リモートアクセスとリモートデスクトップの違い
リモートアクセスは、社外から社内のPCやネットワーク、業務システムへ接続する仕組み全般を指します。一方、リモートデスクトップは、離れた場所にあるPCの画面を手元の端末に表示し、遠隔操作する接続方式です。
つまり、リモートデスクトップはリモートアクセスを実現する方法の一つです。リモートアクセスという大きな枠組みの中に、リモートデスクトップやVPN、Webアプリ型などの接続方式が含まれます。
| 比較項目 | リモートアクセス | リモートデスクトップ |
|---|---|---|
| 意味 | 社外から社内環境へ接続する仕組み全般 | 遠隔地のPC画面を操作する方式 |
| 接続対象 | 社内ネットワーク、サーバ、業務システム、PCなど | 特定のPCのデスクトップ画面 |
| 代表的な方式 | VPN、Webアプリ型、リモートデスクトップなど | PC遠隔操作型 |
| 向いている用途 | 社内システムやファイルへ安全にアクセスしたい場合 | 会社PCの操作環境をそのまま使いたい場合 |
リモートアクセスとは
リモートアクセスとは、社外や自宅など離れた場所から、社内ネットワークや業務システムに接続する仕組みのことです。オフィスにいなくても、会社のファイルサーバや業務アプリケーション、社内PCなどにアクセスできるため、テレワークや外出先での業務に活用されています。
リモートアクセスを導入すれば、場所にとらわれずに業務を進められる一方で、社外から社内環境へ接続するため、セキュリティ対策も欠かせません。利用目的や接続対象に応じて、適切な方式やツールを選ぶことが重要です。
社外から社内ネットワークやシステムに接続する仕組み
リモートアクセスでは、インターネットを通じて社内ネットワークや業務システムに接続します。たとえば、自宅のPCから会社のファイルサーバにアクセスしたり、外出先から社内の業務アプリケーションを利用したりできます。
従業員がオフィス以外の場所でも社内と同じように業務を行えるため、テレワークや出張中の作業、災害時の事業継続などにも役立ちます。
VPNや専用ツールを使って安全な接続環境を構築する
リモートアクセスを利用する際は、VPNや専用のリモートアクセスツールを用いて、安全な接続環境を構築するのが一般的です。通信の暗号化や認証機能により、第三者による不正アクセスや情報漏えいのリスクを抑えられます。
また、製品によってはアクセス権限の設定や操作ログの取得、多要素認証などに対応しているものもあります。社外から社内環境へ接続する以上、利便性だけでなくセキュリティ機能も確認しておきましょう。
リモートデスクトップとは
リモートデスクトップとは、離れた場所にあるPCの画面を手元の端末に表示し、遠隔操作する仕組みです。会社にあるPCを自宅や外出先の端末から操作できるため、普段と同じデスクトップ環境で業務を進められます。
リモートデスクトップは、リモートアクセスを実現する方法の一つです。リモートアクセスが社内環境へ接続する仕組み全般を指すのに対し、リモートデスクトップは特定のPC画面を遠隔操作する方式を指します。
遠隔地のPC画面を手元の端末から操作する仕組み
リモートデスクトップでは、会社PCの画面を自宅のPCやタブレットなどに表示し、キーボードやマウスを使って遠隔操作します。会社PCにインストールされたソフトウェアや保存されたファイルを、その場にいるような感覚で利用できます。
たとえば、社内PCでしか使えない業務ソフトを操作したい場合や、会社PCの作業環境をそのまま使いたい場合に適しています。
PC内のデータを端末に保存せずに作業しやすい
リモートデスクトップでは、基本的に遠隔地のPCを操作するため、手元の端末にデータを保存せずに作業しやすい点が特徴です。業務データを端末へ直接ダウンロードしない運用にすれば、端末の紛失や盗難による情報漏えいリスクを抑えられます。
ただし、接続先PCの電源管理や通信環境、アクセス権限の設定などには注意が必要です。安全に利用するためには、認証機能や操作制限、ログ管理などを備えたツールを選ぶとよいでしょう。
リモートアクセスの主な接続方式
リモートアクセスには、リモートデスクトップのようにPCを遠隔操作する方式のほか、社内ネットワークへ接続する方式や、Webブラウザから業務システムを利用する方式があります。代表的な接続方式は以下の3つです。
PC遠隔操作型
PC遠隔操作型は、会社にあるPCの画面を社外の端末に表示し、遠隔操作する方式です。リモートデスクトップは、このPC遠隔操作型にあたります。
会社PCの環境をそのまま利用できるため、専用ソフトや社内システムを使った業務に適しています。一方で、接続先PCの電源が入っている必要がある場合や、通信環境によって操作性が左右される場合があります。
社内LAN延長型
社内LAN延長型は、VPNなどを利用して、社外の端末から社内ネットワークへ接続する方式です。社外にいながら、社内LANに接続しているような環境でファイルサーバや業務システムを利用できます。
複数の社内システムにアクセスしたい場合や、社内ネットワーク上のリソースを幅広く利用したい場合に向いています。ただし、接続端末のセキュリティ対策やアクセス権限の管理を徹底することが重要です。
Webアプリ型
