経費精算アプリとは
経費精算アプリとは、経費精算の入力や申請、承認などの一連業務を、スマートフォンやタブレットで行えるアプリです。スマートフォンを活用するためインフラ整備が不要で、初期導入コストの削減が見込めます。経費の申請・承認作業におけるフローを効率化し、申請者・承認者双方の経費精算業務にかかる労力を大幅に削減できます。
経費精算アプリの主な機能
経費精算アプリ(交通費精算アプリ)の主な機能は、以下のとおりです。
- 経費精算アプリの主な機能
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●交通系ICカードの読み込み
●OCR(領収書自動読み取り)機能
●入力規定不備チェック
●会計ソフト連携
●スマートフォンで経費申請/承認
多くの企業で活用されている経費精算システムも、アプリに対応した製品が増加し、スマートフォンでの経費精算が一般的になってきました。
また、アプリ対応ではなくても、スマートフォンでブラウザにアクセスして経費精算できるシステムがあります。以下の記事では、人気の経費精算システムを紹介しているので、あわせてご覧ください。
経費精算アプリを無料で活用する方法
経費精算アプリを無料で活用するには、「無料経費精算アプリの活用」と「無料トライアルの活用」の2つの方法があります。完全無料の経費精算アプリは法人向けの製品にはあまり見られず、搭載機能も最低限のものが多いため、本格的に事業で活用するには向かないでしょう。
一方で、多くの経費精算アプリで無料トライアルが活用できるようになっています。無料トライアル期間中であっても全機能を活用できる製品が大半のため、自社に最適な経費精算アプリの選定に有効です。比較的低価格で導入できる製品もあるため、無料トライアルで実際に活用してみて、予算と利用目的にあった製品を導入するとよいでしょう。
【比較表】スマホアプリ対応の経費精算システム
ここからは経費精算システムと連動し、スマートフォンで利用できるアプリを紹介します。まずは、価格や経費精算機能などを比較してみましょう。
スマホアプリ対応の経費精算システムを比較
スマホアプリ対応の経費精算システムの製品情報を詳しく紹介します。実際に利用しているユーザーの口コミも紹介しているので、チェックしてみてください。
製品・サービスのPOINT
- 手入力ミスを省けるオートメーション機能&ペーパーレス運用
- 交通費・出張旅費の申請処理から会計ソフトへの仕訳連携まで対応
- 購買申請・住所変更・出張申請など柔軟な電子ワークフロー機能
株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド経費」は、iPhoneまたはAndroidでアプリが活用できるクラウド型経費精算アプリです。モバイルSuicaやSMART ICOCA、クレジットカードなど、連携サービスの種類が幅広く、明細や経路などを自動で取得可能です。OCR機能とオペレーターの補助により、領収書を読み取るだけでデータ入力が完了します。アプリ上で申請と承認も可能で、会計システムとの連携にも対応しています。
参考価格 |
スモールビジネス:月額2,980円~ ビジネス:月額4,980円~/~50名51名以上は要問い合わせ |
無料トライアル |
◯(1か月) |
機能 |
会計ソフト連携 / 申請承認 / 振込データ出力 / 経路探索 / 外貨対応 / スマホ対応 |
いい点 その他製造 1,000名以上 5,000名未満
改善してほしい点 卸売・小売業・商業(商社含む) 100名以上 250名未満
《ジョブカン経費精算》のPOINT
- 導入実績3万社以上。月額料金業界最安クラス!無料プランあり
- 経理チェック工数大幅削減!電子帳簿保存法にも対応
- 中小から大企業、自治体に至るまで幅広い導入実績多数あり!
