UIと操作性の評価ポイント
電子カルテの使いやすさは、実際に操作して初めてわかることが多いです。トライアルやデモで実際の操作感を確認することが重要です。
画面の見やすさと直感的な操作フロー
電子カルテのUIは製品によって大きく異なります。患者情報・診察記録・処方・検査結果が一画面に集約されている製品は、情報を探すためにクリックを繰り返す必要がなく、診察のスピードが上がります。特に診察中に患者と会話しながら入力する場面では、画面の切り替えが少なく直感的に操作できるUIが重要です。
また、よく使う機能がすぐにアクセスできる位置にあるか・ボタンが大きくタップしやすいか(タブレット利用時)・フォントサイズの調整ができるかなど、細かいUI設計も長期的な使い勝手に影響します。デモや無料トライアルで実際に操作感を試してから導入を決めることをお勧めします。
学習コストの低さと新スタッフへの教育のしやすさ
電子カルテの切り替えや新規導入の際、スタッフが新しいシステムを習得するための学習コストは無視できません。操作が複雑すぎる製品では、習得に数ヵ月かかることもあり、その間の業務効率が低下します。中途採用や非常勤スタッフが多い環境では、誰でも短期間で習得できるシンプルなUIの製品が向いています。
ベンダーが提供するトレーニング(オンライン動画・マニュアル・操作説明会)の充実度も重要な確認ポイントです。導入後のフォローアップとして、困ったときにすぐ確認できるFAQやヘルプデスクが整備されている製品を選ぶと、習得のストレスを軽減できます。
AI・定型文機能による入力時間の短縮
診察ごとに毎回一から文章を入力するのは時間がかかります。定型文テンプレートを活用して頻用する表現を登録しておける機能や、AI学習によって患者の過去の記録から入力候補を提示してくれる機能は、入力時間の大幅な短縮に有効です。
AI音声入力機能がある製品では、医師が診察中に発話した内容を自動でカルテに書き起こし、SOAPなどの形式に整理してくれます。これにより医師がキーボードやタッチパネルを操作する時間が減り、患者との対話に集中できる環境が整います。
マルチデバイス対応とアクセス性
電子カルテの使いやすさは、使用するデバイスやアクセス方法によっても左右されます。
Windows・Mac・iPad対応とデバイスの柔軟性
電子カルテの中にはWindows専用・iPad専用など、対応デバイスが限定されている製品もあります。クリニック内でWindowsとMacが混在している環境や、将来的にiPadに切り替える計画がある場合は、マルチデバイス対応の製品を選ぶことが重要です。
Web型(ブラウザ上で動作する)の電子カルテは、OSやデバイスを選ばず利用できるため、将来的なデバイス変更時にも柔軟に対応できます。インストール型と比べて初期費用を抑えられる点もメリットです。
院外からのアクセスと在宅医療への対応
クラウド型の電子カルテでは、院外からでもスマートフォンやタブレットでカルテにアクセスできるため、訪問診療先や自宅でのカルテ確認・記録が可能です。これにより、翌日のカルテ記録や緊急時の患者情報確認が迅速に行えます。
院外アクセスにはセキュリティ上の配慮も必要です。二段階認証・アクセスログの記録・特定IPアドレスからのアクセス制限など、クラウドセキュリティの仕組みが整っているかを確認しましょう。
複数拠点・複数医師での同時利用のしやすさ
複数の診察室で複数の医師が同時に電子カルテを使う場合、レスポンス速度の低下がないか・他の医師が入力中のカルテへのアクセスが適切に制御されているか・医師ごとに表示設定をカスタマイズできるかが重要な使いやすさの要素です。
複数医師や複数スタッフが使う規模の施設では、管理者権限と一般ユーザー権限の分離・アクセスログの管理・患者情報の閲覧制限なども確認しましょう。スタッフが増えても使いやすさが維持される設計の製品を選ぶことが重要です。
電子カルテの使いやすさを長期的に維持するポイント
導入直後の使いやすさだけでなく、長期的に使い続けるなかでの使いやすさの維持も重要な評価基準です。
診療報酬改定後もUI一貫性を維持する設計
診療報酬が改定されるたびに画面レイアウトや入力フローが大幅に変わる電子カルテは、スタッフが再び習得に時間を要し、使いやすさが一時的に低下するリスクがあります。改定対応をアップデートで行う際も、基本的なUI構成を変えずに対応している製品は、習熟したスタッフの作業効率を維持できます。
製品のアップデート履歴やリリースノートを確認し、大幅なUI変更が頻繁に行われている製品かどうかを事前にチェックすることをお勧めします。
