無料で使える工事管理用フリーソフト比較
工事管理を適切に行うためには、専用のツールを使った管理が有効です。中でも無料ツールは、リスクがないため試しやすいでしょう。まずは工事管理用のフリーソフトを紹介します。
工事成績マネージャ
「工事成績マネージャ」は、株式会社ワイズが提供している工事管理用ソフトです。大きく分けて「工事成績の算出」「項目評価の逆算」の2つの機能が備わっています。国土交通省発注工事の採点要領に沿ってシミュレーションできるため、課題の把握や早期対策に役立つでしょう。
フリー版は30日間の利用に限られますが、有料の製品版へ移行した場合でも工事データは引き続き利用可能です。
蔵衛門ピックアップ
株式会社ルクレが提供する「蔵衛門ピックアップ」は、公共工事から民間建築まで対応可能な工事写真整理ソフトです。高速画像処理エンジンを搭載しているため、写真読み込み後の動作もスムーズです。また、建設業界に特化した仕分け機能も備えており、業務の効率化にも効果的でしょう。
同社の工事写真台帳作成ソフト「蔵衛門御用達」との連携により、工事写真の整理から台帳作成までを統合的に管理できます。
QuickProjectシリーズ
「QuickProjectシリーズ」は、株式会社ワイズが提供している工事管理ソフトです。工事写真管理や電子納品・出来形管理書類作成・工事成績対策などの機能が利用できます。シリーズはすべてフリーで提供されているため、必要な機能を選んでインストールできます。
有料ソフトのフリー版であり、1年間の試用期間があるため注意しましょう。
iDempiere
「iDempiere」は、業務アプリケーションを開発するためのフレームワークです。オープンソースであるため、基本機能をもとに自社で自由にカスタマイズできます。一般的な商用のERPと同様の機能を有しており、さまざまな情報の一元管理にも最適です。工事管理目的としては、データ検索画面の作成や、工事のレポート作成ができます。また、工事の基本となるスケジュールを作成・管理・共有可能です。
工事写真台帳エクセルテンプレート
株式会社unlimitedが提供する「工事写真台帳エクセルテンプレート」は、エクセルを活用した写真台帳テンプレートです。工事写真の画像ファイルを取り込み、自動サイズに調整して枠内に貼り付けます。操作ダイアログやリストが表示されるため、操作も簡単です。
ただし無料で利用できるのは、従業員数100名以下の同族中小企業・個人事業者に限られています。
KANNA
株式会社アルダグラムが提供する「KANNA」は、スマホ用アプリケーションソフトウェアです。最新の案件情報をスマホやタブレットなどで確認でき、開始・終了報告も現場で行えます。また、図面や仕様書もクラウド上で保管されるため、場所を問わずに確認できます。現場写真も簡単にアップロードできる利便性が魅力です。
施工現場では、スマホやタブレットで簡単に利用できるアプリも活躍します。フリーソフト以外に、施工管理アプリにも興味がある・選択肢として考慮したいという方には、以下の記事がおすすめです。
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工事管理用フリーソフトを選ぶポイント
工事管理用のフリーソフトは種類が豊富で、選択肢が多い特徴があります。そのため、自社の工事を適切に管理し、効率化できるソフトを選ぶことが重要です。
ここからは工事管理用フリーソフトを選ぶポイントについて説明します。
無料期間に制限はあるか
無料で使える工事管理ソフトの中には、有料ツールの無料(お試し)版が用意されているものもあるでしょう。この場合、30日間限定など使用できる期間が制限されています。有料プランへのアップグレードも選択肢にある場合は問題ありませんが、継続的に無料でソフトを利用したい場合には注意が必要です。
自社の目的にあった機能が備わっているか
工事管理ソフトは種類が多く、ツールによって機能は異なります。そのため、導入前に自社の目的にあった機能が備わっているか確認しましょう。特にお試し版フリーソフトの場合、一部の機能しか使えないなど制限が設けられていることも多いため、自社が必要とする機能が「使える」かの確認が必須です。
フリーソフトは費用がかからないため、本格的運用の前に機能や操作性を試したうえで判断するのがおすすめです。
フリーソフトは非効率?工事管理システムのメリット
フリーソフトは無料で利用できるのがメリットです。反面、使用できる機能が限られている点がデメリットです。欲しい機能をフリーソフトで揃えようとすると、必然的にソフトの数が増加します。かえって管理が煩雑化し、非効率になる可能性も否めません。
フリーソフトでの工事管理に限界を感じ、より高い効率性や操作性を求める場合は、機能が充実した工事管理システムを使いましょう。工事管理システムは機能の制限もなく、工事の工程を一元管理できます。
工事データを一元管理できる
工事管理システム(施工管理システム)の利用で、工事データを一元管理できます。フリーソフトの場合、工事のデータを各ツールで管理しなければなりません。そのため、保存しているデータを探す手間がかかり、抜け漏れの原因になります。しかし、ERPなどの情報を一元管理できるシステムの活用により、必要な情報を適切に管理できます。
システム運用をベンダーに委託できる
工事管理システム(施工管理システム)の中には、インターネットを介しベンダーのシステムを利用できるクラウド型のサービスもあります。自社でシステムを構築する必要がないためシステム運用を自社で行う必要がなく、工事や新規事業など本来のコア業務に集中できます。
フリーソフトやシステムを利用して工事管理を効率化しよう!
適切な工事管理を行うためには、フリーソフトやシステムの活用が有効です。フリーソフトには、機能や無料期間が短いなど制限がありますが、使い分けによって適切な工事管理が可能です。
また、フリーソフトは非効率だと感じる場合は有料の機能が充実したシステムを選択しましょう。以下の記事では、工事管理システムの人気製品や選定方法を詳しく解説しています。一読のうえ、製品の導入を検討してみましょう。
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2023.01.17
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