従業員のスマホ・携帯を会社側が管理する重要性
現在、従業員個人のスマホを業務で使用している企業も少なくないでしょう。しかし、個人用スマホを業務で使用すると、費用面での適切な切り分けの難しさ、セキュリティ対策や端末の管理のしづらさといった課題があります。
ここでは、スマホを法人契約したほうがよいメリットを紹介します。
通信コストの削減
法人用にスマホを持つことで私的利用との切り分けが図れ、通信コストの削減が可能です。また、現在多くのキャリアでは法人向けに格安プランを提供しており、コスト削減につながるオプションも豊富なため、法人契約するだけで個人契約と比較して通信コストの削減に寄与します。
一般的には、法人契約した携帯は個人契約より通話料金を50〜80%削減できるといわれています。さらに、契約台数や期間に応じた割引が適用されるほか、利用規模を広げるほどコスト削減が可能です。
業務の効率化
法人契約で提供されるスマホの特典として、下記のようなビジネスで役立つ便利機能が標準で実装されています。
- ■日報作成ツール
- ■スケジュール管理ツール
- ■Web会議ツール
- ■クラウドを利用した情報共有システムツール など
これらの機能を活用すれば、出社を伴っていた確認、打ちあわせ作業などを軽減し、社内全体の業務効率化やコミュニケーション活性化が実現します。さらに、同一機種のスマホを利用するため、機種依存でツールを利用できない利用者に頭を悩ますこともありません。
セキュリティの向上
今や、従業員の所有するスマホ一台一台が会社の資産であり、重要情報となる時代です。端末の紛失や破損による社外への情報漏えいは会社の信用損失につながります。
セキュリティ面の強化を目的に、法人用スマホには情報流出やハッキングを防止するためのセキュリティパックが用意されているものもあります。トラブル発生時の遠隔からの端末ロックやデータ削除なども対応が可能です。
法人スマホの導入後によくある「悩み」
法人スマホを利用すると、コスト削減やセキュリティ強化などのメリットが得られます。一方で、法人契約してみたものの、うまく運用できないなどの悩みが発生することもあるでしょう。ここでは、代表的な悩みを3つ解説します。
大量の端末ををExcelなど手作業で管理するのが煩雑
購入したスマホを一台ずつ、Excelやスプレッドシートなどで管理するのは非効率です。重要資産を持ったもった機器の管理である一方で、「うちは10人程度の小規模な会社だから」と管理を後回しにする企業も少なくないでしょう。実際のところ、間接的な業務であるスマホの管理に専任者、相応の時間を割く余裕がないのが本音ではないでしょうか。
常にセキュリティ状態をチェックし、必要に応じて設定の変更やアップデートを実施するとなると、手作業で行うのは現実的ではありません。これが数十台、数百台ともなれば、管理が煩雑なだけでなく、人為的なミスも発生しかねません。
情報漏えいなどセキュリティ面の不安
法人用のスマホには自社の重要情報が多く保存されており、万が一機密情報が社外に流出してしまった場合、自社の社会的な信用を著しく毀損するほか、最悪のケースでは刑事的な罰則を問われる可能性もあります。
一方で機密情報の流出にも様々な種類、要因があります。不正アクセス、機器やシステムのぜい弱性を突かれたものといったスマホそのものを狙った悪意ある攻撃から、内部不正、あるいは人為的なミスによる情報漏えいなどです。こうしたリスクへの対応策が後手に回り、不安にさらされている企業も多いようです。
社員の私物利用を防止できるのか
社員の私物利用として多いのが、趣味やゲームのような業務に関係のないアプリをインストールして、業務に支障をきたすケースです。ほかにも、不正アプリの使用による情報漏えいなど、私的利用が原因のセキュリティ事故もニュースなどで耳にすることが多いでしょう。
また、会社で必要のないSNSアカウントを作成し、そこから情報漏えいや会社のブランド毀損につながる発言をされるケースも少なくありません。従業員各人がどのようにスマホを利用しているのかを厳しく取り締まる必要もあります。
法人スマホ購入後の悩みMDMで解決
管理の煩雑性やセキュリティ面で不安など、法人スマホの利用で抱える悩みを解決してくれるのがMDM(Mobile Device Management :モバイルデバイス管理)です。MDMで実現できる機能は製品などにより異なり、多岐にわたりますが、各製品に共通し、ビジネス分野で有効な主なものとして3つの機能を紹介します。
スマホを自社のポリシーにあわせて一元管理できる
MDMは自社の取り扱いルールに併せ、複数代のスマホを一元管理が可能です。例えば、オフィスの移転などによって社員全員のスマホのネットワーク設定を変更しなくてはならない場合などもあるでしょう。
こういったケースでも対象端末に対して、Wi-FiやVPNなどの設定を遠隔操作で一斉に適用できます。同時に個人、役職、部門といったグループごとに管理することも可能です。
端末の状況把握ができるため、トラブル時にも迅速に対処可能
端末の位置情報や、インストールされているソフトの状況などが管理画面上で詳細に把握できます。
特に、GPSを使った位置情報w活用すれば、各社員のスマホの状況を遠隔で確認することができます。仮に、紛失や盗難などがあった場合は「リモートロック」「リモートワイプ」「ローカルワイプ」「画面ロック」機能などで悪意のある第三者の操作を防げます。
デバイス制御やアプリの利用制限が可能
必要に応じてスマホに実装されているデバイスを制御できます。例えば、先に上げた通り、紛失や盗難時にスマホそのものを利用できないようにすることができるほかにも、業務に不要なアプリの無効化や、フィルタリング設定を任意のグループに設定できます。
例えば、社外秘の資料やロケーションで業務をするスタッフのスマホには、あらかじめカメラ機能やSDカードの機能を無効化することで、内部不正を抑えつつ、これらのアプリの従業員の私的利用を防げます。
また、Webフィルタリング機能を設定し、指定したURLやカテゴリのWebサイトにしかアクセスできなくしておけば、SNSやWeb掲示板への機密情報の流出を防ぎ、業務の効率化に寄与します。
MDMで社内スマホを適切に管理しよう
スマホの機能の充実化や社会的なテレワークの推奨などを背景に、業務でスマホを利用する機会は今後ますます増えていくと予想されます。また、社内スマホを効果的に管理し、セキュリティリスクを軽減できるMDMの必要性は、企業規模の大小に関わらず高まっていくでしょう。
現在、この需要の高まりを受け、各社よりさまざまなMDMサービスが販売されています。以下のボタンから各社製品の一括資料請求が可能なため、自社に最適なMDM製品を探してみてください。