ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■攻撃の段階別
- ■他製品との連携別
- UTM・EDR製品との連携:クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View
- Microsoft 365などのクラウドメールとの連携:HENNGE One Cybersecurity Edition、IIJセキュアMXサービス
- ■訓練・教育への活用別
- 標的型攻撃メール訓練を実施できる:HENNGE One Cybersecurity Edition、情報漏えい防ぐくん
- 不審メールを従業員が報告できる:HENNGE One Cybersecurity Edition、情報漏えい防ぐくん
標的型攻撃対策ツールの活用は検知後の対応で決まる
標的型攻撃対策ツールは、不審なメールや通信、端末の動きを見つけて知らせる役割を担います。その知らせをどう受け止め、どう処理するかを決めておくことが、活用の出発点です。
検知アラートを重要度で振り分ける
標的型攻撃対策ツールは、日々さまざまなアラートを出します。すべてを同じ重さで扱うと担当者の負担が大きくなり、本当に危険な検知を見落とすおそれがあります。
そのため、アラートを重要度で振り分けるルールを決めます。例えば、外部の指令サーバとの通信が疑われるものは即時対応、ブロック済みの不審メールは翌営業日に確認、といった形です。振り分けの基準は、実際の検知を振り返りながら見直していきます。
誤検知と見逃しを減らすよう設定を見直す
導入直後は、業務で使う正常なファイルや通信を不審と判定する誤検知が起こる場合があります。誤検知が続くと、アラートを確認する習慣が薄れてしまうため、除外の設定や判定の厳しさを調整します。
ただし、除外を広げすぎると、攻撃を見逃す原因にもなります。除外の設定は理由と承認者を記録し、定期的に必要性を確認しましょう。設定の調整方法がわからない場合は、提供元のサポート窓口に相談するとよいでしょう。
監視体制を自社と外部で分担する
アラートの確認や分析を、夜間や休日も含めて自社だけで行うのは負担が大きい場合があります。セキュリティの監視を専門に行うSOC(セキュリティ監視センター)のサービスや、検知から対応までを支援するMDRと呼ばれるサービスを利用する方法もあります。
外部に委託する場合も、最終的な判断や社内への連絡は自社の役割です。どこまでを委託先が行い、どこからを自社が引き継ぐかを契約前に確認しておきましょう。
攻撃の段階ごとに見る標的型攻撃対策ツールの使い方
標的型攻撃は、侵入、潜伏と拡散、情報の持ち出しという段階を経て進むとされます。段階ごとに見るべき場所と使う機能が異なるため、整理して活用しましょう。
侵入段階ではメールとWebの入口で止める
侵入段階では、不審な添付ファイルやURLが書かれたメール、不正なWebサイトへの誘導が主な入口です。メールの検査機能やサンドボックスで添付ファイルを解析し、危険と判定したものを受信者に届く前に止めます。
止めたメールの送信元や件名の傾向を定期的に確認すると、自社が狙われている手口を把握できます。取引先を装ったメールが続いている場合は、取引先への注意喚起も検討しましょう。
潜伏・拡散段階では端末と社内の通信を見る
入口の対策をすり抜けて侵入された場合、攻撃者は端末に潜伏し、社内の別の端末やサーバへ広がろうとします。この段階では、端末の不審な動きを検知するEDRや、社内の通信を監視する機能が役立ちます。
普段は使われない管理用の機能が動いている、深夜に大量のファイルへアクセスしているといった兆候は、確認の手がかりです。検知内容を見る際は、端末の利用者に業務上の理由がないかもあわせて確かめます。
情報持ち出し段階では外部への通信を監視する
攻撃の最終段階では、盗んだ情報を外部に送り出す動きが起こります。標的型攻撃対策ツールの通信監視で、普段と異なる送信先への大量の通信や、業務で使わないサービスへの接続を見つけることが重要です。
この段階で検知した場合は、すでに情報が持ち出された可能性も考えて対応します。どの端末からどの宛先に、いつ、どれだけ送られたかを記録で確認できるよう、ログの保存期間を設定しておきましょう。
感染が疑われるときの初動対応に生かす
標的型攻撃対策ツールが感染の疑いを検知したときは、被害の拡大を抑える初動対応が求められます。ツールの機能と社内の手順を組み合わせて、すばやく動ける状態を整えましょう。
