アプリ版オンラインストレージとは
アプリ版オンラインストレージとは、スマホやタブレットなどのスマートデバイスで、パソコンと同様にオンラインストレージの機能を利用できるサービスです。専用アプリをスマホやタブレットなどにインストールして利用します。
アプリならではのメリットは以下が挙げられます。
- ●物理的なメディアを持ち運ばずに、USBメモリのような感覚でファイルを扱える
- ●インターネット環境さえあれば、どこからでもすぐに利用できる
オンラインストレージとは
オンラインストレージとは、インターネット上にデータを保存するサービスのことで、クラウドストレージとも呼ばれます。無料サービスも多く手軽に導入できるため、プライベートやビジネスシーンにおけるさまざまな場面で活用されています。
オンラインストレージでできること
オンラインストレージを利用すると、インターネット上での安全なデータ保存やスムーズなファイル共有が可能になります。文書や写真データをはじめ、容量の大きな動画やCADデータなどのファイル保存や共有も容易です。
インターネット上にデータを保存する利点は、「どこからでも好きなときにアクセスできる」ことです。デバイスがインターネットにつながっていれば、社内外でデータの保存・閲覧・編集が行えるため、業務効率の向上や情報共有の円滑化に貢献します。
例えば、外出先から業務のアイデアを気軽にチームに共有したり、スキマ時間に仕事をこなしたりできるでしょう。他システムとの連携に優れたサービスであれば、さらなる業務効率化も図れます。
オンラインストレージの無料版と有料版の違い
オンラインストレージサービスには、無料版と有料版があります。無料版でも基本的なオンラインストレージ機能を利用できますが、有料版と比べると以下の点において注意が必要です。
- ■セキュリティ性能
- 有料版は2段階認証やアクセス制限、ログ管理やウイルスチェックなどの高度なセキュリティ機能が実装されている。無料版は最低限のセキュリティ機能のみを搭載している場合が多い。
- ■ストレージ容量
- 有料版の多くが大容量データを無制限に保存できる。無料版は保存容量に制限を設けている場合がある。
- ■保存期間
- 有料版は無期限での保存が可能。無料版は保存期間が数日間しか対応していない場合がある。
オンラインストレージについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。仕組みや機能、導入メリット・デメリットなどについて、図解を用いてわかりやすく解説しています。
アプリ版オンラインストレージの選定基準
自社に適したオンラインストレージサービスを導入するには、どのような点を基準に選んだらよいのでしょうか。ここでは、スマホアプリに対応したオンラインストレージの選定基準について解説します。
お試しや個人利用なら無料版アプリ
「オンラインストレージとはどのようなものか」といったお試し利用やプライベートでの利用には、個人向けの無料版アプリがおすすめです。無料であれば費用負担なく、サービスのユーザビリティを把握できるでしょう。
気に入ったサービスがあれば、その後有料プランに乗り換える手もあります。どのようなサービスが自社にあうかは使用してみないとわからないことも多いため、気になるサービスがあれば気軽に試してみましょう。
ビジネス利用なら有料版アプリ
ビジネスでの利用であれば、チームや会社規模にかかわらず有料版アプリを検討しましょう。有料版は機能が充実していて利便性が高く、セキュリティも確保されているためデータを安全に保護できます。
ビジネスシーンでは機密情報を共有する機会も多いでしょう。有料版のなかでもセキュリティ強度は製品によるため、脆弱なサービスに情報をアップしてしまうと漏えいのリスクが生じるため、信頼のおける法人向けオンラインストレージを利用することが重要です。
また、個人利用やビジネス利用にかかわらず、音楽や画像・動画といったサイズの大きいデータを扱う場合にも有料版はおすすめです。無料版ではストレージ容量が不足する可能性があります。
なお、自社に適したサービスを選定するためには、保存容量や保存期間など、ほかにも比較すべきポイントがあります。以下の記事では、法人向けオンラインストレージの選び方をはじめ、おすすめ製品を幅広く紹介しているのであわせてご覧ください。
アプリ対応オンラインストレージ比較(無料版あり)
スマホアプリに対応しているオンラインストレージサービスを紹介します。サービスごとに搭載機能や対応デバイス、月額費用・初期費用などの料金プランは異なるため、それぞれの特徴をよく比較しましょう。
