そもそもWeb接客って?
Web接客とは、直接対面するのではなく自社サイトなどのWebを通して顧客とコミュニケーションを行う手法です。まずはWeb接客について詳しく見ていきましょう。
それぞれのユーザーに適した接客を行うオンラインツール
ユーザーが自社に求めるニーズはそれぞれ異なります。コミュニケーション(問い合わせへの返答など)に即時性を求める人もいれば、時間がかかってもいいから詳しい情報を得たい人、そしてWebサイトではなく自分がいつも使っているツール上でコミュニケーションを行いたい人など、顧客がサービスに対して求めるものは多岐に渡るでしょう。
対面での接客でもそれらに応えることは可能ですが、その場合は接客員の能力に依存することになります。接客している従業員が言葉にできない顧客のニーズを察知し、正しく応対できればきめ細やかな対応を行えます。しかし、そのような従業員ばかりではなく、中には他人の気持ちを察するのが苦手な人もいるのではないでしょうか。その点Web接客であれば、顧客の要望や応対したデータを参照することで、きめ細やかな接客を行うことが可能です。
ツールのタイプはポップアップタイプとチャットタイプに分類される
Web接客ツールのタイプは、おおまかに「ポップアップタイプ」と「チャットタイプ」の2種類に分かれます。両者ともにWeb上でユーザーにきめ細やかな対応を行えるツールに変わりありませんが、ポップアップタイプは一方通行、チャットタイプは双方向である点が異なります。
ポップアップタイプはユーザーがWebサイトを閲覧していると表示される広告のようなものです。一例としては、「○分以内にお買い上げの場合は50%OFF」や「メルマガを登録してくれたら10%OFF」のようなものが挙げられるでしょう。
一方、チャットタイプは「何かお困りごとはありませんか?」のような表示が行われ、同時にユーザーが入力可能なフィールドが現れます。ユーザーはそこに気になることや問い合わせたいことを記載して送信すれば、回答が得られるといった仕組みです。
BtoBでWeb接客ツールを利用するべき5つの理由
Web接客ツールを導入するか否かは議論の分かれるところですが、ここではWeb接客ツールを利用すべき理由について解説します。Web接客ツールを利用することによるメリットには、一体どのようなものがあるのでしょうか。
理由1.個人情報を必要としないためユーザーが気軽に入力できる
Web接客ツール導入のメリットとしては、まずユーザーが気軽に問い合わせできるという点が挙げられます。通常の問い合わせフォームには返信のためにメールアドレス記載欄が設けられているものですが、Web接客ツールであればその場で回答を行うため、個人情報入力の手間を省けます。「気になることを問い合わせたいけど、フォームに送るほどではない」というような気軽な相談をすくい上げられるのが、Web接客ツールの利点の1つです。
理由2.問い合わせ前のユーザーと接点がもてる
従来のWeb上の購買プロセスとしては、
ユーザーがサイト上で情報を取得→フォームから見積もりなどの問い合わせ→自社が返信
のような流れで行われていました。
すなわち、ユーザーが問い合わせを行うまでは自社ができることは少なく、ユーザーの購買意欲を高めたり、より商品のことを知ってもらう機会を持つことは困難でした。しかし、Web接客ツールを導入すれば、問い合わせ前のユーザーと接点を持つことができます。人間は対象のモノやサービスについて知れば知るほど(接すれば接するほど)ポジティブな印象を持ちやすいと言われているため、購入を検討しているユーザーと接点を持てるのは強みになるでしょう。
理由3.ユーザー情報をリアルタイムで獲得できる
インターネット上での行動は現実とは異なり、あらゆる面が記録されています。Aというユーザーは直近でどこにアクセスしていたか、ここ1週間で検索したワードの共通点は何か、などがさまざまな場所にログとして残されています。
Web接客ツールの中には、自社サイトに訪れているユーザー情報をリアルタイムで取得できるものもあります。リアルタイムでユーザー情報を取得できれば、ターゲットになりそうな顧客に直接話しかけたり、個別にキャンペーンやクーポンを表示することもできるでしょう。ランダム性の高い営業活動を行うのに比べ、コンバージョン率(※参照)の向上が期待できます。
※コンバージョン率・・・全訪問者数に対し、問い合わせや成約に繋がったユーザーの割合
理由4.サイトやサービスの改善点を発見できる
Web接客ツールを導入すれば、サイトやサービスの改善点をユーザーから直接吸い上げることも可能です。通常、Webサイトを改善するためにはユーザーの回遊率(※参照)やコンバージョン率を参考に行うものですが、Web接客ツールであれば、ユーザーから直接「商品画像が粗い」「値段が分かりにくい」などの指摘を得られる可能性があります。もちろん、それが全て正解とは限りませんが、改善判断の1つの目安にはなるでしょう。
※回遊率・・・1ユーザーがWebサイト内のページををどれだけ閲覧したかという指標
理由5.チャットを使用しユーザーと直接商談できる
Web接客ツールを導入していれば、気軽な相談からそのまま商談に持っていくことも可能です。従来の問い合わせフォームの場合、ユーザーが問い合わせを行い、それに自社が返信して、それに対してユーザーがさらに返信して、のようなプロセスが構築されており、リアルタイム性に欠けるところがありました。
「鉄は熱いうちに打て」ではありませんが、ユーザーニーズというのは刻一刻と変化し、やり取りに時間がかかったせいで成約に至らなかったということも少なくありません。Web接客ツールであればリアルタイム性の高いやり取りを行えるため、ユーザーの疑問を解決し、そのまま商談→成約という流れを作ることもできます。
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Web接客ツール導入の注意点とは?
