SCMの評判を判断する材料を整理する
SCMの評判は、提供企業が公開する情報と、利用者や調査会社などの第三者が発信する情報から形づくられます。情報の出どころによって、わかることと注意すべき点が異なります。まずは評判の材料を種類別に整理しましょう。
評判を形づくる情報の種類
SCMの評判を判断する材料には、市場シェアの調査結果、導入社数、導入事例、利用者の口コミや満足度の評価、セキュリティ認証の取得状況などがあります。それぞれが示す内容は異なるため、一つの情報だけで製品の良し悪しを判断するのは避けましょう。
例えば、シェアは市場での広がりを示しますが、自社の業務にあうかどうかは示しません。口コミは使い勝手を知る参考になる一方、投稿者の立場や利用条件によって評価が分かれます。複数の材料を組み合わせて判断することが大切です。
公式情報と第三者情報の違い
提供企業の公式サイトや資料には、導入事例や機能、取得している認証などが掲載されています。情報の正確さは期待できる一方、製品の強みを中心に紹介されるため、課題や制約については詳しく書かれていない場合があります。
第三者の情報には、調査会社のレポートや比較サイトの口コミなどがあります。公式情報では見えにくい運用面の声を知る手がかりとなる一方、調査の方法や投稿者の条件を確認することが必要です。両方の情報を照らし合わせて読むと、偏りを抑えられます。
シェアや導入社数の数字を読むときの注意点
シェアや導入社数は、評判を示すわかりやすい数字です。しかし、数字の背景にある集計の条件を確認しないと、自社にとっての意味を取り違える可能性があります。数字を読む際に確認したい点を整理します。
調査の対象範囲と時期
市場シェアの数字は、調査会社がどの範囲を対象に集計したかによって変わります。SCMといっても、需給計画の製品だけを対象にした調査もあれば、在庫管理や物流の製品を含む調査もあります。
売上金額で集計したか、導入社数で集計したかによっても順位は異なる場合があります。調査の時期が古いと、現在の市場の状況とずれている可能性もあります。シェアの数字を参考にする際は、調査の対象と方法、時期を出典で確認しましょう。
導入社数と自社の条件の近さ
導入社数が多い製品は、利用している企業の数が多いという点で安心材料の一つです。ただし、導入社数の数え方は提供企業によって異なり、無料の利用者や一部の機能だけを使う企業を含む場合もあります。
数字の大きさよりも、自社と業種や規模が近い企業での導入があるかを確認するほうが、判断の材料として役立ちます。同業種の導入事例があれば、業務への適合度を具体的に確かめやすくなります。導入社数の定義はベンダーに確認するとよいでしょう。
数字以外に確認したい情報
シェアや導入社数が大きくても、自社の課題を解消できる機能があるとは限りません。数字とあわせて、自社の必須機能を満たしているか、既存システムと連携できるか、サポートの体制が自社の運用にあうかを確認しましょう。
反対に、シェアが大きくない製品でも、特定の業種や業務に特化して評価を得ている場合があります。数字は候補を広げるための入口として使い、最終的な判断は自社の条件に照らして行うことが大切です。
上場企業での採用実績とセキュリティ認証の確かめ方
上場企業での採用実績やセキュリティ認証は、製品の信頼性を判断する材料として注目されます。ただし、実績や認証が示す範囲を正しく理解していないと、過大に評価してしまう可能性があります。確認の方法を紹介します。
公開されている導入事例の読み方
上場企業での採用実績は、提供企業の公式サイトの導入事例やプレスリリースで確認できる場合があります。事例を読む際は、企業名だけでなく、どの部門で、どの業務に、どの範囲で使われているかを確認しましょう。
大企業での採用実績があっても、一部の部門や拠点だけでの利用の場合もあります。自社が導入したい範囲と同じ規模で使われているかを確かめることが大切です。事例に書かれた効果は、その企業の条件での結果である点にも注意しましょう。
セキュリティ認証の種類と対象範囲
SCMの提供企業が取得している代表的な認証には、ISMS(ISO/IEC 27001)やクラウドサービス向けのISO/IEC 27017があります。個人情報の取り扱いに関するプライバシーマークも、確認したい認証の一つです。認証の種類によって、評価の対象が異なります。
認証は製品そのものではなく、企業や部門の管理体制を対象にしている場合があります。SCMの開発や運用の部門が認証の範囲に含まれているかを、公式情報や認証機関の公開情報で確認しましょう。認証の有効期限も確認しておくと安心です。
