無料で使えるVPN
まずは、無料プランのある人気のVPNを紹介します。無料VPNサービスを利用する場合は、知名度や実績の高いVPNサービスを選ぶと安心でしょう。
《SoftEther VPN》のPOINT
- HTTPSベースの強固なVPNトンネルが構築可能!
- ハードウェアベンダーのVPN製品よりも安全なセキュリティ性!
- ソフトのインストールと導入後の管理が簡単!
ソフトイーサ株式会社が提供する「SoftEther VPN」は、筑波大学で研究開発されたフリーのVPNソフトウェアです。オープンソースのソフトウェアとして公開されており、完全無料で利用できます。WindowsやMac、LinuxといったPCやサーバ端末だけでなく、iPhoneやAndroidおよびWindowsMobileなどといった、モバイルデバイスでも利用可能です。さらに、IPSecやEtherIP、OpenVPNなどさまざまな種類のVPNにも対応しており、完全無料でありながら拡張性と柔軟性も優れています。
TunnelBear
TunnelBear Inc.が提供する「TunnelBear」は、世界中で利用できる人気のVPNアプリです。MacやWindows、AndroidやiOSといったさまざまな端末で使え、設定が簡単なだけでなく利用者のログを残さないなど、ユーザーのプライバシーやセキュリティ体制にも定評があります。なお、無料プランは月500MBまで利用できます。通信量に制限がない有料プランは月額制の場合3.33ドル、2人以上のユーザーの利用がある企業向けのプランでは月額5.75ドル(1ユーザー)です。
HideMe
eVenture Ltd.が提供する「HideMe」は、回線速度の速さとプライバシー保護を特徴とするVPNです。政府や軍も使用する暗号化と同水準のAES256ビット暗号化を使用しており、安心してインターネットを利用できます。日本語でのサポートもしっかりと行われているので、初心者の方や英語が苦手という方にもおすすめでしょう。また、無料プランは月10GBまでと通信量は多めです。そのほか、通信量無制限の有料プランは月額制の場合12.95ドル、年契約の場合は99.95ドルで利用できます。2か月無料のついたお得な2年プランも人気です。
ProtonVPN
Proton Technologies AG社が提供する「ProtonVPN」は、セキュリティに焦点を当てて設計されたVPNです。通常1つである接続先サーバーを2重にすることで、高いセキュリティを提供しています。無料プランは日本、アメリカ、オランダの3カ国サーバのみで、使用できるデバイスが一つだけといった制限があります。有料プランにすると、使用可能なデバイスの数が最大10台まで増えることに加え、通信速度やセキュリティ強度も向上します。なお、有料プランの利用料金はベーシックプランの場合月額4ユーロ、プラスプランの場合は月額8ユーロです。
無料トライアルが可能なVPN
次に、無料トライアルができる国産VPNを紹介します。
《Clovernet》のPOINT
- 貴社の要件に合わせてネットワークを構築「Clovernet Standard」
- 低コストで安心のVPNを実現「Clovernet クラウドネットワーク」
- 2つのサービスで貴社に最適なネットワークをご提案します
NECネクサソリューションズ株式会社が提供する「Clovernet」は、スピーディーかつ低価格でセキュアなネットワーク環境を実現するVPNサービスです。クラウド型ネットワーク管理システムから設定情報を自動でダウンロードするため設定作業が不要で、簡単かつスピーディーにVPN接続ができます。通信に必要な機器は無償で譲渡され、買取やレンタルなどの費用が必要ないため、初期費用がかからず低コスト導入が可能です。また、申込み月の翌月末まで無料トライアルができます。
セカイVPN
株式会社インターリンクが提供する「セカイVPN」は、IP共有型のVPNサービスです。世界10か国にあるVPNサーバを利用し、各国のIPアドレスでインターネットサービスやコンテンツにアクセスできます。月額1,100円とシンプルな料金プランで、転送量は無制限。1つの契約で最大3台まで同時接続が可能です。なお、最大2か月間の無料体験も利用できます。
