無料で使えるVPNの選び方
無料VPNを選ぶ際は、いくつかのポイントを押さえることが重要です。ここでは、自身の利用目的に合ったサービスを見つけるための3つの基準を解説します。
完全無料型か期間制限(トライアル)型か
無料VPNは、大きく分けて2種類あります。1つは機能や容量に制限があるものの、期間の定めなく無料で使い続けられる「完全無料型」です。もう1つは、有料プランの機能を一定期間無料で試せる「無料トライアル型」です。
動画視聴や簡単な調べものなど、限定的な用途でたまに使う程度なら完全無料型が手軽です。一方、一時的に高性能なVPNが必要な場合や、有料プランの導入を検討している場合は、無料トライアル型で機能や使用感を確かめるのがよいでしょう。
データ通信量と通信速度
無料VPNの多くは、1か月あたりのデータ通信量に上限を設けています。上限はサービスによって異なり、数百MBから数GBまでさまざまです。動画のストリーミング再生など大容量の通信を行う場合は、容量制限の大きいサービスを選ぶ必要があります。
また、通信速度も重要な選定基準です。無料VPNはサーバーリソースが限られているため、有料版に比べて速度が遅くなる傾向があります。Webサイトのレビューなどを参考に、実用的な速度が出るかを確認しましょう。
セキュリティ機能(ノーログポリシーなど)
VPNサービスを選ぶうえで、セキュリティは最も重要な要素です。特に注目したいのが「ノーログポリシー」を掲げているかどうかです。ノーログポリシーとは、利用者の通信記録(ログ)を保存しないという方針のことです。これにより、万が一サーバーが攻撃を受けても、個人情報や閲覧履歴が外部に漏れるリスクを低減できます。
信頼できるサービスは、公式サイトでプライバシーポリシーやセキュリティ対策について明記しています。利用前に必ず確認し、運営元が信頼できるかを見極めましょう。
無料で使えるおすすめのVPN
まずは、無料プランのあるおすすめのVPNを紹介します。無料VPNサービスを利用する場合は、知名度や実績の高いVPNサービスを選ぶと安心でしょう。
SoftEther VPN (ソフトイーサ株式会社)
- HTTPSベースの強固なVPNトンネルが構築可能!
- ハードウェアベンダーのVPN製品よりも安全なセキュリティ性!
- ソフトのインストールと導入後の管理が簡単!
hide.me (eVenture Ltd.)
- 独立監査済みのゼロログポリシーでプライバシーを徹底保護
- WireGuard、AES-256bit暗号化で高速かつ安全な接続を実現
- 無料プランでも有料と同等のセキュリティ・匿名性を保証。
ProtonVPN (Proton AG)
- オープンソースで第三者監査済、コードは誰でも確認可能
- スイス法に基づく厳格なノーログポリシー
- 無料プランでもデータ制限・広告なし
TunnelBear
TunnelBear Inc.が提供する「TunnelBear」は、世界中で利用できる人気のVPNアプリです。MacやWindows、AndroidやiOSといったさまざまな端末で使え、設定が簡単なだけでなく利用者のログを残さないなど、ユーザーのプライバシー保護やセキュリティ面でも定評があります。なお、無料プランは月2GBまで利用できます。通信量に制限がない有料プランは月額制の場合3.33ドル、2人以上のユーザーの利用がある企業向けのプランでは月額5.75ドル(1ユーザー)です。
SafeSurf VPN
クラウドエクス株式会社が提供する「SafeSurf VPN」は、アプリのインストールのみは無料で、広告ブロックやIPアドレスの非表示などの機能を備えたVPNサービスです。ただし、VPN機能の利用には有料プランの契約が必要で、無料トライアルは提供されていません。手軽にはじめられる一方で、実際の利用には課金が前提となります。
無料トライアルが可能なおすすめのVPN
次に、無料トライアルが可能なおすすめのVPNを紹介します。
セカイVPN (株式会社インターリンク)
- 世界10か国ものサーバーを使ったVPNが使用可能!
- 最大2か月にもわたる無料トライアルで安心の利用スタート!
- 「セカイブラウザ」でVPNでも見れない国内サービスを利用!
