無料リモートデスクトップソフト3選
リモートデスクトップ環境を構築するだけで業務効率を向上させ、働き方の幅を広げることができます。初めてリモートデスクトップ製品を使う場合は、どのようなものか無料版で試してみることがおすすめです。無料版のソフトは機能制限が多いため実用的でないものが大半ですが、操作性を測ることは可能です。ここからは無料リモートデスクトップソフトを紹介していきます。
AnyDesk
AnyDeskはAnyDesk Software GmbHが提供している無料リモートデスクトップソフトです。このソフトでは社外と社内のパソコンにそれぞれソフトを実行し、「AnyDesk アドレス」という共通のアドレスを入力するだけで簡単に画面共有できます。接続先の画面をタイムラグなく表示することができるため、スムーズにリモートデスクトップを利用できます。
TeamViewer
TeamViewerはTeamViewer社が提供している無料リモートデスクトップソフトです。このツールは無料ですが、セキュリティ対策も行っているため、簡単かつ安全なリモートデスクトップ環境を構築することができます。スマートデバイスにも対応しているため、スマートフォンやタブレットを使って、社内と同じように仕事を行うことができます。
ここまで無料で利用できるリモートアクセスツールを紹介してきましたが、やはり無料では利用できる機能に限りがあり、思うような運用ができない可能性もあるため、有料製品とあわせて検討することをお勧めしています。
リモートデスクトップのメリットとデメリット
ここまでのように無料で使えるリモートデスクトップのソフトも存在します。リモートデスクトップツールを導入するときには、どのようなメリットがあるかを知り、自社の課題を解決したり、業務改善できるかを判断することが必要です。ここからはリモートデスクトップのメリットとデメリットを説明していきます。
メリット:VPNの設置なしで利用できる
リモートアクセスのように、従来の遠隔地から接続する環境を作るためにはVPNを設置する必要があります。リモートアクセスでは安全に通信を行うために、リモートアクセスサーバを設置してVPN環境を構築し、社内ネットワークに接続する必要があります。しかし、リモートデスクトップではVPNを設置する必要がないため、手軽でコストを抑え利用することが可能です。
デメリット:セキュリティを個別で行う必要がある
リモートデスクトップのデメリットはVPNを使用しないため、通信環境のセキュリティ対策を個別に行わなければならないことです。リモートデスクトップを使用する場合、通常のインターネット回線を使うことが多く、社内の人以外も通信を行っているため、セキュリティ対策を行わなければ、通信で使用したデータを盗聴されたり、不正アクセスされる可能性があります。そのため、セキュリティ対策を行い安全に利用するこ環境を作ることが必要です。
リモートアクセスツールを利用した方がよいケース
リモートデスクトップとリモートアクセスでは、「社外から社内の環境にアクセスする」という目的は同じですが、その仕組みや特徴に違いがあるため、自社の状況に応じて使い分けることが大切です。ここからはリモートアクセスツールを利用した方が良いケースを説明していきます。
高い水準のセキュリティ対策が必要なケース
社内のセキュリティ意識が高い場合や、重要な情報を扱う場合は高い水準のセキュリティ対策を行えるリモートアクセスが重宝されます。それはリモートアクセスではVPN環境を構築する必要があるからです。このVPN(Virtual Private Network)は社外の端末から社内へ通信できる専用のネットワークを構築し、通常のインターネットの接続とは分離された仮想空間を構築します。
この仮想空間には認証されないと接続できないため、外部に情報が漏れるリスクを抑えることが可能です。また、万が一VPN環境内に接続できたとしても、通信で使用されるデータは暗号化されているため、盗聴されても中身が外部に知られるリスクも少なくなります。
セキュリティの個別対応が難しいケース
リモートデスクトップを使用する場合は、接続するデバイスごとにセキュリティ対策を行う必要があります。しかし、リモートデスクトップで接続する端末の数が多ければ、その分セキュリティ対策を行う必要があるため、コストや手間がかかります。そのため、個別でセキュリティの対応が難しい場合はリモートアクセスを利用する方が有効です。中には個別にセキュリティ対策を行えるリモートデスクトップツールもあるため、自社の状況に最適な方法を選ぶことが求められます。
リモートアクセスツールの機能
リモートデスクトップツールとリモートアクセスツールのどちらを使う方がメリットがあるかを判断するためには、リモートアクセスツールの機能を知ることが重要です。ここからはリモートアクセスツールの機能を説明していきます。
社外の端末から社内のパソコンを遠隔操作できる
リモートアクセスの主な機能は遠隔操作です。自宅や外出先でも社内のネットワークに接続することができるため、会社に出社しなくても仕事を行うことが可能です。近年、カフェなどで仕事をするサラリーマンが増えているのは、リモートアクセスの技術を使っていることが要因の1つになっています。
社外の端末と社内のパソコン間でファイルの送受信ができる
リモートアクセスツールを使うことで社外の端末と社内のパソコン間でファイルのアップロード・ダウンロード、送受信を行うことができます。今まで、土日に仕事をしようとしたときに、USBファイルにファイルを保存し持ち出すケースが多くありました。しかし、USBを紛失してしまうことで情報漏えいが起きるリスクが大きくなります。そこで、このリモートアクセスを使うことで作業に必要なファイルのみをやり取りを安全な通信を使ってやり取りするため、情報漏えいが起きる可能性を小さくすることが可能です。
社内のパソコンが受信したメールを確認できる
リモートアクセスを使えば社内と同じような環境で仕事をすることができるため、社内のパソコンが受信したメールも確認できます。現在ではクラウド技術が発達し、社内のパソコン以外にもスマートフォンなどでメールを確認できるようになっていますが、社内にメールサーバを構築している場合は社内のパソコンでのみメールを確認することができます。このような場合にリモートアクセスを使うことで、社外でもメールの確認が可能になります。
高セキュリティにより不正アクセスが防止できる
基本的にリモートアクセスは先程のようにVPNを構築して利用するため、セキュリティ強度は高くなります。また、近年リリースされているリモートアクセスツールでは、不正アクセスを防止できるように指紋認証・静脈認証・電子証明書を使って認証するプロセスを踏むため、外部からアクセスされるリスクを低くしています。
自社のセキュリティに合わせてリモートアクセスツールを検討!
今回はリモートデスクトップツールについて紹介してきました。リモートデスクトップは無料のツールを使うことができるため、手軽に環境を構築することができますが、その分セキュリティリスクが大きいです。遠隔地から社内PCにアクセスするツールを選ぶときは、メリット・デメリットをよく理解する必要があります。自社のセキュリティのニーズに合ったリモートデスクトップツールやリモートアクセスツールを導入し、業務効率を高めましょう。