ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■運用の担い方別
- オープンソースで提供されるVPNソフト:SoftEther VPN
- 商用サポートが付くVPN製品:株式会社USEN ICT SolutionsのビジネスVPN、IIJマネージドVPN PROサービス、クラウドVPN Verona、MORA VPN Zero-Con
- 構築や運用を委託できるVPN:株式会社USEN ICT SolutionsのビジネスVPN、IIJマネージドVPN PROサービス、クラウドVPN Verona
- 運用をまかせられるクラウド型VPN:クラウドVPN Verona、MORA VPN Zero-Con
オープンソースのVPNとはどんな仕組みか
オープンソースのVPNは、プログラムの設計図であるソースコードが公開され、ライセンスの条件にしたがって利用や改変ができるVPNです。まず、基本的な仕組みと、商用製品との位置づけの違いを整理します。
ソースコードが公開されているVPN
ソースコードが公開されていると、多くの技術者が内容を確認でき、不具合や脆弱性が報告されやすくなります。利用者は、必要に応じて機能を調整することもできます。
ただし、公開されている点と安全性は、別の問題です。実際の安全性は、使うバージョンや設定、更新の頻度によって左右されます。
通信方式の種類と使い分け
VPNの通信方式には、拠点間の接続によく使われるIPsecや、Webブラウザの仕組みを応用したSSL-VPNなどがあります。近年は、設定が簡素な新しい方式も登場しています。
方式によって、通過できるネットワークや、対応する端末が異なります。自社の利用者がどの環境から接続するのかを先に整理して、方式を選びましょう。
商用製品との位置づけの違い
商用製品は、提供事業者が機能の提供、保守、問い合わせの対応までを契約で請け負います。オープンソースのソフトウェアは、こうした窓口が標準では用意されていません。
そのため、設定や障害の切り分けを自社の担当者が行う前提で考える必要があります。この点が、導入の可否を左右する大きな分かれ目です。
オープンソースのVPNを業務で使う際の責任範囲
業務で使う場合は、問題が起きたときに誰が対応するのかを明確にする必要があります。オープンソースのVPNでは、多くの責任が自社に残ります。
障害対応を自社で行う
接続できない、通信が遅いといった障害が起きたとき、原因の特定から復旧までを自社で行う必要があります。ログの読み取りやネットワークの切り分けには、一定の知識が必要です。
コミュニティの情報や公開されている資料は役立ちますが、回答の保証はありません。同じ症状の報告を探せても、自社の環境で再現するかは別の問題です。業務が止まったときに、誰が何時間以内に対応するのかを決めておきましょう。
脆弱性への対応を自社で追う
脆弱性の情報を集め、自社の環境に影響があるかを判断し、更新を適用する作業も自社の役割です。更新が遅れると、外部からの不正な接続を許すリスクが高まります。
情報の入手先を決め、定期的に確認する担当を複数人で持つことが大切です。確認した内容と判断の結果は、記録に残しておきましょう。担当者が退職した後も、運用が止まらない体制にしておきましょう。
利用条件とライセンスを確認する
オープンソースにも、利用条件を定めたライセンスがあります。社内で使う分には問題がなくても、製品に組み込んで提供する場合などは、条件が異なる場合があります。
利用するソフトウェアのライセンスの内容は、法務の担当者や専門家に確認しておくと安心です。取引先からの要求事項がある場合も、あわせて確認しましょう。
オープンソースのVPNが向く場面と向かない場面
オープンソースのVPNは、条件がそろえば有効な選択肢です。自社の状況にあてはまるかを、次の3点から確認しましょう。
検証や小規模な利用で試す場合
開発環境や検証用の環境のように、止まっても業務への影響が小さい用途では、オープンソースのVPNを試しやすい利点があります。まず試して仕組みを理解してから、本番の方式を決める使い方もできます。試した結果は記録に残し、運用に必要な工数の見積もりにも生かしましょう。
ただし、検証で使えた構成が、そのまま本番に使えるとは限りません。利用者数や運用の体制が変わるため、再度の確認が必要です。
社内に技術者がいて運用を内製できる場合
ネットワークとセキュリティに詳しい技術者が複数人いて、運用を内製できる企業には向いています。設定を細かく調整でき、自社の要件にあわせた構成を組めるためです。
反対に、担当者が1人しかいない場合や、他の業務と兼務している場合は、障害時の対応が滞る可能性があります。運用の人数に余裕があるかを確認しましょう。休暇や退職で担当が減った場合の代わりも、事前に決めておくと安心です。
止まると業務に影響が大きい場合
全社員の在宅勤務や、取引先とのデータ連携に使うVPNは、止まったときの影響が大きくなります。窓口や対応時間が契約で決まっている商用製品のほうが、判断しやすい場合もあります。
停止が許される時間と、復旧の目標を先に決めておくと、方式の選択に迷いにくくなります。業務ごとに停止の影響を整理し、重要度の高い用途から順に検討しましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でVPNの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
オープンソースのVPNのセキュリティ運用
導入後のセキュリティは、設定と運用の積み重ねで保たれます。オープンソースのVPNで特に注意したい運用項目を紹介します。
証明書や暗号化キーを管理する
VPNでは、接続する利用者や端末を確かめるために、証明書や暗号化キーを使う場合があります。発行、更新、失効の手順を決めておかないと、退職者の証明書が残り続けるおそれがあります。