《セキュアSAMBA》のPOINT
- ユーザ数無制限だから社外利用や従業員数が多い企業様におすすめ
- セキュリティ対策万全、非同期型の純国産オンラインストレージ
- 導入実績数8,000社以上&徹底したサポート体制
Chatworkストレージテクノロジーズ株式会社が提供する「セキュアSAMBA」は、米政府やNASAも利用する信頼性の高いデータセンターを採用した純国産オンラインストレージです。iOSやAndroidのアプリに対応しています。ユーザーの操作ログを記録し閲覧できるため、万が一重大なインシデントが発生しても、記録されたログが原因究明に役立つでしょう。
《GigaCC ASP》のPOINT
- 「パスワード付きZIPファイル送信(PPAP)」の代替手段に最適
- ファイル送信とファイル共有をひとつのプラットフォームで提供
- 柔軟なセキュリティポリシーの設定、詳細なログ履歴管理に対応
「GigaCC ASP」は日本ワムネット株式会社が提供しており、iOSアプリ対応のファイル転送・共有サービスです。スマホやタブレットによるファイル転送や共有において、パソコンと変わらない信頼性が特徴です。ウイルスチェックや不正アクセス防止などのセキュリティ対策や管理機能によって、安心して利用できます。また、一度の認証でWebもアプリもログインできるシングルサインオン環境の構築により、利便性の高さも向上するでしょう。
《DirectCloud》のPOINT
- PPAPから解放されたファイル共有を実現!管理の煩雑さから解放!
- 取引先とのファイル共有が簡単でセキュア!
- 利用ユーザー無制限!定額制によるコスト削減
株式会社ダイレクトクラウドが提供する「DirectCloud」は、強固なセキュリティと詳細な管理機能が豊富な法人向けクラウドストレージサービスです。iOSやAndroidのアプリでも利用できます。ファイル送信前に上長による承認や、データのアクセス認証・制限、有効期限など詳細な設定により、情報漏えい対策の強化につながるでしょう。
OneDrive
「OneDrive」は、Microsoftが提供するファイル共有サービスです。iOSやアンドロイドであれば専用アプリが用意されているため、端末にインストールして使用可能です。モバイルからドキュメントや名刺をスキャンし、そのまま保存できます。Office Lensと連携すれば、ファイルのテキストを自動で読み取るOCR機能も利用できるため、データの検索がしやすいでしょう。ストレージのみの利用は無料です。
Googleドライブ
「Googleドライブ」は、Googleアカウント登録すればすぐに利用可能なオンラインストレージサービスです。スマホやタブレットからGoogleドキュメント・スプレッドシートにアクセスし、閲覧や編集が可能です。スムーズなコミュニケーションに役立つコメントや提案機能では、共同作業の効率が向上するでしょう。15GBまでストレージを無料で利用できます。
Evernote
「Evernote」は、Evernote Corporationによって開発リリースされているノートブック型のオンラインドキュメントサービスです。アイデアが浮かんだ瞬間にスマホからさっとメモし、デスクトップで後から編集や整理ができます。さらに、iOS・Androidの専用アプリでは音声操作にも対応しており、ノートやファイル、写真やボイスメモなどすべてを一元管理可能です。無料プランもあります。
Amazon Drive
「Amazon Drive」は、Amazonが提供しているオンラインストレージサービスです。iOS、Androidの専用アプリがあります。スマホで撮影した写真やビデオの自動保存や自動バックアップにも対応しています。基本機能は5GBまで無料で、Amazonプライム会員であれば無制限のフォトストレージも利用可能です。
Box
「Box」は、Box社によって管理運営されているファイルの共有・管理サービスです。モバイル端末を利用して、場所を問わずセキュアなファイル共有が行えます。万が一、端末を紛失してもリモートでログアウトできるため、情報流出防止につながるでしょう。また、Office 365やSalesforceなどのアプリとの連携も便利です。
MEGA