Web接客ツールを導入すれば上述したようなメリットを享受できますが、同時に注意点もいくつか存在します。ここでは、Web接客ツール導入の注意点について解説します。
注意点1.計画・戦略をもって導入する
Web接客ツール導入の際の注意点としては、まず計画性と戦略性をもって導入することが挙げられます。Web接客ツールに限らず、システムというものは導入することが目的ではなく、導入して何かしらの問題点を解決したり、業務効率化や売上向上につなげるのが本旨です。
Web接客ツールを導入する前に、「自社はWeb接客ツールに何を求めるのか」「どのように活用するのか」といった点を熟慮しておきましょう。それにより製品選びに役立つのはもちろん、導入後にすべきことも明確になるでしょう。また、Web接客ツールを導入することで、対応人員が必要になることも考えられます。そのリソースをどこから捻出するかも合わせて検討が必要です。
注意点2.顧客満足度が下がる可能性がある
Web接客ツールを導入することで、逆に顧客満足度が低下してしまう可能性があります。ポップアップタイプのWeb接客ツールはユーザーがサイトを閲覧している最中にポップアップオファーを送るものが多いため、ユーザーによっては「邪魔」「煩わしい」といった感想を持つことも考えられます。
そのせいでサイトを閉じられてしまっては本末転倒になるため、Web接客ツールを導入する際はなるべくユーザーの気分を害さないよう設置する必要があるでしょう。一例としては、「サイト訪問からある程度経ってから表示させる」「話しかけるタイミングを考慮する」などが挙げられます。
BtoBにおすすめのWeb接客ツール10選(11月20日時点)
それでは、BtoBにおすすめのWeb接客ツールをご紹介します。Web接客ツールはそれぞれ製品ごとに異なった特長を持っているため、しっかりと見極めを行い自社に適したものを選択しましょう。
RYOTALK
RYOTALKは、アップセルテクノロジィーズ株式会社からリリースされている国内初の総合チャットサービスです。ボット+人的対応、必要に応じてコールセンター対応を行えるなど、柔軟性に優れています。
- ・初期対応はボットが素早く行い、必要に応じて有人対応に切り替える
- ・コールセンターでの運用実績が3,500件以上を誇る熟練システム
- ・初期費用 20万円、ボットのみ(1アカウント) 月額16万円、有人監視・有人対応 月固定額+1席40万円〜(1席)
詳細はこちら国内初の総合チャットサービスRYOTALK
Sprocket
Sprocketは、株式会社Sprocketによって運営されているWeb接客プラットフォームです。サイトを訪問したユーザーに対し、実店舗で接客しているかのようなコミュニケーションが可能です。
- ・ユーザーの流入元、訪問日時、閲覧デバイス、閲覧ページ、購買金額や回数といったデータを収集
- ・5,000回以上の仮説検証による知見、40以上の成功シナリオ
- ・月額15万円〜(UU数、サポート内容によって異なるため、詳細はお問い合わせにて)
詳細はこちら<総合Web接客プラットフォームSprocket
hitTO
hitTOは、株式会社ジェナによって開発運営されているAIチャットボットサービスです。高機能なAIチャットボットを容易に作成でき、顧客対応を学習させることが可能です。
- ・ユーザーが自然言語で質問可能なAIチャットボットを作成可能
- ・エコシステム・パートナーアワード2017において「Best Partner of the year」を受賞
- ・最初の2ヶ月は75万円〜、その後は利用するチャットボットの数に応じて月額が決定
b→dash
b→dashは、株式会社フロムスクラッチが運営しているマーケティングプラットフォームサービスです。b→dashを活用すればあらゆるデータを統合し、それぞれの顧客に対して最適なアプローチを可能にします。
- ・既存のものも含め大量のデータの統合を可能とし、幅広いアプリケーションによるクロスチャネルシナリオの実現
- ・大手企業や急成長ベンチャーなど、業種を問わない豊富な導入実績
