データベースソフトとは
データベースソフトとは、社内のあらゆるデータを効率的に整理し保存、管理するためのソフトウェアを指します。データベースの処理に特化しているので、大容量のデータを収容でき、追加や削除、検索も容易です。さらに、セキュリティ性が高く安全に管理できるのも特長の一つでしょう。
データベースソフト導入のメリット
では、データベースソフトを導入することで得られるメリットについて見ていきましょう。
データの検索、編集が簡単にできる
データベースソフトを使えば、保存場所を知らなくてもデータを検索して簡単に編集できます。また、自動で関連データを紐付けてくれるので「データの分析を行いたい」といった時にも役立つでしょう。
データを壊さずに同時アクセスできる
データベースソフトなら、データを壊さずに複数人で同時編集ができます。エクセルのような排他制御もなく、複数人で作業効率をあげられます。
バックアップが自動でできる
自動バックアップ機能を使えば、定期的なバックアップが可能です。従来のように手動で保存やコピーを行う必要がなく、コスト削減に効果的です。また、バックアップの日付を自由に設定できるスケジュール機能も搭載されています。
大容量のデータを安全に保管できる
たとえば、エクセルやスプレッドシートも広義の意味でデータベースといえますが、これらは容量の制限やセキュリティの脆弱性といった懸念があります。対してデータベースソフトは、あらかじめ大容量のデータに対応するよう作られており、セキュリティ対策も為されているので、顧客情報など、機密性の高いデータでも安全に管理できるでしょう。
データベースソフトの選び方
データベースソフトの製品比較の前に、まずは選び方のポイントを紹介します。
自社の業務に特化しているデータベースか
自身の業務に特化しているデータベースかどうかは重要です。データベースをデータを格納する箱としてだけではなく、処理業務を効率化するツールと考えましょう。そうすれば、自社の業務にあったデータベースソフトの機能や性能もみえてくるはずです。
たとえば、取り扱うデータの量が多い企業の場合、数万規模のデータを効率的に処理することに特化したデータベースソフトを導入するのがいいでしょう。また、会計業務や在庫管理データを統合したい場合は、こうした業務用にカスタマイズされたパッケージ製品がおすすめです。
データベースのコストはどのくらいか
データベースソフトのコストは、利用料金のみならずカスタマイズや人件費などを含めて考えましょう。データ量・担当人数・セキュリティレベルなどによっても異なります。コストの変動要因例は以下の通りです。
- ■データの保存期間
- ■保存するデータ量
- ■セキュリティレベル
- ■運用保守する人数
- ■カスタマイズ量
- ■トラブルの頻度
- ■データを入力するタイミングと人数
データベースソフトによって、管理費用・カスタマイズ費用・保守料金などが異なります。5年間の運用で料金が2倍近くになることもあるため、さまざまな角度から自社に最適な製品を選ぶことが大切です。
データベースの提供形態は適切か
自社の運用体制によっては、クラウド型やオンプレミス型、パッケージソフト型といったデータベースの提供形態も重要な選択基準となります。
ビジネスを効率化するデータ処理ツールとして利用するなら、専門知識を持った人材によるカスタマイズが不可欠です。比較的カスタマイズが容易であるのがオンプレミス型ですが、高機能になればなるほど、データベースに詳しいエンジニアやベンダーが必要になります。
もしそのような人材がいないなら、導入前にある程度機能のカスタマイズが行えるパッケージソフトなどの製品を導入するのがいいでしょう。または、エンジニア不要でも運用できることの多いクラウド型のデータベースソフトを導入したり、サポート体制に強みがあるベンダーを選んだりすることで運用時の課題を解決できます。選定時には、製品ごとの特徴をしっかりと比較しましょう。
【比較表】データベースソフトを一覧で比較
まずはおすすめのデータベースソフトをITトレンド2020年間資料請求ランキングの順に比較表にまとめました。価格や製品の特徴、提供形態などを比較する参考にしてください。
ITトレンド編集部厳選!データベースソフト比較
それでは、ITトレンド編集部が厳選したデータベースソフトを詳しく紹介していきましょう。
楽々Webデータベース の比較ポイント
- Excelの不便な点を解消しトラブルを防止する「アプリ化」
- 今までのExcelと同じ運用方法で導入可能
- クラウド―サービスで楽々
ITトレンド2020年間資料請求ランキング1位
住友電工情報システム株式会社が提供している「楽々Webデータベース」は、Excelファイルをワンクリックで取り込めるデータベースソフトです。これまでExcelだけでは実現できなかった入力チェックやアクセス制限などの設定もでき、ファイルの検索や同時編集も可能です。
さらに、保存したWebデータを再びExcelとしてダウンロードすることもできるため既存業務を変更せずに導入できるのも便利でしょう。
- 「楽々Webデータベース」の比較ポイント
- ■特徴:Excelを活用しながらWebで一元管理
- ■価格:月額10,000円~/10ユーザー
- ■提供形態:クラウド
- ■無料トライアル:別途お問い合わせ
- ■対応機能:ー
- ■スマホ利用:◯
kintone の比較ポイント
- ノンプログラミングで誰でも簡単
- スマートフォンやタブレット端末にも対応
- すぐに使える豊富なテンプレート
ITトレンド2020年間資料請求ランキング2位
「kintone」はサイボウズ株式会社が提供する業務アプリ構築サービスで、誰でもノンプログラミングで簡単にデータベースツールを作成できます。既存のExcel・CSVファイルをそのままWebデータベース化することも可能なため、ファイルの更新作業が不要になるでしょう。