端末を隔離して影響範囲を調べる
感染が疑われる端末は、まずネットワークから切り離します。社内の他の端末に広がる動きや、外部との通信を止めるためです。EDRの機能で遠隔から隔離できる製品なら、担当者が現地に行かなくても対応を始められます。
次に、同じメールを受け取った人や、同じ不審な通信をしている端末がほかにないかを調べます。端末の電源を切ると調査に必要な情報が失われる場合があるため、電源の扱いは手順書で事前に定めておきましょう。
ログをたどって侵入経路を特定する
影響範囲を把握したら、メールや通信、端末のログをたどり、いつ、どこから侵入されたかを調べます。侵入経路がわからないまま復旧すると、同じ経路から再び攻撃を受けるおそれがあるためです。
調査には専門知識が必要な場面も出てきます。社内で判断が難しい場合は、提供元や、インシデント対応を支援する専門事業者に相談しましょう。調査中にログを消さないよう、保存の手順もあわせて確認します。
経営層と関係部署に報告する
初動対応と並行して、経営層や関係部署への報告を進めます。個人情報の漏えいのおそれがある場合は、法令にもとづく報告や本人への通知が必要になる可能性もあるため、法務部門との連携が欠かせません。
報告では、検知した日時、影響を受けた端末やデータ、実施した対応を整理して伝えます。標的型攻撃対策ツールの管理画面やレポートの出力を使えば、経緯を時系列でまとめる作業を効率化できます。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で標的型攻撃対策の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
標的型攻撃メール訓練と従業員教育に活用する
標的型攻撃対策ツールで集まる検知の記録は、従業員教育の教材としても活用できます。ツールで防ぎきれない攻撃に備えるには、受信者一人ひとりの気づきも重要です。
実際の検知事例を訓練の教材にする
標的型攻撃メール訓練では、攻撃を模したメールを従業員に送り、開封や添付ファイルのクリックをしないかを確かめます。訓練の文面を、ツールが実際に止めたメールの手口に近づけると、より実践的な訓練にできます。
例えば、取引先を装った請求書や、配送の不在通知を装ったメールなど、自社に届いた手口を参考にします。ただし、実際のメールの送信元や個人名をそのまま使わないよう、内容は加工して利用しましょう。
不審メールの報告窓口とツールをつなげる
従業員が不審なメールに気づいたとき、すぐに報告できる窓口を用意します。報告されたメールをツールで解析し、同じメールを受け取った他の従業員の受信箱から削除できる製品もあります。
報告した従業員には、解析の結果を伝えるようにすると、報告への意欲を保ちやすくなります。訓練で「開かなかった」だけでなく「報告した」ことを評価する仕組みにすると、組織全体で攻撃に気づく力を高められます。
他製品との連携で標的型攻撃対策の活用範囲を広げる
標的型攻撃対策ツール単体では、見える範囲や対応できる範囲に限りがあります。他のセキュリティ製品と連携させることで、検知の精度や対応の速さを高められる場合があります。
SIEMでログを集約して分析する
SIEM(セキュリティ情報とイベントの管理)は、さまざまな機器やシステムのログを一か所に集めて分析する仕組みです。標的型攻撃対策ツールのアラートを、認証やファイアウォールのログとあわせて分析することで、単体では見えない攻撃の流れをつかめます。
例えば、不審メールの受信と、その直後の不審なログインを結びつけて確認できます。連携にはログの形式や送信方法の設定が必要なため、対応しているSIEMの種類を確認しておきましょう。
ファイアウォールやプロキシと連携して遮断する
標的型攻撃対策ツールが不正な通信先を検知した際に、その情報をファイアウォールやプロキシに渡して通信を遮断する連携もあります。人の手で設定を変えるより、対応までの時間を短くできる点が利点です。
一方で、誤検知の通信先を自動で遮断すると、業務に必要な通信まで止まるおそれがあります。自動遮断の対象を絞る、遮断した記録を確認して解除できるようにするなど、運用ルールとあわせて導入しましょう。
活用場面で比べる標的型攻撃対策ツール一覧
侵入段階のメール対策、端末での検知と隔離、従業員の訓練など、主に活用できる場面ごとに製品の特徴をまとめました。
| 製品名 | 主な活用場面 | 特徴 |
|---|---|---|
