ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■利用場面別
- 外国籍スタッフが入力・確認する:OracleNetSuite
- 外貨建ての取引が多い:Galileopt DX 財務大将、ジームクラウドAC/ZeeM 会計
- 海外子会社の帳簿を本社で確認する:OracleNetSuite、mcframeGA
- ■海外子会社の管理に関わる機能別
- IFRSへの対応:Galileopt DX 財務大将、ジームクラウドAC/ZeeM 会計
- グループ会社の管理:PCA Arch 財務経理、Galileopt DX 財務大将、Ci*X Financials
会計ソフトの多言語対応が求められる業務場面
多言語対応が必要かどうかは、誰がソフトを操作し、どの国の取引先や拠点とやり取りするかで決まります。必要な機能は場面ごとに異なるため、まず自社がどの場面に当てはまるかを整理しましょう。
外国籍の経理担当者が入力・確認する場合
外国籍のスタッフが仕訳の入力や帳簿の確認を担当する場合、画面のメニューや入力項目を母国語や英語で表示できると、操作の理解が進みやすくなります。日本語の読み書きに慣れていない担当者でも、項目の意味を取り違えるリスクを抑えられます。
ただし、表示言語を切り替えても、仕訳のルールや税区分の考え方は、日本の会計基準と税法に沿ったままです。操作画面の翻訳とあわせて、社内の経理ルールを説明する資料も用意しておくと、入力の判断がぶれにくくなります。
海外の取引先と外貨建てで取引する場合
海外から商品を仕入れたり、海外の顧客に販売したりする企業では、米ドルやユーロなどの外貨で請求書を受け取り、発行する場面があります。この場合に必要なのは、言語の切り替えよりも、外貨の金額と円換算額を管理できる多通貨機能です。
多通貨機能がない会計ソフトでは、為替レートで円に換算した金額を手作業で入力する必要があります。取引件数が多いと計算の手間や転記ミスが増えるため、外貨建て取引の件数と通貨の種類を事前に把握しておきましょう。
海外子会社の帳簿を本社で確認する場合
海外に子会社がある企業では、本社の経理部門が子会社の帳簿や試算表を確認する場面があります。子会社の担当者は現地語や英語で入力し、本社は日本語で確認するといった使い方を想定する場合、利用者ごとに表示言語を変えられるかが確認点です。
一方で、子会社の帳簿は現地の会計基準や税制にもとづいて作成する必要があります。日本向けの会計ソフトを海外でそのまま使えるとは限らないため、子会社の記帳まで同じソフトで行うかどうかは慎重に判断しましょう。
多言語表示で翻訳される範囲と限界
多言語対応の会計ソフトでも、翻訳される範囲は製品によって異なります。画面だけが翻訳されるのか、勘定科目名や帳票まで翻訳されるのかを確認しないと、導入後に「必要な部分が日本語のまま」という事態が起こり得ます。
メニュー画面と勘定科目名の翻訳範囲
表示言語を切り替えたとき、メニューやボタンの名称は翻訳されても、勘定科目名や補助科目名は登録した言語のままという製品があります。科目名を言語ごとに登録できるかどうかで、外国籍スタッフの使い勝手は変わります。
また、利用者が自由に入力する摘要欄や取引先名は、自動では翻訳されない場合があります。摘要を何語で書くかを決めておかないと、日本語と英語が混在し、後から検索や集計がしにくくなります。入力ルールとして言語を統一しておきましょう。
英文での帳票や決算書の出力
海外の親会社や投資家、金融機関に財務情報を提出する場合は、英文の試算表や決算書を出力できるかが確認点です。画面は英語でも、帳票の出力は日本語のみという製品もあるため、出力できる帳票の種類と言語をあわせて確認します。
英文の決算書は、日本語の決算書を単純に訳したものではなく、科目の並び順や表記に一定の慣習があります。提出先が求める様式がある場合は、会計ソフトの出力をそのまま使えるか、表計算ソフトで加工が必要かを事前に確かめましょう。
日本の税務用語の訳語をそろえる必要性
消費税の税区分や、仮払消費税、源泉所得税といった日本の税務に固有の用語は、外国語にぴったり対応する言葉がない場合があります。製品によって訳語が異なることもあり、担当者が意味を誤解する原因になりかねません。
そのため、社内でよく使う税務用語については、日本語の意味と訳語を対応させた一覧を作ると安心です。会計ソフトの表示とあわせて一覧を参照できるようにしておけば、担当者が替わった場合の引き継ぎも進めやすくなります。
多通貨機能で処理する外貨建て取引
外貨建て取引は、最終的に円に換算して帳簿に記録します。換算に使う為替レートや期末の扱いには法人税法上のルールがあるため、会計ソフトの多通貨機能がそのルールに沿った処理に対応しているかを確認しましょう。
取引時の円換算と使う為替レート
法人税の取り扱いでは、外貨建て取引は原則として取引日の電信売買相場の仲値、いわゆるTTMで円に換算します。継続して適用することを条件に、取引の内容に応じて電信売相場や電信買相場、前月末日や当月初日の相場、1か月以内の平均相場を使うことも認められています。