また、データの登録や共有だけでなく、集計やグラフ化もマウス一つで行えるのが嬉しいポイントです。汎用性があり、テンプレートも豊富なので、案件管理や営業支援ツール、顧客サポートのデータベースとしても役立ちます。
- 「kintone」の比較ポイント
- ■特徴:最短3分でデータベースを自作できる
- ■価格:1,500円~
- ■提供形態:クラウド
- ■無料トライアル:別途お問い合わせ
- ■対応機能:ー
- ■スマホ利用:◯
PowerFolder の比較ポイント
- データを価値ある情報に変えたい企業
- 簡単にデータの管理、整理、分析などをしたい企業
- 用途・目的に応じたデータの活用を行いたい企業
ITトレンド2020年間資料請求ランキング3位
株式会社エイコットが提供している「PowerFolder」は、コンパクトなBIツールとしても活用できるWindows向けのデータベースソフトです。蓄積されたデータを整理して管理するほか、集計して分析したり、グラフ表示したりと、用途や目的に応じたさまざまな活用ができます。
ほかのシステムとのデータ交換ができ、さらに関数を用いてデータを加工することで多様なアプリケーションへの展開も行えます。データを価値ある情報に変えて業務に活用していきたい企業におすすめです。
- 「PowerFolder」の比較ポイント
- ■特徴:BIツールとしても使えるデータ管理ソフト
- ■価格:88,000円
- ■提供形態:パッケージソフト
- ■無料トライアル:別途お問い合わせ
- ■対応機能:DBソフト
- ■スマホ利用:ー
SkyLink の比較ポイント
ITトレンド2020年間資料請求ランキング4位
「SkyLink」はイースト株式会社による、既存のデータベースに接続し、検索・更新を容易にするデータベースソフトです。操作が簡単なのが大きな特徴で、ドラッグ&ドロップで簡単に必要な情報を引き出せます。
Excelへの直接出力や、日本語に変えて出力するなど、自身が使いやすい形でのデータの出力ができるのも魅力です。各社のデータベースに対応していますが、体験版で自社のデータベースと接続可能か確かめることができるので安心でしょう。
- 「SkyLink」の比較ポイント
- ■特徴:既存データベースの検索・更新ができる
- ■価格:84,000円~
- ■提供形態:パッケージソフト
- ■無料トライアル:体験版有り
- ■対応機能:ー
- ■スマホ利用:◯
Oracle Autonomous Database
Oracle Autonomous Database の比較ポイント
- ■簡単■ 入力項目がたったの4つで、データベースの構築が完了
- ■自動チューニング■ 機械学習機能を使うから、簡単なのに高性能
- ■低コスト■ 1時間からの従量課金&低コストな課金体系でTCO削減
ITトレンド2020年間資料請求ランキング5位
日本オラクル株式会社が提供している「Oracle Autonomous Database」はアップデートやバックアップなど、データ管理に必要な作業をソフト自身が行う自律型データベースソフトです。最先端の応用機械学習によりデータ管理の全ライフサイクルが自動化されるため、セキュリティ対策も不要です。あらゆる運用コストの削減が期待できるでしょう。
また、たった4つの入力項目で簡単にデータベースの構築が完了するため、導入に時間をかけたくない企業におすすめです。
- 「Oracle Autonomous Database」の比較ポイント
- ■特徴:世界初の自律型データベース
- ■価格:別途お問い合わせ
- ■提供形態:クラウド / オンプレミス
- ■無料トライアル:ー
- ■対応機能:DBソフト/データ統合/データ連携/データ移行/DBセキュリティ
- ■スマホ利用:ー
WaWa D-Be の比較ポイント
- 無料デモサイト・リモートデモ、いつでも無料体験が可能
- 低価格での利用が可能
- モバイルからのアクセスが可能
株式会社アイアットOECが提供するデータベースソフト「WaWa D-Be」は、同社のグループウェア「WaWaOffice」と連携できるクラウドサービスで、低コストで簡単にデータベースのフォームを設計できます。
データはCSVファイルに出力でき、既存システムとの連携時にも役立ちます。また運用サポートやセキュリティ対策も万全なため、初めての導入でも安心でしょう。
- 「WaWa D-Be」の比較ポイント
- ■特徴:同社グループウェア「WaWaOffice」と連携できる
- ■価格:月額3,000円~/10ID
- ■提供形態:クラウド / SaaS / ASP
- ■無料トライアル:無料デモサイト、リモートデモ体験可
- ■対応機能:DBソフト/データ統合/データ連携/データ移行/DBセキュリティ
- ■スマホ利用:◯
nyoibox-如意箱はエンジニアがいなくても運用できるデータベースソフトです。クラウド・SaaS形式で提供されており、業務システムを簡単に作成できます。BOX同士の関連付けも可能です。
UnitBaseは開発や運用コストを削減するデータベースソフトです。オンプレミス・パッケージソフトとして提供されています。年一回のバージョンアップにより、ユーザーに便利な機能が追加されます。開発・変更のコストを削減することも可能です。
Data Squareはマーケティング担当者でも簡単に利用できるようなシンプルな操作性が特徴です。クラウドで提供されており、あらゆるデータを一元管理できます。音声データを統合管理できる機能も搭載されています。あらゆる周辺システムとの連携も可能です。
Tiberoは1800以上の企業に導入されているデータベースソフトです。オンプレミス・クラウド・パッケージソフトとして提供されており、従業員規模に制限はありません。データベースの運用状況もリアルタイムで監視できます。
なお、最新のランキングが気になる、という方はこちらから確認できます。
データベース の製品を調べて比較
資料請求ランキングで製品を比較!
