ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■構築の段階別
- 入口の防御(通信の検査や遮断):SG-ONE
- 端末やサーバーの監視と対処:セキュアエンドポイントサービス(Va)、クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View
- 脆弱性の発見と管理:FutureVuls
- 検知後の対応を支える監視サービス:IIJ C-SOCサービス、Sophos MDR
- ■構築の体制別
- 運用や監視を外部に任せる:IIJ C-SOCサービス、Sophos MDR、セキュアエンドポイントサービス(Va)
- 体制づくりの支援を受ける:アイネット、セキュリティインシデント対応支援サービス
サイバー攻撃対策の構築は守る資産の洗い出しから
最初の手順は、何を守るのかをはっきりさせることです。守る対象が曖昧なままでは、必要な対策の種類も費用も決められません。
守る情報とシステムの一覧づくり
顧客情報、取引データ、設計情報、基幹システム、Webサイトなど、守りたいものを一覧にします。あわせて、それらがどのサーバーや端末、クラウドサービスにあるかを書き出しましょう。
把握していない機器やサービスは、守りの対象から漏れてしまいます。部門ごとに契約しているサービスがないかも、聞き取りで確かめておきましょう。情報システム部門が把握していないサービスは、情報漏えいの入口になる場合があります。
被害を受けたときの影響度の整理
一覧にした資産について、止まった場合や漏えいした場合の影響を考えます。売上への影響、取引先への影響、法令上の報告の必要などを、資産ごとに整理するのが目安です。
影響の大きさで優先順位をつけると、限られた予算を重要な資産に集中できます。経営層とも共有し、どこまで守るかの方針を決めておきましょう。方針が文書になっていると、予算の相談や製品の選定で、判断の拠りどころにできます。
想定する攻撃の入口の確認
次に、攻撃者がどこから入りうるかを考えます。メールの添付ファイル、公開しているWebサイト、VPN機器、委託先を経由した侵入などが代表的な入口です。
自社の実態に近い入口から順に、対策を考えましょう。標的型攻撃などの手口を知っておくと、現実的な想定を立てやすくなります。過去に自社や同業他社で起きた事例があれば、あわせて参考にしましょう。
多層防御の設計と製品の役割分担
サイバー攻撃対策は、1つの製品で完結させず、複数の層で守る設計が基本です。層ごとの役割を決めてから製品を選ぶと、重複や抜けを防ぎやすくなります。
入口、内部、端末、データの層に分ける
守りは、外部との境界で通信を止める入口、ネットワーク内部の監視、端末やサーバーの保護、データの保護という層に分けて考えます。層ごとに、使う製品の種類が変わります。
入口で止められなかった攻撃を、内部や端末で見つける役割分担です。一つの層に頼ると、そこを突破されたときに被害が広がりやすくなります。各層で何を検知し、何を止めるのかを表にまとめておくと、製品選びの際に役立ちます。
既存の機器との重複を点検する
すでにファイアウォールやウイルス対策ソフトを使っている場合、新たな製品との機能の重なりを確認します。重複したまま使うと、費用が増えるうえ、設定の管理も複雑化します。
一方、既存の製品で足りない部分は、新しい製品で補います。現状の守りを一覧にして、不足している層を見つけることから始めましょう。契約の更新時期も一覧に入れておくと、見直しのきっかけをつかみやすくなります。
費用と運用の負担を見積もる
製品の費用は、導入時の費用と、毎月や毎年かかる利用料に分けて考えます。運用する担当者の工数や、外部へ委託する場合の費用も含めて総額を見積もるのが重要です。
予算に限りがある場合は、影響の大きい資産を守る層から導入します。段階的に広げる計画にすると、費用を分散できます。ただし、守りが手薄な期間が長引かないよう、各段階の完了時期も決めておきましょう。
製品の導入設定と試験運用の進め方
製品を選んだ後は、いきなり全社に展開せず、設定を決めて試験運用をします。業務への影響を確かめながら進めることで、導入後の混乱を避けられます。
設定方針の決め方と通知先の整備
検知した攻撃を自動で遮断するか、通知にとどめるかなど、製品の動作の方針を最初に決めます。通知を受ける担当者と、確認する頻度も決めておきましょう。
設定を既定のまま使うと、自社の業務にあわない動きをする場合があります。設定した内容と理由は、文書に残しておくと引き継ぎがしやすくなります。設定を変えた場合の履歴も、あわせて記録しておきましょう。
一部の環境で試す試験運用
最初は、影響が限られる一部のサーバーや端末で試します。正常な業務の通信が止まっていないか、動作が重くなっていないかを確認する段階です。