ユーザーカスタマイズ機能による個別最適化
クリニックの診療スタイルや各医師の入力習慣に合わせて、電子カルテの画面レイアウト・よく使う処方テンプレート・表示する情報の優先順位などをカスタマイズできる製品は、使いやすさを自分好みに最適化できます。カスタマイズの自由度が高い製品ほど、医師ごとの多様なニーズに対応しやすいでしょう。
カスタマイズ設定がどこまでできるか・設定の移行(担当者が変わった際)はどうするかをベンダーに確認しておきましょう。
バージョンアップ後の動作確認とサポート体制
電子カルテのバージョンアップ後に、以前は正常に動作していた機能が使えなくなるというトラブルは珍しくありません。バージョンアップの前にテスト環境で動作確認できるか、また問題発生時にベンダーが迅速に対応してくれるかを確認しておきましょう。
ベンダーがバージョンアップの内容を事前に詳細に通知し、影響する機能をリストアップしてくれる製品は、アップデート後の不意打ちリスクを軽減できます。バージョンアップのタイミングと業務への影響を最小化する計画を立てることが重要です。
使いやすさで選ぶ電子カルテ製品の紹介
UI・操作性・マルチデバイス対応など、使いやすさを重視するクリニック・病院向けの電子カルテ製品を紹介します。
CLIUS (クリアス)
- 【無料】WEB予約・問診・在宅・オンライン診療全て追加料金なし
- カルテ入力時間を短縮できるUI・UX。初心者でも使いやすい
- iPadでも使える!訪問診療や院内での持ち運びに役立ちます
予約・問診・在宅医療・オンライン診療の機能が追加料金なしで利用できる電子カルテです。Windows・Mac・iPadのマルチデバイス対応で、患者情報を一画面に集約して診療効率を高めます。
エムスリーデジカル
- 初期0円、AIによる自動学習で入力時間80%削減!
- 15年利用で約1,000万円のコスト削減が可能!
- 金融機関・政府機関も利用する安全技術
AI自動学習により入力時間を最大80%削減できるクラウド型電子カルテです。iPadでの手書き入力にも対応しており、初期費用0円から導入できます。
GMOヘルステック株式会社のAIチャート byGMO
- AIが会話を書き起こし、文章を要約!入力作業を効率化
- 周辺機能もオールインワンで搭載!シームレスな操作感
- 初期費用・月額利用料0円!圧倒的コストパフォーマンス
AI音声認識により診察中の会話を自動で書き起こし、SOAP形式に要約する電子カルテです。初期費用・月額利用料ともに無料で、レセコンとの一体型運用が可能です。
MAPs for CLINIC
- 初期ライセンス0円!Web予約問診(LINE連携)も追加費用0円!
- 柔軟な入力セット・画面表示カスタマイズで4倍速の高速入力
- ネットワーク障害時は別回線に自動切換。オフラインでも入力可能
通信障害時に自動で予備回線に切り替える機能とオフライン入力に対応した電子カルテです。初期費用0円・月額20,000円から導入でき、120社以上の外部システムと連携します。
Medicom-HRf Hybrid Cloud
- オンライン順番受付・モバイル型決済・オンライン問診と連携可能
- はじめてでも直観的に理解しすぐに使いこなせるUX/UIデザイン
- クラウド活用によるデバイス&ロケーションフリーを実現
無床クリニック向けの医事一体型電子カルテです。170社以上の医療機器と連携し、直感的なUIと6つのアシスト機能でスタッフの入力負担を軽減します。
クラウド診療支援システムCLINICS
- 診療業務を革新するAIソリューション
- 業務効率化を支援するカルテ/レセコン機能
- 患者とのつながりを強化するかかりつけ支援機能
AI要約アシスト機能によるSOAP形式の自動作成に対応した電子カルテです。予約管理から経営分析まで一元化でき、多数の医療機関での運用実績を持ちます。
アポクル問診 (カルー株式会社)
- アスピック、看護展望、医療DX業界カオスマップに掲載
- 院内滞在時間短縮で診療に貢献。
- 患者様の回答で質問が変わるドリルダウン型問診
レセプトコンピュータシステムΣ (株式会社ワイズマン)
- 医療・介護保険の請求情報を共有・一元管理。
- 会計入力とレセプト作成を自動支援し、確認が容易。
- 統計表作成と電子カルテ等への段階拡張。
まとめ
使いやすい電子カルテを選ぶ際は、UIの直感的な操作感・学習コストの低さ・AI・定型文による入力効率化・マルチデバイス対応・院外アクセスの安全性の五点を重点的に評価しましょう。実際のデモや無料トライアルで操作感を試したうえで、長期的に使い続けられる製品を選ぶことが重要です。


