無料VPNとは
無料VPNとは、費用をかけずに利用できるVPNサービスやVPNソフトウェアのことです。インターネット通信を暗号化し、第三者による盗聴やのぞき見のリスクを抑える目的で利用されます。
無料VPNには、期間の定めなく使える無料プランのほか、有料VPNの機能を一定期間試せる無料トライアル、無償で利用できるオープンソースソフトウェアなどがあります。ただし、通信量や通信速度、接続できるサーバ、同時接続台数などに制限が設けられている場合があります。
| 製品・サービス | 無料で使える範囲 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Proton VPN | 無料プラン・通信量無制限 | ノーログ方針、広告なし |
| hide.me | 無料プラン・通信量無制限 | 接続拠点や同時接続数に制限あり |
| TunnelBear | 月2GBまで無料 | 操作がわかりやすく初心者向け |
| Windscribe | 月2GB、メール認証で月10GB | 複数の国のサーバを無料で利用可能 |
| PrivadoVPN | 無料プラン・10GB/30日 | ノーログ方針、無料でも高水準の暗号化 |
| SoftEther VPN | 無料 | 自社でVPN環境を構築可能 |
| セカイVPN | 無料体験あり | 海外のVPNサーバへの接続に対応 |
手軽にVPNを試したい場合は無料プラン、法人で継続利用したい場合は、無料トライアルを活用して有料VPNの機能や通信品質を確認する方法もあります。
無料VPNは安全?利用前に知っておきたい危険性
無料VPNだからといって、すべてのサービスが危険なわけではありません。しかし、提供元や収益モデルが不透明なサービスでは、通信ログや個人情報の取り扱い、セキュリティ機能などに注意が必要です。無料VPNを利用する前に、主なリスクを確認しておきましょう。
通信ログや個人情報が利用される可能性がある
一部の無料VPNでは、サービス運営のために利用者のデータを収集したり、広告配信などに利用したりする場合があります。悪質なサービスでは、閲覧履歴などの情報が第三者へ提供される可能性も否定できません。
- ●閲覧履歴や通信履歴
- ●端末やアプリに関する情報
- ●IPアドレス
- ●Wi-Fi接続情報
- ●アカウントに関する情報
利用前には、運営会社やプライバシーポリシー、ログの保存方針を確認することが重要です。
十分なセキュリティ対策が施されていない場合がある
VPNサービスによって、暗号化方式や通信プロトコル、セキュリティ機能には差があります。十分な暗号化が施されていないVPNを利用すると、第三者による通信の盗聴や情報漏えいにつながるおそれがあります。
暗号化方式だけでなく、キルスイッチやDNSリーク対策など、安全な通信を維持するための機能が備わっているかも確認しましょう。
通信速度やデータ容量に制限がある
無料VPNでは、利用者が集中することによる速度低下や、データ通信量、接続先サーバ数などの制限が設けられている場合があります。Web閲覧程度であれば問題なくても、Web会議や大容量ファイルの送受信では使いにくい可能性があります。
無料VPNはなぜ無料で使えるのか
VPNサービスの運営には、サーバや通信回線の維持などのコストがかかります。それでも無料で提供できる理由として、有料プランの契約者が運営費を支える「フリーミアムモデル」や、有料版へのアップグレードを促す仕組みなどがあります。
一方、広告収入や利用者データの活用によって運営費をまかなうサービスもあります。無料だからという理由だけで選ばず、「どの企業が運営しているか」「どのような仕組みで無料サービスを提供しているか」まで確認すると安心です。
無料で使えるVPNの選び方
無料VPNは、サービスによって安全性や通信量、対応端末などが大きく異なります。利用目的にあったVPNを選ぶために、以下のポイントを比較しましょう。
完全無料型か無料トライアル型か
無料VPNには、期間の定めなく利用できる「無料プラン型」と、有料VPNを一定期間試せる「無料トライアル型」があります。
Web閲覧やVPNの使用感を試したい場合は無料プランでも十分なケースがあります。一方、業務利用を想定して通信速度やセキュリティ、操作性を確認したい場合は、無料トライアルを活用すると比較しやすいでしょう。
運営会社や提供元が信頼できるか
VPNでは通信がサービス提供者のサーバを経由するため、運営元の信頼性は重要な比較ポイントです。企業情報やサービスの運営実績、プライバシーポリシーなどが公開されているか確認しましょう。
