入金消込とオーナー収支管理の機能
賃貸管理業務で最も時間がかかる月次業務が、家賃の入金確認・消込とオーナーへの収支報告です。これらを自動化できる機能の有無は、業務効率を大きく左右します。
仮想口座・FBデータ連携による入金消込の自動化機能
入居者ごとに固有の振込先口座(仮想口座)を割り当てる機能を持つシステムでは、振込があった瞬間に「誰が・いくら・いつ振り込んだか」が自動で識別され、家賃データとの照合・消込が全自動で行われます。仮想口座に加えて、銀行のファームバンキング(FBデータ)を取り込んでの消込にも対応したシステムでは、仮想口座を設定していない入居者の家賃も含めた一括消込が可能で、月末の入金確認作業の大半を自動化できます。
入金消込の自動化機能を選定する際のポイントとして、「仮想口座の対応銀行・金融機関の種類」「FBデータ(全銀フォーマット等)の対応有無」「自動消込の精度と未照合件数の手動対応フロー」「夜間バッチ処理の実行タイミング」を確認してください。未消込件数が多い場合は手作業が残るため、同業種での消込率の実績をベンダーに確認することをお勧めします。入居者数が多い会社では、消込完了と未消込の件数をリアルタイムに確認できるダッシュボード機能があると、月末の状況把握と残作業の優先順位付けがスムーズになります。
管理手数料・修繕費控除の自動計算と収支報告書の作成機能
オーナーごとに「管理委託手数料の料率(家賃の5%など)」「修繕費・清掃費の実費控除」「固定費の差引」など異なる控除条件がある場合でも、システムに設定を登録しておけば毎月の収支計算を自動で行い、オーナー別の収支報告書(明細書)を自動生成できます。手作業でのエクセル計算から脱却することで、計算ミスのリスクを排除し、担当者の月末作業の時間を大幅に短縮できます。
収支報告書の作成機能として確認すべきポイントは、「オーナーごとに異なる控除条件を個別設定できるか」「収支報告書の出力フォーマット(PDF・Excelなど)の種類」「一括生成と一括メール送信・郵送への対応」「オーナーポータルへのデジタル配信の有無」です。報告書フォーマットを自社のデザインにカスタマイズできるかどうかも、オーナーへの印象に関わるため確認をお勧めします。試用期間中に実際のオーナー送金フローを通しで操作し、自社の業務手順に合った画面か確認することで、導入後のミスを防げます。
契約管理と物件維持管理の機能
賃貸管理の日常業務として重要な更新・退去対応と、物件の修繕・点検管理を効率化する機能についても確認が必要です。これらの機能が充実しているかどうかで、現場担当者の業務負担が大きく変わります。
更新案内の自動生成と退去時精算書の作成機能
賃貸借契約の更新期限が近づいた際に、システムから自動で更新案内書・更新請求書を生成して入居者に送付できる機能は、更新漏れ防止と事務作業の削減に有効です。また、入居者の退去時には、敷金から原状回復費用・クリーニング費用などを差し引いた精算書を作成する業務があります。修繕費用の項目・金額を入力すれば精算書が自動で生成されるシステムを使えば、退去立会後の精算業務を迅速に完結できます。
更新・退去機能の選定ポイントとして、「更新期限の自動アラートと通知のタイミング設定」「更新案内書・更新承諾書のテンプレート管理」「退去精算書の費目別入力と計算の自動化」「電子契約との連携(更新契約を電子で締結できるか)」を確認してください。更新未処理の件数が多い会社では、未更新リストの一覧表示と一括処理機能の有無も重要な選定基準です。電子契約との連携がある場合は、更新書類の郵送コストを削減しながら入居者がスマートフォンから署名・締結できる環境を提供でき、更新率の向上にもつながります。
クレーム・修繕履歴の物件別管理と巡回点検機能