有効期限の管理も重要です。更新の作業を忘れると、全利用者が一斉に接続できなくなる場合もあります。更新の時期を一覧にして、事前に通知する仕組みを用意しましょう。
多要素認証との組み合わせを検討する
パスワードだけの認証では、漏えいした場合に不正な接続を許す可能性があります。多要素認証を組み合わせれば、リスクを下げられます。
オープンソースのVPNでは、多要素認証を追加するために、別のソフトウェアや仕組みを組み合わせる場合があります。構成が複雑になるため、運用の負担も見込んでおきましょう。
接続の記録を残して見直す
誰が、いつ、どこから接続したかの記録は、不審な接続の調査に使えます。記録を保管する期間と、確認する担当者を決めておきましょう。
記録が大量になる場合は、保存先の容量や、検索しやすい形での保管も検討が必要です。個人情報にあたる項目は、社内の規程にしたがって扱いましょう。
商用製品やクラウド型への切り替え判断
オープンソースで始めたあとに、運用の負担が重くなる場合もあります。切り替えを検討する目安を、あらかじめ決めておきましょう。
切り替えを検討する目安
利用者数の増加、拠点の追加、取引先からのセキュリティ要件の強化は、見直しのきっかけです。障害対応が特定の担当者に偏っている場合も、体制を見直す時期といえます。
運用にかかっている工数を記録しておくと、商用製品の費用との比較に使えます。担当者の人件費も含めて比べると、実際の負担を把握しやすくなります。
移行の際に確認する項目
移行する際は、利用者の認証情報や設定内容を引き継げるかを確認します。接続の方式が変わる場合は、利用者の端末の設定変更も必要です。
切り替え期間中は、旧環境と新環境を並行して動かすと安全です。利用者への案内も、事前に十分な余裕を持って行いましょう。
導入前に行っておきたい検証
オープンソースのVPNを本番に使う前に、検証環境で動作を確かめておくと、導入後のトラブルを減らせます。
検証環境での動作確認
検証では、実際に利用する端末や回線から接続して、速度と安定性を確認します。在宅勤務の環境や、出張先のネットワークなど、利用の場面ごとに試しておくと確実です。
社内の他のシステムに影響が出ないよう、本番環境とは分けて行いましょう。検証の結果は表にまとめ、判断の根拠として残しておくと、後の見直しに役立ちます。
障害を想定した手順の確認
接続できなくなった場合に、どこを確認するのか、誰に連絡するのかを、検証の段階で手順にまとめます。設定のバックアップを取り、元に戻せるかも試しておきましょう。
手順が整理されていれば、担当者が交代しても同じ品質で対応できます。手順書は定期的に見直し、構成を変えたときは内容を更新しましょう。
商用サポートで選ぶVPN製品一覧
オープンソースのVPNと、サポートや運用を任せられる商用製品を、比べやすいよう一覧にまとめました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| 株式会社USEN ICT SolutionsのビジネスVPN | 導入から運用・障害対応まで一括で任せられ、24時間365日に対応 |
| SoftEther VPN | 筑波大学で研究開発されたオープンソースのVPNソフトで、無償で利用可能 |
| IIJマネージドVPN PROサービス | 構築・運用・監視・障害対応を含むフルマネージド型のVPN |
| クラウドVPN Verona | 機器・接続ソフト・管理センターを一括提供し、設定変更も運用で対応 |
| MORA VPN Zero-Con | 届いた機器を設置して使い始められ、障害は24時間365日の窓口が対応 |
運用を任せやすいVPN製品の紹介
自社での運用が難しい場合を想定し、オープンソースのVPNに加えて、サポートや運用代行を受けられる製品を選びました。
株式会社USEN ICT SolutionsのビジネスVPN
- 複数キャリアの回線・機器をワンストップでご提供
- 小規模からエンタープライズの幅広い構成
- リモートVPN・回線冗長・機器冗長・クラウド接続等のオプション
「株式会社USEN ICT SolutionsのビジネスVPN」は、運用を事業者へまとめて任せたい企業が検討できるVPNサービスです。導入前のコンサルティングから初期設定、運用、監視、障害対応までを一括で対応し、回線と機器の問い合わせもワンストップで受け付けます。24時間365日の体制で機器を監視するため、オープンソースのVPNで負担になりやすい保守や障害対応を事業者に任せたい企業の選択肢です。
SoftEther VPN (ソフトイーサ株式会社)
- HTTPSベースの強固なVPNトンネルが構築可能!
- ハードウェアベンダーのVPN製品よりも安全なセキュリティ性!
- ソフトのインストールと導入後の管理が簡単!
IIJマネージドVPN PROサービス (株式会社インターネットイニシアティブ)
- 構築、運用、監視、障害対応のすべてをサービス
- かけるコストと求める可用性に即した柔軟な設計が可能
- 特定通信事業者に依存せずに自由に通信網を設計
クラウドVPN Verona (株式会社網屋)
- クラウドだから機器もソフトも管理センターもオールインワン
- リモートからのアクセスでも独自の認証システムで不正を防止
- 障害対応だけでなく設定変更もOKの運用サポート
MORA VPN Zero-Con (株式会社テリロジーサービスウェア)
- 障害に24時間対応する安心のサポート体制
- 月額3,500円からの低コストでVPNを運用可能
- 追加コストなくNGN網内で約3倍速度の通信が可能
まとめ
オープンソースのVPNは、検証や、運用を内製できる企業にとって有効な選択肢です。一方で、障害対応や脆弱性への対応、証明書の管理は自社の責任となります。止まった場合の影響が大きい用途では、商用製品やクラウド型も含めて比較しましょう。製品選びの際は、一括資料請求も活用してください。

