有料VPNと無料VPNの違い
VPNには、有料サービスと無料サービスが存在します。海外アプリのダウンロードなど、プライベートの利用には無料VPNを利用する人も多いでしょう。しかし、ビジネスで使用するのであれば安全性や通信品質の面から有料製品が安心です。
有料VPNと無料VPNの違いは以下のとおりです。
|
有料VPN |
無料VPN |
通信の品質 |
高速・安定 |
不安定・遅い場合がある |
通信量 |
制限なし |
制限あり |
同時接続数 |
複数~無制限 |
1台 |
セキュリティ性能 |
高い |
低い |
サーバ拠点数 |
多い |
少ない |
企業では個人情報や機密情報を取り扱うため、セキュリティレベルの高い有料VPNがおすすめです。また、有料サービスはサポート体制が整っていることも多いといえます。コストはかかりますが、利用頻度やシーンに応じて自社に適したものを選択しましょう。
おすすめのVPNを人気順に比較
まずはITトレンド編集部が厳選した、法人向けおすすめのVPN製品を、価格・機能・特徴などの観点から比較紹介します。この記事から各社製品の資料を一括請求できるので、比較のうえ自社にあうものを検討してください。
《FLESPEEQ VPN》のPOINT
- 業界最安値級の月額9,800円でご提供
- 拠点間通信に最適なIP-VPN
- 低コストでも高セキュリティ・低遅延通信
ITトレンド年間ランキング2023(法人向けVPN)1位
日本通信ネットワーク株式会社が提供している「FLESPEEQ VPN」は、IP-VPN+アクセス回線+ルーターをセットで提供しています。高セキュアかつ低コストの回線で、安定した通信が実現します。さらにテレワークオプションを追加すれば、社外からでも、PC・タブレット・スマートフォンなどさまざまな端末からのアクセスが可能です。
参考価格 |
初期費用83,000円 月額9,800円 |
提供形態 |
サービス |
対応機能 |
IP-VPN |
《Clovernet》のPOINT
- 貴社の要件に合わせてネットワークを構築「Clovernet Standard」
- 低コストで安心のVPNを実現「Clovernet クラウドネットワーク」
- 2つのサービスで貴社に最適なネットワークをご提案します
ITトレンド年間ランキング2023(法人向けVPN)3位
NECネクサソリューションズ株式会社が提供する「Clovernet」は、ゼロトラストのセキュリティモデルを実現する2種類の次世代型VPNサービスです。初期費用無料かつ低コストが特徴の「Clovernet クラウドネットワーク」は、構築が簡単でスピーディーに利用開始でき、クラウド上に設定情報を集約し一元管理が可能です。
IPv6対応オフロード機能や多様なアクセス回線を備えた「Clovernet Standard」は、要件にあわせたネットワークを構築し、24時間365日の監視体制で安心して利用できます。
参考価格 |
ー |
提供形態 |
クラウド / SaaS / サービス |
対応機能 |
ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
VPNを選ぶ際の比較項目
VPNは通信品質やサポート体制、セキュリティ性能、価格などを比較し、自社の利用用途にあったものを選ぶ必要があります。サービス選定時に意識したいポイントについて解説します。
VPNの種類
有料のVPNを選ぶ際には、利用用途や規模に応じたサービス選びが重要です。
例えば拠点数の少ない小規模事業者であれば、コストを抑えて導入できるインターネットVPNが適しているでしょう。対して、大企業の多くの拠点で導入を検討している場合は強固なセキュリティが特徴のIP-VPNがおすすめです。
なお、VPNの種類と主な特徴は以下のとおりです。
- ■インターネットVPN
- インターネット回線を使用したVPN接続方式。導入のハードルが低く、安価であることが多い。
- ■IP-VPN
- インターネット回線とは別の専用線や閉鎖網を構築するVPN接続方式。コストは高めだがセキュリティ強度も高い。
対応デバイス・同時接続数
