リモートサポートツールとは
リモートサポートツールとは、パソコンやスマホ、タブレットなどで発生したトラブルを遠隔操作により解決へと導くための専用ツールです。遠隔サポートツールとも呼ばれています。
近年、顧客満足度向上のため、お客様サポートやITヘルプデスクの対応力を重視する企業が増加しています。複雑化したデバイスやシステムについて、電話やメールのみで十分なサポートを提供するのは難しいものです。よりシームレスな環境でサポートを提供するため、リモートサポートツールの注目度が高まっています。
リモートサポートツールの機能
リモートサポートツールの主な機能は以下のとおりです。
- ●画面共有機能
- ●ペンを使った描画機能
- ●ポインターによる指さし機能
- ●遠隔操作機能
- ●録画、画面キャプチャ機能
- ●ファイル送受信機能
リモートサポートツールには、ユーザーとオペレーターが画面上で情報共有するための機能が備わっています。伝わりやすい方法で指示を出すための機能や、直接操作を行うための機能を一括で備えているのも特徴です。
リモートサポートツールを導入するメリット
リモートサポートツールの導入メリットは、電話では難しい的確なサポートを提供できる点です。画面が共有されれば、伝達可能な情報量は格段に増えます。言葉だけで伝えるよりも、より正確な情報を相手のもとに素早く届けられるでしょう。ユーザー側のITリテラシーが低い場合でも、適切なサポートが行えます。カスタマーサポートの業務効率化はもちろん、顧客満足度向上にもつながります。
また企業内においても、ITサポート体制の構築が課題となるケースは少なくありません。業務に必要なIT機器が増えるにつれて、トラブルや問い合わせも増加します。適切かつスムーズに対応できなければ、その都度業務がストップしてしまうでしょう。リモートサポートツールがあれば、離れた場所からでも解決できるため、問題が発生するたびに、わざわざ現場に出向く必要はありません。
リモートサポートツールをお探しの方へ
リモートサポートツールがあれば、より充実したカスタマーサポートを提供できるでしょう。また、近年増加しているのが、「リモートワーク中のトラブル解決」を目的に導入するケースです。ツールの導入を検討する際は両方の視点を意識して選ぶのがおすすめです。
記事後半では、リモートサポートツール選びで失敗しないためのポイントも解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
おすすめのリモートサポートツールを比較
リモートサポートツールの選び方
リモートサポートツールは製品によって、搭載機能や操作性が異なります。また海外製のツールも少なくありません。リモートサポートツールで業務を効率化するためには、どのような視点で選べば失敗しないのでしょうか。注目するべきポイントを3つ紹介します。
希望するサポート形式に対応しているか
リモートサポートツールには、主に以下の2タイプがあります。
- ●ユーザーの画面を遠隔で直接操作できるタイプ
- ●画面共有して操作の指示を出せるタイプ
遠隔操作機能があれば、オペレーターの直接操作により、トラブルが解決できます。指示や説明が難しいケースでも、最適なサポートを素早く提供できるでしょう。遠隔操作が必要ない場合は、画面共有タイプを選択するのがおすすめです。希望するサポート形式にあわせて、必要な機能が搭載されているツールを選択しましょう。
また、リモートサポートツールのなかにはカメラを使って、映像データを共有するものもあります。電化製品など、現物に対するサポートを提供したい場合は、チェックしてみてください。
対応デバイスや操作性に問題はないか
リモートサポートツールは、それぞれで対応するOSやデバイスが異なります。PCやモバイル端末など、希望するデバイスで使えるかどうか確認したうえで、導入することが大切です。
また、せっかくのツールも使いこなせなければ意味がありません。管理画面がわかりにくかったり、操作性が悪かったりすると、かえって業務効率は下がります。特に機能が多すぎて扱いにくくないか、接続方法が複雑ではないかは、必ずチェックしておくとよいでしょう。
操作性に関しては、実際に使ってみないとわからない部分が多いものです。無料トライアルが提供されているツールを選び、実際に試しながら使い勝手を確かめるのもおすすめです。
費用対効果に優れているか
