MDMツールとは
MDM(Mobile Device Management)とは、業務で利用するスマートフォンやタブレットなどの端末を管理するシステムです。紛失や盗難、不要なアプリのインストールなど、セキュリティ面における課題の解決をします。
また、多くの社員が端末を利用する際の設定やアップデートなども一括して行えるため、デバイスの運用・管理を効率化できるでしょう。
MDMが必要な理由
近年多くの企業で導入が進んでいるMDMですが、その導入目的として以下のものが挙げられます。
- ■盗難・紛失時の情報漏えいを防ぐため
- MDMには、パスワード強制化やリモートロック、リモートワイプなど遠隔操作が可能な機能もあり、情報漏えい対策に活用できる。
- ■内部の不正利用を防ぐため
- MDMは、不要なアプリのインストールをブロックしたり、Webの閲覧制限をかけたりできるため、内部不正を防止できる。
MDMの目的や仕組みをさらに知りたい方は以下のページをご覧ください。
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MAMやMCMとの違い
業務利用するモバイルを管理するツールとして、MAMやMCMなどもあります。MDMとの違いについては以下のとおりです。
- MDM(モバイルデバイス管理)
- ・「Mobile Device Management」の略で、スマートデバイスそのものを管理する。
・リモート制御、アプリケーションの配布、アプリケーションの利用制限、監視などが可能。
- MAM(モバイルアプリケーション管理)
- ・「Mobile Application Management」の略で、端末のアプリケーションを管理する。
・対象のアプリにのみ有効なため、個人所有の端末でもプライバシーが守られる。
- MCM(モバイルコンテンツ管理)
- ・「Mobile Contents Management」の略であり、スマートデバイス内のコンテンツを管理する。
・MCMはアプリケーションの中身を管理できる。保存されたデータの保存・編集・削除なども可能。
さらに、MDM、MAM、MCMの3つから構成され、モバイル端末を総合的に管理するものをEMMと呼びます。EMMについて知りたい方は、以下のページをご覧ください。
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【比較表】MDMツールを比べてみよう!
ITトレンドで人気のMDM製品について、価格や提供形態、無料トライアルの有無で比較してみましょう。
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
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最新のおすすめMDMツールを紹介
カテゴリー数・製品数業界最大級のITトレンド編集部がおすすめするMDMツールを見ていきましょう。
《SPPM 2.0》のPOINT
- 初期費用/月額基本料0円!少ない投資コストで情報漏洩対策を実現
- サポートのお客様満足度 98%!電話サポートありで安心
- 導入実績累計 5,800社!官公庁・大手飲食店等の採用実績あり
2021年MDM(モバイル端末管理)ツール資料請求数ランキング第1位
「SPPM 2.0」は、国産MDMの老舗である株式会社AXSEEDが提供しています。信頼性の高いEMM(エンタープライズモビリティ管理)製品であることを示す「Android Enterprise Recommended」に認定されており、OS・キャリア問わず全機種で使えることが検証済です。導入から運用まで丁寧なサポートもあり、安心して利用できるでしょう。またプランは、端末管理や端末ロック・初期化などの基本機能を搭載した「基本機能パック」と、基本機能に加えてデバイス制御や利用アプリ制限などを搭載した「フル機能パック」の2つが用意されています。
参考価格 |
月額150円~/台 初期費用0円 |
対応端末 |
OS・キャリア問わず全機種検証済み |
提供形態 |
クラウド/SaaS |
無料トライアル |
〇(30日間) |
対応機能 |
リモートロック、リモートワイプ、端末情報収集、アプリ配布、機能制御、利用制限
|
《CLOMO MDM》のPOINT
- 圧倒的な使いやすさ
- 堅牢なセキュリティ
- 丁寧なサポート
2021年MDM(モバイル端末管理)ツール資料請求数ランキング第2位
株式会社アイキューブドシステムズが提供する「CLOMO MDM」は、働き方改革機能が特徴的なMDMです。管理者が設定した時間以外は端末が使えなくなるので、不正利用や残業防止に役立つでしょう。また、専任のサポートチームによる丁寧なサポートも魅力で、24時間365日体制でオペレーターが対応します。
参考価格 |
月額300円~/デバイス 初期費用19,800円 |
対応端末 |
