ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■移行元別
- Excelや紙の請求書から移行したい:マネーフォワード クラウド請求書、ジョブカン見積/請求書、ツカエル見積・請求書オンライン
- 会計ソフトを変えずに請求業務だけ移行したい:Finto請求管理、楽楽明細
- ■データ移行の進め方別
- CSVデータを取り込んで請求書を発行したい:楽楽明細、LA-cPROWEB請求書、P-VAS請求書電子化サービス
- サポートを受けながら移行したい:freee請求書、ジョブカン見積/請求書
クラウド請求書の乗り換え手順の全体像
クラウド請求書の乗り換えは、思いつきで進めると請求業務が止まる恐れがあります。最初に全体の流れと担当者の役割を決めておくと、各ステップで必要な作業や判断が明確です。ここでは、乗り換えの全体の流れと、社内で進めるための体制づくりを解説します。
乗り換えを進める5つのステップ
乗り換えの手順は、次の5つのステップに分けられます。各ステップの完了条件を決めておくと、進捗を判断しやすくなります。
- 1. 移行計画を立てる
- 2. データを書き出して新サービスに移す
- 3. 新旧のサービスを並行して運用する
- 4. 取引先に切り替えを案内する
- 5. 旧サービスを解約し、データを保存する
移行計画では、切り替え日と旧サービスの契約更新日を確認し、逆算してスケジュールを組みます。月末や決算期の直前は請求業務が集中するため、比較的落ち着いた時期に切り替え日を設定すると安心です。
担当者と役割分担の決め方
乗り換えは、経理部門だけでなく、請求書を作成する営業部門や、システムを管理する情報システム部門も関わる作業です。部門ごとに担当者を決め、誰がどのステップを担うかを明確にしておきましょう。
特定の担当者1人に作業を任せると、その人が不在の際に作業が止まる恐れがあります。進捗を共有する場を設け、作業手順や決定事項を記録しておくと、引き継ぎが必要になった場合にも対応できます。提供会社の担当窓口や問い合わせ方法も、関係者で共有しておきましょう。
データの書き出しと新サービスへの移行
データ移行では、取引先や品目などのマスタデータ、過去の請求書、テンプレートの3つを扱います。新しいクラウド請求書が取り込めるデータ形式を確認し、移すデータと保存だけするデータを分けて考えることが大切です。
取引先マスタと品目マスタの移行
まず、旧サービスから取引先や品目の一覧をCSVファイルで書き出します。新しいクラウド請求書のCSV取り込み機能を使えば、1件ずつ入力し直す手間を省けます。
ただし、項目の名前や並び順はサービスによって異なるため、取り込み用のフォーマットにあわせて整える作業が必要です。取り込み後は、取引先の名称や住所、敬称、締め日などがずれていないかを抽出して確認します。あわせて、休眠中の取引先はこの機会に整理しておきましょう。
過去の請求書データの保管方法
過去に発行した請求書は、新しいサービスに取り込めない場合があります。そのため、旧サービスからPDFやCSVで一括出力し、社内で保管する方法が現実的です。
電子で送付した請求書の控えは、電子帳簿保存法にもとづき、検索できる状態で一定期間保存する必要があります。ファイル名に取引日や金額、取引先名を含める、索引簿を作るなど、保存要件を満たす方法を経理担当者や税理士と確認しておきましょう。保存先のフォルダや閲覧権限も決めておくと、税務調査などで提示を求められた際に慌てずに済みます。
請求書テンプレートの再作成
請求書のレイアウトや記載項目は、新しいサービスで改めて設定します。取引先が見慣れた形式から大きく変わると、内容の確認に時間がかかる場合があるため、できるだけ旧来の形式に近づけるとよいでしょう。
インボイス制度で求められる登録番号や税率ごとの消費税額が、正しく表示されるかも確認が必要です。振込先口座や備考欄の文言、印影の画像なども、旧サービスから漏れなく移しておきましょう。設定後は、取引先ごとの表示内容をテスト発行で確認すると確実です。
新旧クラウド請求書の並行運用とテスト
データを移したら、すぐに完全に切り替えるのではなく、一定期間は新旧のサービスを並行して運用します。並行運用の期間とテストで確認する項目を事前に決めておくと、切り替え後のトラブルを減らせます。並行運用中は一時的に作業が増えるため、担当者の業務量にも配慮しましょう。
並行運用の期間の決め方
並行運用の期間は、少なくとも1回分の締め処理を新しいサービスで終えられる長さを目安にします。月末締めの企業であれば、1~2か月程度を見込んでおくと、請求から入金確認までの一連の流れを確かめられます。
並行運用中は、どの取引先の請求書をどちらのサービスで発行するかを明確に分けておきましょう。同じ請求書を両方から送ってしまう二重送付を防ぐために、切り替え済みの取引先の一覧を関係者で共有することが大切です。
テスト発行で確認したい項目
本番の送付前に、社内のメールアドレス宛てにテスト発行をおこない、表示や計算が正しいかを確認します。金額の端数処理や消費税の計算方法が旧サービスと異なると、請求額にずれが生じる場合があります。