株式会社DONUTSが提供する「ジョブカン経費精算」は、交通系ICカード読み取りアプリを搭載した経費精算システムです。iPhoneとAndoroidに対応しており、SuicaやICOCA、PASMOなどのICカードを読み取れます。ICカードの利用履歴や残高の確認をはじめ、履歴をそのままシステムに反映させることや、CSV形式で出力も可能です。
参考価格 |
初期費用無料 月額450円/ユーザー 他ジョブカン製品利用で、月額350円/ユーザー |
無料トライアル |
◯(30日間) |
機能 |
会計ソフト連携 / 申請承認 / 振込データ出力 / 経路探索 / 外貨対応 / スマホ対応 |
いい点 放送・広告・出版・マスコミ 250名以上 500名未満
改善してほしい点 通信サービス 1,000名以上 5,000名未満
《楽楽精算》のPOINT
- <お客様満足度94%!>サポート充実で設定や導入も安心
- <電子帳簿保存法・インボイス対応!>楽にペーパーレス化を実現
- <高機能>経費精算~自動仕訳・会計ソフト連携・振込データ生成も
株式会社ラクスが提供する「楽楽精算」は、アプリで領収書の読み取りや経費申請、承認作業が可能です。電子帳簿保存法に対応しているので、タイムスタンプが自動付与されます。交通系ICカードリーダーが読み取れるスマホアプリも提供しており、乗車履歴を確認して経費精算できます。さらに会計ソフトと連携することで、経理処理はより効率化されるでしょう。
参考価格 |
月額30,000円~ ※ユーザー数に応じて変動 |
無料トライアル |
◯ |
機能 |
会計ソフト連携 / 申請承認 / 振込データ出力 / 経路探索 / 外貨対応 / スマホ対応 |
いい点 情報処理、SI、ソフトウェア 100名以上 250名未満
《ジンジャー経費》のPOINT
- 累計登録社数 18,000社!使いやすい経費精算システムNo1!
- 電子帳簿保存法にも対応。充実の導入サポートもあり。
- 人事データベースを無料で搭載!経理だけでなく企業全体を効率化
jinjer株式会社が提供する「ジンジャー経費」は、iPhone・Androidアプリに対応した経費管理システムです。アプリで経費の申請と承認ができます。ICカードの読み取り機能も搭載しており、駅すぱあと(乗換案内アプリ)と連携して、交通費は自動計算されます。スマートフォンでも見やすい画面で、会計ソフトとの連携も可能です。
参考価格 |
月額500円~/ユーザー |
無料トライアル |
◯(1か月) |
機能 |
会計ソフト連携 / 申請承認 / 振込データ出力 / 経路探索 / 外貨対応 / スマホ対応 |
いい点 情報処理、SI、ソフトウェア 100名以上 250名未満
改善してほしい点 自動車、輸送機器 1,000名以上 5,000名未満
《TOKIUM経費精算》のPOINT
- 領収書をスマホで撮って入れるだけ。のり付け作業は一切不要!
- あらゆる会計ソフトと連携が可能!
- 電子帳簿保存法への対応と同時にペーパーレス化を実現!
株式会社TOKIUMが提供する「TOKIUM経費精算」は、iPhone・iPad・Androidアプリに対応した経費精算システムです。撮影した領収書は自動でデータ化され、申請や承認作業はスマートフォンで完結します。交通系ICカードの読み取り、経路の自動検出も可能です。作成された経費データは、会計システムと連携できます。
参考価格 |
基本利用料10,000円~+領収証の件数にもとづく従量制 |
無料トライアル |
◯ |
機能 |
会計ソフト連携 / 申請承認 / 振込データ出力 / 経路探索 / 外貨対応 / スマホ対応 |
改善してほしい点 その他 500名以上 750名未満
《HRMOS(ハーモス)経費》のPOINT
- 24年の実績を持つ経費精算のパイオニア
- 簡単な操作画面で経費精算に関わるすべての方の業務を効率化
- 経理実務や法改正に熟知した担当者が丁寧にサポート
「HRMOS(ハーモス)経費」はイージーソフト株式会社が提供する経費精算システムで、法改正に精通した担当者による丁寧なサポートが強みです。スマホアプリでは交通系ICカードデータ読み込みに対応しており、経費申請に必要な箇所のみ選択して取り込める点が特徴です。
参考価格 |
初期費用無料 月額29,000円~ |
無料トライアル |
◯ |
機能 |
会計ソフト連携 / 申請承認 / 振込データ出力 / 経路探索 / 外貨対応 / スマホ対応 |
いい点 情報処理、SI、ソフトウェア 500名以上 750名未満
改善してほしい点 金融・証券・保険 5,000名以上
《Concur Expense》のPOINT
- 電帳法の規制緩和をリードしてきた知見を生かしたサポート体制
- 中堅中小向け「Standard」版なら業界最安水準
- 法人カードやQRコード決済など様々な決済方法と連携
株式会社コンカーが提供する「Concur Expense」は、Google Mapやタクシー配車アプリなどと連携し、経費計算の自動化が可能な経費精算システムです。iPhoneとAndroidに対応したアプリで、経費申請と承認を行えます。領収書の写真をアップロードして必要な情報を入力すれば、どこからでも申請ができます。
参考価格 |
初期費用無料 月額30,000円台~/50ユーザー |
無料トライアル |
◯ |
機能 |
会計ソフト連携 / 申請承認 / 振込データ出力 / 経路探索 / 外貨対応 / スマホ対応 |
改善してほしい点 電気、電子機器 50名以上 100名未満
《バクラク経費精算》のPOINT
- AI-OCRが領収書を数秒でデータ化!