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無料VPNの危険性とは
無料VPNを利用するうえでの懸念は安全面でしょう。データの悪用やサイバー攻撃など、無料VPNで起こりうる危険性について解説します。
無料VPN管理者によるデータ悪用の可能性
悪意のある無料VPNの管理者によって、通信内容を第三者に転売されてしまうリスクがあります。例えば、以下のデータや情報を売られてしまう可能性が考えられます。
- ■画像や音声データ
- ■端末やアプリの履歴
- ■ID(アカウント)に関する個人情報
- ■Wi-Fi接続情報
- ■アプリ内購入情報(クレジットカード情報など)
VPNは、本来これらの情報を第三者に知られないために利用するものです。しかし一部の悪質な無料VPNではその目的を果たせないどころか、大きな被害に遭う可能性があります。
無料VPNの脆弱性を狙ったサイバー攻撃の可能性
無料VPNはセキュリティ上の脆弱性を抱えています。無料VPNの利用により以下のような攻撃や犯罪に巻き込まれる可能性があります。
- 通信が暗号化されていない場合
- 第三者に情報を盗み見られてしまう可能性がある
- サイバー犯罪目的の利用者がいる場合
- 犯罪者と同じサービスを利用することで疑いをかけられるリスクがある
VPNベンダーの悪意による被害だけでなく、第三者からの攻撃を受ける可能性についても知っておきましょう。
無料VPNのデメリットとは
上述した危険性以外にも無料VPNにはデメリットがあります。具体的には以下があげられます。
- ■通信速度が遅い
- ■接続が不安定になることもある
- ■データ容量に制限がある
- ■サーバ接続数が少ない
無料VPNは通信速度が遅かったり、接続が途中で途切れてしまったりなど、接続が不安定になることもあります。
また、ダウンロードやデータ量に制限があるケースもあるため、高頻度でデータを大量に扱いたい場合には不向きでしょう。
有料VPNのメリット・デメリット
無料VPNは安全性においてのリスクに加え、通信速度や通信容量などが制限されてしまうといったデメリットがあります。制限があると、データ容量を気にしながら作業したり、通信接続が遅くて作業がはかどらなかったりするため、本格的にVPNを使いたい方は有料のVPNサービスを検討するのがおすすめです。では、有料のVPNにはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
メリット:安全性や機能性が高い
有料のVPNは、無料VPNより性能が高い傾向にあります。具体的には次の点で優れています。
- ■通信速度が速い
- ■暗号化などのセキュリティが強固
- ■通信量の制限が緩い、あるいは無制限
- ■操作しやすい設計
有料VPNのほうが、より快適さと安全性に優れているといえるでしょう。ただし、実際に使ってみなければわからないことも多くあります。無料お試し期間を利用するなどして、操作性や速度を確認してみましょう。
デメリット:コストがかかる
有料VPNのデメリットは毎月コストがかかる点です。多くの機能が搭載されており、無料VPNよりも快適さと安全性に優れている分、コストは発生してしまいます。しかし、長期プランの契約であれば月額300円台からと低価格で利用できる製品も多くあります。また、「一定期間しか使う予定がないのに有料はもったいない」と思われている方でも、7日間や15日間などの短期プランが用意されている製品もあり、無駄な費用をかけずに利用することが可能です。
なお、ITトレンドが厳選した法人向け有料VPN製品については、以下の記事で価格や特徴を比較しています。選び方についても紹介しているのでぜひ参考にしてください。
安心できる提供会社のVPNを利用しよう
無料VPNの概要や危険性、有料VPNのメリット・デメリットについて解説しました。無料版VPNは費用をかけずに利用できますが、ベンダーに情報を悪用される恐れや、セキュリティの脆弱性により犯罪に巻き込まれる可能性があります。そのため、法人でVPNを利用する場合はセキュリティ性能が高く安心して使える有料版VPNを選びましょう。
ITトレンドでは有料VPN製品の複数資料請求が可能です。また、社内検討の際にも活用できる比較表作成特典もあるので、ぜひお役立てください。