テレビ会議システムの基本機能と選び方のポイント
テレビ会議システムには、音声・映像のやり取りを支える基本機能と、会議室設備と連携する機能があります。まずは自社の利用シーンに必要な機能を把握したうえで製品を比較することが、失敗しない導入につながります。
音声・映像を安定させる基本機能
テレビ会議システムの土台となるのは、音声と映像を途切れさせずに届ける機能です。回線状況に応じて画質を自動調整する機能や、複数の参加者を同時に映すギャラリービュー表示など、日常的な打ち合わせを円滑にする仕組みが備わっています。会議の規模や参加人数に応じて表示レイアウトを切り替えられる製品も多く、発言者を自動で大きく映す機能があると議論の流れを追いやすくなります。
製品によっては、専用のカメラやマイクスピーカーとセットで提供され、会議室の広さに合わせて集音範囲を調整できるものもあります。オンライン会議の頻度が高い企業ほど、安定した通信品質を持つ製品を選ぶことが重要です。導入前に無料トライアルで実際の会議室での映像や音声の聞こえ方を確認しておくと、導入後のミスマッチを防ぎやすくなります。
会議室設備との連携機能
会議室に設置したディスプレイやプロジェクターと連携できる機能も、テレビ会議システムを選ぶうえで確認しておきたいポイントです。ワンタッチで会議に参加できるボタンや、複数拠点の会議室をまとめて管理できる仕組みを備えた製品もあります。会議室の予約状況とシステムを連携させ、入室と同時に接続を開始できる機能を持つ製品もあります。
たとえば、専用端末を会議室に常設しておけば、パソコンの起動やアプリの操作が不要になり、担当者以外でもすぐに会議を開始できます。設備連携の柔軟さは、拠点数が多い企業ほど重視すべき基準です。既存の会議室機器と接続できるかどうかも、事前に確認しておきたい点です。既存のマイクスピーカーやディスプレイをそのまま活用できれば、新たな機器投資を抑えつつ導入を進められます。
画面共有・資料共有に強いテレビ会議の機能
資料を見ながら議論を進める場面が多い企業では、画面共有や資料共有の機能が欠かせません。ここでは、会議の効率を高める共有機能の種類と活用方法を紹介します。
画面共有機能の種類と使い方
画面共有には、パソコン全体を映す方法と、特定のアプリケーションだけを映す方法があります。用途に応じて使い分けることで、参加者に見せたくない情報を誤って表示するリスクを減らせます。外部の取引先とやり取りする場面では、共有範囲を限定できる機能が特に役立ちます。
また、複数人が同時に画面を共有できる機能を持つ製品もあり、資料の切り替えをスムーズに行えます。ワイヤレスで画面を飛ばせる専用端末を導入すれば、ケーブル接続の手間がなくなり、会議開始までの時間を短縮できます。スマートフォンやタブレットの画面をそのまま共有できる製品を選べば、外出先からの参加でも支障なく資料を提示できます。会議室と個人端末の両方から共有操作ができる製品を選ぶと、進行役以外の参加者も柔軟に資料を提示できます。
資料共有・ホワイトボード機能
画面共有に加えて、オンラインホワイトボードや注釈機能を備えた製品では、資料に直接書き込みながら議論できます。ブレインストーミングや設計レビューなど、参加者同士で意見を出し合う会議に適しています。手書きの図を残せる機能があれば、対面の打ち合わせに近い感覚で議論を進められます。
共有した資料をそのままファイルとして保存できる機能があれば、会議後に内容を見返す際にも役立ちます。資料共有の使いやすさは、会議の生産性に直結する要素です。複数のファイル形式に対応した製品を選べば、資料を変換する手間をかけずに共有できます。参加できなかった社員にも同じ資料をあとから共有できるため、情報格差の解消にもつながります。
録画・録音と自動議事録で会議内容を残すテレビ会議の機能
会議の内容をあとから確認したい場合は、録画・録音機能や自動議事録機能の有無を確認しておくことが大切です。ここでは、会議後の活用を支える機能を紹介します。
録画・録音機能の活用
録画・録音機能を使えば、欠席した参加者への共有や、決定事項の見直しに役立てられます。クラウド上に自動で保存される製品を選べば、社内サーバーの容量を圧迫せずに記録を残せます。研修やマニュアル作成の素材として、会議の録画を再利用する企業も増えています。