- アラート機能でミスや差し戻しを削減できる!
- シンプルな操作画面なので従業員もミスなく使える!
株式会社LayerXが提供する「バクラク経費精算」は、AI-OCRが領収書を5秒でデータ化し、手入力ゼロを実現する次世代経費精算システムです。複数の領収書もまとめてアップでき、支払管理業務が効率化します。承認申請されると、承認者や管理部門にSlackで通知が届くため、見落すことなく迅速に対応できるでしょう。
参考価格 |
月額20,000円~ |
無料トライアル |
◯ |
機能 |
会計ソフト連携 / 申請承認 / 振込データ出力 / 経路探索 / スマホ対応 |
いい点 情報処理、SI、ソフトウェア 100名以上 250名未満
改善してほしい点 情報処理、SI、ソフトウェア 100名以上 250名未満
製品・サービスのPOINT
- 入力作業を極力ゼロに・チェック業務を最小化
- 作業量86%削減!データやマスタの連携で経理担当者の業務効率化
- 毎月の請求は使った分だけ!必要のないIDの購入必要なし
freee株式会社が提供する「freee経理」は、iPhone・Android対応のアプリから、経費の申請や承認が行えます。ツール連携機能により、Slackアプリからの経費承認も可能です。差し戻しやコメントの通知などもSlackアプリに届くので、承認作業がスムーズになるでしょう。また、駅すぱあととの連携で、申請作業の大幅な削減も期待できます。
参考価格 |
ー |
無料トライアル |
ー |
機能 |
会計ソフト連携 / 申請承認 / 振込データ出力 / 経路探索 / スマホ対応 |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《J's NAVI NEO》のPOINT
- 法人一括請求で国内外の出張手配が可能。予約/実績データも連携!
- 充実サポート体制ではじめてのシステム導入でも安心!
- 電帳法・インボイス制度対応で経費精算をペーパーレス化!
株式会社JTBビジネストラベルソリューションズが提供する「J's NAVI NEO」は、出張時のチケット手配機能をもつ点が特徴的なクラウド型経費精算システムです。一般的な経費精算機能にくわえ、法人一括請求で出張手配できるため、立替・仮払い・突き合わせ作業・領収書が不要です。高精細な画像撮影機能では、領収書のサイズを問わず精細に読み取れます。さらに、撮影時のメモ登録も可能なため、領収書の詳細情報を抜けなく管理できるでしょう。
参考価格 |
月額30,000円~ |
無料トライアル |
ー(無料デモあり) |
機能 |
会計ソフト連携 / 申請承認 / 振込データ出力 / 経路探索 / 外貨対応 / スマホ対応 |
いい点 金融・証券・保険 1,000名以上 5,000名未満
改善してほしい点 食品、医薬、化粧品 1,000名以上 5,000名未満
《Staple》のPOINT
- いつでもどこでもスマホからカンタンに経費申請!
- 法人カードの併用で経費立替や小口現金をゼロに!
- 電帳法対応,タイムスタンプも標準搭載でオプション料金不要!