多通貨機能のある会計ソフトでは、通貨ごとに為替レートを登録し、外貨額を入力すると円換算額が計算されます。レートを手入力するのか、外部から取り込めるのかは製品によって異なるため、自社が採用する換算方法を設定できるかを確認しましょう。
期末の換算と為替差損益の計上
期末に残っている外貨建ての売掛金や買掛金、外貨預金は、種類に応じて取引時のレートのまま評価する方法と、期末のレートで換算し直す方法があります。資産や負債の種類によってはどちらかを選択でき、税務署への届出がない場合は法令で定められた方法が適用されます。
期末のレートで換算し直す場合や、外貨で決済した場合には、帳簿上の円換算額との差額が為替差損益として生じます。この差額を自動で計算できるかどうかで、決算時の作業量が変わります。換算方法の選び方は、顧問税理士に相談して決めましょう。
外貨建てインボイスの消費税額の扱い
国内取引で外貨建ての適格請求書を発行する場合も、インボイス制度の記載事項はそろえる必要があります。国税庁のQ&Aでは、税率ごとに区分した消費税額等は、円換算した金額で記載する取り扱いが示されています。
会計ソフトで請求書を発行したり、受け取った請求書から仕訳を作ったりする場合は、外貨額と円換算額、円建ての消費税額を同時に管理できるかを確認しましょう。記載方法の詳細は、国税庁の最新のQ&Aで確かめておくと安心です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で会計ソフトの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
海外子会社と会計ソフトを共有する際の注意
海外子会社と同じ会計ソフトを使うと、本社が子会社の数字を確認しやすくなります。一方で、国が違えば会計や税務のルールも異なります。共有を検討する前に、現地の制度と本社への報告方法の2点を整理しておきましょう。
現地の会計基準と税制との違い
海外子会社は、所在する国の会計基準や税法にもとづいて帳簿を作成し、現地で申告や納税を行います。消費税に相当する付加価値税の仕組みや、帳簿の保存方法、使用する言語に関するルールは国ごとに異なります。
日本の税制を前提に作られた会計ソフトでは、現地の税区分や申告様式に対応していない場合があります。子会社の記帳を同じソフトで行うかどうかは、現地の会計事務所や提供元に対応範囲を確認したうえで判断しましょう。
本社への報告用データのまとめ方
子会社の記帳を現地のソフトで行う場合でも、本社への報告データの形式をそろえれば、比較や集計の手間を抑えられます。報告用の勘定科目と通貨、提出の期限を本社側で決めておくことが出発点です。
本社の会計ソフトに子会社のデータを取り込む場合は、ファイルの形式や文字コードの違いで取り込みに失敗する場合があります。取り込める形式と、外貨と円の両方の金額を保持できるかを確認し、試しに1か月分のデータで検証しておきましょう。
多言語対応の会計ソフトを導入する前の準備
多言語対応の会計ソフトを導入しても、運用ルールが日本語の担当者向けのままでは効果が限られます。言語の違いによる入力の迷いを減らすため、導入前に用語と操作の両面から準備を進めましょう。
勘定科目の対訳表の作成
最初に準備したいのが、自社で使う勘定科目と補助科目の対訳表です。日本語の科目名と英語や中国語などの訳語、使う場面の説明を一覧にまとめると、外国籍の担当者が科目を選ぶときの判断材料として役立ちます。
対訳表は、会計ソフトに登録する科目名とそろえておきます。表とソフトの表記が異なると、かえって混乱を招くためです。科目を追加・変更したときは、対訳表も同時に更新するルールにしておくと、情報のずれを防げます。
言語別の操作マニュアルと権限の設定
操作マニュアルは、会計ソフトの提供元が用意する資料に加え、自社の入力ルールを反映した手順書を言語ごとに用意すると安心です。スクリーンショットを使えば、言語が違っても画面の位置関係を共有できます。
あわせて、担当者ごとに操作できる範囲を設定しておきます。入力担当者と承認担当者を分けておけば、言語の理解不足による誤入力があった場合も、承認の段階で気づきやすくなります。複数の担当者が手順を把握しておくことも大切です。
外貨取引や海外拠点に備える会計ソフト一覧
多通貨や多言語への対応、グループ会社の管理など、海外との取引や拠点管理に関わる観点から、この記事で紹介する会計ソフトを一覧にまとめました。対応範囲は製品ごとに異なるため、詳細は資料で確認してください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| PCA Arch 財務経理 | エンタープライズ版ではグループ企業の管理や合算集計、セグメント管理が可能なクラウド会計ソフト |
| ジョブカン会計 | 複数名での同時ログイン・同時編集ができるクラウド会計ソフト。予算管理・実績比較にも対応 |
