購買業務で起きやすい問題
ものを買う仕事は、部署ごとに進められていることが多く、全体が見えにくくなりがちです。まずは、どこに問題が生じるのかを整理しましょう。
誰が何を買っているかが見えない
部署ごとに発注していると、会社全体でどれだけ買っているかがわかりません。同じ品物を別々の部署が別の価格で買っていることもあります。まとめて発注すれば安くなる場合でも、その機会に気づけません。
取引先の数が増えすぎている場合もあります。管理する手間が増えるだけでなく、価格の交渉力も弱まります。まず現状を把握しないと、改善の方向も決められません。数字の裏づけがなければ、社内での提案も通りにくくなります。
申請と承認に時間がかかる
紙の申請書を回覧する形では、承認者が不在だとそこで止まります。今どこまで進んだかもわかりません。急ぎの購入では、後から書類を出す運用になり、記録が残らないこともあります。
承認の基準があいまいだと、判断する側も迷います。金額によって誰の承認が必要かが決まっていなければ、案件ごとに確認することになります。この手間が、現場と管理部門の双方にかかります。
納品と請求の突き合わせに手間がかかる
発注した内容、実際に届いたもの、請求された金額の3つが一致しているかを確かめる作業があります。紙や表計算ソフトで管理していると、この照合に時間がかかります。件数が多いほど負担も増えます。
一部だけ納品された場合や、数量が違った場合の扱いも整理が必要です。記録が残っていないと、後から経緯を確かめられません。支払いの誤りにつながる恐れもあります。月末に照合が集中すると、確認が形だけになることも考えられます。
購買管理システムを使うメリット
この仕組みの効果は、事務作業が減ることだけではありません。費用の管理や、社内の統制にも関わります。3つの角度から整理します。
購入の内容を全社で把握できる
誰がいつ何をいくらで買ったかが記録として残ります。品目ごとや取引先ごとに集計すれば、どこに費用が集中しているかがわかります。同じ品物の価格差も見つけられます。
この情報は、価格の交渉や取引先の見直しに使えます。まとめて発注する対象を決める材料にもなります。ただし、集計を見るだけでは改善は進みません。誰がどの頻度で確認し、何を判断するかを決めておきましょう。
申請から発注までを早められる
申請と承認を画面上で進められるため、書類の回覧を待つ必要がありません。承認者は外出先からも対応できます。今どこで止まっているかが見えるため、催促の連絡も出しやすくなります。
金額に応じて承認する人を変える設定もできます。少額の購入は簡易な手続きで済ませ、大きな金額だけ丁寧に確認する形にすれば、現場の負担を抑えながら統制も保てます。よく買う品物を登録しておけば、申請の入力も短くなります。価格や取引先を選び直す手間もかからなくなります。
不正や誤りを防ぎやすくなる
申請、承認、発注、検収を別の人が担当する形にできます。一人がすべてを行える状態は、誤りにも不正にも気づきにくくなります。役割を分けた記録が残ることで、監査の際にも説明しやすくなります。
発注した内容と納品、請求の照合を仕組みで支えられる点も利点です。金額が一致しない場合に知らせを出せる製品もあります。ただし、確認する担当と手順は社内で決めておく必要があります。
導入前に確かめたい注意点
導入すれば自動的に費用が下がるわけではありません。次の点を押さえたうえで検討しましょう。
費用と対象範囲を確かめる
料金は、利用する人数や、扱う発注の件数で決まる形があります。全社員が申請できる形にすると、対象人数が増えて費用も上がります。会計システムとつなぐ機能が追加料金になることもあります。
費用を比べるときは、今かかっている作業時間を書き出す方法があります。申請の処理、照合、問い合わせ対応にどれだけ使っているかを見積もりましょう。削減できる購入費の見込みは事前にはわからないため、まず作業時間で比べることが現実的です。
社内ルールの整備が必要になる
システムには、誰がどの金額まで承認できるか、どの品目をどの取引先から買うかといった決まりを登録します。今のルールが文書になっていない場合、整理する作業から始めることになります。部署ごとに運用が違う場合は、そろえるかどうかの判断も必要です。
この作業は手間がかかりますが、あいまいだった基準をはっきりさせる機会にもなります。導入の日程を決めるときは、この整理にかかる時間も予定に入れましょう。判断に迷う場合は、経理や監査の担当者に確認する流れを決めておくと安心です。
現場に手間と受け止められる場合がある
これまで電話やメールで発注していた部署にとっては、手続きが増えたように感じられます。急ぎの購入ができなくなると、業務に支障が出る恐れもあります。何のために行うのかを説明したうえで始めましょう。
少額の購入は簡易な手続きにする、よく買う品物は一覧から選べるようにするなど、負担を抑える工夫が有効です。導入後に出てきた困りごとを聞く機会を設け、設定を調整することも重要です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で購買管理システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
製品を選ぶときの確認項目
必要な機能は、扱う品目と業種によって変わります。対象範囲と、他の仕組みとのつながり、現場における使いやすさという3つの点から確認しましょう。