クラウドキャスト株式会社が提供する「Staple」は、法人カードと併用できる経費精算システムです。法人プリペイドカードを使用して経費の支払いに活用し、立替や払戻作業を削減できます。スマホアプリからの申請はもちろん、端末にプリペイドカードを登録しバーチャルカードとしても使用可能です。ERPや会計、人事や給与計算などあらゆるシステムとAPI連携すれば、運用や管理作業をさらに効率化できるでしょう。
参考価格 |
月額550円~(税込み) |
無料トライアル |
◯(30日間) |
機能 |
会計ソフト連携 / 申請承認 / 振込データ出力 / 経路探索 / 外貨対応 / スマホ対応 |
いい点 情報処理、SI、ソフトウェア 100名以上 250名未満
改善してほしい点 情報処理、SI、ソフトウェア 100名以上 250名未満
《らくらく旅費経費》のPOINT
- 14日間の無料体験あり!操作性の確認におすすめ
- 低コスト導入で経理作業の負担を減らす
- 交通系ICカードから履歴を読み取れる便利機能
株式会社無限が提供する「らくらく旅費経費」は、交通費の精算に特化したシステムです。Android対応アプリが提供されています。アプリでは交通系ICカードをスマートフォンにかざすだけで、必要なデータをシステムに自動反映できます。駅すぱあとから、経路の取り込みや定期区間控除の自動化が可能なため、入力の手間を大幅に省けるでしょう。
参考価格 |
初期費用150,000円~ 月額300円 (ボリュームディスカウントあり) |
無料トライアル |
ー |
機能 |
会計ソフト連携 / 申請承認 / 振込データ出力 / 経路探索 / スマホ対応 |
いい点 コンサル・会計・法律関連 5,000名以上
《BIZUTTO経費》のPOINT
- [ペーパーレス]電子帳簿保存法にも対応し、原本提出を大幅に削減
- [キャッシュレス]クレジットなどの利用明細から経費精算が可能
- [オペレーションレス]AI-OCRで入力作業を削減
アルプスシステムインテグレーション株式会社が提供する「BIZUTTO経費」は、経費精算の一連業務をオンラインで行えるクラウド型経費精算サービスです。iPhone・Androidどちらも、アプリの対応が可能です。領収書の撮影はアプリに限定されるため、改ざんなどの不正防止につながります。10名単位の料金体系を採用しており、組織規模にあわせて無駄のないコストで導入できます。
参考価格 |
初期費用100,000円 月額400円~ |
無料トライアル |
◯ |
機能 |
会計ソフト連携 / 申請承認 / 振込データ出力 / 経路探索 / スマホ対応 |
改善してほしい点 放送・広告・出版・マスコミ 10名以上 50名未満
ひとまず最新の人気製品から検討してみたいという方は、こちらのランキングも参考にしてください。
経費精算アプリの比較・選定ポイント
自社に最適な経費精算アプリを検討する際に注目すべきポイントは、以下のとおりです。
- ●目的にあった機能があるか
- ●入力が自動化されているか
- ●カスタム性が高いか
- ●既存システムと連携できるか
- ●初期費用の免除や無料トライアルは可能か
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
目的にあった機能があるか
自社の導入目的にあった機能を搭載しているか、経費精算アプリの機能を確認しましょう。無料で活用できる経費精算アプリは、機能が少なく実用的でないことがあります。最低限必要な機能は何かを明確にしてから選ぶとよいでしょう。導入前に無料トライアルを活用して確認するのもおすすめです。
例えば、交通費精算をメインとするなら交通系ICカードの読み取りはもちろん、モバイルSuicaなどのモバイルICにも対応していた方がより高い利便性を期待できます。立替経費精算や出張精算が多ければ、法人カードを読み取れるものがおすすめです。
また、経費精算アプリには法人用と個人事業主用があります。企業で使用する場合は、経費承認がアプリ上で手軽に行えるものや、交通系ICカードやクレジットカードなど幅広い連携サービスに対応した経費精算アプリを選びましょう。
入力が自動化されているか
経費精算アプリを利用すれば、時間と場所を問わない経費精算が可能です。しかし、経費入力にかかる手間は製品によって異なります。経費の科目を手入力しなければならないアプリもあれば、領収書を写真撮影するだけで入力を省けるアプリもあります。
情報の入力方法は、経費精算アプリを選ぶ際の重要なポイントです。入力を自動化する場合は、写真撮影で文字を認識するOCR機能搭載のアプリがおすすめです。
カスタム性が高いか
経費精算アプリは、経費精算システムのアプリ版としてリリースされているものも多くあり、機能の拡張が難しい場合もあります。導入後に機能を充実させたい意向がある場合は、経費精算システムのカスタム性が高いかどうかが重要な選定ポイントになるでしょう。特に、企業独自の経費規定がある場合、申請書の入力項目のカスタマイズの必要性が高まります。
なお、アプリをカスタムするためには、プログラミングの知識と技術が必要なため、サポート体制も確認しておきましょう。
既存システムと連携できるか