| Galileopt DX 財務大将 | 外貨管理やグループ会社管理のオプションを用意。IFRSを見据えた複数元帳管理に対応 |
| OracleNetSuite | 5言語での多言語対応。会計やERPなどの業務を単一システムで管理し、国内外の拠点管理も可能 |
| mcframeGA | グローバル企業向けの会計/ERP。海外拠点の業務データに本社からアクセスしやすい |
| ZeeM 会計 | 財務会計と管理会計を統合した会計システム。BIツールを標準装備し、多彩な分析が可能 |
| ジームクラウドAC/ZeeM 会計 | 中堅・大手企業向けのクラウド会計システム。IFRSに対応している |
| Ci*X Financials | 企業グループ全体の会計・財務データを一元管理し、グループ元帳や統合レポーティングを備える |
外貨取引やグループ会計を検討するための会計ソフト
外貨建て取引の管理や海外拠点・子会社の会計データの集約、複数担当者による会計業務に対応する製品を紹介します。多通貨・多言語対応やIFRS対応、グループ会社管理の機能は製品によって異なるため、必要な機能と利用条件を確認して比較しましょう。
PCA Arch 財務経理
- 日々の業務をスムーズにする財務管理の効率化をサポート
- AIアシスタントが24時間365日、いつでも回答
- データ連携により銀行入出金に関する仕訳処理を大幅削減
ピー・シー・エー株式会社が提供する「PCA Arch 財務経理」は、中堅・中小企業向けのクラウド会計ソフトです。エンタープライズ版では、子会社を複数持つ親会社向けのグループ企業管理機能を利用できます。複数の会社登録や、親会社の勘定科目などのマスターを子会社へコピーする操作、合算集計が可能です。セグメント管理にも対応しているため、グループ全体の数字を本社で確認したい場合に活用できます。外貨建て取引や表示言語、英文帳票が必要な場合は、対応状況を導入前に確認しましょう。
ジョブカン会計
- クラウドなのに驚きの速さ!自動集計で作業効率が大幅にアップ!
- 予算/実績管理機能で経営状況もリアルタイムで確認
- プロジェクトごとの収支管理で的確な経営判断をサポート!
株式会社DONUTSが提供する「ジョブカン会計」は、複数名での同時ログイン・同時編集に対応したクラウド会計ソフトです。専用ソフトのダウンロードは不要で、担当者と確認者が離れた場所にいても同じデータを扱えます。プランに応じて権限管理や承認機能も利用でき、入力担当者と確認担当者の役割を分けた運用に対応します。予算管理・実績比較やプロジェクト管理の機能もあり、複数担当者で会計業務を進めたい企業に適しています。
Galileopt DX 財務大将
- 豊富なビジネスプロセスモジュールを搭載
- 企業の成長に合わせた柔軟なシステム構築が可能
- インボイス制度やスキャナ保存など、制度改正にも迅速に対応
株式会社ミロク情報サービスが提供する「Galileopt DX 財務大将」は、外貨管理やグループ会社管理をオプションで追加できる財務会計システムです。IFRSのアドプションを見据えた複数元帳管理にも対応しています。全社や本部別、事業部別の管理に加え、地域のようなセグメントでの管理もできるため、拠点ごとの数字を本社でまとめて確認したい場合に役立ちます。グループ会社合併や本支店合併のオプションもあり、グループでの活用を考える企業の候補です。
OracleNetSuite (トライフォース・グローバル・ソリューションズ株式会社)
- 200カ国以上でローカルサポート手配可
- 5言語での多言語対応
- 成長企業向けクラウドERPを提供
mcframeGA (ビジネスエンジニアリング株式会社)
- 33の国と地域で1,500社以上導入実績
- 海外拠点の業務データに本社から容易にアクセス可能
- 標準導入メソッドで最短1ヶ月のリモート導入が可能
ZeeM 会計 (株式会社クレオ)
- 入力のミスを削減させ、作業効率のアップを図る!
- 易しい操作性で分散入力を促進させる!
- 経営情報をリアルタイムに把握することが可能!
ジームクラウドAC/ZeeM 会計 (株式会社クレオ)
- 管理・財務等の会計業務をクラウドへシフトしレガシー問題を解決
- 様々なアプリケーションやクラウドサービスと連携し業務を自動化
- ビジネスインサイトで即時性・簡便性のあるデータ活用が可能
Ci*X Financials (株式会社電通総研)
- 会計・非会計データ一元管理で経営情報把握とガバナンス強化
- 標準機能で決算プロセスを最適化
- テレワーク対応、ペーパーレス、タスク・証憑のオンライン管理
まとめ
会計ソフトの多言語対応は、表示言語の切り替えだけでなく、英文帳票の出力や外貨建て取引を処理する多通貨機能まで含めて確認することが重要です。外貨の円換算や期末の換算、外貨建てインボイスの消費税額には日本の税務上のルールがあり、海外子会社には現地の制度が適用されます。自社の利用場面にあう会計ソフトを比べたい方は、資料請求を活用して対応範囲を確認してください。