あわせて、送付メールが迷惑メールに振り分けられないか、PDFが正しく開けるか、承認フローが想定どおりに動くかも確かめましょう。会計ソフトへのデータ連携も、テスト段階で仕訳の内容まで確認しておくと安心です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でWeb請求書・クラウド請求書の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
取引先への案内と旧サービスの解約
新しいクラウド請求書での運用にめどが立ったら、取引先への案内と旧サービスの解約を進めます。いずれも手順を誤ると取引や法令対応に影響するため、時期と内容を慎重に決めましょう。ここでは、取引先への案内の方法と、旧サービスを解約する際の注意点を紹介します。
取引先への切り替え案内
取引先には、切り替えの1~2か月前を目安に、送付方法や送付元のメールアドレスが変わることを伝えます。案内には、切り替え日、新しい受け取り方法、問い合わせ先を記載しておくと親切です。メールだけでなく、旧サービスで送付する最後の請求書に案内文を添える方法もあります。
取引先によっては、受け取ったメールが迷惑メールに振り分けられたり、社内の受領手続きの変更が必要になったりする場合があります。切り替え直後は受領状況を確認し、確認が取れない取引先には個別に連絡しましょう。
旧サービスの解約時期とデータの保存
旧サービスは、過去データの出力が完了し、新しいサービスでの請求と入金確認が一巡してから解約します。解約後はデータを出力できなくなる場合があるため、解約前に出力漏れがないかを確認しましょう。
年間契約の場合は、更新日と解約の申し出期限を確認しておくことが大切です。期限を過ぎると自動で更新され、利用しない期間の料金が発生することもあります。解約手続きの記録も残しておくと安心です。旧サービスに登録していた担当者のアカウントも、あわせて整理しておきましょう。
クラウド請求書の乗り換えでつまずきやすい点と対策
手順どおりに進めても、会計ソフトとの連携や入金消込のルールの変更でつまずく場合があります。請求書の発行以降の業務にも影響が出るため、経理部門と連携して対策を準備しておきましょう。ここでは、特に確認したい2つの点と対策を紹介します。
会計ソフト連携の再設定
乗り換え先のクラウド請求書と会計ソフトを連携する場合、勘定科目や税区分、補助科目の対応づけを改めて設定する必要があります。設定が不十分だと、売上の仕訳が正しく登録されない恐れがあります。
連携の方法がAPI(システム同士をつなぐ仕組み)による自動連携か、CSVの取り込みかによって作業内容も変わります。並行運用の期間中に試験的に連携し、仕訳の重複や漏れがないかを確認しておきましょう。連携エラーが起きた際の通知先や再実行の方法も、事前に把握しておくと安心です。
入金消込のルールの変更
入金消込の方法が変わると、経理担当者の作業手順も見直しが必要です。銀行の入金明細を自動で取り込める場合でも、振込名義と請求先の照合ルールは改めて登録する必要があります。
切り替え前後の時期は、旧サービスで発行した請求書の入金と、新サービスで発行した請求書の入金が混在します。どちらのサービスで消込をおこなうかを決め、手順書にまとめて関係者で共有しておくと、処理漏れを防げます。切り替え月の未入金一覧は、新旧両方のデータを照合して確認しましょう。
移行先候補のクラウド請求書の特徴一覧
移行元の環境やデータ移行の進め方にあわせて候補を比べられるよう、この記事で紹介するクラウド請求書の特徴をまとめました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| ジョブカン見積/請求書 | 見積書・請求書をどこからでも作成でき、一括作成・自動発行の機能や得意先ごとのレポートも備える |
| freee請求書 | 有償の導入支援が用意されており、請求書発行から入金消込・仕訳の自動作成まで1つのサービスで扱える |
| 楽楽明細 | 既存システムを変えずに導入でき、CSVデータの取り込みや仕訳データの出力で他システムと連携できる |
| マネーフォワード クラウド請求書 | テンプレートを選び、登録した取引先と品目を選ぶだけで請求書を作成でき、書類間の変換にも対応する |
| Finto請求管理 | 会計ソフトを変えずに連携できる請求管理SaaSで、請求書発行から入金消込・仕訳出力まで完結できる |
| ツカエル見積・請求書オンライン | 紙ベースからの移行でも違和感のない直感的な操作画面で、見積書・請求書の作成を効率化できる |
| LA-cPROWEB請求書 | CSVアップロードで請求書を一括発行でき、取引先はインストール不要のブラウザで閲覧・ダウンロードできる |
| P-VAS請求書電子化サービス | CSVやPDFの帳票データをそのままアップロードし、請求書や納品書をWeb・メールで発行できる |