iOS、Android、MacOS、Windows、Android Enterprise Recommended
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提供形態 |
クラウド/SaaS |
無料トライアル |
〇(30日間) |
対応機能 |
リモートロック、リモートワイプ、端末情報収集、アプリ配布、機能制御、利用制限
|
製品・サービスのPOINT
- 豊富な対応端末、500機種以上をサポート
- シンプルで使いやすい「管理サイト」
- MDMに必要な機能をひとまとめに。無料トライアルで導入も安心
2021年MDM(モバイル端末管理)ツール資料請求数ランキング第3位
「Optimal Biz(オプティマルビズ)」はビッグローブ株式会社が提供しており、導入実績35,000社以上のMDMです。階層化機能が特徴的で、最大10階層・3,000グループまで組織設定できるので大規模での利用も可能です。Apple提供のiOS端末導入支援サービス「DEP」にも対応しているので、MDMの導入がスムーズになるでしょう。
参考価格 |
Andoid/iOS:月額300円~(税抜)/台 Winsows/Mac:月額500円~(税抜)/台 初期費用45,000円 |
対応端末 |
Android、iOS、Windows、macOS |
提供形態 |
クラウド/SaaS |
無料トライアル |
〇(30日間・10台まで) |
対応機能 |
リモートロック、リモートワイプ、端末情報収集、アプリ配布、機能制御、利用制限
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《MobiControl》のPOINT
- 簡単操作ですぐ適応
- テレワークにも最適(VPNなしでリモート可能)
- 運用管理を効率化
2021年MDM(モバイル端末管理)ツール資料請求数ランキング第4位
ペネトレイト・オブ・リミット株式会社が提供する「MobiControl」は、カナダのSOTI社が開発したMDMで、世界174ヶ国で導入されています。Apple社が提供するVPPやDEP、GoogleのAndroid for Workにも対応しています。ペネトレイト・オブ・リミット株式会社は代理店として10年の販売実績があり、日本語のサポートもあるので安心でしょう。
参考価格 |
月額500円~/台 初期費用50,000円 ※SaaS(プライベートクラウド) |
対応端末 |
Android、iOS、Windows、macOS、Linuxなどマルチに対応 |
提供形態 |
オンプレミス/クラウド/SaaS |
無料トライアル |
〇(30日間) |
対応機能 |
リモートロック、リモートワイプ、端末情報収集、アプリ配布、機能制御、利用制限
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《SKYSEA Client View》のPOINT
- 「日経コンピュータ 顧客満足度調査 2021-2022」で第1位を獲得!
- 使いやすさが特徴!直感的な画面で効率的な操作を支援
- スマートフォンやタブレット端末等のビジネス活用をサポート
2021年MDM(モバイル端末管理)ツール資料請求数ランキング第5位
「SKYSEA Client View」はSky株式会社が提供するクライアント運用管理ソフトウェアで、MDMの機能の一つである資産管理機能を搭載しています。個人のプライバシーに配慮してiPhoneやiPadのログ管理機能は搭載していませんが、業務上必要ないスクリーンショットやアプリ内購入などの機能制限、紛失時のリモートロックなどが可能です。
参考価格 |
ー |
対応端末 |
iOS、iPadOS ※詳細はお問い合わせ |
提供形態 |
パッケージソフト |
無料トライアル |
評価版あり ー |
対応機能 |
リモートロック、リモートワイプ、端末情報収集、機能制御、利用制限
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※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
株式会社パシフィックネットのMicrosoft Intune 導入支援サービス
製品・サービスのPOINT
- Microsoftクラウド製品のエキスパートチームが支援いたします。
- Microsoft Intuneによる千台規模のデバイス管理も実績豊富です。
- Windows PCはもちろんiOS端末、Android端末も管理可能です。
「株式会社パシフィックネットのMicrosoft Intune 導入支援サービス」は、MDMとMAM機能を搭載したクラウドサービス「Microsoft Intune」の導入や運用をサポートしてくれます。ユーザー管理やユーザーアクティビティー、多要素認証、シングルサインオンなど、企業のデータにアクセスするデバイスやアプリなどで抱える課題を解決してくれます。国内トップクラスのエンジニアをリーダーとするチームが、サポートしてくれるので安心でしょう。