試験運用の期間は、製品や環境によって異なります。月末の処理など、負荷が高まる時期を含めて確認できると、より安心です。試験運用の結果は、担当者の感覚ではなく、通知の件数や遮断した通信の記録で振り返ると判断しやすくなります。
誤検知の調整と本番への展開
試験運用で見つかった誤検知は、除外の設定などで調整します。調整が済んだら、重要度の低い環境から順に、本番へ展開します。
展開の際は、問い合わせを受ける窓口を用意し、業務部門へも事前に知らせておきましょう。切り戻しの手順を決めておくと、問題が起きたときも落ち着いて対応できます。展開の後も、しばらくは通知の件数を注意して見守りましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でサイバー攻撃対策製品の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
侵入を前提にした対応体制の構築
どれほど守りを固めても、攻撃を完全に防ぐことは難しいため、侵入された場合に備えた体制づくりも構築の一部です。製品の導入と並行して準備を進めましょう。
連絡体制と判断者の決め方
攻撃を検知したときに、誰が最初に気づき、誰が判断し、誰へ連絡するかを決めておきます。休日や夜間の連絡先も含めて、複数の担当者を設定しましょう。
経営層、情報システム部門、広報、法務など、関係する部署への報告の流れも整理します。連絡先の一覧は、定期的に更新することが大切です。人事異動の時期には、担当者の変更が反映されているかを確認しましょう。社外の相談先も含めておくと安心です。
対応手順書の作成と訓練
感染した端末の切り離し、ログの保全、被害の範囲の確認など、初動の手順を手順書にまとめます。専門的な調査が必要な場合の相談先も記載しておきましょう。
手順書は作るだけでなく、訓練で使えるかを確かめます。実際に動いてみると、連絡先の不足や判断の迷いなど、改善点が見つかります。訓練の結果は記録し、手順書の更新に生かしましょう。
バックアップと復旧の備え
ランサムウェアなどの被害から復旧するには、バックアップが重要です。バックアップが同じネットワーク内にあると、一緒に被害を受けるおそれがあるため、保管場所を分ける方法もあります。
復旧の手順と、元に戻すまでにかかる時間も確認します。復旧が難しい場合に備え、業務をどう続けるかの代替手段も考えておきましょう。紙での受発注や、別の端末での作業など、現実に実行できる手段かを確かめることが重要です。
構築後のサイバー攻撃対策を続ける運用と見直し
対策は構築して終わりではなく、攻撃の手口や、自社の環境が変わるたびに、見直し続けることが必要です。運用の仕組みも、構築の一部として設計しておきましょう。
脆弱性の修正やログの点検を習慣にする
ソフトウェアの脆弱性は、見つかるたびに修正が必要です。修正の確認や、ログの点検を定期的な業務として決めておくと、対応の抜けを減らせます。
担当者が一人に偏ると、異動や退職で運用が止まります。複数人で状況を共有し、手順を文書に残しておくことが重要です。ログの点検では、通常と異なる時間帯のアクセスや、大量のデータの持ち出しがないかを見ます。
定期的な点検と構成の見直し
年に一度などの周期で、守る資産の一覧と、対策の状況を点検します。新しく使い始めたクラウドサービスや、廃止した機器の反映漏れがないかを確認しましょう。
外部の専門事業者による診断を受ける方法もあります。自社で気づきにくい弱点を見つけられる場合があるため、必要に応じて検討しましょう。診断の結果は、改善の優先順位を決める材料として使えます。
従業員への教育と周知
メールの不審な添付ファイルを開かない、不審な操作は報告するなど、従業員の行動も守りの一部です。教育の内容は、実際の事例を用いると理解されやすくなります。
訓練用の不審メールを送る演習を行う企業もあります。結果を責めるためではなく、改善に生かす目的で行うことが大切です。報告しやすい雰囲気をつくることが、早期の発見につながります。
サイバー攻撃対策の構築段階別|製品一覧
構築の段階ごとに使える製品を、役割と特徴がわかるよう一覧にまとめました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| SG-ONE | ファイアウォールやIPSなどを1台に搭載。既存機器の間に設置 |
| セキュアエンドポイントサービス(Va) | 侵入前の防御と被害抑制に、管理者への通知までがセット |
| クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View | クライアント運用管理に多層防御やEDRの機能を備える |
| IIJ C-SOCサービス | ログ分析と24時間365日のインシデント対応を代行するSOC |
| Sophos MDR | AIと専門家で脅威の監視・検知・対応を代行するマネージド型 |
| FutureVuls | 脆弱性の特定から対応指示までを自動化するクラウドサービス |
