リモートアクセスとは
リモートアクセスとは、離れた場所にあるLANなどのネットワークやコンピュータに外部から接続することです。
遠隔地からでもセキュリティレベルを保ったまま社内ネットワークにアクセスできます。これにより、社内にいなくてもあたかも自分のPCから作業しているかのように作業することが可能になります。
リモートアクセスが導入されると、外出先で社内からデータや情報の受け取りや更新が可能になったり、社外から社内のデータファイルを更新できたりします。

リモートアクセスツールの主要な6機能
リモートアクセスツールには、おもに6つの機能があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
機能1.遠隔操作機能
リモートアクセスのメイン機能は「遠隔操作機能」です。自宅や外出先のパソコンなどの端末から、社内にある自席のパソコンを遠隔操作することが可能です。営業パーソンが外出先で作業する際やテレワークなど自宅やカフェで業務を行う場合でも、データを持ち出す必要がないため、情報漏えいのリスクが低減されます。
また、遠隔地から行うリモートメンテナンスも、この機能を利用する事で実現できます。またスマートフォンやタブレットでの操作が可能なものも多く、移動中などの隙間時間を有効に利用することができます。パワーオン機能を備えていれば、社内のパソコンの電源投入も外部から操作可能です。
機能2.ファイル転送機能
外出先や自宅のパソコンと社内のパソコン間でファイルのアップロード、ダウンロードが可能になる機能です。作業に必要なファイルのみをやり取りできるため、余分なデータを持ち出すことを必要がありません。リモートメンテナンス作業でもシステムファイルの確認や更新時に活用できます。セキュリティを考慮して、このファイル転送機能をユーザーごとに無効にすることもできます。
機能3.メッセージ、メール確認機能
社内パソコンのメールやメッセージの確認や操作が可能になる機能です。通常の業務中でも特に操作頻度が高いメールなどが外部から操作できるようになるため、外回りの多い職種では特に業務効率が向上し、社内外とのコミュニケーションのスピードが上がります。
機能4.セキュリティ機能
社外からのアクセスを許可する場合、懸念されることの一つに、不正アクセスや情報漏えいなどのセキュリティリスクの問題があります。リモートアクセスツールでは、ユーザーID、パスワードによる認証に加えて、端末固有情報や電子証明書、また指紋認証などによる多要素認証を備えているものが多く、不正アクセスの対策は強固です。
また、暗号化通信を利用しているため、通信経路での盗聴・盗視やウイルス混入も防止できます。また、接続するネットワーク(IPアドレス)や機器(MACアドレス)の限定も可能です。
機能5.ユーザー / 機器管理機能
ユーザーや機器ごとに各種設定をできる機能です。たとえば、各ユーザーのパスワードやファイル転送などの個別機能の利用許可、認証方式の設定ができます。これにより、適切なセキュリティレベルを保ちながらユーザーの利用状況に合わせた運用が可能です。
また、ユーザーが外出先や自宅などで使用する手元の端末と、遠隔で操作できる社内の端末の組み合わせの指定も、管理画面から行うことができます。中には、スマートフォンなどのモバイル端末上にパスワードを保存させるかどうか、などの細かな設定も可能なケースもあります。
機能6.アクセス管理機能
ユーザーや機器ごとのアクセス履歴などを管理する機能です。システム的なセキュリティを強化しても、ユーザー自身の過失や故意による不正利用を防ぐことはできません。リモートアクセスツールでは、ユーザーごとの接続時刻や時間、接続先ネットワークや機器などの履歴を保存・照会でき、いざという時の原因究明はもちろん、不正利用に対する抑止力としての効果もあります。
リモートアクセスツール導入のメリット
機能で見てきたとおり、リモートアクセスツールを導入すれば、場所に制限されることなく、社内のデータにアクセスでき、業務を進めることができるようになります。また、ユーザーや機器ごとに設定できるユーザーIDやパスワードの機能を活用することで、結果的にセキュリティの安全性が高まることも期待できます。
まとめ リモートアクセスツールで業務のムダを削減!
いかがでしたでしょうか。冒頭でも少し触れましたが、リモートアクセスツールは単に「外部から端末を操作できる」という意味合いだけでなく、テレワークや裁量労働制をはじめとした就業形態の多様化や、非常時の事業継続をサポートなど、事業全体をより良い方向に導く役割も担えるツールでもあります。自社に合うリモートアクセスツールを検討してみませんか。