参考価格 |
ー |
対応端末 |
Windows PC、iOS、Android |
提供形態 |
サービス/クラウド |
無料トライアル |
ー |
対応機能 |
リモートロック、リモートワイプ、端末情報収集、機能制御、利用制限
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《シンプルデバイス管理》のPOINT
- テレワーク用PCを貴社に代わってリモート管理
- キッティング作業から発送までワンストップで対応
- 貴社の課題に合わせてサポート内容をカスタマイズ
株式会社アイエスエフネット提供の「シンプルデバイス管理」は、テレワークでのデバイス管理を安全に管理できるサービスです。キッキングから発送までをワンストップで担い、システム管理者は出社することなく社内システムを運用できます。また、英語・中国語・韓国語など多言語での問い合わせにも対応している点もポイントでしょう。
参考価格 |
スタートアップパッケージ:800,000円/式 |
対応端末 |
ー |
提供形態 |
クラウド/サービス |
無料トライアル |
なし ※PoC(有料)の上本導入を実施 |
対応機能 |
リモート操作、デバイス管理、アクセス制御など |
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《BizMobile Go!》のPOINT
- モバイルデバイスの中心プレイヤーである3つのOSにすべて対応
- 高い信頼性・利便性・経済性
- 安心の大規模導入実績
「BizMobile Go!」は、BizMobile株式会社が提供するデバイスを遠隔地から一元管理できるMDMクラウドサービスです。キッティング作業の負担を軽減する『仮想デバイス同期機能』と『テンプレート機能』を備えており、システム管理者の作業を効率化させます。またトラブル時の緊急対応は24時間365日、メールと電話での問い合わせに対応。上場企業の7割が導入しているという実績もポイントでしょう。
参考価格 |
ー |
対応端末 |
iPhone iOS、 iPad iOS、Android、Windows |
提供形態 |
サービス/その他 |
無料トライアル |
〇 |
対応機能 |
階層型組織管理、モニタリング機能、デバイス登録管理、デバイス命令機能など |
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FENCE-Mobile RemoteManager
製品・サービスのPOINT
- マルチデバイス・ マルチキャリアに対応
- 多彩な機能でモバイルデバイスのセキュリティ対策を実現
- 短期間・低コストでの導入、運用代行サービスによる運用
株式会社富士通ビー・エス・シーが提供する「FENCE-Mobile RemoteManager」は、企業のモバイルデバイスを一元管理するサービスです。デバイス制御や緊急時のリモートロックなどさまざまな機能により、アプリケーションの統制、紛失・盗難・不正利用などへのセキュリティ対策が行えます。また、深夜時間帯や休日の盗難紛失対策を行う運用代行サービスも嬉しいポイントでしょう。
参考価格 |
ー |
対応端末 |
Windows、macOS、iOS |
提供形態 |
サービス/その他 |
無料トライアル |
〇(30日間/10台まで) |
対応機能 |
リモートロック、デバイス導入サポート、資産管理、不正利用・紛失・盗難対策など |
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《mobiconnect》のPOINT
- 出社・リモートと勤務形態の変化にも柔軟に対応
- 業務アプリをまとめてVPN適用
- 端末利用データから業務を見直す
「mobiconnect」は、インヴェンティット株式会社提供の法人向けMDMです。テレワークにおけるセキュリティ対策やシャドーIT対策、リモート勤務の成果測定などの課題を解決してくれるツールです。遠隔地からの設定変更、紛失時の位置情報取得・ロック・データ消去などが可能なうえ、新しく配布する端末の電話帳やネットワーク設定などの初期設定も自動対応が魅力のひとつでしょう。さらに基本管理機能やセキュリティ機能、資産管理・運用支援機能などの機能を搭載しています。
参考価格 |
1800円~/台 初期費用30000円 |
対応端末 |
Windows、macOS、iOS |
提供形態 |
サービス/その他 |
無料トライアル |
〇(30日間) |
対応機能 |
基本管理機能、セキュリティ機能、資産管理・運用支援機能など |
製品・サービスのPOINT
- 簡単にポリシーの作成、デバイス配信が可能!
- DEP機能を活用し、更なるセキュリティ対策も可能!
- 24時間365日対応のヘルプデスクあり!