提供元が明確でないVPNや、利用規約・個人情報の取り扱いが十分に説明されていないサービスは、慎重に判断する必要があります。
ノーログポリシーが明記されているか
ノーログポリシーとは、VPN利用時の通信履歴や閲覧履歴などを保存しないという方針です。プライバシーを重視する場合は、公式サイトでログの取り扱いについて明記されているか確認しましょう。
さらに安全性を重視する場合は、第三者機関による監査の有無も比較材料になります。
データ通信量や通信速度に制限がないか
無料VPNでは、1か月あたりの通信量や通信速度に制限が設けられている場合があります。Web閲覧や短時間の利用であれば問題になりにくいものの、動画視聴やWeb会議、大容量ファイルの送受信では不足する可能性があります。
利用頻度や用途を整理し、必要な通信量を確保できるVPNを選びましょう。
接続できる国やサーバ数は十分か
無料プランでは、有料プランよりも接続できる国やサーバが限定されるケースがあります。海外出張時の利用や特定地域への接続を目的とする場合は、必要な地域のサーバを利用できるか確認が必要です。
利用する端末やOSに対応しているか
VPNによって、WindowsやMac、iPhone、Android、Linuxなど対応するOSが異なります。複数端末で利用する場合は、対応OSだけでなく同時接続できる端末数も比較しましょう。
キルスイッチなどのセキュリティ機能があるか
VPN接続が突然切断された際にインターネット通信を停止する「キルスイッチ」や、DNS情報の漏えいを防ぐ機能などを備えたサービスもあります。機密情報を扱う場合は、暗号化方式とあわせてセキュリティ機能を確認しましょう。
無料で使えるおすすめのVPN
ここからは、無料プランまたは無料で利用できるおすすめVPNを紹介します。無料で利用できる範囲や制限を比較し、自身の用途にあうサービスを選びましょう。
SoftEther VPN (ソフトイーサ株式会社)
- HTTPSベースの強固なVPNトンネルが構築可能!
- ハードウェアベンダーのVPN製品よりも安全なセキュリティ性!
- ソフトのインストールと導入後の管理が簡単!
hide.me (eVenture Ltd.)
- 独立監査済みのゼロログポリシーでプライバシーを徹底保護
- WireGuard、AES-256bit暗号化で高速かつ安全な接続を実現
- 無料プランでも有料と同等のセキュリティ・匿名性を保証。
ProtonVPN (Proton AG)
- オープンソースで第三者監査済、コードは誰でも確認可能
- スイス法に基づく厳格なノーログポリシー
- 無料プランでもデータ制限・広告なし
TunnelBear
TunnelBear Inc.が提供する「TunnelBear」は、シンプルな操作画面が特徴のVPNサービスです。WindowsやMac、Android、iOSなどに対応しており、無料プランでは毎月2GBまでVPN通信を利用できます。無料版と有料版で基本的な通信性能に差はなく、まずVPNの操作性や使用感を試してみたい方に適しています。
Windscribe
Windscribe Limitedが提供する「Windscribe」は、WindowsやMac、Linux、Android、iOSなど幅広い環境で利用できるVPNサービスです。無料プランでは月2GB、メールアドレスを登録・認証すると月10GBまで利用可能です。無料版でも複数地域のサーバを利用できるため、通信量を抑えながらVPNを試したい場合に向いています。
PrivadoVPN
Privado Networks, LLCが提供する「PrivadoVPN」は、無料プランを提供するVPNサービスです。無料プランでは30日ごとに10GBまで高速通信を利用でき、WindowsやMac、Android、iOSなどに対応しています。無料版では利用できるサーバや同時接続数に制限があるため、まずVPNを試したい場合や利用頻度が少ない方に適しています。
無料トライアルが可能なおすすめのVPN
有料VPNの導入を検討している場合は、無料トライアルで通信速度や操作性、接続の安定性などを確認する方法もあります。ここでは、無料で試せるおすすめのVPNを紹介します。
セカイVPN (株式会社インターリンク)
- 世界10か国ものサーバーを使ったVPNが使用可能!
- 最大2か月にもわたる無料トライアルで安心の利用スタート!
- 「セカイブラウザ」でVPNでも見れない国内サービスを利用!
Surfshark (Surfshark B.V.)
- 無制限接続と世界100か国以上のサーバー展開。
- キルスイッチ・ダブルVPNなど高度な保護機能搭載。
- 広告・トラッカーをブロック、初心者にも優しい設計。
無料VPNは法人・業務利用にも使える?
