IVRを導入する目的を明確にする
IVRを導入する際は、まず自社が抱えている課題や目的を整理しましょう。目的があいまいなままでは、必要な機能を正確に判断できません。以下では、企業が導入目的としてよく挙げるポイントを紹介します。
顧客対応の効率化
電話での問い合わせ対応に時間がかかっている企業では、IVRを導入することで応答の分岐や自動案内を行い、オペレーターの負担を軽減できます。
特に、営業時間外の問い合わせを録音で受け付ける機能や、よくある質問を自動再生する機能は、対応品質を保ちながら効率化を実現できます。また、対応履歴を蓄積して分析すれば、応答品質の改善や問い合わせ削減にもつなげられます。
業務自動化とコスト削減
IVRの導入により、受付・転送・録音といった一連の電話業務を自動化できます。人手で行っていた作業を削減することで、コストや人件費の抑制が期待できます。
また、通話の内容を自動で文字起こしできる機能を活用すれば、問い合わせ内容の把握や顧客対応の引き継ぎもスムーズに行えます。このように、業務効率化とコスト最適化の両立がIVR導入の大きな目的といえます。
IVRの選び方で重視すべき主要機能
IVRを比較する際は、基本的な機能に加え、自社の運用フローに合った柔軟性を備えているかを確認しましょう。ここでは特に注目したい機能を紹介します。
コールフロー設定の自由度
コールフローとは、電話の着信から各メニュー案内・転送先までの流れを指します。製品によって、メニュー数や分岐設定の自由度、設定画面の使いやすさが異なります。ノーコードで設定変更できる製品を選べば、システム担当者が不在でも現場で柔軟に調整できます。自社の業務変化に合わせて設定を変更する可能性がある場合は、この自由度を重視しましょう。
CRM連携・録音・テキスト化機能
顧客情報を一元管理するためには、CRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援ツール)との連携機能が有効です。また、通話録音機能や音声テキスト化機能を活用すれば、応対内容を分析して改善施策を立てられます。最近ではAIを活用して感情分析を行う製品も増えています。これらの機能を比較し、自社の顧客対応プロセスに最適な構成を選定することが重要です。
IVRの価格帯とコストパフォーマンスの比較
IVRの費用は、導入形態や課金方式によって大きく異なります。初期費用だけでなく、運用コストや追加機能の費用も考慮し、総合的に比較することが大切です。
クラウド型とオンプレミス型の違い
クラウド型は、インターネット経由で利用でき、初期費用が低く導入スピードも速いのが特徴です。一方、オンプレミス型は自社サーバーに構築するため、セキュリティ面での安心感がありますが、初期投資や保守費用が高くなる傾向があります。セキュリティ要件や通話規模を踏まえ、どちらの形態が自社に合うか検討しましょう。
従量課金と月額課金の比較
料金体系には、利用時間や通話数に応じて料金が変動する「従量課金制」と、あらかじめ固定の金額を支払う「月額課金制」があります。コール数が安定していない場合は従量課金制、通話量が多い場合は月額課金制が適しています。料金体系を確認し、想定される利用状況に合わせてコストを比較しましょう。
以下の記事ではIVRの価格や機能、サポート体制などを、具体的に比較して紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
IVR導入後の運用サポート体制
導入時だけでなく、運用フェーズでのサポート体制も重要な選定基準です。運用が安定しないと、顧客対応の品質にも影響が出てしまいます。
保守サポートとトレーニング
IVRの導入後は、システムの不具合対応や設定変更など、運用を支える保守サポートが欠かせません。導入企業向けの研修やマニュアル提供を行っているかも確認ポイントです。また、サポート窓口の対応時間や問い合わせ手段(電話・メール・チャットなど)も比較し、自社の運用体制に合う製品を選びましょう。
障害時対応・運用負担の確認
障害が発生した際の対応スピードや復旧までの流れも事前に確認しておく必要があります。クラウド型の場合はベンダー側で保守対応を行うことが多く、オンプレミス型では社内SEが中心となって対応します。どのようなサポート範囲かを明確にしておけば、トラブル時のリスクを抑えられます。また、運用に関する問い合わせの窓口が一本化されているかどうかも重要な比較ポイントです。
まとめ
IVRを選ぶ際は、導入目的・必要な機能・コスト・サポート体制の4つを軸に比較検討することが大切です。単に費用面だけでなく、運用のしやすさや将来的な拡張性まで見据えて選定しましょう。
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