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口コミや満足度の評価をSCM選びに生かす
利用者の口コミや満足度の評価は、実際の使い勝手を知るための貴重な情報です。一方で、評価には投稿者の立場や利用条件が反映されるため、点数だけで比べると判断を誤る可能性があります。読み方のポイントを整理します。
口コミで注目したい記述
口コミを読む際は、「良い」「悪い」という結論よりも、その理由として書かれている具体的な記述に注目しましょう。操作にかかる時間、計画作成の手間、サポートの回答の速さなど、具体的な内容は自社の運用を想像する手がかりとして役立ちます。
投稿者の業種や企業規模、立場が書かれていれば、自社との近さを判断できます。管理者と現場の担当者では、評価する点が異なる場合があります。複数の口コミに共通して書かれている内容は、製品の傾向として参考にしやすいでしょう。
満足度を比較する際の注意点
満足度の点数を製品間で比べる際は、評価の件数と評価項目を確認しましょう。件数が少ない場合、一部の利用者の評価が全体の点数に大きく影響する可能性があります。
評価項目が「機能」「操作性」「サポート」「費用」などに分かれていれば、自社が重視する項目の点数を中心に比べるとよいでしょう。比較サイトによって評価の方法や対象期間が異なるため、異なるサイトの点数を単純に比べるのは避けましょう。
業種や規模が近い利用者の声
口コミや満足度の中でも、自社と業種や企業規模が近い利用者の声は、特に参考にしやすい情報です。扱う品目数や拠点数が近ければ、導入後に直面する課題も似ている可能性があります。
比較サイトで業種や規模による絞り込みができれば、活用しましょう。近い条件の声が見つからない場合は、ベンダーに同業種の利用企業を紹介してもらえるかを相談する方法もあります。複数の情報源から近い条件の声を集めると、判断の精度を高められます。
SCMの評判を自社で確かめる手順
集めた評判は、最終的に自社の条件で確かめることで判断材料として生きます。評判で候補を絞り込んだ後は、利用企業の話を聞いたり、デモや試用で操作したりして、自社にあうかを検証しましょう。
同業他社や利用企業から話を聞く
候補の製品を実際に使っている企業から話を聞ければ、資料や口コミではわからない運用の実情を知ることができます。ベンダーに依頼して、利用企業との情報交換の場を設けてもらえる場合もあります。
話を聞く際は、導入時に苦労した点、運用で工夫している点、導入前の想定と異なった点などを質問すると、具体的な情報を得やすくなります。業界団体の会合や展示会で、同業他社の担当者に利用状況を聞くのも一つの方法です。
デモと試用で評価項目を確かめる
評判で気になった点は、デモや試用で自分たちの目で確かめましょう。口コミで操作性が評価されていても、自社の担当者にとって使いやすいかは実際に操作してみないとわかりません。
確認したい評価項目を事前に一覧にし、複数の担当者で同じ項目を試すと、製品間の比較がしやすくなります。評判と自社での評価が異なった場合は、その理由を記録しておくと、最終判断の際に説明しやすくなります。試用の結果は、口コミで得た印象と分けて記録し、社内で共有しておきましょう。
評判とあわせて資料で確かめたいSCM製品
口コミや評判だけで判断せず、機能や提供形態、サポート体制を資料で確かめるための比較候補を紹介します。気になる点は資料請求の際にベンダーへ質問してください。
PlanNEL
- 創業26年、グローバル400社超の導入実績とノウハウ
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TCloud for SCM
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SAP SCMソリューション (SAPジャパン株式会社)
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- 在庫状況をリアルタイムで確認でき欠品防止を支援。
- 蓄積データの分析により発注計画や制作数検討を支援。
まとめ
評判の良いSCMを見分けるには、シェアや導入社数、満足度、口コミといった情報の出どころと集計条件を確認することが大切です。そのうえで、自社との近さを踏まえて読み解きましょう。上場企業での採用実績やセキュリティ認証は、対象範囲まで確かめる必要があります。評判で候補を絞り込んだら、利用企業の話やデモで自社にあうかを検証することが重要です。まずは複数の製品を資料請求し、評判と自社の条件を照らし合わせて比較してみてください。

