
BCP対策としてWeb会議を利用するメリット
Web会議をBCP対策として利用することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
災害時でもつながりやすい
災害時には電話がつながりにくくなります。東日本大震災のときにも、多くの人が勤め先や家族と連絡が取れず混乱する事態になりました。
一方で、インターネットは災害時にもつながりやすいのが特徴です。電話と違って一部の利用者が回線を独占するのではなく、複数の人が一つの回線でパケットを送受信するからです。また、インターネットの回線は網目状になっているため、ある回線が混雑していても別の経路を使うことで情報の送受信が可能になります。
したがって、インターネット回線を利用するWeb会議は災害時にもつながりやすいです。また、同じくインターネット回線を利用するLINEやTwitterと違い、テキストだけでなく音声や画像もやり取り可能です。そのため、企業が災害時の状況をいち早く把握するのに役立ちます。
業務を行う場所を選ばない
災害時には、従業員を出社させるのが難しい場合があります。しかし、顔を合わせなければ業務を円滑に進められないこともあるでしょう。
そのようなときにもWeb会議が役に立ちます。インターネット環境さえあればどこでも仕事ができるため、場所を選びません。自宅にいながら、オフィスにいるのと同じように働くことも可能でしょう。BCP対策としてのみならず、普段から柔軟な働き方を実現するうえでも有効です。
BCP対策におけるWeb会議の活用方法
続いて、BCP対策におけるWeb会議の活用方法を見ていきましょう。
災害時における安否確認や的確な指示出し
Web会議では、パソコンの画面上で相手と顔を合わせながらやり取りできます。相手がどのような状況に置かれているのかを具体的に把握可能なため、安否確認に役立てられます。
また、資料の共有機能により、テキストや画像、音声などのデータを共有できます。これを活用すれば、従業員への的確な指示出しも実現するでしょう。さらに、ホワイトボード機能を活用すれば、双方がそこに情報を書き込んでやり取りできます。スムーズな意思疎通に一役買うでしょう。
感染症の被害拡大防止
地震や洪水といった自然災害ではなく、感染症のパンデミックが発生した際にもWeb会議は有効です。遠隔で仕事ができれば、従業員は出社する必要がなくなります。
通勤に伴う感染症のリスクは侮れません。オフィス内だけでなく通勤電車などでの感染も考えられます。
Web会議システムで在宅ワークが可能になれば、従業員がそれらの被害を受けるのを防げます。また、家族が感染症に感染し、看病が必要になった従業員にとっても有益です。
BCP対策としてWeb会議を活用する際のポイント
Web会議はBCP対策として有効ですが、それは適切に活用できた場合の話です。どれほど優れたシステムでも、いざというときに利用者が扱えないのであれば意味がありません。
そのため、BCP対策としてWeb会議を活用するのであれば、定期的な訓練が必要です。従業員にシステムの操作を学ばせ、実際の災害を想定して訓練を行いましょう。
また、同時にマニュアルも準備しておきましょう。非常時にすぐに読めるように、スマートフォンなどから活用できる電子ファイルにしておくのがおすすめです。
さらに、マニュアルは一度作成して終わりではない点に注意しましょう。完璧にマニュアルを作成したつもりでも、訓練を行う中で不備が見つかるかもしれません。また、人事異動などに伴って内容の改変が必要になる場合もあるでしょう。こちらも、訓練と同様に定期的に見直すことが大切です。
Web会議を導入してBCP対策をより強化しよう!
Web会議をBCP対策として利用するメリットは以下のとおりです。
- ■災害時でもつながりやすい
- ■業務を行う場所を選ばない
また、BCP対策におけるWeb会議の活用方法は以下のとおりです。
- ■災害時における安否確認や的確な指示出し
- ■感染症の被害拡大防止
適切にWeb会議を活用するには、定期的な訓練やマニュアルの整備も欠かせません。以上を踏まえてWeb会議を導入し、BCP対策を強化しましょう。
