ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■運用で解決したい課題別
- 予算の版と修正履歴を整理したい:Loglass 経営管理、Finovo
- 予算の入力と承認の流れを統制したい:NetSuite Planning and Budgeting、BizForecast
- 予実レポートを定型化したい:Loglass 経営管理、AVANT Cruise(アバントクルーズ)、Finovo
- 組織改編をシステムに反映したい:Loglass 経営管理
- ■運用体制別
- ベンダーの運用支援を受けたい:kpiee、Finovo
- 経営企画で設定を変更したい:Loglass 経営管理、BizForecast、AVANT Cruise(アバントクルーズ)、Finovo
- ■その他の管理機能別
予算管理システムの運用を年間カレンダーで組む
予算管理システムの作業は、時期によって内容と担当者が大きく変わります。年間の流れをカレンダーにして共有すると、誰がいつ何をするかが明確になり、運用の抜け漏れを防げます。
編成期・期中・期末で変わる作業を把握する
予算編成期は、マスタの更新や入力フォームの配布、部門からの提出と承認が中心です。期中は、毎月の実績取り込みと予実の確認、四半期ごとの見込み更新が主な作業です。期末は、実績の確定と翌年度の準備が重なります。
時期ごとの作業を一覧にすると、経営企画の負荷が特定の月に集中していることも見えてきます。前倒しできる作業はないか、部門に任せられる作業はないかを検討する材料にもなります。
締切と担当者を明文化して共有する
カレンダーには、作業の締切だけでなく、担当者と承認者、遅れたときの連絡先も書き込みます。担当者の記憶に頼った運用では、異動や休暇で作業が止まるおそれがあるためです。
カレンダーは毎年の振り返りで更新し、社内の共有場所に置いておきます。予算管理システムに通知機能があれば、締切前の案内を自動で送る設定もあわせて行うと、催促の手間を減らせます。
Excelとの並行運用を終える時期を決める
導入直後は、予算管理システムとExcelの両方で数字を管理する並行運用を行う企業もあります。ただし、並行運用が長引くと、どちらの数字が正しいかの確認に追われ、二重の作業が続いてしまいます。
並行運用は、最初の予算編成や数か月分の予実管理で数字が一致することを確かめたら終える、といった基準をカレンダーに書き込んでおきましょう。終了後はExcelのファイルを参照用として保管し、更新はしないルールにすると混乱を防げます。
年度切替と組織改編をマスタに反映する
予算管理システムの運用で手間がかかりやすいのが、組織や勘定科目の変更への対応です。マスタの変更を誤ると、過去との比較や部門別の集計が正しく行えなくなるため、手順を決めておきましょう。
新年度の組織と科目のマスタを準備する
新年度の予算編成を始める前に、組織の新設や統廃合、勘定科目の追加をマスタに反映します。人事異動の発表と予算編成の時期が近い企業では、確定前の組織案で編成を始めるケースもあります。
その場合は、組織が確定した時点でどの数字をどの部門に移すかを決めておく必要があります。会計システム側のマスタ変更と反映日をそろえることも大切です。ずれると、実績の取り込みで変換漏れが起こる場合があります。
期中の組織変更で過去と比べられるようにする
期の途中で組織が変わると、変更前の予算や実績をどの部門の数字として扱うかを決める必要があります。新組織に組み替えて比べる方法と、旧組織のまま年度末まで管理する方法があり、どちらを採るかは運用ルールとして決めておきます。
組み替える場合は、旧部門と新部門の対応表を作り、システム上で過去データを移す手順を確認します。組み替え前のデータも版として残しておくと、後から経緯を確認できます。
手順書を作ってマスタ変更の確認を分担する
マスタの変更は年に数回しか行わないため、手順を忘れやすい作業です。変更の手順と確認項目を手順書にまとめ、作業する人と確認する人を分けておくと、登録ミスに気づきやすくなります。
変更後は、部門別や科目別の合計が変更前と一致しているかを照合します。検証用の環境が用意されている製品なら、本番に反映する前に試しておく方法もあります。変更の日時と内容は記録に残しましょう。
予算修正と予算統制の運用ルール
期中には、計画の変更にあわせて予算を修正したり、予算を超える支出を承認したりする場面があります。こうした変更を予算管理システム上でどう扱うかを決めておくことが、予算統制の土台です。
当初予算と修正予算をバージョンで分ける
予算を修正するときは、当初予算を上書きせず、修正予算として別の版で保存します。版を分けておけば、当初の計画と修正後の計画、実績の3つを並べて比べられます。
版の名前や作成のタイミング、どの版を正式な予算とするかはルールとして定めます。試算用の版が増えすぎると、どれが最新かわからなくなるため、不要な版を整理する担当と時期も決めておきましょう。
予算の流用と超過時の承認を決める
ある科目の予算を別の科目に回す流用や、予算を超える支出は、誰の承認で認めるかを決めておきます。金額や科目に応じて承認者を分けるなど、社内の決裁規程とそろえておくと運用に迷いません。
