旅費精算の処理でつまずきやすいポイント
旅費精算は交通費の経路や規程との照合が絡むため、通常の経費精算よりも確認作業が増えやすい業務です。まずはつまずきやすい点を整理します。
交通費の算出方法
電車やバス、飛行機などを組み合わせた出張では、経路によって運賃が変わるため、申請内容が最安経路や規程に沿った経路になっているかを一件ずつ確認する作業が発生しやすくなります。手入力での確認は、確認漏れや入力ミスにつながる場合があります。
特急料金やグリーン車料金の扱いは企業によって規程が異なり、役職や出張目的によって可否が分かれるケースもあります。担当者が規程内容を都度確認しながら処理する必要があり、出張件数が多い企業ほど負担が大きくなりやすい傾向にあります。地図アプリや乗換案内アプリの検索結果と申請内容を一件ずつ照合する作業を担当者が担っている企業も少なくありません。
出張旅費規程との整合
出張旅費規程には、日当の金額や宿泊費の上限、交通手段の選択基準などが定められていますが、申請内容が規程と一致しているかを目視で確認する作業には手間がかかります。規程の改定があった場合、周知が徹底されないまま古い基準で申請されるケースも起こり得ます。
役職ごとに上限額が異なる企業では、申請者の役職に応じた基準を一件ごとに照合する必要があります。確認作業が複数の担当者にまたがると、判断基準にばらつきが生じる場合もあるため、統一した確認体制が求められます。判断に迷うケースが発生した際の相談先をあらかじめ決めておくと、担当者ごとの解釈の違いを防ぎやすくなります。
経費精算システムで旅費精算を効率化する仕組み
経費精算システムには、旅費精算特有の負担を軽減するための機能が搭載されている場合があります。代表的な仕組みを確認します。
ICカード連携による交通費取込
交通系ICカードの利用履歴を読み込み、交通費として自動反映できる機能があると、手入力による転記作業を減らせる場合があります。乗車区間や金額をシステムが取得するため、入力ミスの防止にもつながります。
ICカードでの読み取りに対応していない交通機関を利用した場合は、手動での入力が必要になるため、対応範囲を事前に確認しておくことが重要です。定期区間の控除など、企業ごとに異なる計算ルールに対応できるかもあわせて確認しましょう。バスやタクシーなどICカード非対応の交通手段が多い地域で出張が発生する場合は、手入力時の操作性も比較材料の一つといえます。
出張申請と精算の一元管理
出張の事前申請から精算までを同じシステム内で管理できると、申請内容と実際の精算額を照合する手間を減らせる場合があります。承認済みの申請内容が精算画面に反映される仕組みであれば、二重入力を避けやすくなります。申請から承認、精算までの各段階の処理日数が記録される仕組みがあると、どの工程で時間がかかっているかを把握しやすくなります。
宿泊費や日当の上限額をシステム側にあらかじめ設定しておくことで、規程を超える申請があった場合に自動でアラートを表示できる場合があります。目視での照合作業を減らせるかどうかは、選定時の比較ポイントの一つです。設定できる条件の細かさは製品によって差があるため、自社の規程を反映できるかを事前に確認しておくとよいでしょう。
旅費精算のフローを整理する視点
システムを導入する前に、現状の申請から承認までの流れを整理しておくと、必要な機能を見極めやすくなります。フロー整理のポイントを紹介します。
事前申請から承認までの流れ
出張前の申請、上長承認、出張後の精算申請という一連の流れがどの段階で滞りやすいかを洗い出すことが、システム選定の前提です。承認者が出張中で対応できないなど、承認が滞留する要因を把握しておく必要があります。担当者間で確認できるフォロー体制を整えておくと、承認者が不在の場合でも処理が止まりにくくなります。
スマートフォンから申請・承認ができる仕組みがあれば、外出先や出張先からでも対応しやすくなる場合があります。承認フローを複数段階で設定できるかどうかも、組織の承認体制に合わせて確認しておきましょう。代理承認の機能があれば、承認者が長期出張や休暇で対応できない期間でも処理を進めやすくなります。
領収書のない交通費への対応
電車やバスの運賃は領収書が発行されないことも多く、申請内容の裏付けをどう確保するかが課題になりやすい部分です。ICカードの利用履歴データを証跡として扱えるシステムであれば、確認の手間を減らせる場合があります。
領収書が必要な範囲を社内規程で明確にし、システム側でも領収書添付の要否を経路や金額に応じて自動で判定できると、申請者・承認者双方の確認作業を軽減できる可能性があります。運用ルールとシステム設定をあわせて整えることが望まれます。経理部門と情報システム部門が連携し、税務上必要な証跡の範囲を確認しておくことも欠かせません。運用開始後にトラブルが起きた場合の問い合わせ窓口を、経理部門と情報システム部門のどちらが担うかも事前に整理しておくと安心です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で経費精算システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
経費精算システムを選ぶ際に確認したい機能
旅費精算を効率化する目的でシステムを選ぶ際は、機能の充実度だけでなく自社の運用に合うかどうかを確認する必要があります。
交通系ICカードの読み取り精度