| HENNGE One Cybersecurity Edition | 侵入段階の対策・訓練 | 不審なメールやファイルを自動で隔離。訓練と不審メールの報告機能も搭載 |
| IIJセキュアMXサービス | 侵入段階の対策 | 複数社のエンジンで脅威メールを判定。送信ドメイン認証にも対応 |
| OneOfficeメールソリューション | 侵入段階の対策 | クラウドサンドボックスで添付ファイルを動的に解析し、不正なメールを排除 |
| クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View | 潜伏・拡散段階の対策 | EDR製品「FFRI yarai」が検知したマルウェアを隔離。UTM製品との連携にも対応 |
| 情報漏えい防ぐくん | 訓練・教育 | 84種類のテンプレートでメール訓練。不審メールのワンクリック報告に対応 |
| マネージドサービス for EPP Plus | 潜伏・拡散段階の対策 | EPPのライセンスと運用サービスを月額で提供。感染時は端末を隔離できる |
| Cortex XDR | 潜伏・拡散段階の対策 | 複数の環境から届くアラートを分析し、根本原因の調査を自動化 |
| @Securemail Plus TAP | 侵入段階の対策 | サンドボックスで不審な添付ファイルを検知・隔離。URLフィルタリングで危険なサイトへのアクセスも防止 |
検知から訓練まで生かせる標的型攻撃対策ツール
メールの入口で止める製品、端末の異常を見つけて隔離する製品、訓練と報告の仕組みを持つ製品を紹介します。強化したい攻撃の段階や、すでに使っている製品との連携を基準に比べてください。
HENNGE One Cybersecurity Edition
- サイバー攻撃対策・脅威保護で事業の混乱を最小限に抑止
- 何度もできる標的型攻撃メール訓練で従業員のリテラシーが向上
- クラウド間の統合を活用し、導入はわずか数分で管理も簡単
HENNGE株式会社が提供する「HENNGE One Cybersecurity Edition」は、メールの脅威対策と標的型攻撃メール訓練を組み合わせたサイバー攻撃対策サービスです。メール脅威対策では、不審なメールやファイルを自動で発見・隔離するほか、サンドボックスでの動的解析や侵害されたアカウントの検出にも対応します。訓練は契約期間中に何度でも実施でき、OutlookやGmailに入れる通報アドオンから、訓練外の不審メールも管理者へ報告できます。報告されたメールは管理画面に蓄積され、ステータス管理で対応の進み具合を共有できます。
IIJセキュアMXサービス
- 標的型攻撃などの危険なメールを防御する多層的なフィルタリング
- 送信ドメイン認証による、なりすましメールへの対策が可能
- 状況の変化に応じて、アーカイブなど様々な機能を容易に拡張
株式会社インターネットイニシアティブが提供する「IIJセキュアMXサービス」は、侵入段階のメール対策をクラウド上で行う統合メールセキュリティサービスです。複数社のエンジンで脅威メールを判定し、フィルタは企業のポリシーにあわせた条件や順序で設定できます。SPF・DKIM・DMARCによる送信ドメイン認証でなりすましメールを判断でき、実行形式の添付ファイルのブロックやマクロの除去にも対応しています。送受信メールの全文保存も可能なため、後から送受信の記録を確認する場面でも役立ちます。サンドボックスはオプションでの提供です。
OneOfficeメールソリューション
- 標的型攻撃メールを含むソーシャルエンジニアリング攻撃対策
- ランサムウェア等の未知の不正プログラムにも対応
- クラウドサンドボックスで添付ファイル内の不正コードを検知
株式会社TOKAIコミュニケーションズが提供する「OneOfficeメールソリューション」は、クラウド型のメールセキュリティサービスです。ウイルスをサーバ側で排除し、安全なメールだけを利用者へ届けます。添付ファイルを仮想環境上で実行するクラウドサンドボックスの動的解析により、新種のウイルスにも対応します。メールヘッダや件名、本文、添付ファイルの各部分で疑わしい動作を検索し、ランサムウェアや差出人の偽装による攻撃を防ぐ仕組みです。大量のスパムメールは、メールボックスに届く前に隔離できます。
クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View
- 「日経コンピュータ 顧客満足度調査 2026-2027」で1位を獲得!
