習プログラムを用意 |
| DS KARTE | リハビリ・透析機能が一体化。統合チャートで診療記録を時系列にまとめて確認できる |
| 電子カルテシステムER | カルテ2号紙を想定した画面構成で、紙カルテと近い感覚で操作できる |
| Wing | 手書き入力や音声認識に対応。タブレットなどデバイスを問わず利用できる |
| Web型電子カルテシステム | 医師の業務フローを支援する診療支援機能と、多様な現場に適応する専門機能群を搭載 |
外来から病棟まで使いやすい中小病院向け電子カルテ
外来の診察やオーダ、病棟の看護記録、多職種の記録など、日々の業務で操作しやすい工夫がある製品を紹介します。職種ごとの使い方を思い浮かべながら比べてみてください。
Medicom-CKⅡ
- シンプルで使いやすい操作性。中小規模病院に特化した機能性
- チーム医療に必要な機能を搭載!環境に合わせた使い方を実現
- Web型電子カルテなので、離れた場所でも情報共有が可能
ウィーメックス株式会社が提供する「Medicom-CKⅡ」は、新人スタッフや非常勤医師でも操作を覚えやすい画面を求める一般・療養型中小規模病院向けのWeb型電子カルテシステムです。必要な患者情報を一画面にまとめ、画面切替やクリック数を減らす設計です。バイタルや食事などの情報は一括入力でき、同じ情報を何度も入力する手間を省けます。PC・タブレット・スマートフォンで利用でき、文字サイズの拡大やメニューバーのユーザー設定にも対応しています。
MALL (株式会社パシフィックメディカル)
- 2,664種類もの設定項目で病院ごとの運用にフィット!
- 約150社の他社システムと他社検査機器と連動可能!
- 20年以上・約200件の導入実績!継続率は99%!
HOPELifeMark-MX (富士通株式会社)
- 現場の情報活用を推進する使いやすいユーザーインターフェース
- 地域ぐるみのケアを可能にするシステム連携機能
- トータルコストを軽減し、安定稼働する仮想化サーバ―を採用
HOPECloudChartⅡ (富士通株式会社)
- すぐに使えるように専門の学習プログラムやサポートが揃っている
- ユニバーサルデザインの優しい画面で直感的に操作できる
- 病院形態に合わせて柔軟に選べる豊富なオプション機能
DS KARTE (大新技研株式会社)
- 文書の作成から管理まで全て解決できるシステム!
- 職員間の情報共有に最適なPメール機能を搭載!
- 一画面でまとめて確認できる統合チャート機能!
電子カルテシステムER (株式会社ワイズマン)
- 複数の医師やスタッフが適時、情報チェックできる!
- 受付や診療がスムーズに進行し待ち時間の短縮に繋がる!
- オーダーや他部門の記録を引用できて転記作業が軽減!
Wing (株式会社ライブワークス)
- システムトラブルの発生なし!24時間・365日の安定稼働実績!
- デバイスを問わず運用!スマートデバイスで往診対応も!
- サーバーひとつで同一法人の複数施設の業務を実現!
Web型電子カルテシステム (ソフトマックス株式会社)
- 自社開発の総合医療情報システムの中核
- 医師の業務フローを支援する診療支援機能
- 多様な医療現場に適応する専門機能群を搭載
まとめ
中小病院向け電子カルテの使い方は、外来の受付から診察、オーダ、会計まで、病棟の入院登録から看護記録、退院時サマリーまでを一続きの流れとして扱う点が特徴です。薬剤や検査、リハビリなど部門の職員も同じ記録を参照します。職種別の研修やセットの登録、マニュアルの整備で使いこなしの準備を進めましょう。よく使う場面や入力の仕組みを比べながら、自院にあう電子カルテを検討してください。