既存システムと連携できれば、アプリに入力した情報をそのままシステムに反映させられます。特に会計システムとの連携に対応しているかは確認しておきましょう。上長の承認後、経理部門が経費の処理を行う際に会計システムと連携していれば自動で仕訳処理されるため、経理業務をさらに効率化できます。
初期費用の免除や無料トライアルは可能か
経費精算システムのなかには、初期費用がかからない場合や、無料トライアルが可能なシステムもあります。無料トライアルを行えば、自社で本当に活用できる製品かも検討しやすいでしょう。
無料トライアルを現場の従業員に使ってもらうと、「自動入力できない項目が多かった」「NFC(近距離無線通信)に非対応のAndroidでは、ICカードの読み取りができなかった」など、問題点が見えてくる可能性もあります。導入前に確認しておけば失敗を防げるので、ぜひ利用してみてください。
経費精算アプリのメリット
経費精算には、手作業による計算の手間とミス発生のリスク、仮払い手続きや証憑書類の管理業務の負担、生産性の低下などの課題があります。スマートフォンに対応した経費精算アプリなら、これらの課題を解決できます。
社外でも簡単に経費精算ができる
精算書類に印鑑を捺印して提出する場合、オフィスで作成した書類の提出が必要です。しかし経費精算アプリを利用すれば、経費精算にかかる手間を格段に減らせます。いつも持ち歩いているスマートフォンで経費精算ができるため、経費精算のためにわざわざオフィスに戻らず、直行直帰が可能です。
領収書の写真を撮るだけで経費を自動入力できる
経費精算アプリには、スマートフォンで撮影した領収書の画像データをもとに精算金額などが自動入力される「OCR機能」を搭載しているものがあります。日付や金額の手入力が不要のため、大幅な工数削減が見込めるでしょう。
また2015年・2016年の電子帳簿保存法改正にともない、電子帳簿の保存が認められたことで、「電子帳簿保存法」に対応した経費精算アプリが登場しました。
領収書の原本保存にお悩みの場合は、タイムスタンプが自動付与されるなど、電子帳簿保存法に対応したアプリがおすすめです。これによって、請求書や領収書、経費精算申請書の保管スペースや紙代などのコストを削減できます。
参考:電子帳簿保存法の概要|国税庁
ICカードの読み取り機能によって交通費を自動集計できる
特に営業担当者にとって、交通費精算は非常に負担の大きい業務です。月末になって慌てて精算するような場合、人によっては何十件もの経路検索・交通費の転記を繰り返さなくてはなりません。
経費精算アプリであれば、スマートフォンで交通系ICカードの乗車履歴を読み取って自動集計が可能なため交通費の計算は不要です。さらに経路や運賃を自動でシステムに取り込めるうえ、定期区間の排除などの面倒な作業も任せられます。
最近では、モバイルSuicaのようなモバイルICにも対応した経費精算アプリも増えています。
承認作業がスピーディーになる
経費精算において、承認も面倒な作業の一つとして挙げられます。承認者が出張などで社内にいない場合、承認者が帰社するまで保留となり、決裁までに時間がかかります。また、申請書を含めた書類がデスクに山積みになっている場合、承認漏れが生じる可能性もあるでしょう。
経費精算アプリを導入すれば、スマートフォンから簡単に経費承認ができます。スマートフォンにプッシュ通知が表示され、見落としもなくなるでしょう。さらに、承認がどこでストップしているのか、システム上で把握できるのもメリットです。リマインド機能を搭載した製品もあるので、申請者や経理担当者が承認者に催促する作業も省けます。
経費精算アプリの注意点
一方、経費精算アプリの導入には注意点もあり、理解したうえで導入を検討しないとシステムの導入がデメリットになってしまう場合があります。具体的な注意点は以下のとおりです。
- ●セキュリティが保証されていない
- ●領収書の読み取り精度が低い
それぞれの注意点とデメリットについて詳しく解説します。
セキュリティが保証されていない
経費精算アプリを利用する際には、セキュリティ対策がどの程度とられているか事前に確認することがおすすめです。特に無料で活用できるアプリの場合、外部からの不正アクセスに対して対策が不十分な製品もあるでしょう。また、アプリを消去してしまった際にバックアップデータがないと、復旧できない可能性もあります。
領収書の読み取り精度が低い
領収書の画像データやICカードの読み込み機能により、データ入力の手間を省けるメリットがある一方で、撮影した領収書の読み取り精度が低く、結局手入力となるケースも少なくありません。特に折りジワがついた領収書や手書きの領収書だと、読み込めない場合があります。
手入力の機会が増えれば、パソコンの方が入力しやすいためアプリは使わなくなることも考えられます。OCR機能が使えない場合は、入力代行サービスを提供している製品もあるので、導入前に確認しましょう。
経費精算アプリでスマホからの申請・承認を可能にしよう
経費精算アプリなら、時間・場所に縛られずスマートフォンで経費の申請や承認ができます。日付や金額、経路などをデータ入力する手間が省け、経費精算業務の大幅な効率化が可能です。
今回紹介した製品の多くは資料請求で詳細を確認できるため、比較して自社にあうものを探してみてください。