SFA導入に失敗する理由と事例
SFAの導入にあたり、失敗する理由にはどのようなものがあるのでしょうか。よくある失敗事例を紹介しつつ、その失敗理由を解説していきます。
1.SFAの操作が複雑で使いにくい
SFA(営業支援システム)の導入失敗例として多く見られるのが、営業担当者の利用率が上がらず運用が軌道に乗らなかったというものです。その主な理由が「SFAの操作が複雑で使いにくい」ことにあります。
入力作業が面倒であったり、操作が難しいことは、利用率が伸び悩む大きな原因の一つです。できるだけ多くの情報を入力することでより正確な顧客像がつかめることは事実ですが、情報の登録に手間がかかりすぎては利用頻度が低下することは想像に難くありません。
厳しく義務化することもできますが、そうした負荷をかけることは従業員のストレスとなり、モチベーションの低下にもつながる恐れがあります。
解決策:入力業務を仕組み化
解決策としては、営業担当者にとってもっとも面倒な作業である「データ入力」を仕組み化することが挙げられます。
- ・営業日報などの必須の項目は厳選し、項目は選択式を採用するなど、入力の手間に配慮する
- ・導入初期は、入力することを業務目標に取り入れて評価を行う
- ・導入直後からフル活用を目指さずに、準備期間を設けて一定期間内での定着を目指す
SFAの導入には、労力がかかることを認識した上で、事前に調整できることは事前に十分に準備することが成功の鍵でしょう。
2.利用目的があいまい
「使い始めてはみたものの、あまり効果が感じられない」という不満が生じるケースも、SFA導入の失敗例として一般的なものです。その主な理由は、「導入目的がはっきりとしていない」ことでしょう。
SFAは便利なシステムではありますが、導入すれば営業が効率化するというわけではありません。どのような目的で導入したのかを明確にしておかないと、SFAの成果を評価する基準が作れなくなってしまいます。結果として、効果を実感できないという不満につながるのです。
解決策:課題・目的の共有
解決策としては、導入の検討時に、自社の課題と目的を整理しておくことが挙げられます。課題と目標は企業によって様々です。「人件費の増加に対して、売上が上がっていないので、生産性を向上させるために活動を管理する」という企業もいれば、「営業ノウハウや、営業記録が各部署によってばらばらなので情報の一元化をしたい」という企業もいるでしょう。
具体的な活用の目的を明確にするために、製品の比較の際には、機能やスペックだけでなく、導入事例など具体的な活用方法も確認し導入後のイメージをしておきましょう。
3.製品の検討が不十分
「機能が多すぎてどれを使えばいいのかわからない」「必要な機能がない」といった失敗事例もよく耳にします。このような失敗の理由は「製品の検討不足」です。
どの製品にどのような機能が搭載されているのかをしっかりと比較検討せず、評判や販売実績で判断してしまったがゆえに自社に本当に必要な機能がなかったり、余計な機能が多すぎてスムーズな利用を妨げてしまったりといったトラブルが発生してしまいます。
解決策:資料請求をして製品を比較検討
まずは目的に合わせて必要な機能を厳選しましょう。そのうえで資料請求や、比較記事を参照するなどして自社が求める機能が搭載されているか、無駄な機能は多すぎないかを比較検討しましょう。これは実際には利用しない多くの機能にコストを費やす無駄を避けることにもつながります。
以下の記事ではSFA製品を徹底比較していますので、心当たりのある方や、これから導入を検討するという方はぜひご覧ください。
4.業務フローが確立できていない
いざSFAを導入しても、それを有効に活用することができていない…というケースも少なくありません。その原因は「業務フローが確立できていない」ことにあるでしょう。
SFAの活用方法が営業担当者それぞれに一任されているような状態では、人によって利用する頻度や使い方に差が出てしまいます。業務フローがないとそのような差を作ってしまい、機械が苦手な営業担当の方はなかなか有効に活用できなくなってしまうでしょう。
解決策:マニュアルを作りPDCAを回す
どのようにSFAを活用していくのか、マニュアルを作りしっかりと明確にすることで、どの営業担当者も同じように利用できる環境を作りましょう。
そのマニュアルに従って業務を回し、実際に利用する社員の意見を聞いた中でマニュアルを改善するというPDCAを回すことでよりスムーズな運用ができるようになります。
SFAの導入に失敗しないための3つのポイント
SFAの導入を失敗しないためには以下の3つのポイントについて考えることが大切です。
1.SFAの効果を測定する基準はあるか
SFAは営業の効率化を目指すための手段であるため、SFAの効果を感じるためには自社の営業活動の実態を改めて調査する必要があります。
自社の営業活動を改めて見直し、以下のような基準を考慮してみましょう。
- ・導入前後における営業担当の勤務時間の変化
- ・導入前後における成約率の変化
- ・営業担当の業務に対する満足度
このような基準でSFAを評価することでSFAが効果を発揮しているのか、みていくことが重要です。
2.SFAが営業担当者にとって使いやすいシステムか
SFAを導入してもシステムが使いにくければ営業担当者は使用するのを敬遠してしまい、なかなかSFAが定着せず、失敗に終わるという事例が多くみられます。
営業担当者は移動時間が多いため、その移動時間を利用してスマートフォンなどで簡単に入力できる使い勝手の良いシステムであればSFAの導入がスムーズに行えるでしょう。
3.サポート体制は十分か
SFAの導入が目的ではなく、導入後の運用、定着によって営業の成果を上げることがSFA導入の目的です。定着のためには社内で実際に利用する営業担当者をサポートする体制を構築する必要があります。
また、製品を選ぶ際にはベンダーによってサポートが受けられるのか、外部からのサポート体制も大きなポイントになるでしょう。
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SFA導入後すぐに行うべき3つのこと
SFA導入を成功させるために、導入後すぐに行うべきことを紹介します。
スモールスタートにする
SFAは、もちろん営業部門全体で活用することができますが、全社の営業部門で一斉に運用を始めるのは無理があるかもしれません。まずは、スモールスタートで社内の成功事例を作ることをおすすめします。最初は10人程度でのスタートがいいでしょう(あまり人数が少ないと、効果を実感することが困難になります)。
モバイル端末と組み合わせる
SFAの導入においては、スマートフォンなどのモバイル端末との組み合わせが不可欠です。もともとSFAは外出の多い営業担当者の支援ができるシステムです。電車の中や顧客との打ち合わせの空き時間に、ほかの人の行動スケジュールを参照したり、営業日報を入力したりするのに適しています。SFAはスマートフォンやタブレットとの相性に優れているのです。
営業部門で説明会を行う
SFAの定着のためには、営業部門に納得して利用して貰う必要があります。そのため、導入にあたっての説明会を行い、営業担当者にしっかりとSFAのメリットを理解してもらう必要があります。
SFAの失敗理由を理解して導入を成功させよう!
SFA(営業支援ツール)で実現できること、SFAの導入の失敗理由と改善策についてまとめてきました。しっかりと自社の導入目的をはっきりさせ、じっくりと製品を検討することが、導入成功の鍵になります。一度資料請求を行い、自社の目的に合った最適な手段が選択できるよう、比較検討を行ってみてください。