- ふるまい検知で未知のマルウェアを素早く発見、隔離して調査
- 脆弱性対策の基本・IT資産の全数把握を支援
Sky株式会社が提供する「クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View」は、端末の運用管理とあわせて、潜伏・拡散段階の対策に使える機能を備えたソフトウェアです。ITセキュリティ対策強化機能(一部エディションではオプション)では、ふるまい検知で未知のマルウェアを発見して隔離し、調査につなげられます。他社UTM製品などと連携したサイバー攻撃の早期把握や、共有フォルダのアクセス監視・制御にも対応しています。「FFRI yarai」と連携した場合は、検知したマルウェアの情報をもとにほかのPCも自動で調べて隔離するため、初動対応の手間を減らせます。
情報漏えい防ぐくん
- 84種類の豊富なテンプレートで誰でも簡単にメール訓練を実施
- ワンクリック報告機能で訓練後の行動変容まで可視化
- 漫画・動画で"危機感を醸成"する唯一無二の教育コンテンツ
株式会社サイバーセキュリティバンクが提供する「情報漏えい防ぐくん」は、標的型メール訓練と、マンガや動画で学ぶセキュリティ教育をあわせて実施できるサービスです。84種類のテンプレートから選んで訓練メールを配信でき、送信者名や件名、本文などは自社の規程やルールにあわせて編集できます。Microsoft 365とGoogle Workspaceに対応したアドオンを使えば、不審なメールをワンクリックで報告でき、報告率も自動で集計されます。訓練結果は管理画面で分析し、PDFやWordで出力できます。
マネージドサービス for EPP Plus (JBCC株式会社)
- エンドポイントセキュリティ(EPP)を運用サービス付きで提供
- EPPにもかかわらず端末隔離機能をサポートし感染拡大を極小化
- 煩雑な日々のセキュリティ運用は専門家に全てお任せ
Cortex XDR (パロアルトネットワークス株式会社)
- 優れた防御:実行を阻止、検出ではなく止める
- AIと機械学習:高度かつ複雑な攻撃を検出
- 自動化された調査:レスポンス時間の短縮
@Securemail Plus TAP (株式会社ケイティケイソリューションズ)
- 開かれる前に添付ファイルを排除
- URLフィルタリングで不審なサイトをブロック
- 自社サーバやレンタルサーバで使えるゲートウェイ型サービス
まとめ
標的型攻撃対策ツールを活用するには、アラートの振り分けと設定の見直しを続け、侵入・潜伏・情報持ち出しの段階ごとに見るべき場所を押さえることが大切です。感染が疑われるときの初動対応や、標的型攻撃メール訓練、SIEMやファイアウォールとの連携にも検知結果を生かせます。自社が強化したい段階と連携先を整理し、標的型攻撃対策の製品を資料請求して比べてみてください。

