営業日報とは
営業日報とは、営業活動の進捗や成果、課題を記録するものです。自己成長や組織の成果向上につなげるためのツールとして活用されます。日報の目的と記載する項目を紹介します。
営業日報を書く目的
営業日報を書く目的は多岐にわたります。経験の浅い営業マンにとっては、自身の業務を客観的に振り返ることで自己成長の機会を提供し、部下を抱える上司にとっては部下の活動を把握し、適切な指導や支援を行うための基盤を作ることです。
日報を確認することで、個々のスキルアップはもちろん、チーム全体の成果も最大化されます。また、日次でPDCAを回す習慣をつけることで自身の活動や結果を客観的に振り返る力が育まれます。特に、新卒や中途入社者など年次の低い社員の立ち上がりには欠かせないでしょう。
また、日報から営業業務の課題が見つかれば、事業戦略に活かすことも可能です。経営層や管理職の方は営業日報を確認することで、業務効率化や顧客ニーズの把握など、戦略に落とし込めるでしょう。
営業日報を書くときの項目
営業日報の作成には、以下の具体的な項目が含まれます。これらを記載することで、日々の業務がより明確になり、成果の最大化につながります。
- ■営業目標
- 1日で達成すべきだった営業活動の目標を記載します。例えば、荷電〇本しアポイントメントを〇件獲得、商談〇件実施、など具体的な件数や活動を示します。
- ■業務内容
- 目標に対し、実際当日に達成できた営業活動を記載します。特に会社名や商談相手の名前、対応内容を具体的に記載しましょう。
例えば「A社 クロージング商談」「B社 初アポイントメント→次回提案書を用意」など。
- ■タイムスケジュール
- 当日のスケジュールを具体的な時間と所要時間で記載します。例えば「10:00-11:00 A社 クロージング商談」などの記載をしましょう。
- ■成果
- 当日の活動結果として得られた成果を振り返り、具体的な数字で記載します。例えばクロージングは成功したのか、アポイントメントは何件獲得できたのか、などを記録しましょう。
- ■その他特記事項
- 目標達成できなかった場合の反省点や、改善策など当日の営業活動に対する考察を記載します。例えば、商談が失注してしまった場合は原因がどこにあったのか、アポイントメント獲得が不足した場合は要因がどこにあったのか、など具体的に記載しましょう。
営業日報を書くときのポイント
営業日報を作成するときには、以下の4点を意識するとよいでしょう。
- ■簡潔かつ構造的に書く
- 事実とインサイトの差異を明確にし、具体的な数字や結果を基にした分析を行います。
- ■日報に記載する項目をマニュアル化
- チーム全体の報告品質の向上や作業の効率化が期待できます。
- ■具体的な数字を使う
- 例えば一件当たりの営業に費やした時間や、次の訪問の日程、発注数など、数字を使って具体的に記録します。詳細に記録することで、作業時間や営業時間の目安がわかるほか、次回の目標設定にも役立ちます。
- ■営業後すぐに記入する
- 記憶が鮮明なうちに作成することが重要です。時間がないときは、メモを残しておくとよいでしょう。
営業日報のメリット・デメリット
営業日報の作成には多くのメリットがありますが、一方で継続的な労力が必要になるなどのデメリットもあります。形だけの日報制度とならないようぜひ参考にしてください。
営業日報のメリット
営業日報には以下のメリットがあります。
- ■日次でのPDCAサイクルが回せる
- 自身の活動や結果を客観的に振り返る力が育まれるため、成長速度の向上に寄与します。
- ■部下の行動や悩みが明らかになる
- 日々の業務内容が明確になり、チーム全体の課題や成功を共有しやすくなります。
- ■社内コミュニケーションの活性化
- 上司と部下だけでなく、同僚とのつながりも広がります。
営業日報のデメリット
多くの企業で取り入れられている営業日報ですが、注意すべき点もあります。
以下のポイントに配慮して、運用方法を検討してみてください。
- ■日報作成に時間がかかる
- 特に活動を振り返る習慣がない場合、時間を要することがあります。
- ■管理やサポートが不十分な場合の工数増
- 部下と上司双方の工数が増え、効率的な運用が難しくなる場合があります。
- ■形式に囚われがち
- 過度にフォーマットに囚われると、実質的な内容よりも形式を満たすことに時間を費やしてしまい、本来の目的を見失うリスクがあります。
SFAツールの活用が成功の秘訣
営業日報の成功には、SFAツールの活用が便利です。営業日報の作成や管理、分析の一元管理が可能になり、業務効率化など組織全体の成果向上に寄与します。
SFAツールとは
SFAツールとは、営業のプロセスや進捗状況を管理し、営業活動を効率化するためのシステムです。SFAツールには、顧客情報を一元管理するための顧客管理機能や営業案件の詳細情報を管理する案件管理機能、担当者ごとの行動を管理する行動管理機能など、営業活動を支援するための機能が搭載されています。
これらの機能を活用すると、営業活動の効率化につながるのはもちろん、属人化しやすい営業ノウハウの標準化にも役立つでしょう。
なお、以下の記事ではおすすめのSFAツールを紹介しています。機能や導入メリット、選び方についても解説しているのでぜひ参考にしてください。
SFAツール活用の必要性
営業日報が形骸化し失敗に終わるケースとして、格納場所や管理方法が不十分なことが挙げられます。そこで活躍するのがSFAツールです。SFAツールを利用することによって、営業担当者が顧客を訪問してどのような営業活動を行ったのかが可視化されます。これにより、過去の商談内容の把握や売上の向上、顧客の信頼獲得などの様々な効果が期待できます。顧客ごとに日報を投稿、管理できるため、上司と部下の双方にとって利便性が向上します。
また、 SFAツールを用いることで、営業担当者は外出先からでもリアルタイムで営業日報を入力できるため、日報入力のストレスの軽減が期待できます。
営業日報の運用に不可欠なSFAツールを選ぼう
営業日報は営業マン個人の成長速度の向上だけでなく、情報共有がスムーズになることによってチームとしてのパフォーマンス向上につながることを解説してきました。
SFAツールを活用することで日々の営業活動に負荷が加わる不安が軽減されますし、営業活動の一部に組み込まれることで、営業日報の形骸化を防ぐことにつながります。
まずは、自社にあったSFAツールの特徴を定義することから始めましょう。より詳細な製品情報で比較検討したい場合は、以下の資料請求ボタンから一括請求が可能です。