リモートデスクトップとは
リモートデスクトップとは、遠隔地にあるコンピュータを操作するための技術や機能のことです。リモートデスクトップアプリやリモートデスクトップソフトと呼ばれる専用のツールを使用することで、あたかもその場にいるかのように操作を行えます。この技術の活用により、業務の効率化や柔軟な働き方が可能となり、特にリモートワークが広がる現代社会において、欠かせない重要な役割を担っています。
リモートデスクトップのメリット
リモートデスクトップツールを導入する際には、メリットを理解し、自社の課題解決や業務改善に活用できるかを見極めることが重要です。ここでは、リモートデスクトップのメリットを解説します。
- ■柔軟な働き方の実現
- リモートデスクトップを利用することで、場所を問わず業務が可能になります。自宅や外出先からでも職場のパソコンにアクセスできるため、テレワークや出張時の作業効率が向上します。
- ■VPNの設置なしで利用できる
- 従来のリモートアクセス環境では、安全な通信を行うためにVPNを設置し、リモートアクセスサーバを構築して社内ネットワークに接続する必要がありました。しかし、リモートデスクトップではVPNの設置が不要であるため、導入が簡単で、コストを抑えて利用できる点が大きなメリットです。
- ■セキュリティ強化
- 多くのリモートデスクトップソフトは、データ通信の暗号化や多要素認証をサポートしており、安全な接続が可能です。機密情報をローカルデバイスに保存せず、遠隔のサーバやパソコン上で作業を行うことで、情報漏えいリスクを軽減できます。
無料のリモートデスクトップソフトを比較
ここでは、無料で利用できるリモートデスクトップソフトを紹介します。無料版のソフトには機能に制限がある場合が多く、実用性が低いものもありますが、操作感を試す目的には十分活用できます。
AnyDesk
AnyDeskは、AnyDesk Software GmbHが提供している無料のリモートデスクトップソフトです。社内外のパソコンにソフトをインストールし、「AnyDesk アドレス」と呼ばれる共通アドレスを入力するだけで簡単に画面共有が可能です。接続先の画面をタイムラグなく表示するため、スムーズにリモートデスクトップを利用できます。
【対応OS】Windows / macOS / Linux / Android / iOS / Raspberry Pi / Apple TV
TeamViewer
TeamViewerは、TeamViewer社が提供している無料のリモートデスクトップソフトです。セキュリティ対策が施されており、簡単かつ安全にリモートデスクトップ環境を構築できます。スマートデバイスにも対応しているため、スマートフォンやタブレットを使って、社内と同じように仕事を行えます。
【対応OS】Windows / macOS / Linux / Android / iOS / Chrome OS
Windowsのリモートデスクトップ
Windowsのリモートデスクトップは、Microsoftが提供している機能です。Windowsパソコンに標準で搭載されているリモートデスクトップ接続を使用して、リモートアクセスが可能です。業務用としてセキュアな環境が求められる場合にも適しており、多くの企業で利用されています。
【対応OS】Windows10 / Windows11 / Windows Server
Chromeのリモートデスクトップ
Chromeのリモートデスクトップは、Googleが提供する無料のリモートデスクトップツールです。Chromeブラウザまたは専用アプリを利用して、簡単にデバイス間でリモート接続が行えます。Googleアカウントを使用してセキュアにアクセスでき、インストールや設定も非常に手軽で初心者にもおすすめです。
【対応OS】Windows / macOS / Linux / Android / iOS / Chrome OS

無料リモートデスクトップの注意点
無料のリモートデスクトップツールは便利ですが、いくつかの注意点があります。まず、無料版では機能が制限されている場合があり、商用利用が禁止されているケースもあります。また、セキュリティ面では有料版に比べて保護が不十分な場合があるため、機密情報を取り扱う際は注意が必要です。
さらに、無料ツールはサポートが限定的なため、問題発生時に迅速な対応が難しい場合もあります。これらを踏まえ、自社の用途や安全性を考慮して選択することが大切です。
セキュリティを重視するならリモートアクセスツールがおすすめ
リモートデスクトップとリモートアクセスツールには大きな違いがあります。リモートデスクトップは特定のデバイスを遠隔操作するための技術で、デバイス間の直接接続を行うものです。一方、リモートアクセスツールは、社内ネットワーク全体やクラウドサービスへの安全な接続を目的とし、暗号化通信や多要素認証など高度なセキュリティ機能を備えています。
リモートデスクトップは手軽ですが、セキュリティ対策が限定的な場合が多く、設定の不備や不正アクセスのリスクが懸念されます。これに対し、リモートアクセスツールは、アクセスログの記録やユーザー権限の管理機能を提供し、不正利用を防ぎやすい仕組みが整っています。特に機密情報を取り扱う場合や高いセキュリティが求められる環境では、リモートアクセスツールの導入が最適です。
ITトレンドでは、多くのリモートアクセスツールを取り扱っています。以下のボタンから無料で資料請求が可能なため、自社に最適な製品を見つけるためにぜひご活用ください。
リモートアクセスツールの機能
リモートアクセスツールには、主に以下のような機能が搭載されています。
機能 | 内容 |
---|---|
暗号化通信 | データの送受信を暗号化することで、第三者による盗聴や改ざんを防ぐ。 |
多要素認証 | ログイン時にパスワードに加えて認証コードや生体認証を求めることで、セキュリティを強化。 |
アクセスログ管理 | 接続状況を記録し、不正アクセスや問題発生時の調査に役立てる。 |
ユーザー権限管理 | 接続可能なデバイスや操作範囲を制限することで、不必要なアクセスを防ぐ。 |
リモートサポート | IT部門やサポート担当者が迅速に問題解決を行えるよう、画面共有やファイル転送機能を提供する。 |
以下の記事では、おすすめのリモートアクセスツールを比較紹介しています。選び方も解説しているため、ぜひ参考にしてください。
まとめ
無料のリモートデスクトップソフトは、コストを抑えての導入や操作性を試すのに最適ですが、機能制限やセキュリティの課題があります。セキュリティを重視する場合には、暗号化通信や多要素認証を備えたリモートアクセスツールの導入がおすすめです。
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