録画データにチャプターを付けられる機能や、話者ごとに音声を分けて記録できる機能があると、あとから必要な部分だけを探しやすくなります。議事録作成の負担を減らしたい企業には、こうした機能を持つ製品が適しています。録画データの保存期間や共有範囲を管理できる機能も、情報漏えいを防ぐうえで確認しておきたい点です。社外秘の内容を扱う会議では、閲覧権限を細かく設定できるかどうかも重要な確認事項です。
字幕・自動議事録機能
近年は、会議中の発言をリアルタイムで文字に変換する字幕機能や、発言内容を自動でテキスト化する自動議事録機能を備えた製品が増えています。聞き取りにくい発言も文字で確認できるため、議事録作成の手間を減らせます。決定事項やタスクを自動で抽出してまとめる機能を持つ製品もあります。
自動議事録は完全に正確とは限らないため、重要な会議では人が最終確認を行う運用にすると安心です。多言語の字幕表示に対応した製品もあり、海外拠点との会議にも活用できます。議事録を他のツールにそのまま連携できる機能があると、会議後の作業を効率よく進められます。専門用語や社名の変換精度は製品によって差があるため、導入前に実際の会議で試してみるとよいです。
多拠点の同時接続を支えるテレビ会議の機能
拠点数が多い企業では、同時に接続できる拠点数や通信の安定性が重要な選定基準です。ここでは、多拠点接続に関わる機能を紹介します。
多地点接続の仕組み
多地点接続とは、3拠点以上を同時につなぎ、一つの会議として進行できる機能です。製品によって同時接続できる拠点数の上限が異なるため、自社の拠点数に応じた選定が必要です。国内の複数支社と海外拠点を一度につなぐ運用を想定する場合は、対応拠点数に余裕を持たせておくと安心です。
接続方式には、専用のサーバーを介する方法と、クラウド上で処理する方法があります。クラウド型は初期費用を抑えやすく、拠点数の増減にも柔軟に対応しやすいという特徴があります。将来的に拠点数が増える見込みがある企業は、拡張性の高い接続方式を選ぶことがポイントです。契約プランによって同時接続数の上限が変わる製品もあるため、料金体系とあわせて確認しておくと安心です。
通信品質を保つ機能
拠点数が増えるほど、通信環境の違いによって映像や音声が乱れやすくなります。回線速度に応じて自動で画質を調整する機能や、通信が不安定な拠点だけ音声のみに切り替える機能を持つ製品もあります。通信状況をリアルタイムで表示し、問題が起きた拠点をすぐに把握できる機能も役立ちます。
海外拠点との接続では、時差や回線速度の違いも考慮する必要があります。事前に接続テストを行い、実際の会議環境で安定して利用できるかを確認しておくと安心です。導入後もサポート窓口に相談できる体制が整っている製品を選ぶと、トラブル発生時にも落ち着いて対応しやすくなります。回線の帯域が限られる拠点では、映像を控えめにして音声を優先する運用も有効です。
ノイズキャンセリングとバーチャル背景で会議環境を整える機能
在宅勤務やフリーアドレスの座席で会議に参加する機会が増え、周囲の環境音や映り込みを抑える機能への関心が高まっています。ここでは、快適な会議環境を作る機能を紹介します。
ノイズキャンセリング機能
ノイズキャンセリング機能は、キーボードの打鍵音や周囲の話し声など、発言以外の音を自動で抑える仕組みです。オフィスの雑音を軽減できるため、集中して会議に参加しやすくなります。カフェや自宅など、周囲の音が入りやすい環境から参加する社員が多い企業では、特に効果を実感しやすい機能です。
製品によっては、参加者自身の音声を強調しつつ背景音だけを抑える方式や、特定の話者の声のみを拾う指向性マイクを組み合わせた方式があります。オープンスペースで働く企業ほど、この機能の有無を確認しておくとよいです。実際の利用環境に近い状態でデモを試し、聞こえ方を確認してから導入を決めることをおすすめします。マイクの性能だけでなく、ソフトウェア側の処理による効果の違いも比較しておくと選定しやすくなります。
バーチャル背景・背景ぼかし機能