今週のランキングの第1位は?
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まだまだある!データベースソフト比較
引き続きデータベースソフトを紹介していきます。
Microsoft Access
「Microsoft Access」はWindowsPC用のデータベースソフトです。エンジニア不要で、ビジネスに最適なデータベースアプリを作成できます。また、カスタマイズも容易で、Access技術者コミュニティでは世界中からデータベースの作成知識やカスタマイズについての情報が共有されています。
- 「Microsoft Access」の製品情報
- ■特徴:Microsoft社の定番データベース管理ソフト
- ■価格:月額1,360円~
- ■無料トライアル:◯
- ■スマホ利用:ー
SQL Server
「SQL Server」はMicrosoftによるデータベースマネジメントシステムです。「Microsoft Access」よりも大容量のデータを安定して管理できるため、本格的にデータベースシステムを導入したい企業に適しています。オンプレミスやクラウドで提供されており、Windows以外にもLinuxやDockerコンテナで利用できます。
- 「SQL Server」の製品情報
- ■特徴:ビジネス利用に適したMicrosoft社のデータベース管理ソフト
- ■価格:$13,748~
- ■無料トライアル:ー(無料のテスト環境有り)
- ■スマホ利用:ー
高速機関
株式会社高速屋が提供している「高速機関」は、膨大なデータを効率的に活用できるインメモリーSQLエンジンです。独自のソフトウェア技術により、省リソースながら膨大なデータの高速処理が可能です。高性能な多重クエリによって、高いスループットが実現されています。
- 「高速機関」の製品情報
- ■特徴:速くて軽い大容量向けインメモリーSQL
- ■価格:別途お問い合わせ
- ■無料トライアル:ー
- ■スマホ利用:ー
無料で使えるオープンソースのデータベースソフト比較
ここではオープンソースで、無償で提供されているデータベースソフトを紹介します。
MySQL
Oracle提供の「MySQL」は世界中で多く活用されている、オープンソースデータベースです。無料ながら高度な機能とテクニカルサポートが包括的にまとめられており、インターネット上に情報も多いためトラブル時にも対応しやすいでしょう。強力な拡張性・可用性を備えており、大容量のWebサイトや基幹業務システムの運用などさまざまな用途で使われています。
- 「MySQL」の製品情報
- ■特徴:世界中で最も知られているオープンデータベース管理システム
- ■価格:0円~
- ■無料トライアル:ー
- ■スマホ利用:ー
PostgreSQL
「PostgreSQL」はWindowsやLinuxのほか、macOSに対応するオープンソースのリレーショナル・データベース管理システムです。信頼性・セキュリティ・パフォーマンスで高い評価を得ています。なお、国内ではユーザー同士のコミュニティの場が作られ、定期的な情報交換が行われています。
- 「PostgreSQL」の製品情報
- ■特徴:オープンソースの多機能データベース管理システム
- ■価格:0円
- ■無料トライアル:ー
- ■スマホ利用:ー
SQLite
「SQLite」は、アプリケーションの一部に組み込んで運用するタイプの、オープンソースデータベースシステムです。簡易的なデータベースであるため、主にテスト運用などで利用されます。手軽に運用でき動作も快適で、専門のエンジニアがいる企業におすすめです。
- 「SQLite」の製品情報
- ■特徴:テスト運用に最適な簡易データベースソフト
- ■価格:0円
- ■無料トライアル:ー
- ■スマホ利用:ー
データベースソフトの選び方を参照に、導入検討しましょう
データベースソフトは、社内にある大量のデータを一元管理し、検索や編集を容易に行えるほか、安全性も高いです。無料トライアルや資料請求を活用しながら、企業規模や目的にあわせた製品を導入し、業務効率化につなげましょう。