Webアプリ型は、Webブラウザを通じて業務システムや社内アプリケーションへアクセスする方式です。専用ソフトを端末にインストールせずに利用できるものも多く、PCだけでなくスマートフォンやタブレットからも使いやすい点が特徴です。
外出先から簡単に業務システムを確認したい場合や、端末を問わず利用したい場合に適しています。ただし、利用できるシステムや機能は製品によって異なるため、自社の業務に必要な範囲を確認しておきましょう。
リモートアクセスとリモートデスクトップの選び方
リモートアクセスとリモートデスクトップは、利用目的や接続したい対象によって適した方式が異なります。会社PCの環境をそのまま使いたいのか、社内ネットワーク全体へ接続したいのか、スマートフォンやタブレットから利用したいのかを整理したうえで選びましょう。
会社PCの操作環境をそのまま使いたい場合はリモートデスクトップ
会社PCにインストールされたソフトウェアや保存されたファイルをそのまま利用したい場合は、リモートデスクトップが適しています。自宅や外出先の端末から会社PCの画面を遠隔操作できるため、普段と近い作業環境で業務を進められます。
特に、特定のPCでしか使えない業務ソフトを操作したい場合や、作業データを手元の端末に保存せずに利用したい場合に向いています。ただし、接続先PCの電源管理や通信環境によって使いやすさが左右されるため、運用ルールもあわせて整備しましょう。
社内ネットワークや複数システムへ接続したい場合はVPN・社内LAN延長型
社内のファイルサーバや複数の業務システムへ接続したい場合は、VPNや社内LAN延長型のリモートアクセスが適しています。社外にいながら社内ネットワークへ接続できるため、部署や業務ごとに利用するシステムが複数ある場合にも活用しやすいでしょう。
一方で、社内ネットワークへ接続できる範囲が広がるため、端末のセキュリティ対策やアクセス権限の管理が重要です。利用者や業務内容に応じて、接続できるシステムやデータを制限できるか確認しましょう。
スマートフォンやタブレットから利用したい場合はWebアプリ型
外出先からスマートフォンやタブレットで業務システムを確認したい場合は、Webアプリ型のリモートアクセスが向いています。Webブラウザから利用できるため、専用ソフトを端末にインストールせずにアクセスできる製品もあります。
営業担当者が外出先で顧客情報を確認したり、承認者が移動中に申請内容を確認したりする用途に適しています。ただし、スマートフォンやタブレットでは利用できる機能が制限される場合もあるため、必要な業務を問題なく行えるか事前に確認しましょう。
「自社に合うリモートアクセスツールが知りたい」という方向けの診断ページもあります。
ITトレンドで過去に、資料請求した方のお悩みや要望から作成した簡単な質問に答えるだけで、最適なツールを案内します。
無料で今すぐ利用できますので、下のリンクから診断を開始してください。
リモートアクセス導入前の注意点
リモートアクセスを導入することで従業員の働き方の幅が広がり、業務を改善することが可能ですが、注意点も存在します。ここからはリモートアクセスを導入する前の注意点を説明していきます。
在宅勤務の社員・勤怠時間の管理
リモートアクセスを導入することで自宅やカフェなど場所だけでなく、時間の制限もなくなります。しかし、多くの企業では勤務時間をもとに勤怠管理・給与計算を行っていますが、リモートアクセスを導入することで実際の勤務時間が不透明になりやすくなります。
そのため、リモートアクセスを導入する前には、自社の勤怠管理の方法を見直す必要があります。また、リモートアクセスツールの中には、アクセスできる時間を制限するものなどがあり、ツールの選定の参考にすることがおすすめです。
セキュリティの管理
リモートアクセスを利用し、社外で業務を行う場合は情報漏えいのリスクがあります。セキュリティ対策を行っているリモートアクセスツールを導入することが大切ですが、社員のセキュリティ意識も重要です。>例えば、社内のネットワークに接続し、業務で使用するデータが入っている端末に保存することができると、そこから外部に情報が漏れてしまう可能性があります。
また、社内システムやリモートアクセスツールが万全なセキュリティ対策を行っていたとしても安心できません。操作を行う端末のセキュリティが不十分であればウイルスの被害に遭い、情報が流出する危険性もあります。このような場合では、デスクトップ画面だけを共有しているリモートデスクトップの方がセキュリティ強度は高いといえます。また、リモートアクセスツールの中には端末に情報をダウンロードできないものもあるため、注意して選定することが求められます。
リモートアクセスツールを理解して効果的に導入しましょう!
今回はリモートアクセスとリモートデスクトップの違いについて紹介しました。リモートアクセスを最大限活用することによって、社員の働き方は大きく変わります。育児や体調不良でやむを得ず退職をするような社員にも、新しい働き方を提案することが可能になります。
また、外出先でも業務を行うことができれば、事務所に戻って残業を行うことも少なくなるため、労働環境も改善できます。まずは、リモートアクセスツールの特徴やメリット・デメリットをよく理解することが大切です。自社に合ったリモートアクセスツールを導入し、業務を効率化しましょう。
自社に合ったリモートアクセスツールを導入するには、製品に関する正しい理解が不可欠です。以下の記事や資料請求を通して適切な製品を見つけていきましょう。




