
エクセルやSFAで管理するべき情報
エクセルやSFAで管理すべき情報は、主に4つです。それぞれどのような情報か見ていきましょう。
取引先や顧客情報
取引先や顧客情報とは、企業情報や担当者名、商談の履歴・進捗状況、商品・サービスの購入履歴などのことです。
担当する取引先や顧客が増えると情報管理が難しくなります。情報管理がされないと、商品・サービスの提案が適切なタイミングで行えなかったり、社内での引継ぎが上手くいかずに取引先や顧客との間に問題が生じたりする可能性が高いでしょう。
エクセルやSFAを活用すればこういったトラブル防止を未然に防ぐことが可能です。
営業目標・実績情報
営業目標・実績情報も管理すべき情報です。営業目標・実績情報とは、期間内に達成すべき売上目標と、その目標の達成度合を表します。
目標の指標には売上高や受注金額、利益率などがあり、組織や部署、担当者それぞれに適切な数値目標が割り振られます。
そして、期間半ばで目標の達成度合いを定量的に判断しなければいけません。問題があれば指導を行ったり数値的に問題がなければ励ましたりして、営業担当者のモチベーション維持に努めます。
案件情報
案件情報とは、商談のアポイントから成約までの一連のプロセスで生ずるさまざまな情報を指します。この管理は営業目標の達成に欠かせません。
案件情報は顧客への訪問回数や商談の進捗状況、受注確度、受注見込額といった指標で管理されます。アポイントから成約に至るまでのプロセスごとにそれらの指標を定量的に管理し、数値の高さによって重要案件かどうかを判断します。
たとえば、商談の進捗状況や受注確度、受注見込額の高い案件は「重要・緊急案件」、進捗状況や受注確度が低く、見込みのない案件は「放棄案件」、それ以外は「非緊急案件」として管理します。
行動情報
行動情報とは、アポイントから成約に至るまで、商談先との間に発生したさまざまな活動記録のことです。
具体的には、電話営業の場合はコール件数やアポイント数、新規訪問件数など、リピート営業の場合は訪問期間や商談時間、商談内容や提案に対する商談先の反応などを記録します。
行動情報の管理により営業活動を最適化できます。たとえば、過多な訪問や長すぎる商談などから、担当者が問題を抱えていることに上司が気付き、的確なアドバイスをできます。
さらに、優秀な営業担当者の営業スタイルをナレッジとして共有することで、組織全体の営業スキルを向上できるでしょう。
エクセルやSFAで営業管理を行う方法
エクセルやSFAで営業管理を行う方法をそれぞれ解説します。
エクセル:自作またはテンプレートで管理する
エクセルで営業管理を行うには、顧客情報・担当者情報・案件情報・行動情報ごとに、シートを分けて表を作成します。各シートは自作でも、既存のテンプレートを利用しても良いでしょう。
テンプレートには無料・有料の2種類あります。有料のものは入力フォームにデータを入力すれば、シート上の表にデータが反映されます。自社で管理しやすいようカスタマイズを重ねていけるものがおすすめです。
例として、案件情報や行動情報の表に必要な項目を紹介します。
- ■案件名
- ■企業名
- ■日付
- ■担当者名
- ■商品名
- ■チャネル
- ■フェーズ
- ■検討状況 など
SFA:搭載されている各機能を用いて管理する
SFAは情報を一元管理し、全てのデータは紐づいているため効率的な営業管理が可能です。搭載される機能は以下のとおりです。
- 顧客情報管理
- 企業名、連絡先、担当者名などを管理します。名刺のスキャン機能や、企業DBに登録済みの企業であれば社名の入力だけで企業情報を自動取り込みする機能を持つ製品もあります。
- 売上予測、予実管理
- 各担当者、商品・サービス、部署といったさまざまな視点で売上や予実を管理します。予測・予実管理により差異分析を可能にし、売上予測の精度を高められます。
- 案件情報管理
- 成約に至るまでのプロセスを管理します。案件情報、企業名、担当者名、進捗状況、受注確度を管理します。各案件情報を一覧で把握できます。
- 行動情報管理
- アポイント数、訪問件数、受注・成約率を管理します。営業担当者の行動・アクションに対し、上司がアドバイスしたり付帯情報を追加したりできるコメント機能を搭載した製品もあります。
エクセルで営業管理を行うメリット・デメリット
エクセルでの営業管理にはメリット・デメリットがあります。メリット・デメリットは以下のとおりです。
- メリット
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- ■無料で利用可能
- ■自社仕様にアレンジ可能
- ■データに応じてパスワードの発行が可能
- ■数値を抜き出し、グラフ化が可能
- デメリット
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- ■さまざまなデータの紐づけが不可能
- ■同時編集が不可能(エクセルシートを共有して作業する場合、同時更新でデータがずれるおそれ)
- ■適宜、更新作業が必要(適切にファイルを管理しないと、最新ファイルの判別が困難)
- ■複数のエクセルで管理する場合、データ重複の可能性有り
管理すべき情報の少ない小規模・スタートアップ企業に、エクセルでの営業管理は最適だといえるでしょう。
SFAで営業管理を行うメリット・デメリット
SFAは営業支援に特化したツールであるため、さまざまなメリットがありますがデメリットも存在します。主なメリット・デメリットは以下のとおりです。
- メリット
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- ■データの自動紐づけにより、入力負担が軽減
- ■データの分析、出力が可能
- ■既存ツールとの連携が可能
- ■運用サポートの利用が可能
- デメリット
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- ■導入にコストがかかる
- ■データ蓄積が必須なため、活用までに時間がかかる
- ■使いこなせないと、運用に失敗するおそれがある
扱う情報量が多く、適切に管理できていない企業はSFAを検討すると良いでしょう。
SFAで営業管理を行い、売上アップを目指しましょう!
エクセルやSFAで管理すべき情報は以下のとおりです。
- ■取引先情報
- ■営業目標、実績情報
- ■案件情報
- ■行動情報
エクセルでは自作の表またはテンプレートを使って情報管理しますが、データを紐づけられません。一方、SFAだと導入・運用にコストや時間がかかりますが、データは自動で紐づき、入力・更新・分析がしやすくなります。
利用規模が大きい場合は使いやすいSFAを導入し、売上アップに努めましょう。