バーチャル背景機能を使えば、自宅の様子や周囲の人を映さずに会議へ参加できます。背景を画像に差し替える方法のほか、背景だけをぼかして映す方法にも対応した製品があります。会社のロゴを入れた背景画像を用意しておけば、社外との会議でも統一感のある印象を与えられます。
この機能は、社外との商談やオンライン面接など、映る背景に配慮が必要な場面で役立ちます。照明環境によっては人物の輪郭がうまく認識されず、背景がちらつく場合があるため、事前に動作を確認しておくと安心です。パソコンの処理性能によって動作が重くなることもあるため、利用端末のスペックもあわせて確認しておくとよいです。専用端末側で背景処理を行う製品であれば、パソコンへの負荷を抑えながら利用できます。
専用端末・常時接続で見るテレビ会議機能の実例
ここまで紹介した機能が実際の製品でどう実装されているかを知ることも、製品選びの参考になります。ここでは、専用端末や会議室機器、常時接続の仕組みを備えたテレビ会議システムを紹介します。
LoopGate
- ワンタッチ操作で誰でも簡単に使える
- コピー機や電話機と同じく、いつでも当たり前に使える
- 国内自社開発&毎日サポートで安心して使える
ギンガシステム株式会社が提供する「LoopGate」は、ワンタッチ操作で接続でき、フルHD映像と高音質を安定して届けるテレビ会議システムです。専用端末のほかWindowsPCやMac、スマートフォン・タブレットからも利用でき、PC画面をフルHDで共有して資料やWebサイトをリアルタイムに提示できます。通信にはAES暗号化方式を採用し、社内LANやVPN、常時接続にも対応するため、セキュリティを重視する官公庁や金融機関、医療機関などでの利用にも適しています。
お隣オフィス・お隣デスク
- 常時接続で向こうの様子がひと目でわかりリアルタイムに話せる
- パッケージ構成のため、たったの3ステップで簡単導入!
- 声掛けしやすく報連相もスムーズになり決裁までが早くなる
ギンガシステム株式会社が提供する「お隣オフィス・お隣デスク」は、離れた拠点のオフィスやデスクを常時接続し、テレビモニター越しに「お隣」にいるような感覚でコミュニケーションできるテレビ会議システムです。ドキュメント共有やHD画質表示に対応し、画面越しに書類を見せ合いながら短時間の打ち合わせを行うこともできます。モニターと本体・マイク・カメラの設置、リモコン操作という3ステップで導入でき、拠点間の報連相を円滑にしたい企業に向いています。
PolyG7500 (ポリコムジャパン株式会社 (Poly))
- 用途に応じ最適構成でき、既存機器とも互換。
- PC不要で主要ビデオ会議サービスに対応可能。
- 4K映像とPolyの技術で高品質な遠隔会議を実現。
PressIT360 (パナソニック コネクト株式会社)
- 4基のカメラで水平360度を撮影し、会議室全体を映像で共有。
- 7つのマイクで水平360度・半径最大5mの範囲をカバー。
- 5種類の映像モードを搭載し、AI機能で発言者にフォーカス。
JabraPanaCast (Jabra)
- 180°パノラマ視野とAIによる全員表示。
- USB接続で導入・運用が容易。
- 主要UCプラットフォーム対応、ハイブリッド運用支援。
ヤマハユニファイドコミュニケーションスピーカーフォンYVCシリーズ (ヤマハ株式会社)
- バッテリー搭載で、利用場所を選ばない
- 騒音に応じて利用できる2つのモード
- パソコンとのUSB接続に特化。
Webex Room シリーズ (シスコシステムズ合同会社)
- 専用のキットにより4Kディスプレイと連携可能!
- 様々な画面に応じた共有をすることが可能!
- その人に合わせた空間をイメージ可能!
まとめ
テレビ会議システムには、画面共有や録画・自動議事録、多拠点同時接続、ノイズキャンセリング、バーチャル背景など、さまざまな機能があります。自社の会議スタイルや拠点数、利用シーンに合わせて必要な機能を整理し、比較検討したうえで製品を選ぶことが、導入後の満足度を高めるポイントです。無料トライアルやデモを活用し、実際の会議環境で操作性や音質、映像の見え方を確認してから導入を決めることをおすすめします。