予算管理システムによっては、予算の残額を超える申請に警告を出したり、承認を必須にしたりする設定ができます。経費精算やワークフローのシステムとの連携が必要な場合もあるため、対応範囲を確認しましょう。
修正の理由と経緯を記録に残す
予算を修正したり流用を認めたりした際は、理由と承認者、日付をシステム上に記録します。後から予実の差異を説明するとき、修正の経緯がわからないと正しく評価できないためです。
コメント欄や添付ファイルで根拠となる資料を残せる製品もあります。記録の方法をそろえておけば、監査や翌年度の予算編成でも、過去の判断を確認する材料として使えます。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で予算管理の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
予実会議に生かす予算管理システムの運用
予算管理システムの数字は、予実会議で使われてはじめて経営判断に生かされます。会議の準備を毎月同じ手順で回せるようにすると、運用が定着しやすくなります。
月次レポートの形式を固定する
予実会議で使うレポートは、全社のサマリーと部門別の明細など、毎月同じ形式で出力できるように帳票を登録しておきます。形式が毎回変わると、前月との比較がしにくくなり、資料作成の手間も増えます。
レポートに載せる指標は、売上や利益の達成率に加え、着地見込みとの差なども検討します。会議で見ない指標は思い切って外し、確認すべき数字に絞ることも運用を続けるうえで有効です。
差異コメントを蓄積して次の予算に生かす
予実差異の大きい項目について、部門担当者が理由をコメントで入力する運用にすると、会議での説明を効率よく進められます。コメントの書き方は、原因と今後の対応、見込みへの影響を書くといった形でそろえるとよいでしょう。
年度をまたいでコメントを蓄積しておけば、翌年度の予算編成で「どの科目がなぜずれたか」を確認できます。毎年同じ理由で差異が出ている科目は、予算の組み方を見直すきっかけとして活用できます。
予算管理システムを止めない権限管理と引き継ぎ
予算管理システムを少人数の経営企画が中心となって運用している場合、特定の担当者に知識が偏るおそれがあります。権限の管理と設定内容の記録を習慣にして、体制が変わっても運用を続けられるようにしましょう。
権限の棚卸と操作ログの確認
人事異動や退職があると、本来は不要になった閲覧権限や編集権限が残る場合があります。年度切替や組織改編のタイミングで、利用者ごとの権限を一覧にして見直す棚卸を行いましょう。
操作ログを確認できる製品なら、確定後の予算が変更されていないか、想定外の利用者が機密科目を閲覧していないかも定期的に確かめられます。確認の担当と頻度を運用ルールに入れておくと継続しやすくなります。
設定内容の記録とベンダー支援の活用
計算式や配賦の基準、承認ルートなどの設定は、変更のたびに内容と理由を記録します。記録を複数人で共有しておけば、担当者が替わっても設定の意図を引き継げます。
設定の変更を経営企画で行えるか、ベンダーへの依頼が必要かは製品によって異なります。運用設計の支援や設定変更の相談窓口がどこまで用意されているかを確認し、自社だけで抱え込まない体制を整えることも大切です。
運用ルールを支える予算管理システムの比較表
版の管理や承認、レポートの定型化、設定変更の担い手といった運用面の違いから、この記事で紹介する予算管理システムを比べられるようにまとめました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| Loglass 経営管理 | 組織改編や配賦の設定をノーコードで変更可能。経営データの集約からレポート作成まで対応 |
| NetSuite Planning and Budgeting | 入力制御や承認フローを備え、KPIや予実差異をダッシュボードで可視化できる |
| BizForecast | Excelフォーマットを入力画面や帳票に活用でき、予算担当者自身でメンテナンスできる |
| kpiee | 経営データを自動で集計・可視化。予算作成支援や経営数値の報告資料作成をBPaaSで依頼できる |
| AVANT Cruise(アバントクルーズ) | 財務・非財務データを統合し、差異分析や管理P/Lなどの経営管理レポートを作成できる |
| Finovo | データの提出依頼から収集、バージョン管理まで一元化。帳票の設計・変更もノーコードで対応 |
| Board | BIと予算管理を統合し、データの集計・分析や経営計画の策定を一つの基盤で支援 |
| BzPLAN WE | 予算管理システムとして掲載されているが、予算編成や承認に関する詳細機能は要確認 |
毎年の運用を続けやすい予算管理システム
予算の修正や組織改編があっても数字の整合を保ちやすいよう、版の管理や承認、設定変更、運用支援の面で特徴のある予算管理システムを紹介します。
Loglass 経営管理
- 散在する経営データを収集・統合し、予実管理を効率化
- ノーコードで配賦を自動化、複数パターンの比較も簡単に
- ダッシュボードで可視化、ドリルダウンで明細まで即確認