リモートサポートツールは、ライセンスごとに課金される料金システムが基本です。ツールによって利用料金には幅があり、機能が充実しているものほど高額になりやすい傾向があります。一方で、「画面共有機能のみ」のシンプルなものなら、低額での利用もできます。費用対効果を意識したうえで、最適なツールを選択しましょう。
また、なかには無料で利用できるリモートサポートツールもあります。Google Chromeの拡張機能「Chrome リモート デスクトップ」もその一つです。しかし、インストールやアクセスコードの設定を自身で行う必要があり、一定のITリテラシーがないと活用開始が難しい場合も。価格だけでなく、設定や運用にかかる手間も考慮して判断するのがおすすめです。
おすすめのリモートサポートツールを比較
リモートサポートツール選びで失敗しないためには、それぞれのツールの特徴を把握することが大切です。ここでは、ITトレンド編集部おすすめのリモートサポートツールについて、特徴や機能を紹介します。
RemoteCall
Webブラウザを開き、わずか1分で遠隔接続ができる手軽さが人気のツールです。ユーザーに接続URLを送信し、使い切りの6桁のコードを入力するだけで接続されます。録画やファイルの送受信、描画・レーザーポイントにチャットなど、さまざまな機能を搭載。快適なサポート環境を提供します。サーバ構築の必要がないASP方式と、自社のシステム環境にあわせてカスタマイズできるオンプレミスの両方に対応しています。14日間の無料体験では、制限なくすべての機能を使用可能です。
RemoHelp
充実した機能を低価格で提供する国産遠隔サポートツールです。基本1ID:3,500円(税別)/月で利用できます。年払いにすれば、さらにコストは安くなります。サポートできるユーザー数は無制限で、1アカウントで12セッションまでの同時接続に対応。大容量のファイル送受信やサポート中の画面録画で、サポート品質の向上を目指せます。遠隔サポートに必要な機能だけを備え、シンプルで扱いやすい構成も特徴です。14日間の無料体験が利用できます。
Optimal Remote
スマホアプリの問い合わせ対応に特化した遠隔サポートツールで、国内ナンバー1のシェアを獲得しています。純国産のツールで、日本語による手厚いサポートを受けられる点も魅力です。アプリをダウンロードする必要はなく、ユーザー側の画面上に「赤ペン」や「指さし」で指示を出せます。視覚に訴えかけることで、サポート業務の効率化につながるでしょう。利用する際に発生するのはライセンス料のみです。(※別途初期導入費用がかかるケースもあり)2週間のトライアル期間が用意されています。
TeamViewer
さまざまなデバイスやOSに対応している、使い勝手のよいリモートサポートツールです。現在市場で普及しているモバイルデバイスやOS、組み込み機器メーカーの合計127社をカバー。クロスプラットフォームで快適なサポート環境を実現しています。世界中の多くの企業に導入されており、評価の高いツールといえるでしょう。使用前の複雑な設定や長時間のインストールが不要で、ダウンロードしてすぐにはじめられるのも魅力です。セキュリティ体制にもこだわっています。
AnySupport
3,500社以上で使用実績があるリモートサポートツールです。「専用接続ページ」「ホームページ埋め込みフレーム」「接続認証コード入力専用プログラム」と、3つの接続方式を用意しています。よりメリットの多い接続方式を、自由に選択できます。遠隔制御機能のほかにも、ファイル伝送機能や管理者機能、チャット機能を搭載。1ID:10,000円/月(税別)、5IDより割引があります。また、15日間の無料体験も用意されています。
Chrome リモートデスクトップ
Google Chromeの拡張機能の一つとして、無料で提供されているリモートアクセスサービスです。「画面共有して共同作業をする」「別のパソコンを接続して遠隔サポートを提供する」といった使い方ができます。誰でも簡単に、リモートアクセス環境を手に入れられます。macOSやLinux、ChromebookにiOS、Androidと多種多様なデバイス・OSに対応しているのも魅力です。WebRTC など、最新のオープンウェブテクノロジーを使用した万全のセキュリティ対策で、安全性にも配慮しています。
まとめ
リモートサポートツールは、顧客満足度向上のためにも、リモート業務効率化のためにも便利なツールです。ツールによって機能や価格が大きく異なるため、自社に合うものを慎重に見極める必要があるでしょう。
それぞれの詳細を知るためには、資料請求がおすすめです。必要な情報を確認したうえで、比較検討してみてください。