メタバースプラットフォームとは
メタバースプラットフォームは、インターネット上に3次元仮想空間を作るための基盤です。ユーザー同士の交流やECでの商品販売などに利用されています。
2023年に総務省が発表した情報通信白書によると、日本のメタバース市場は2022年度時点で1,825億円です。2030年には123兆9,738億円まで上昇すると予測されています。メタバース市場への関心が急速に高まっており、多くの企業が新規参入を目指してメタバースプラットフォームを活用しはじめています。
参考:令和5年版 情報通信白書|メタバース|総務省
メタバースプラットフォームの種類
メタバースプラットフォームには、以下のような種類があります。
- ソーシャル系
- ユーザー同士の交流やイベントを開催するための仮想空間。チャットやアバターでのコミュニケーションがメイン。
- エンタメ系
- 主にゲームやライブイベントなど、娯楽を楽しむための仮想空間。
- ビジネス系
- 会議や商談など、ビジネス活動を行うための仮想空間。リモートワークの場としても利用される。
メタバースプラットフォームは、手軽に多用途で使えるものから、没入感が強いものまでさまざまです。また、ECに特化したプラットフォームもあり、それぞれ適した用途が異なることを、頭に入れておきましょう。
メタバースプラットフォームをお探しの方へ
メタバースへの注目度が高まる今、適切なプラットフォーム選びが成功の鍵です。どのプラットフォームでどのような「体験」を提供するのかで、企業やブランドのイメージも変わるでしょう。この記事では、メタバースプラットフォームを利用するメリットや選び方のポイントを解説します。失敗を防ぐためにも、ぜひ最後までご覧ください。
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メタバースプラットフォームのメリット
ここからは、メタバースプラットフォームを活用することで得られるメリットについて解説します。
幅広い層への新たなアプローチ
仮想空間であるメタバースは、いつどこからでもアクセス可能です。メタバース上でのマーケティングは、距離や時間に囚われず行えるため、これまでとは異なる層とも接点を生み出せるでしょう。メタバースそのものへの注目度が高まっている今、効果的なマーケティングや新たな顧客獲得の機会が広がっています。
特に、新技術を搭載したメタバースは、若年層との親和性が高いといえます。若者との接点を求める企業は、ぜひ注目してみてください。
顧客体験によるロイヤリティ向上
ECに力を入れる企業にとって、商品やサービスの魅力をどう伝えるのかが非常に大きな課題でした。メタバースプラットフォームを活用すれば、3Dによる商品の再現や高い没入感を提供でき、新たなアプローチが可能です。
例えば、「店員のアバターから、商品について直接説明する」「友人や家族とコミュニケーションを取りながらショッピングを楽しむ」といった体験を提供できます。これまでにない経験を通じて、ブランドや商品に対するロイヤリティ向上を目指せます。
社内利用による課題の解決
メタバースプラットフォームは、社内での活用にも便利です。メタバースを活用すれば、採用面談やセミナーで、物理的なスペースを確保する必要はありません。参加者側にとっても、特定の場所に出向く必要がなくなり、利便性が向上します。
また、リモートワークの拡大とともに増加しているのが、メタバースをバーチャルオフィスとして活用する方法です。仮想空間での勤務により、社員の勤務実態が把握しやすいうえ、社員同士のコミュニケーションも円滑に行えます。
メタバースプラットフォームの選び方
ここでは、はじめての導入でも失敗しないための、選び方のコツを紹介します。自社のニーズに適した使い方をするためには、以下で紹介する3点に注目してみてください。
利用目的に合っているか
メタバースプラットフォームの用途はさまざまです。ゲームやエンタメ性に優れたものもあれば、ビジネス利用を前提としたものもあります。自社の利用目的を明らかにしたうえで、それに適したプラットフォームを選択するのがおすすめです。
仮想オフィスとしてのビジネス利用を前提としている場合、それぞれの状況が表示されるステータス機能や、情報共有のためのホワイトボード機能があると便利です。また、セキュリティ機能やデータ分析ツールの有無も確認しておきましょう。
EC利用をメインにするなら、外部決済サービスとの連携機能も重要です。オリジナルの3Dモデルをアップロードする機能があると、表現の幅が広がります。
またプラットフォームによって、メインのユーザー層が異なる点にも注目しましょう。ターゲット層が多く利用しているプラットフォームを選択すれば、より効果的にユーザーにアプローチできます。
互換性やカスタマイズ性は十分か
メタバースプラットフォームは、それぞれ対応しているデバイスが異なります。Windows・Mac・iOS・Androidなど、利用するデバイスに適したプラットフォームを選ぶことが重要です。
VR体験を重視する場合、VRヘッドセットとの互換性も確認しましょう。没入感の高い仮想空間を求めるなら、ヘッドセット対応のプラットフォームを選択するのがおすすめです。一方、手軽さを重視するなら、ヘッドセット不要のプラットフォームが適しています。一概にどちらが優れているとはいえないため、目的に応じてタイプを選択してください。