株式会社ログラスが提供する「Loglass 経営管理」は、財務数値やKPIの予算・見込・実績を収集・統合してデータベース化するクラウド経営管理システムです。組織変更への対応はノーコードで行え、ベンダーに依頼せずに組織改編を反映できます。見込データは収集からバージョン管理まで一元化されており、どの版が最新かを確認しやすい仕組みです。KPIカードやグラフ、レポートを1画面にまとめるダッシュボードもあり、毎月の会議資料を同じ形式で示す運用にも使えます。
NetSuite Planning and Budgeting
- Excel依存から脱却し、正確でスピーディな予算編成を実現
- システム連携により予算・実績・見通しを一元管理
- 直感的な可視化で、経営層にも現場にも使いやすい設計
日本オラクル株式会社が提供する「NetSuite Planning and Budgeting」は、予算計画と予算編成のプロセスを統合して扱うクラウド型の予算管理ソリューションです。入力制御や承認フローを標準で備えているため、誰がどの数字を入力し、誰が承認するかを決めた運用をシステム上で守りやすくなります。KPIや予実差異をリアルタイムに可視化するダッシュボードもあり、予実会議で最新の数字を確認する使い方に対応します。導入時研修サービスなどを含むサポートプランが用意されている点も特徴です。
BizForecast
- ノウハウが詰まったExcelを有効活用してスピーディな導入・定着化
- 公認会計士・米国公認会計士が製品設計・導入メソッドを監修
- 大手コンサルファームの出身者が業種業界問わず導入サポート
プライマル株式会社が提供する「BizForecast」は、使用中のExcelフォーマットをそのまま入力画面や帳票として設定できる予算管理・管理会計ソリューションです。設定方法も容易なため、IT部門に頼らず予算の担当者自身がメンテナンスできます。各部署や営業所が入力した予算データは責任者が承認・否認でき、ステータスを一覧で管理することも可能です。オプションのワークフローでは、申請内容に応じた条件分岐や代理承認などの承認プロセスを定義できます。
kpiee
- 経営に関するデータを自動で収集/集計し、工数を削減
- データの可視化とAI活用で、改善までのスピードを短縮
- 定型業務をまるっとアウトソーシング
株式会社データXが提供する「kpiee」は、予算策定から経営判断までの経営管理部の業務を支えるクラウドサービスです。各ツールやシートを更新するだけで経営データが自動で集計され、データの加工や統合もkpieeのデータベース内で行えます。予実のずれや異常値が発生すると、利用中のコミュニケーションツールへ通知が届きます。予算作成や見込み作成の支援、経営数値報告資料の作成などをBPaaSとしてアウトソースできるため、経営企画の人手が限られる企業でも運用を続けやすいでしょう。
AVANT Cruise(アバントクルーズ)
- 1,200社超の支援実績から生み出された経営管理システム
- 最短3ヵ月で運用でき、すぐに業績管理が可能
- 制度・管理会計の両方をカバーする90種の経営管理レポートを搭載
株式会社アバントが提供する「AVANT Cruise(アバントクルーズ)」は、財務情報と非財務情報を統合し、グループ経営管理の効率化を支援するクラウドサービスです。予算編成や実績管理に加え、差異分析や管理P/Lの組替えなど、経営管理に必要なレポートを作成できます。制度会計と管理会計の両方を対象とした90種類の経営管理レポートを備えている点も特徴です。財務データやPSI、人事、営業情報などを集約できるため、複数の部門やグループ会社の予実を同じ基準で確認したい企業に向いています。
Finovo
- 他のツールにはない柔軟性
- シナリオ分析やAI分析など 高度な分析を実現
- 会計士を中心とした専門性の高いコンサルタントが伴走
株式会社Finovoが提供する「Finovo」は、散在する財務・非財務データの回収から加工、分析までをノーコードで自動化する会計データプラットフォームです。データの提出依頼から収集、バージョン管理、データベース化までをFinovo上で完結でき、複数拠点から集めたファイルの版も整理できます。配賦や為替換算などの加工ルール、帳票・レポートの設計もノーコードで設定・変更できるため、経営企画で運用を回しやすい製品です。会計士を中心としたコンサルタントによる伴走支援も用意されています。
Board (BOARD Japan株式会社)
- PL/BS/CF,店舗別,工事別予算,S&OPなどあらゆる業種,業態に対応
- 中長期計画,見込管理,シミュレーション,ワークフロー,配賦
- 現状把握・分析、計画、シミュレーションを単一システムで実現
BzPLAN WE (テクノホライゾン株式会社)
- 予算編成・見込・実績管理をWebで一元化
- 150以上の業務テンプレートと承認ワークフローを搭載
- 外部システム連携とカスタマイズで自社運用に適合
まとめ
予算管理システムの運用は、年間カレンダーで作業と担当を決め、年度切替や組織改編、予算修正といった変化への対応ルールを用意することで安定します。版の管理や承認、差異コメントの蓄積は、予算統制と翌年度の編成にも役立ちます。運用で解決したい課題と自社の体制を整理し、予算管理の製品を資料請求して比べてみてください。