| アイネット | CSIRTの立ち上げから運用までを包括的に支援するコンサルティング |
| セキュリティインシデント対応支援サービス | 初動対応から原因究明、再発防止策の提案まで一貫して対応 |
構築の段階に沿って検討したい対策製品
入口の防御から端末の保護、脆弱性の管理、検知後の対応体制まで、構築の順に製品を紹介します。
SG-ONE
- 複数の強力なセキュリティ機能!サイバー攻撃対策を1台でカバー
- 簡単設置!既存ルーターとスイッチの間へ差し込むだけ
- セキュリティ機能が有効状態でも高速なスキャンが可能
株式会社 USEN ICT Solutionsが提供する「SG-ONE」は、アンチウイルスやIPSなどの機能を1台の筐体にまとめた統合セキュリティ(UTM)サービスです。既存のルーターとスイッチの間に差し込むだけで使い始められるため、構築の第一段階として入口の防御を固めたい場合に検討しやすい製品です。接続できる端末の数に制限はありません。
セキュアエンドポイントサービス(Va)
- 高い精度のスキャンにより、アプリの脆弱性把握や対処が可能
- オンプレやリモート環境など、パソコンの動作状況をすべて把握
- 重大なインシデント発生時は対象パソコンを自動で隔離し能動通知
株式会社 USEN ICT Solutionsが提供する「セキュアエンドポイントサービス(Va)」は、パソコンを守るクラウド型のサービスです。防御機能と被害を抑える機能に、管理者へ通知するマネージドサービスがセットになっています。エージェントをインストールする形式で、専用の管理サーバは不要です。端末の防御を構築する段階で、運用の手間を抑えたい場合の選択肢です。
クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View
- 「日経コンピュータ 顧客満足度調査 2026-2027」で1位を獲得!
- サイバー攻撃の脅威から組織の情報資産を守る
- EDRでエンドポイントセキュリティを強化
Sky株式会社が提供する「クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View」は、パソコンの運用管理を軸に、情報漏えい対策などを強化できるソフトウェアです。EDRでエンドポイントのセキュリティを強化でき、クラウドとオンプレミスから提供形態を選べます。社外からのインターネット利用時は、社内ネットワークを経由させる設定にも対応します。端末の管理と防御をあわせて構築したい場合の候補です。
IIJ C-SOCサービス
- 機器の運用からインシデントの一次対応まで提供可能
- SASEやEDRの運用監視に対応
- 専任のセキュリティアナリストが分析・対応を実施
株式会社インターネットイニシアティブが提供する「IIJ C-SOCサービス」は、セキュリティログを分析し、24時間365日でインシデント対応を行うSOCサービスです。発見から対策の提案、運用している機器の設定変更までを支援します。SASEやEDRの運用監視にも対応しており、専任のセキュリティアナリストが分析と対応にあたります。構築した対策の運用を外部に任せたい場合の候補です。
Sophos MDR
- AIが平均89秒で自動対応し、迅速に脅威を抑止
- 350超の外部セキュリティツールと連携可能
- 人間のアナリストが最終判断を担い説明責任を確保
三信電気株式会社が提供する「Sophos MDR」は、脅威の監視から検知、対応までを24時間365日の体制で代行する、フルマネージドのセキュリティ運用サービスです。AIの速度と専門家の判断を組み合わせ、最終判断は人間のアナリストが担います。検知後の対応体制を自社でゼロから整える負担を抑えたい場合に、構築計画の選択肢です。
FutureVuls (フューチャー株式会社)
- SSVCで高リスク脆弱性を正確に見極め、現実的な運用体制を確立
- 脆弱性管理を自動化し、人的コストを大幅削減
- 全社規模で数千台のシステムを一元管理可能
アイネット (株式会社アイネット)
- 企業に合ったCSIRTモデルを提案し、最適な体制設計を重視。
- 構築だけでなく運用フェーズの実践的なインシデント対応を支援。
- 分析、対策、セキュリティの可視化と改善ロードマップを提示。
セキュリティインシデント対応支援サービス (株式会社PFU)
- 専門エンジニアが、インシデントの初動から復旧まで対応。
- サイバー攻撃や不正アクセスの痕跡を解析・可視化。
- 全国約100拠点でオンサイト支援、24時間365日の迅速対応体制。
まとめ
サイバー攻撃対策の構築は、守る資産の洗い出し、多層防御の設計、試験運用を経た導入、侵入を前提にした体制づくり、運用の見直しの順に進めます。製品だけでなく、体制と手順も含めて準備することが重要です。自社にあう製品を探すために、資料請求で複数の製品を比較してみましょう。