Windows、MacOS、LinuxなどのOSはもちろん、PC・スマホといった対応デバイスも確認しましょう。なお、AndroidやiPhoneの場合、端末設定のみでVPNに接続できるよう作られていますが、各ベンダーが使用する通信規格によってはVPNアプリのインストールが必要になる場合もあります。導入を検討しているVPNサービスが対応するOSやアプリの有無も事前に確認しておきましょう。
また、同時接続できる端末数が自社の利用規模に適しているかも事前に調べてみてください。
通信速度や安定性
VPNでは通信時に暗号化処理を施すため、通信速度に影響します。通信速度を保証しないベストエフォート型と、一定の速度を保証するギャランティ型があるため、コストとのバランスをみながら検討してください。
無料トライアルの活用や口コミを参考に、安定した高速通信が可能なサービスを選ぶとよいでしょう。
サーバ設置国・台数
VPNのサーバを設置している国がどこかは、海外限定のコンテンツへアクセスしたい人にとっては重要です。また、サーバ設置台数が多ければ多いほど、利用者の増加に伴う接続遅延などのネットワークトラブルのリスクを下げられます。通信速度や安定性に影響するため。複数製品間で比較してみるとよいでしょう。
サポート体制
サポート体制はサービスにより大きく異なります。サポート体制を比較したい場合は、以下の項目に注目してみてください。また、日本語でのサポートが受けられるかも事前に確認しておきましょう。
- ■サポート対応時間
- ■サポート可能範囲や対応方法
- ■わかりやすいマニュアル
- ■死活監視サービス・オンサイト保守サービス・トラフィックレポート・障害発生通知の有無
- ■ネットワーク構築や課題改善におけるコンサルティングサービスの有無
VPNの選び方については、以下の記事もあわせて参考にしてください。
主要な無料VPN比較
ここからは、無料で利用できる主要なVPNサービスを紹介します。
《SoftEther VPN》のPOINT
- HTTPSベースの強固なVPNトンネルが構築可能!
- ハードウェアベンダーのVPN製品よりも安全なセキュリティ性!
- ソフトのインストールと導入後の管理が簡単!
ソフトイーサ株式会社が提供する「SoftEther VPN」は、筑波大学にて研究開発されたオープンソース型のVPNサービスです。対応環境はWindows、Solaris、Linux、MacやFreeBSDで、IPSec、EtherIP、OpenVPNなどさまざまな種類のVPNに対応します。
TunnelBear
TunnelBear Inc.提供の「TunnelBear」は、カナダを拠点とするVPNサービスで、2GBまで無料、デバイス数は無制限で利用できます。スイッチのオンオフ切り替えだけで簡単にVPN接続が可能です。対応環境はWindows、Mac、iOS、Androidです。
より多くの無料VPNを比較したい方は以下の記事も参考にしてください。
VPN利用時の注意点
VPNを安全に利用するために、以下の点に気をつけましょう。
VPNが規制されている国もある
中国やロシアなど一部の国ではVPNの利用が禁止または制限されている場合もあります。そのほか、合法ではあるが、不道徳な行為を禁止している国や特定のVPNのみ利用を認めているケースもあります。アクセスできないアプリやコンテンツなども違うため、海外のインターネット環境にアクセスする際には国のルールを理解したうえで利用しましょう。
ノーログポリシーの有無を確認する
有料VPNのなかでも、利用者の行動を追跡しない「ノーログポリシー」を掲げているサービスがおすすめです。VPNのサービス事業者がユーザーデータを記録・蓄積していれば、ユーザーの閲覧履歴やIPアドレスの流出リスクがあるためです。
ただし、ノーログポリシーを謳いながら実はログを取得している悪質なサービスも少なからず存在するため、注意してください。
自社に合ったVPNを導入して最適な環境を構築しよう
VPNの導入により、安全性の高い環境を構築できます。セキュリティ強度やサポート体制、端末への対応を確認して製品を比較しましょう。カテゴリー数・製品数業界最大級のITトレンドでは、さまざまなVPN製品を取り扱っています。気になる製品はぜひ資料請求してじっくり検討してください。
なおVPN機能以外にも、ファイアウォールなどの機能を備えた総合的なセキュリティ対策製品(UTM)もあります。より強固なセキュリティ体制を構築したい場合は、それらの製品も視野に入れるとよいでしょう。