
紛失・盗難時の情報漏えい防止
モバイルデバイスは今までのノートパソコンなどに比べてコンパクトなため、社外へ持ち出し、出張やモバイルワークに使用する機会が多いといえます。さらに、昨今では従業員のスマートフォンを業務に活用する企業も増えています。そこで心配なのが端末の紛失・盗難です。
製品により異なりますが、MDMは端末の紛失・盗難時の情報漏えい対策として、基本的に以下の機能を搭載しています。
- 1.画面ロック機能
- パスワードを入力しないと端末を操作できない機能。デバイスから設定が可能
- 2.ローカルワイプ機能
- 利用者がパスコードを一定回数間違ったときに、データを消去する機能
- 3.データ暗号化機能
- 保存されているデータを暗号化して、簡単に読み取れないようにする機能
- 4.仮想デスクトップ機能
- 端末内にデータを置かないようにする機能
MDMの遠隔消去機能
MDMの導入で高い注目を集めるのが、端末の遠隔操作機能です。特に遠隔消去機能は、紛失・盗難の際に、遠隔から端末内にあるデータを消去できるため、万が一の事態に備えられます。これにより、端末内の機密情報の外部流出を防ぎます。
しかし、遠隔消去ができるのは、紛失・盗難されたモバイルデバイスが「ネットワークにつながっていなければならない」という条件があるため注意が必要です。
そのほか、MDMの便利な機能は以下の記事で解説しています。導入検討の参考にしてください。
ウイルスプログラムのインストール防止
インターネットへの接続を通じて、モバイルデバイスが「ウイルスプログラム」などの不正プログラムをインストールしてしまう可能性があります。
モバイルデバイス用のウイルス対策ソフトがありますが、パソコン程の効果が得られないのが現状です。その理由として、ウイルス対策ソフトがウイルスプログラムを検知しても、「いったんプログラムをインストールした後にしか削除できない仕様」になっているからです。
そのため、ウイルスプログラム次第では、削除すらできない可能性があります。なお、パソコンの場合は、ウイルス検知ソフトがインストール前に削除します。
モバイルデバイスのウイルスプログラム対策としては、MDMでアプリケーションの追加を制限することが有効です。
不正サイトへのアクセス防止
モバイルデバイスを通して悪意ある不正なサイトにアクセスすることで、自覚しないうちに社内の重要な情報が漏えいする危険が考えられます。
MDMのフィルタリング機能を活用すれば、不正サイトへのアクセスを予防できます。ただし、アクセス制限機能は製品によってさまざまなため、MDMを導入するときには、提供されている機能を確認して選ぶようにしましょう。
MDMのメリットを理解し導入を検討しよう
MDMは、社内で使用されるモバイルデバイスをまとめて管理し、セキュリティ強化が可能です。また、社外に持ち出した際のトラブルにも対応できるため、モバイルデバイスの活用シーンが多い企業には導入をおすすめします。端末の一元的な監視・運用体制を構築し、安心してモバイルデバイスを利用しましょう。
なお、より詳しいメリットや、導入におけるデメリットも知りたいという方は以下の記事も参考にしてください。
