物品管理システム導入前にみられる課題
企業内にはさまざまな物品や備品、資産があります。これらは適切に管理・運用され、業務に有効活用されるべきですが、それを実現するのが物品管理システムです。
導入をしていない企業では、物品の所在の管理が十分になされていないためにさまざまな課題を抱えることとなります。
- 1.管理不足で、物品の共有化ができない
- 2.管理が甘いため、不正利用や紛失が後を絶たない
- 3.棚卸に時間がかかる
- 4.会計管理とリンクしておらず、監査で管理強化を指導された
- 5.遊休資産として企業内にあるのに、別部署で再購入している
それぞれ具体的に以下のようなことが課題となっています。
- ■課題1 管理不足で物品の共有化ができない
- いつ、どこで、誰が、何を持ち出したのかが把握できていないために、必要な時に探し回ったり、壊れていて使えなかったりします。修理できるものでも、時間がないために再購入することもありムダなコストが発生してしまいます。
- ■課題2 管理が甘いために不正利用や紛失が後を絶たない
- 持ち出し記録がないだけでなく、その基準もあいまいになっているために、時にはプライベートな活用や他社の人への貸し出しのための持ち出しがあり、気付けばなくなっていることもあります。
- ■課題3 棚卸に時間がかかる
- 半期に一度の割合で行われる物品の棚卸し作業に時間がかかり、本来の業務に支障が出ることもあり、現場の不満が大きくなります。
- ■課題4 会計管理とリンクしておらず監査で管理強化を指導された
- 少額資産であっても十分な管理がなされていなければなりませんが、それが徹底されていないために管理が甘くなり、監査で指摘されることがあります。改善にも時間を要し、本来の業務に支障が出る可能性もあるでしょう。
- ■課題5 遊休資産として企業内にあるのに別部署で再購入している
- 部署単位で物品管理されている場合、その情報が共有されていないために同じものを二重三重に購入することがあり、経費のムダ遣いとなってしまいます。
これらの課題は、物品管理システムを導入することで解決することができます。
物品管理システムの導入メリット
では具体的に、どのように解決できるのかそのメリットを見てみましょう。
導入メリット1.管理の効率化により負担を軽減できる
物品管理システム導入後は、バーコードなどにより一つ一つの物品が管理され、その情報は自動的にデータベース内で保持されます。必要なものがある場合、データベースを見るだけで利用状況が把握できるほか、予約などもできるようになるため、多くの人の負担を軽減することにつながります。
導入メリット2.厳正な管理により、適正な使われ方ができムダがなくなる
厳正に管理されている環境下では、無用な持ち出しがなされなくなるだけでなく、持ち出した際には指定期限内に返却しなければならないという感覚がうまれます。気づいたらなくなっているということがなくなるだけでなく、自然に丁寧な使用がなされるようになり、修理や再購入のコストもカットできます。
導入メリット3.棚卸を簡便にし、短時間で正確な管理ができるようになる
物品にはバーコードを添付し、それを読み込ませることで管理画面に情報が転送されるため資産番号を調べて照合したり、それを入力するといった手間も省くことができます。決算時期の作業の増大は、日常業務に支障を出すことにつながり、多く不満につながりますが、これを排除することで円滑な業務の継続が実現します。
導入メリット4.基幹システムとの連携でコスト管理が可能に
資産管理システムや会計システムと連携させることで継続的なコスト管理が可能となり、監査への対応負担が軽減されます。また、有効な経費の活用がなされているのかを簡単に分析することも可能となり、資金の有効活用への対策が取りやすくなるでしょう。
導入メリット5.全社的な物品管理によりムダとムラを削減できること
部署単位で管理する物品も、全社的なデータベースを活用することで一括管理ができます。ムダな資産の購入の必要がなくなり、物品の有効活用が実現します。また特定の部署にムダな購入が続いているなどの管理もでき、部署間格差が減少し、無用な不満もなくなります。
煩雑な物品管理・備品管理から解放されよう!
物品管理の基本となるバーコードの読み取りは、ハンディターミナルの他、スマートフォンで読み取れるようなシステムもあり、導入にムダなコストがかからないものも多くなっています。さまざまなコストカットが期待できる物品管理システムの導入をぜひ早急に進め、煩雑な物品管理・備品管理を効率化しましょう。