「MEGA」は、Mega Limitedが提供するオンラインストレージサービスです。AndroidやiPhoneに対応したモバイルアプリのほか、デスクトップアプリやWebから簡単にクラウドファイルにアクセス可能です。エンドツーエンド暗号化の強固なセキュリティによって、データを安全に保護し情報漏えいを防ぎます。アカウント登録することで、20GBのストレージを無料で利用できます。
Amazon Photo
「Amazon Photo」は、アマゾンジャパン合同会社が提供するフォトストレージです。フル解像度で写真やビデオを自動バックアップできます。iOSとAndroidに対応し、パソコンやスマホ、タブレットなどさまざまなデバイスからアクセス可能です。5GBのストレージが使える無料プランのほか、100GMまたは1TBの容量まで保存できる有料プランがあります。
Degoo
「Degoo」は、Degoo Backup ABが提供するクラウドストレージです。iOSとAndroidに対応しています。ゼロナレッジ暗号化による高レベルのセキュリティが特徴です。クラウド上にデバイスから直接データをアップロードすることで、リアルタイムなデータ共有が実現します。20GBのストレージを3デバイスまで無料で利用でき、2週間のお試しも可能です。
pCloud
「pCloud」は、pCloud International AGが提供するクラウドストレージです。マルチデバイス対応で、ファイルをノートPCやスマホ、Webに保存して操作できます。また独自のクライアント側暗号化機能によって、あらゆる不正アクセスからファイルを保護します。アカウント登録すれば、最大10GBの無料ストレージを利用可能です。
オンラインストレージについてさらに詳しく知りたい方は、以下の資料請求ランキングも参考にしてください。
オンラインストレージを利用するうえでの注意点
ここではアプリ対応サービスをはじめ、オンラインストレージを利用するうえで注意したい点を解説します。利点の多いオンラインストレージですが、下記のような点には気をつける必要があります。
データ容量が適切か確認する
オンラインストレージを契約すると、ユーザーに規定の容量が貸し与えられます。自社に必要なデータ容量と、契約したプランの最大保存容量が合致するかを確認しましょう。
オンラインストレージに何を保存しどのように活用するかは、利用する企業や人によってさまざまです。大容量のファイルを保存する場合もあれば、ちょっとしたメモ書き程度に利用するだけかもしれません。
使用用途によって契約すべきストレージ容量は異なります。一般的に、保存容量が大きくなればなるほど金額が高くなるため、適切な料金プランを選択するのが重要です。また、アクセス可能なデバイスについてもあわせて確認しておきましょう。
データ移行が簡単にできるか確認する
現在使用しているファイルサーバからのスムーズなデータ移行が可能かどうかも重要です。データ移行を自社で行う場合、正確性や時間的な面で問題が生じやすいためです。
データ移行作業に不安がある場合は、データ移行を代行してもらえるオンラインストレージサービスを利用するのがよいでしょう。無理に自社で行うより、経験豊富なプロに任せた方が長期的な負担は軽くなる傾向があります。
必ずセキュリティ管理を行う
オンラインストレージサービスを活用する際に、機密情報をアップロードする場合は、特にセキュリティのリスクに注意が必要です。
有料のストレージサービスであれば、しっかりとしたセキュリティ対策が期待できます。しかし、無料オンラインストレージはある程度の自己責任が要求される場面もあります。自社が契約するサービスのセキュリティレベルを把握し、外部からの攻撃やサーバダウンに備えておきましょう。
オンラインストレージ導入の注意点についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。対策方法も解説しているので、オンラインストレージを適切に活用するための参考にしてください。
目的にあったオンラインストレージを利用しよう
アプリ版のオンラインストレージサービスを活用すれば、どこからでも容易にデータの確認が可能です。外出時にはスマホを携帯することも多いため、アプリを活用すれば別途デバイスを持ち歩く必要がなく、非常に利便性が高いでしょう。
なおオンラインストレージは、アプリへの対応のほか無料版や有料版などさまざまな特徴をもつサービスが提供されています。数多くのオンラインストレージから自社にあうサービスを導入するためには、まずそれぞれの特徴をよく理解する必要があるでしょう。以下のボタンより各社オンラインストレージの一括資料請求が可能なため、製品をじっくり検討するためにぜひご利用ください。