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無料VPNの危険性とは
無料VPNを利用するうえでの懸念は安全面でしょう。データの悪用やサイバー攻撃など、無料VPNで起こりうる危険性について解説します。
無料VPN管理者によるデータ悪用の可能性
悪意のある無料VPNの管理者によって、データや通信内容を第三者に転売されるリスクがあります。
- ●画像や音声データ
- ●端末やアプリの履歴
- ●ID(アカウント)に関する個人情報
- ●Wi-Fi接続情報
- ●アプリ内購入情報(クレジットカード情報など)
VPNは、本来これらの情報を第三者に知られないために利用するものです。しかし一部の悪質な無料VPNではその目的を果たせないどころか、大きなリスクを招く可能性があります。
無料VPNの脆弱性を狙ったサイバー攻撃の可能性
無料VPNはセキュリティ上の脆弱性を抱えています。例えば、以下のような攻撃や犯罪に巻き込まれる可能性があります。
- ■通信が暗号化されていない場合
- 第三者に情報を盗み見られる可能性がある
- ■サイバー犯罪目的の利用者がいる場合
- 犯罪者と同じサービスを利用することで疑いをかけられるリスクがある
VPNベンダーの悪意による被害だけでなく、第三者からの攻撃を受ける可能性についても知っておきましょう。
無料VPNのデメリットとは
無料VPNには、上述した危険性以外にも通信速度の低下や接続の不安定さなど、以下のデメリットがあります。
- ●通信速度が遅い
- ●接続が不安定になることもある
- ●データ容量に制限がある
- ●サーバ接続数が少ない
無料のVPNは、ダウンロードやデータ量に制限があるケースもあるため、高頻度でデータを大量に扱いたい場合には、不向きといえます。
有料VPNのメリット・デメリット
無料VPNは安全性においてのリスクに加え、通信速度や通信容量に制限がある点も課題です。これにより、通信環境が業務効率に影響を及ぼし、大容量データの取り扱いやスムーズな作業進行が困難になる可能性があります。本格的にVPNを使いたい方は有料のVPNサービスを検討するのがおすすめです。では、有料のVPNにはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
メリット:安全性や機能性が高い
有料のVPN、無料VPNと比べて、機能や安定性の面で優れている傾向があります。具体的には以下の点が挙げられます。
- ●通信速度が速い
- ●暗号化などのセキュリティが強固
- ●通信量の制限が緩い、あるいは無制限
- ●操作しやすい設計
ただし、実際の使用感は導入後でなければ判断が難しいため、無料お試し期間を利用するなどして、操作性や速度を確認してみましょう。
デメリット:コストがかかる
有料VPNのデメリットは、無料VPNに比べて機能性や安全性に優れる一方で継続的にコストがかかる点です。ただし、月額300円台から利用できる長期契約プランや、7日間・15日間などの短期利用プランを提供する製品もあり、利用目的に応じてコストを最小限に抑えられます。
なお、ITトレンドが厳選した法人向け有料VPN製品については、以下の記事で価格や特徴を比較しています。選び方についても紹介しているのでぜひ参考にしてください。
無料で使えるVPNに関するよくある質問(FAQ)
無料VPNは手軽に導入できますが、安全性や機能制限について不安に思う方も少なくありません。ここでは、無料VPNに関するよくある質問とその回答を紹介します。
Q1.無料VPNは本当に安全に使えますか?
すべての無料VPNが危険というわけではありませんが、暗号化レベルが低いものや運営者が不明瞭なものも存在します。利用する際は、運営企業や開発元が信頼できるかを確認することが大切です。
Q2.無料VPNは速度が遅いのはなぜですか?
無料プランではサーバ台数や回線リソースが限られており、ユーザーが集中することで速度低下が起こりやすくなります。高速通信を安定的に求める場合は、有料プランの検討がおすすめです。
Q3.無料VPNにはデータ通信量の制限がありますか?
多くの無料VPNでは、月に数GB(例:2GBや10GB程度)までといった通信量制限があります。そのため、動画視聴や大容量ファイルの送受信には不向きで、日常的なWeb閲覧や簡単な利用に限定されるケースが一般的です。
Q4.無料VPNでも海外サーバに接続できますか?
可能ですが、無料プランでは接続可能な国やサーバ数が制限されるケースが一般的です。複数の国にまたがって安定的に利用したい場合や、幅広いサーバを自由に選びたい場合は、有料版の利用を検討するのがおすすめです。
Q5.無料VPNを業務利用しても問題ありませんか?
個人利用なら一定の範囲で便利ですが、業務利用ではセキュリティリスクや通信制限が大きな課題になります。企業や法人で利用する場合は、有料VPNを導入することを推奨します。
まとめ
無料VPNの概要や危険性、有料VPNのメリット・デメリットについて解説しました。無料版VPNは費用をかけずに利用できますが、ベンダーに情報を悪用される恐れや、セキュリティの脆弱性により犯罪に巻き込まれる可能性があります。そのため、法人でVPNを利用する場合はセキュリティ性能が高く安心して使える有料版VPNを選びましょう。
ITトレンドでは有料VPN製品の複数資料請求が可能です。また、社内検討の際にも活用できる比較表作成特典もあるので、ぜひお役立てください。