- ・データマーケティングに特化したb→dash Liteなら、月額5万円〜
KaiU
KaiUは、コンバージョンテクノロジー株式会社によってリリースされているWebマーケティングツールです。コンバージョン率を高めるための機能が多々搭載されており、ユーザーの離脱を防ぎます。
- ・ユーザーの回遊率を上げるという一点にこだわり抜いて開発された製品
- ・コンバージョン率の平均が10%のところ、KaiUを導入した大手ECサイトのコンバージョン率が12.5%UP
- ・初期費用5万円〜、月額10万円〜導入可能
詳細はこちら<回遊率を重視したWebマーケティングツールKaiU
sinclo
sincloは、メディアリンク株式会社によって運営されている次世代型チャットツールです。サイトを訪れたユーザーの負荷を軽減し、コンバージョン率の向上に貢献します。
- ・オートメッセージ、オートリプライ、チャットボットシナリオによる購買率の向上とリアルタイムモニタリング
- ・100%自社開発、特許取得済みのチャットボットツール
- ・初期費用0円、月額5,800円〜(オペレータ1人あたり)利用可能
詳細はこちら無料お試し受付中!次世代型チャットツールsinclo
SYNALIO
SYNALIOは、株式会社ギブリーによって開発運営されているチャットボット型マーケティングツールです。ユーザーとの会話から得たデータを活用することにより、カスタマーサポートの工数削減だけでなく、精密なマーケティングを行うことができます。
- ・会話を設計しユーザーとの対話データを取得、それを分析し活用することでマーケティングに役立てられる
- ・SEGAや楽天といった有名企業への導入実績多数
- ・月額50,000円のみで利用可能
詳細はこちら<無料トライアルあり!チャットボット型マーケティングツールSYNALIO
GoQSmile
GoQSmileは、有限会社アイティーキューブが運営している直感的チャットボットツールです。プログラミング不要の簡単設定で顧客満足度を向上させる多くの機能を使用することができます。
・個別利用だけでなく、GoogleやLINE@、slackといったさまざまなサービスと連携可能。
・利用社数17,000を超える豊富な導入実績
・初期費用30,000円、月額10,000円〜(1ロボット)利用可能
・シナリオ数、ログイン数、アクセス数制限なし
詳細はこちら<
Zendesk
Zendeskは、グローバル企業であるZendeskによって運営されている総合ビジネスアプリケーションサービスです。コールセンターソフトウェアやキャンペーン、営業支援などのソフトと共にライブチャットサービスも提供されています。
- ・チャットのほか、電話やメール、SNSといったマルチチャネルからの問い合わせにも同一画面で対応可能
- ・Lancers株式会社や株式会社サイバードへの導入実績あり
- ・Zendesk chatは月額¥0〜使用可能
詳細はこちら<無料トライアルあり!総合ビジネスアプリケーションサービスZendesk
Flipdesk
Flipdeskは、Supership株式会社によって管理運営されているWeb接客ツールです。サイト訪問者を自動的に分析し、それぞれの顧客に合わせた最適な接客を行います。
- ・サイトにタグを設置するだけの簡単導入
- ・豊富な実績から得られる充実の運用サポート
- ・初期費用50,000円〜、月額5,000円〜(10万PVごと)利用可能
詳細はこちら<サイト訪問者を自動分析するWeb接客ツールFlipdesk
まとめ
Web接客ツールを導入することで、今までは見落としていた細やかなユーザーニーズをすくい上げることができます。従来のやり方だと、サイトを訪れたユーザーが自社へ問い合わせを行うところからコミュニケーションが始まりますが、Web接客ツールであればその前段階から顧客にリーチ可能です。Web接客ツールは大きく分けて「ポップアップタイプ」と「チャットタイプ」に分類され、それぞれ異なった特長を持っています。自社がサイトを訪問した顧客とどのような形でコミュニケーションを行いたいかを策定し、最適なツールを導入しましょう。