無料VPNでも、使用感の確認や一時的なWeb閲覧など、用途を限定すれば利用できる場合があります。しかし、顧客情報や社内データを扱う業務では、セキュリティや通信品質、管理機能を踏まえて有料VPNを検討するのがおすすめです。
| 利用シーン | 無料VPN | 有料VPN |
|---|---|---|
| VPNの使用感を試す | ○ | ○ |
| 短時間のWeb閲覧 | ○ | ○ |
| テレワークで社内システムへ接続 | △ | ○ |
| 顧客情報・機密情報を扱う | △ | ○ |
| 複数人・複数拠点で継続利用 | △ | ○ |
特に法人では、アクセス管理や同時接続数、サポート体制、安定した通信環境も重要です。無料VPNだけで判断せず、複数の法人向けVPNを比較して自社の要件を満たす製品を選びましょう。
おすすめのVPNは以下のボタンから一括資料請求(無料)が可能です。各製品の機能や料金をまとめて比較したい方は、ぜひご利用ください。
「自社にあうVPNを診断してから比較したい」「何を基準に選べばよいかわからない」という方には、無料診断もおすすめです。
簡単な質問に回答するだけで、自社の条件にあうVPNを絞り込めます。
無料VPNと有料VPNの違い
無料VPNと有料VPNでは、料金だけでなく、通信速度や利用制限、セキュリティ機能、サポート体制などにも違いがあります。主な違いを以下にまとめました。
| 比較項目 | 無料VPN | 有料VPN |
|---|---|---|
| 料金 | 無料 | 月額・年額料金が必要 |
| 通信速度 | 制限される場合がある | 比較的安定している |
| データ通信量 | 制限がある製品も多い | 無制限の製品が多い |
| 接続先 | 国・サーバが限定される場合がある | 選択肢が多い |
| 同時接続数 | 少ない傾向 | 複数端末に対応しやすい |
| セキュリティ機能 | 製品によって差が大きい | 高度な機能を備えた製品が多い |
| サポート | 限定的な場合がある | サポートが充実した製品も多い |
| 法人利用 | 用途を限定して利用 | 継続的な業務利用に適する |
無料VPNはコストをかけずに試せる
無料VPNのメリットは、費用をかけずにVPN通信を試せることです。VPNをはじめて利用する場合や、一時的なWeb閲覧などでは手軽な選択肢になります。
一方で、通信速度や容量、接続先などに制限が設定されている場合があるため、利用目的との相性を確認する必要があります。
有料VPNは通信品質や機能を重視しやすい
有料VPNでは、通信量や接続サーバ、同時接続数などの制限が緩和されるほか、高度なセキュリティ機能やサポートを利用できる製品があります。
Web会議や大容量ファイルの送受信、社内システムへのリモートアクセスなど、安定したVPN接続が求められる業務では、有料VPNを中心に比較するとよいでしょう。
ITトレンドが厳選した法人向けVPNについては、以下の記事で機能や価格、特徴を比較しています。あわせて参考にしてください。
無料で使えるVPNに関するよくある質問(FAQ)
無料VPNの安全性や料金、通信制限など、導入前によくある疑問をまとめました。
- Q1.無料VPNは本当に安全に使えますか?
- すべての無料VPNが危険というわけではありません。ただし、運営元やログの取り扱いが不透明なサービスもあります。利用前に提供会社やプライバシーポリシー、ノーログポリシー、暗号化方式などを確認しましょう。
- Q2.無料VPNはなぜ通信速度が遅くなるのですか?
- 無料プランでは、利用できるサーバや回線リソースが限定される場合があります。そのため、利用者が集中する時間帯などは通信速度が低下する可能性があります。
- Q3.通信量が無制限の無料VPNはありますか?
- あります。例えばProton VPNやhide.meでは、無料プランでもデータ通信量を無制限で利用できます。ただし、接続できる国やサーバ、通信速度など別の制限が設けられている場合があります。
- Q4.無料VPNでも海外サーバへ接続できますか?
- 海外サーバへ接続できる無料VPNもあります。ただし、無料版では利用できる国やサーバが限定されるケースが多いため、利用したい地域に対応しているか確認しましょう。
- Q5.無料VPNを法人・業務利用しても問題ありませんか?
- 使用感の確認など限定的な用途であれば利用できる場合があります。ただし、顧客情報や機密情報を扱う場合や、安定した通信が求められる業務では、セキュリティ機能や管理・サポート体制が整った法人向けVPNの利用がおすすめです。
まとめ
無料VPNは、費用をかけずにVPNを試せる点がメリットです。一方、サービスによって通信量や速度、接続先、セキュリティ機能などに差があるため、運営元やノーログポリシーも含めて比較する必要があります。
特に法人利用では、通信の安定性やセキュリティ、サポート体制も重要です。無料VPNだけでなく法人向けの有料VPNも比較し、自社の利用環境やセキュリティ要件にあう製品を選びましょう。