入居者からのクレーム対応・修繕依頼のやり取り・業者への発注・工事完了確認・費用の記録を、物件ごと・設備ごとに蓄積できる機能は、長期的な物件管理の品質向上に役立ちます。「いつ・どの設備が・どの業者によって・いくらで修繕されたか」の履歴が物件に紐づいて蓄積されると、オーナーへの修繕実績報告や将来の修繕計画の立案に活用できます。
スマートフォン・タブレットで現場の担当者が建物の巡回点検を行い、各設備の状態確認項目にチェックを入れ、異常箇所の写真を撮影してそのまま報告書としてアップロードできる機能を持つシステムもあります。この機能があれば、事務所に戻ってから報告書を作成する手間がなくなり、現場でリアルタイムに点検記録が蓄積されます。巡回点検機能の有無と操作のしやすさはデモで確認することをお勧めします。点検データが蓄積されることで、定期的なメンテナンス計画の立案やオーナーへの点検報告にも活用できます。
機能が充実した賃貸管理ソフトを比較
入金消込・収支報告・更新退去対応・修繕管理・空室配信など、賃貸管理業務を幅広くカバーする機能を持つシステムをご紹介します。
i-SP/SP-Ⅱ
- 賃貸管理システム導入実績4,000社以上
- 80以上の外部システム・サービスと連携し不動産DXを推進
- 導入~稼働~運用に至るまで、全国10拠点からお客様をサポート
株式会社ビジュアルリサーチが提供する「i-SP/SP-Ⅱ」は、契約・請求入金・支払・更新・解約精算・建物管理など、賃貸管理業務を幅広くカバーするシステムです。多数の標準帳票を備え、空室検索や修繕管理にも対応。管理戸数や業務量が多い企業でも、日常業務をまとめて効率化したい場合に向いています。
クラウド賃貸管理ソフト ReDocS(リドックス)
- 導入実績1400社超。小規模から大規模まで対応する賃貸管理ソフト
- 必要な機能をシンプルに。使いやすい操作性と充実のサポート
- 家賃・更新・解約・オーナー精算など賃貸管理業務を効率化
Bambooboy株式会社が提供する「クラウド賃貸管理ソフト ReDocS(リドックス)」は、物件・契約情報から入金・滞納、更新、解約精算まで幅広く管理できるクラウド型システムです。オーナー精算や各種帳票、空室募集にも対応し、日常的な管理業務を一元化できます。中小規模の賃貸管理会社で、必要な機能をまとめて利用したい場合に適しています。
らくらく賃貸管理
- クラウドで社内の情報共有をリアルタイムに。
- 更新進捗・帳票作成・入金/出金管理・仲介会社対応(内見申込)
- 安心のサポート体制で日曜日以外毎日あなたと伴走します
株式会社いえらぶGROUPが提供する「らくらく賃貸管理」は、物件・契約・入出金・更新・解約など、賃貸管理に必要な情報をまとめて管理できるクラウド型システムです。入金管理や更新業務、帳票作成など日常的な業務を幅広くカバーし、管理業務の効率化を支援。複数の賃貸管理業務をシンプルに一元化したい企業に向いています。
ITANDI 賃貸管理 基幹システムセット
- 現状の体制のまま外部システムと連携でき、業務効率をさらに加速
- 万全のシステム体制により、快適で安定した利用が可能
- CSの不動産知見が強い高品質のサポート体制で成果最大化を支援
イタンジ株式会社が提供する「ITANDI 賃貸管理 基幹システムセット」は、賃貸管理にかかわる各種業務をデジタル化し、一元管理できるシステムです。物件・契約情報の管理や入出金、更新・退去、オーナー送金、帳票作成などに対応し、関連サービスとの連携も可能。複数の業務をまとめて効率化し、管理体制を整えたい企業に向いています。
賃貸名人
- 賃貸管理業務に必要な機能のすべてが一つに!
- 物件台帳管理の一元管理が可能!バージョンアップも無償対応!
- 初期費用¥198000~驚きの低コストを実現!コスパなら賃貸名人!
