ホスティング(レンタルサーバ)で逆引きはできる?
まず、ホスティングサービスでは逆引きができるのかどうかを見ていきましょう。
基本的にできない
通常はドメイン名からIPアドレスを検索する「正引き」が使われます。つまり「逆引き」とは、IPアドレスからドメイン名を検索する方法です。
基本的にはドメイン名とIPアドレスはセットで存在しているため、IPアドレスが分かればドメイン名を検索できます。しかし、レンタルサーバは1つのIPアドレスをユーザーで共有して使うため、必ず1つのドメインがセットになっているわけではありません。
そのため、通常のレンタルサーバでは逆引きを行うことはできないのです。
個別のIPアドレスを割り当てられていればできる
レンタルサーバでは基本的に逆引きはできませんが、実は利用するサーバの種類によっては使える場合もあります。逆引きできない理由はレンタルサーバの大部分が、1台のサーバを利用する「共用サーバ」だからでした。
しかし、共用サーバ以外の専用サーバやVPSサーバであれば、各ドメインに1つずつIPアドレスが割り当てられていることがあります。また、共用サーバでも「固定IPアドレスサービス」など個別にIPアドレスを割り当てるサービスを利用すれば逆引きが可能です。
ただしホスティングサービスによって利用できるかどうかは異なるため、注意してください。
ホスティング(レンタルサーバ)で逆引きができない影響は?
もし、これから利用しようと考えているサーバで逆引きができない場合、どのような影響があるのか見ていきましょう。
スパムメールと判断されることがある
逆引きは主にサイトなどの安全性を判断するために使われます。例えば、正引き・逆引きの結果が一致すれば、接続元の正確性が分かるからです。
反対に、逆引きができない場合や結果が一致しない場合は、スパムメールなどと判断されることがあります。スパムメールは自分の身元を隠しアカウントを守るために、ドメインとIPアドレスを一致させないように工夫しているからです。
レンタルサーバを利用している場合にスパムメールと誤認されないためには、メール利用の際に個別にIPアドレスを用意するという方法があります。
必ずしも「なりすまし」と判断されるわけではない
「逆引きができない=信頼性がない」ということでは必ずしもありません。正引きしたIPアドレスを逆引きしても、ドメイン名が一致しないこともあります。そのため、逆引きによるドメインの信頼性の判定は正確とはいえません。
実際に、逆引きの設定を行っていないIPアドレスも存在しています。逆引きができなくても、そのままレンタルサーバを利用して問題はないでしょう。ただし、一部のメールサーバのみ、逆引き設定をしていないとメールの配送を受け付けない場合があるため注意してください。
ホスティングでの逆引きについて理解し、最適な製品を導入!
ホスティングサービスにもさまざまな種類がありますが、共用サーバを利用していると基本的に逆引きはできません。
しかし、固定IPアドレスサービスや専用サーバ、VPSサーバを利用することで逆引きは可能です。レンタルサーバでメールを利用している場合、逆引きができないとスパムメールと判断される可能性があるため注意してください。
ホスティングの逆引きの仕組みを理解し、自社に最適なサービスを利用しましょう。