SFAとは
SFAとは、「Sales Force Automation」の略で、営業支援システムのことです。営業にまつわる顧客情報を管理し、営業業務の可視化・効率化を図る営業支援ツールです。SFAで管理するものは商談やお客様の情報だけではありません。日々の営業活動でのこまめな状況を入力することで、営業のプロセスも管理していきます。
またSFAはクラウド型での導入が主流です。必要に応じて、金額は月額で発生する料金体系を有しています。
営業担当者必見!SFAの適切な使い方
いまや営業活動に欠かせないツールとなったSFAですが、どのような使い方をすればよいのでしょうか。SFA活用について詳しく解説します。
外出先で日報を作成・提出し、直帰する
営業担当にとって負担となっている業務の一つに日報の記録があります。外出先での用事が遅い時刻に終わっても、その日の商談内容を記録するために一度帰社する必要があるという方もいるはずです。
仮に直帰した場合は、翌朝早く出社して日報を提出できればいいのですが、直行の予定が入っていると、日報の提出は難しくなります。日報は、自分がきちんと活動していることの報告であり、営業マネージャーなど上司にとっては部下の仕事を把握し、営業部全体の状況を把握するために必要な情報です。
日報にまつわるこのような課題には、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末と連携したSFAの活用が有効です。具体的には外出先の空き時間や移動時間にスマートフォンやタブレットから、SFAの日報フォームにアクセスし、その日の成果を入力し提出します。
これにより営業担当者は、日報を作成・提出するために帰社せずともよくなり、直帰できるでしょう。また上司も、提出された報告書をオンラインで確認できるため、スピーディーに部下の活動状況を把握でき、必要に応じて迅速に助言や指示を出せるようになるでしょう。
外出先でスケジュールと顧客情報を確認し、ミスを減らす
営業担当者は、スケジュールが詰まっており、外出している時間も長いものです。そのため、SFAとモバイル端末を連携し、オフィスのパソコンで登録しておくと、スケジュールとともに顧客情報も外出先でそのまま確認でき、遅刻したり、数字を間違えたりといったミスが大幅に減少します。
外出先で新たな予定が発生した際にも、場所を問わず迅速に対応できます。管理する上司や営業メンバーは、チーム全員のスケジュールを効率よく把握できるようになるでしょう。
さらに、多くのSFAに搭載されているアラート機能を使うのも有効です。例えば、次に訪問する顧客情報を通知する設定にしておけば、移動時間に前回の打ち合わせ内容をスマートフォンで確認することも可能です。
資料を効率よく作成し、営業活動に集中する
営業担当者にとって一つの課題となるのが資料の作成。これまではエクセルに入力した顧客情報を見ながら一つひとつ作成する必要がありました。
しかし、SFAは顧客データを一つの画面上にまとめて表示してくれるうえ、過去の類似案件の提案資料もストックできるため、一から資料を作る手間が削減され、営業活動により多くの時間をかけられるようになります。
また、商談内容をSFA上に登録することで、顧客の要望をチーム内に共有し、提案資料の作成をチームのメンバーに手配することも可能です。
見積書を迅速に提示し、成約率を向上させる
また、顧客との打ち合わせの後、すぐに見積額を知りたいと要求された場合でもSFAが提供する見積書作成フォームを使うことで、いつでもどこでも必要な時にスピーディーに見積書を作成し、対応できます。この迅速な対応によって顧客の信頼が高まり、成約率が向上するでしょう。
見積りについては、管理者の承認もオンライン上で行えるため、承認に時間を要しません。また、上司がオフィスに不在でも、外出先で見積書を承認できるので、両者がオフィスで顔を合わせるまで承認手続きが進められないという事態を回避できます。
SFAがどれだけ営業活動を効率化してくれるか、おわかりいただけたでしょうか。以下の記事では無料で使えるSFAツールを紹介しています。一度実際に使っていただくことでその効果を実感してみましょう。
SFAの機能
ここまでSFAの使い方を解説してきましたが、ここで機能をまとめておきましょう。
経営に必要な営業情報をリアルタイムで可視化する機能
SFAはレポートや売上管理の機能をもっており、営業活動の可視化を図ります。例えば、営業の案件単位で想定される受注金額を入力することで、今まで専用のソフトやExelなどで管理していた、月間売上の落着見込みをリアルタイムで共有できるでしょう。
受注の見込み度合いに分けて管理ができるので、トラブルや事態に備えることができます。
一方で管理者側では、売上状況に合わせた人員配置やデータ収集による受注確度の高いリードソース(新規顧客獲得施策)を分析して、営業戦略を練ることができるでしょう。
商談の内容を共有し、進捗状況やフローを管理する機能
商談状況を共有する機能も備えています。営業担当者が入力したリアルタイムな商談の進捗状況はSFA内のデータに反映され、別の営業担当者が、どうやって案件を受注につなげたのか営業プロセスを把握できるのです。
さらに情報共有するために、社内SNSもあわせて搭載されています。これにより、リアルタイムで迅速に外部要因や内部戦略の変更に対応できるようになります。一方で管理者側は、営業成績が芳しくない担当者と成果をあげている担当者の行動を定量的に比較することで、ボトルネックを捉え、営業担当者の成長につなげることも可能です。
SFAの大まかな機能を紹介しましたが、具体的な機能は製品ごとに大きく異なります。売上管理や商談の進捗管理、分析機能以外にも顧客管理や案件管理機能を備えたものから、マーケティング活動を自動化するMAツール機能まで搭載した製品まで多種多様です。以下の記事で一度機能をみてみることをおすすめします。
SFAの使い方を理解して適切に活用しよう
SFA導入から効果的な運用までにはそれなりの時間が必要です。規模の大きい企業で一斉に導入させると失敗する恐れがあります。まずは、営業部門の一部で試験導入して、徐々に営業部門全体へと広げていくようにしましょう。
SFAとモバイル端末の連携は、営業担当者や管理者を、営業日報の記入や承認などの特定の業務のためにデスクに拘束されることから開放し、営業のワークスタイルを変えると共に、業務効率化をもたらします。
効率化によって生み出された時間を、顧客訪問や営業活動に回すことで、より多くの成約へと結びつけられるでしょう。SFAを適切に使用し、営業チームの力を高めていきましょう。