株式会社ダンゴネットが提供する「賃貸名人」は、物件・契約情報の管理から家賃管理、契約更新、退去精算まで幅広く対応する賃貸管理システムです。収支管理や修繕・クレーム履歴、空室検索、各種帳票の作成など豊富な機能を搭載。賃貸管理に必要な業務を一つのシステムでまとめて管理したい企業に適しています。
いい生活賃貸管理クラウド
- 不動産業務のフローをSaaSで抜本改善する業務クラウドシステム
- 不動産管理会社やオーナー様向けのクラウド型賃貸管理サービス
- 物件管理、賃貸契約、入出金管理など、賃貸管理業務を一元管理
株式会社いい生活が提供する「いい生活賃貸管理クラウド」は、物件・契約・入出金などの情報を一元管理できるクラウド型の賃貸管理システムです。入金消込や年間収支報告、契約更新、修繕・原状回復、空室募集など幅広い業務に対応。複数の管理業務をまとめて効率化し、情報の一元化を進めたい企業に適しています。
GMO賃貸DX (GMOReTech株式会社)
- 賃貸借契約書等の電子契約に唯一対応したオーナーアプリ
- オーナーアプリは唯一クレカ決済に対応
- AI返信アシスタントによる約100言語対応の翻訳・回答文面生成。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で賃貸管理ソフトの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
空室対策と入居者対応の機能
空室の早期解消と入居者の満足度向上は、賃貸管理会社の収益と評判に直結します。ポータルサイト連携と入居者向けアプリの機能を活用することで、これらを効率的に対応できます。
ポータルサイト・業者間流通への空室情報一括配信機能
空室が発生した際に、SUUMO・HOME'S・athome・LIFULL HOME'Sなどの主要ポータルサイトやレインズ(不動産業者間の物件情報流通システム)へ、物件情報を1つの画面から一括で配信できる機能は、空室期間の短縮に有効です。ポータルサイトごとに個別に入力する手間がなくなり、掲載開始までの時間を短縮できるため、早期の問い合わせ獲得につながります。
ポータルサイト連携機能の選定ポイントとして、「対応しているポータルサイトとレインズの種類」「物件情報の更新・削除のリアルタイム反映」「写真・間取り図などの物件画像の一括管理と配信」「配信状況の管理画面での確認」を確認してください。特に自社が主に集客しているポータルサイトへの対応を優先して確認することをお勧めします。情報更新後の掲載反映タイムラグも確認しておくと、更新後すぐに入居希望者への最新情報を届けられるかどうかが分かります。
入居者向けアプリ・オーナーポータルとの連動機能
入居者向けの専用アプリを提供しているシステムでは、「管理会社からのお知らせ配信」「修繕・クレームのオンライン申請受付」「退去申請の受付と手続き案内」「家賃の支払い確認」などをアプリ上で完結できます。入居者がアプリで手続きや問い合わせを完結できる環境を整えることで、電話対応の件数が減り、担当者の業務効率が向上します。
オーナーポータル(オーナー向けの専用マイページ)が提供されているシステムでは、オーナーが自分で最新の収支状況・空室情報・修繕履歴をいつでも確認できるため、「入金状況を確認したい」「空室はいつ埋まりそうか」などの電話問い合わせが減少します。入居者アプリとオーナーポータルの両方に対応しているシステムを選ぶことで、担当者の対応負荷を包括的に軽減できます。入居者アプリとオーナーポータルをできるだけ早期に案内・定着させることで、長期的な業務の省力化と入居者・オーナー双方の満足度向上が期待できます。
まとめ
賃貸管理ソフトの主要機能は、入金消込の自動化・オーナー収支報告書の作成・更新退去の手続き効率化・修繕・クレーム履歴の物件別管理・巡回点検・空室のポータル一括配信・入居者アプリ・オーナーポータルとの連動など多岐にわたります。自社で最も課題となっている業務プロセスに対応した機能を優先して確認し、ITトレンドで複数製品の資料を一括請求して比較選定を進めてください。