扱いたい購入の種類にあうかを確かめる
事務用品のような間接的な購入と、製造に使う材料の購入では、必要な機能が違います。材料の購入では、在庫や生産の計画と結びつける必要があります。自社が扱いたい範囲を書き出したうえで確認しましょう。
取引先とのやり取りをどこまで扱えるかも確かめる点です。発注の内容を取引先へ自動で送れるか、見積もりを複数社から集められるかを尋ねましょう。取引先側に負担がかかる形かどうかも、確認しておきたい点です。
会計や在庫の仕組みとつなげられるかを確かめる
検収した内容を会計システムに渡せるかを確認します。手入力が残ると、その分の手間と誤りの可能性が残ります。在庫を扱う場合は、入荷の情報を在庫管理の仕組みに反映できるかも確かめましょう。
つなぐ仕組みが動かない場合、製品の仕様、社内のネットワーク設定、つなぐ相手のサービスの制限など、複数の原因が考えられます。同期が止まったときに管理者へ知らせが届くか、手動でやり直せるかも聞いておきましょう。
現場が使いやすい形かを確かめる
申請するのは、購買に詳しくない社員です。品目を探しやすいか、入力する項目が多すぎないかを確かめましょう。スマートフォンから承認できるかは、外出の多い管理職にとって重要な点です。
試用の機会があれば、実際に申請する立場の社員に触ってもらう方法が確実です。使いにくいと、システムを通さない発注が残ってしまいます。導入後に設定を自社で変えられるかも、あわせて確認しておきましょう。
発注とコストを可視化できる購買管理システム
発注業務の効率化や取引先の情報整理にあわせて検討できるシステムを紹介します。
リーナー購買
- 間接材購買における見積から支払まで、あらゆる購買業務に対応
- システム導入、BPO、コンサルティングなど間接材購買を総合支援
- 製造業を中心に、20以上の業界・30,000社で利用中
株式会社Leaner Technologiesが提供する「リーナー購買」は、見積もりの依頼から発注、支払いまでの購買業務を扱うシステムです。取引先とのやり取りをオンラインで進められる構成になっており、発注状況を一覧で確認できます。複数の取引先から見積もりを集める作業も画面上で管理できるため、比較検討の手間を抑えられます。
「楽楽販売」
- 販売管理システム 売上シェアNo.1
- 見積もり~請求データの一元管理で、転記作業や請求ミスを削減
- 売上・原価の紐づけで、収支計算・集計の手間を削減
株式会社ラクスが提供する「楽楽販売」は、購買や販売に関わる情報を一元管理できるシステムです。発注データを一括で管理し、発注先ごとの取引状況を把握できます。定型的な発注業務を仕組みの上で扱うことで、担当者の作業を抑えつつ記録を残せる点が特徴です。
PROCURESUITE(プロキュアスイート)
- 見積~検収までの一連の購買業務プロセスを実現
- 購買情報の一元化と可視化
- 購買業務のコンプライアンス強化
DAIKO XTECH株式会社が提供する「PROCURESUITE(プロキュアスイート)」は、購買業務全般を扱う購買管理システムです。発注から検収、支払いまでの流れを一つの仕組みで管理でき、部門をまたいだ購買状況の把握につなげられます。既存の会計システムとの連携にも対応しています。
Amazonビジネス (アマゾンジャパン合同会社)
- 法人価格・数量割引・請求書払いなどビジネス向け機能。
- 支出の最適化と戦略的な購買判断を実現
- 購買ルールと承認フローを管理。
Forestway (フォーレスト株式会社)
- サンフレッチェ広島レジーナ公式ユニフォームパートナー
- 一部商品を除く365日間返品保証
- 東京23区内、午前11時までの注文で当日配送。
購買管理システムに関するよくある質問
導入を考えるときによく寄せられる疑問をまとめました。社内で話し合う際の参考にしてください。
- Q1: 会社の規模が小さくても導入する価値はありますか?
- 発注の件数が少なければ、今のやり方で対応できる場合があります。ただし、部署ごとに発注していて全体が見えない状態なら、規模にかかわらず把握する意味があります。まず年間の件数を確かめましょう。
- Q2: 会計システムの機能では足りませんか?
- 会計システムは、計上した後の処理が中心です。申請や承認、発注の管理までは扱わない場合があります。どこまで対応しているかを確かめ、足りない部分を補う形で検討しましょう。
- Q3: 導入までにどのくらいの期間がかかりますか?
- 社内ルールの整理と、品目や取引先の登録にかかる時間で変わります。数か月を見込む例があります。まず一部の部署や品目から始めて、範囲を広げる進め方もあります。
- Q4: どのくらい購入費を減らせますか?
- 削減できる額は、今の状況によって大きく異なります。同じ品物の価格差や、まとめられる発注がどれだけあるかは、調べてみないとわかりません。まず現状を把握することを目的として始めましょう。
まとめ
購買管理システムには、購入の内容を全社で把握できること、申請から発注までを早められること、不正や誤りを防ぎやすくなることというメリットがあります。一方で、費用や社内ルールの整備、現場の受け止めという点も押さえておく必要があります。まずは年間の発注件数と、かかっている作業時間を書き出しましょう。資料請求を活用して比べてみてください。