移行の進めやすさで選ぶクラウド請求書
Excelや紙、会計ソフトからの移行のしかたや、CSVによるデータ取り込み、サポート体制といった観点から、乗り換え手順を進めやすいクラウド請求書を選びました。
ジョブカン見積/請求書
- 見積→納品→請求をワンクリック変換。転記ゼロで請求書を作成
- 一括送付・送信予約・閲覧確認で、月末の送付作業をまとめて削減
- 銀行明細から入金消込。案件ごとの売上・粗利まで自動集計
株式会社DONUTSが提供する「ジョブカン見積/請求書」は、見積書・請求書をだれでもかんたんに作成できるクラウドサービスです。紙で行っていた帳票作成をクラウド上に移せるほか、一括作成・自動発行の機能で毎月の発行作業を減らせます。お試し期間中もサポートを受けられる点も特徴です。帳票は何枚作成しても料金が変わらないため、テスト発行を繰り返しながら新しい運用を固めたい企業にも適しています。
freee請求書
- 主要機能を網羅しながら納得の低価格を実現
- 債権管理・入金消込・仕訳の自動作成まで対応
- 24.5万社に選ばれている、確かな信頼 ※
フリー株式会社が提供する「freee請求書」は、クラウド型の請求書発行システムです。有償の導入支援が用意されているため、サポートを受けながら乗り換えを進めたい企業に向いています。請求書の発行から債権管理、入金消込、仕訳の自動作成まで対応し、freee会計との仕訳自動連係や他の会計ソフトとの仕訳連携も可能です。基幹システムや販売管理システムとの取引先マスタ連携・請求データ連携にも対応しており、移行時のマスタ整備にも役立ちます。
楽楽明細
- 請求書作成から送付、入金消込まで効率化!会計ソフト連携も可能
- 郵便料金値上げ対策にも◎請求書発行にかかる手間・コストを削減
- 業務フローそのまま、経理部だけで導入できる!連携実績も豊富
株式会社ラクスが提供する「楽楽明細」は、請求書の作成・送付から入金消込までを効率化できる電子請求書発行システムです。既存システムを変えずに導入でき、販売管理システムや基幹システムのデータをCSVで取り込んで請求書を発行する運用に対応しています。請求データを手作業で入力し直す負担を抑えられるため、移行時の入力ミスの防止にもつながります。仕訳データの出力による会計ソフト連携にも対応しており、乗り換え後の連携の再設定も計画に組み込みやすいでしょう。
マネーフォワード クラウド請求書
- 請求書・見積書・納品書をテンプレートで作成
- 見積書→納品書→請求書→領収書の流れで書類をカンタン変換
- 郵送やメール送付が2ステップで完了
株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド請求書」は、請求書の作成・送付・受取をまとめて管理できるクラウド請求書ソフトです。テンプレートを選び、登録した取引先と品目を選ぶだけで請求書を作成できるため、新しい帳票を一から設計する手間を抑えられます。見積書から納品書、請求書、領収書へ書類を変換でき、郵送やメールでの送付も2ステップで完了します。無料で試せるため、並行運用の前に操作感を確認できます。
Finto請求管理
- 入金消込と承認ワークフローを標準搭載
- 仕訳CSV出力で既存会計ソフトとスムーズに連携
- 仮想口座発行と開封追跡機能で債権管理を効率化
トラボックス株式会社が提供する「Finto請求管理」は、請求書の発行から送付、入金消込、仕訳出力までをクラウドで完結できる請求管理SaaSです。会計ソフトを変えずに連携できるため、会計ソフトは使い続けながら請求業務だけを切り出して移行したい場合に検討できます。仕訳はCSVで出力でき、現在の会計ソフトに取り込む運用を続けられます。基本機能を無料で使えるスタータープランがあり、旧サービスとの並行運用の期間も費用を抑えながら操作を確認できます。
ツカエル見積・請求書オンライン (株式会社ジョブカン会計)
- 紙ベースからの移行でも違和感のない直感的なインターフェース!
- 月額500円~の低価格で帳票作成が完結!
- 低価格なのに申請・承認のワークフローも運用できる!
LA-cPROWEB請求書 (リード株式会社)
- CSVアップロードで請求書一括発行、手作業を大幅削減。
- デバイス問わずブラウザで閲覧・DL可、インストール不要。
- PDF/CSV形式で請求書を提供、保存や外部システム連携に対応。
P-VAS請求書電子化サービス (ピー・シー・エー株式会社)
- 各種帳票のWeb発行・配信が可能。
- CSVとPDF帳票データをそのままアップロード可能。
- 国内データセンター設置のセキュリティ機能搭載。
まとめ
クラウド請求書の乗り換えは、移行計画、データ移行、並行運用、取引先への案内、旧サービスの解約という5つのステップで進めると混乱を抑えられます。過去の請求書データは電子帳簿保存法の要件にそって保存し、取引先には早めに切り替えを案内しましょう。乗り換え先の候補は、データ移行のしやすさや会計ソフトとの連携も含めて比べることが大切です。まずは資料請求して、複数のクラウド請求書を比較してみてください。