ICカードリーダーやアプリでの読み取り精度は製品によって差があり、乗換が多い経路では区間の取得が正確に行われるかを事前に確認しておくことが望まれます。読み取りに失敗した場合の手動修正のしやすさも、あわせて確認したい点です。
対応するICカードの種類が自社の従業員の利用範囲をカバーしているかも重要です。地方の交通系ICカードに対応していない場合、出張先によっては手入力が必要になる場合があるため、利用実態に照らして確認しましょう。出張の多い拠点や地域があらかじめ分かっている場合は、その地域の交通事情に合わせて対応状況を確認しておくと安心です。
規程違反のチェック機能
申請内容が旅費規程の上限額や交通手段の基準を超えていないかを自動で判定する機能があると、承認者による目視確認の負担を軽減できる場合があります。判定条件を役職や部署ごとに細かく設定できるかどうかも確認が必要です。
チェック機能はあくまで規程との照合を補助するものであり、出張目的や特殊事情による例外対応は人による判断が必要になる場合があります。システムと運用ルールを組み合わせて活用する姿勢を持つことが大切です。例外を承認した際の記録を残しておくと、後日の監査や規程見直しの際にも参照しやすくなります。
導入後に定着させるための運用ポイント
システムを導入しても、運用ルールが曖昧なままでは定着しにくい場合があります。導入後に意識したいポイントを整理します。
申請ルールの明文化
どの経路を選ぶべきか、領収書が必要な範囲はどこまでかといった判断基準を明文化し、従業員に周知しておくことが定着の前提です。ルールが曖昧なままでは、システムを導入しても申請内容にばらつきが生じる場合があります。新入社員や異動者向けに、申請手順をまとめた資料をあらかじめ準備しておくと、問い合わせ対応の負担も抑えやすくなります。
マニュアルを整備するだけでなく、システム画面上に入力例やガイドを表示できる機能があれば、従業員が迷わず申請しやすくなる場合があります。問い合わせ窓口をあらかじめ用意しておくことも、定着を支える取り組みの一つです。
利用状況の可視化
申請から承認、精算までの処理状況をダッシュボードなどで可視化できると、滞留している申請の把握や、部署ごとの旅費傾向の分析に役立つ場合があります。経営層への報告資料としても活用しやすくなります。
可視化した情報をもとに、承認フローの見直しや規程改定の検討につなげることもできます。導入時だけでなく、運用開始後も定期的にデータを確認し、改善につなげる姿勢が求められます。部署間で処理時間に差が見られる場合は、その要因を確認し、運用面の改善につなげることも検討しましょう。特定の担当者に確認作業が集中していないかも、可視化されたデータから読み取れる場合があります。
旅費精算の処理を効率化するシステムを紹介
旅費精算の処理を効率化するには、自社の出張規程に合ったシステム選定が重要です。代表的な製品を紹介します。
楽楽精算
- 経費精算をAIで自動化:領収書撮影だけでAIが不備をチェック&申請
- 今の運用を変えずシステム化:高い柔軟性で既存フローを再現
- 徹底したサポート:専任担当が2か月無償で導入~定着までサポート
株式会社ラクスが提供する「楽楽精算」は、経費精算・旅費精算に対応したクラウド型システムです。交通系ICカードやスマートフォンアプリと連携した交通費の自動入力機能や、旅費規程に基づいた自動チェック機能を備えており、申請・承認業務の処理時間短縮につなげられます。
TOKIUM経費精算
- 領収書をスマホで撮って入れるだけ。のり付け作業は一切不要!
- あらゆる会計ソフトと連携が可能!
- 電子帳簿保存法への対応と同時にペーパーレス化を実現!
株式会社TOKIUMが提供する「TOKIUM経費精算」は、領収書やレシートのデータ化を軸にした経費・旅費精算システムです。撮影した領収書の入力をオペレーターが代行するサービスを備えており、経理担当者による内容確認作業の負担軽減を図れます。
WAVE225旅費・経費精算/稟議
- 「使いにくい」をなくす。貴社の業務に寄り添う経費精算システム
- 従業員数の多い企業ほど、コストを抑えやすいライセンス体系
- 18年連続シェアNo.1!(※)、『 intra-martは将来的な対応力』も◎
株式会社NTTデータ ウェーブが提供する「WAVE225旅費・経費精算/稟議」は、自社の旅費規程や業務内容にあわせて柔軟にカスタマイズできるクラウド型の旅費・経費精算システムです。稟議機能も含まれており、出張申請から精算、決裁までの一連の処理を1つのシステム内で進められます。
通勤費管理クラウドbyNAVITIME (株式会社ナビタイムジャパン)
- 全国の路線バスポール位置を100%検索可能
- 免許証の期限管理とリスク回避をサポート
- 通勤経路の公平な自動選択・登録
kincone (株式会社ソウルウェア)
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- iOS/NFC対応Androidでスマホからすぐ開始可能。
まとめ
旅費精算は経路の確認や規程との照合など手間がかかりやすい業務ですが、経費精算システムのICカード連携や申請管理機能を活用することで負担を軽減できる場合があります。自社の申請フローと規程内容を整理したうえで、必要な機能を備えた製品を複数比較し、無理なく定着させられる運用方法とあわせて検討していきましょう。