ソフトバンク株式会社提供の「ビジネス・コンシェル デバイスマネジメント」は、MDMです。端末をグループ化して管理ができるため、効率的に利用できるでしょう。24時間365日対応のソフトバンクヘルプデスクは、端末の紛失や盗難時に遠隔消去やパスワードの一時解除もできます。基本機能やサービスデスクが多言語対応しています。
参考価格 |
ー |
対応端末 |
Android、iOS、Windows、mac OS、 Linuxなどマルチに対応 |
提供形態 |
SaaS |
無料トライアル |
ー |
対応機能 |
基本管理機能、セキュリティ、遠隔消去など |
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人気製品から検討したいという方は以下のランキングから比較してください。
MDMの選び方
MDM製品のどんなポイントに注目して比較すればよいのか見ていきましょう。
自社の利用環境に適応できるか
まずは自社で使用しているモバイルデバイスすべてに対応できる製品か確認し、比較しましょう。
本来、企業でモバイルデバイスを使用する際にはプラットフォームを統一することが望ましいです。しかし近年では、デバイスもプラットフォームも多様化しているため、統一するのは難しい場合もあるでしょう。
企業内のデバイスが多岐に渡っている場合は、マルチデバイス対応、マルチプラットフォーム対応の製品がおすすめです。
必要なセキュリティ対策ができるか
基本的には、MDMはどの製品においてもセキュリティ機能があります。しかし、どの程度のレベルのセキュリティを求めるかによって製品の選び方も変わります。例えば、個人情報などの機密事項を取り扱う企業であれば、情報漏えいのリスク軽減のためにリモートロック(遠隔操作)機能が必須でしょう。
また、社内の各種システムの情報と連携し利用する場合には、さらに高度なデータ保護や端末管理の機能が必要です。利用シーンや運用方法を整理し、どのレベルのセキュリティ対策が必要か検討しておきましょう。
サポート体制は十分か
ベンダーによるサポート体制が十分かも重要な比較ポイントです。例えば新たなデバイスが登場しても素早くアップデートし対応できるのか、こまめに不具合の修正がされているかなどをチェックしてみましょう。
サポート体制の充実度は、製品情報サイトのアップデート情報などから判断できます。新デバイスに対応するバージョンのアップデート履歴や、定期的に不具合の修正をしているか確認しておきましょう。
また、ベンダーが海外企業の場合、日本国内にサポート拠点があると運用がスムーズです。サポート時間もあわせて確認しておくと安心です。
MDM導入の注意点
MDMを導入するにあたって、注意すべき点を解説します。
MDMに頼り過ぎない対策が必要
モバイルデバイスの情報漏えいにおいて最も警戒すべきなのは、端末の紛失や盗難です。近年ではスマートフォンの普及により、紛失や盗難による情報漏えいのリスクが高まっているでしょう。
もちろん、遠隔操作でロックしたり、データを消去したりする機能をもつMDM製品も存在します。しかし、それだけでは万全な対策とはいえません。
例えば、就業時間外や休日に紛失した場合、紛失の発覚からデータ消去までにタイムラグが発生します。データ消去が完了する前に情報が盗られてしまうケースも考えられます。そのようなリスクも踏まえ、持ち歩く情報の整備や対策を検討しておくことも必要でしょう。
社員の理解を得ることが必要
MDMの導入にあたっては、必要性について社員の理解を得ることが重要です。特に個人の端末を業務利用をする企業では、私物の利用状況を監視されてプライバシーを侵害されるのでは、と反発を生むケースもあります。
あらかじめ、MDMのメリット、デメリットなどを共有し理解を深めておくと、スムーズな運用が実現するでしょう。
場合によってはMAMの導入検討も必要
先述したようにMAMとは、モバイルアプリケーションの管理を行うシステムのことです。MDMと混同されやすいですが、端末全体を管理するMDMに対し、MAMは業務で利用するアプリケーションやデータだけを管理します。
業務用端末ならMDMで問題ありませんが、個人所有の端末を業務に利用する「BYOD:Bring Your Own Device」に対応した企業では、MAMの利用が望ましいでしょう。なぜなら、BYOD対応の企業がMDMを導入すると、業務関連以外のデータまで管理するケースもあり、プライバシーの問題が発生する可能性もあるかもしれません。
そのため、BYOD端末を利用している企業ではMAMに対応したシステムを導入し、業務に関わるアプリケーションだけを管理しましょう。
製品を徹底比較して自社にあうMDMツールを導入しよう
MDMは、モバイル端末の盗難・紛失による情報漏えいや不正利用防止のために、デバイスを管理するツールです。近年多くの企業で導入が進んでいます。
MDMで、適応できるデバイスは製品にり異なるため、さまざなまMDMを比較し、入念に検討することが導入成功につながるでしょう。
自社の利用環境に適応できるかはもちろん、セキュリティやサポート面も確認し自社にあった製品選びをしてください。