また今後の展開内容によっては、カスタマイズ性の高さも重要なポイントです。音声通話やライブ配信、3Dアバターといった機能があれば、他社との差別化にもつながります。またクロスプラットフォーム対応であれば、より多くのユーザーにアプローチできます。利便性向上のためにも、注目したいポイントです。
セキュリティ対策は十分か
メタバース上では、アカウント乗っ取りやなりすまし、不正行為などさまざまなリスクが予測されます。また、サイバー攻撃を受ける可能性もあります。そのためセキュリティ対策が万全なプラットフォームを選択することが大切です。
具体的には、ログイン時の認証強化機能や、エリア区分による行動制限機能が搭載されているか確認しましょう。Webサイト上だけではわからないポイントは、資料請求のうえで比較するのがおすすめです。
おすすめのメタバースプラットフォームを比較
ここからはITトレンド編集部がおすすめするメタバースプラットフォームを紹介します。メタバースへの注目が集まるとともに、プラットフォームの種類も増加しています。それぞれ異なる特徴をもつため、自社に合ったサービスを利用しましょう。
cluster
クラスター株式会社が提供する「cluster」は、メタバースのビジネス活用で多くの実績をもつサービスです。イベント開催に特化した機能を数多く備えており、音楽ライブやトークショー、子ども向けモノづくりなどで活用されています。スマホ・PC・VRのマルチデバイス対応で、使い勝手も抜群です。オリジナルの会場やアバターの制作、高精度のモーション収録に企画・制作・分析など、多くのサービスを使えます。
REALITY
「REALITY」は、REALITY株式会社提供のスマートフォン向けメタバースです。スマホ1つで誰でも手軽に参加でき、アバターによるライブ配信やゲームを楽しめます。スマホのカメラから自身の動きをトラッキングし、アバターを操作。シンプルかつ直感的な操作が可能で、多くのユーザーに支持されています。REALITY XR cloudは、バーチャルイベントを実現するためのクラウドソリューションを法人向けに提供しています。複雑なカスタマイズにも対応しており、累計1000万DLを突破したREALITYのユーザーにアプローチできるのがメリットです。
ZIKU
株式会社ジクウが提供している「ZIKU」は、オンラインイベントに適したバーチャル空間を簡単操作で実現します。主催社や出展ブース担当者向け機能を完備しています。会期前から会期後まで、メタバースイベントの開催を一括サポート。実際の展示会場のようなメタバース空間を作成し、アバターで自由に歩き回れる空間が特徴です。来場者の情報や行動履歴を参考に、直接声をかけられる機能も搭載されています。
VMVerse
バルテス・モバイルテクノロジー株式会社提供の「VMVerse」はビジネス利用・個人利用の両方に対応しています。リアルな質感と高画質な3Dデータの利用にこだわっていて、没入感のあるメタバース空間を構築します。バーチャルショッピングモールパッケージでは、外部決済サービスとの連携が可能で、スムーズに支払いを済ませられます。また、3DCGツールを使えば、誰でも写実的な3Dモデルを作成でき、メタバース上で、「商品」として展示することも可能です。
DOOR
株式会社NTTコノキューが提供する「DOOR」は、特殊なアプリやデバイスは不要。ブラウザ1つで簡単にメタバース空間を作れます。自治体・教育機関の利用実績が多数あります。PC・スマホ/タブレット・VRデバイスのマルチデバイスに対応し、充実したセキュリティ体制が特徴です。メタバース空間の作成代行と、無料テンプレートを用いた作成方法に対応しています。
CORE
株式会社Too提供の「CORE」は、さまざまな没入型の学習ができるXRコラボレーション・プラットフォームです。カスタマイズにより、ARやVRでの体験やトレーニング、没入型学習、業務上の利用などに対応します。1部屋30名まで、最大5部屋まで同時開催が可能です。マルチデバイスに対応しているため、バーチャル空間内でPowerPointスライドショーを使えてビジネス情報の共有もスムーズに行えます。音声やチャットによる会話でコミュニケーションを取れるのも魅力的です。
STYLY
株式会社STYLYが提供する「STYLY」は、VR・ARコンテンツや空間を誰でも自由に作り、体験できるXRクリエイティブプラットフォームです。STYLY STUDIOを使えば、誰でも簡単にコンテンツ制作が可能です。作成したコンテンツはクリック1つで手軽にスマホや主要なXRデバイスへと配信できます。現実空間に作成コンテンツを重ねて表示するような、特別な体験を提供します。
まとめ
メタバース市場の成長により、メタバースプラットフォームに対する注目度もますます上昇しています。新規参入を目指すなら、タイミングを逃さないようにしましょう。
メタバースプラットフォームを利用すれば、比較的簡単に新たな「体験」を生み出せます。自社に合うプラットフォームを比較検討するためにも、まずは資料請求してみてください。