【企業側】eラーニングシステムの導入メリット
ここでは、eラーニングを利用することによって得られるメリットをeラーニングを導入する企業視点でご紹介します。
1.受講者の学習管理が簡単にできる
学習管理システムが搭載されているeラーニングでは、受講者全員の進捗管理を行うことができます。受講者がどこまで理解できているのか、またつまずいているポイントはないか把握でき、必要に応じて個別のフォローアップができます。
2.コストを抑えられる
研修をeラーニングに置き換えることで、全体のコストを抑えることにもつながるでしょう。一度システムと教材を用意してしまえば、研修のために毎回紙の教材や会場などを用意する必要がなくなります。
また、eラーニングで行う施策を集合研修で行った場合、4倍の費用が掛かったという事例もあります。eラーニングは、規模が大きく職員数が多い企業ほどその効果を得やすいシステムです。
3.事前準備の手間が減る
eラーニングを導入することで、インターネット上での学習がメインになるので、集合研修のように会場の予約や講師の手配など事前の準備にかかる工数を大幅に削減できます。
4.教育の質・社員のスキルの統一化
eラーニングは、教材を登録してインターネット上で学習をするシステムなので、社員が100人いても100人に全く同じ内容を届けることができます。
教育の質の統一化
例えば、集合研修は招く講師によって講義の質は変わってきます。また、大きなホールのような会場で行う場合は、座る位置などで声の聞こえやすさや講師の見え方なども変わってくるため、理解度にばらつきが出ます。eラーニングなら、一人一人が用意された教材を自分のペースで理解するまで見ることができます。
社員のスキル統一化
社会における一般的なマナーやルールだけでなく、eラーニングにはビジネスで使えるスキルを教えるものもあります。それらを使うことで、すべての社員にレベルの高いスキルを身に着けさせることができます。
5.最新かつ素早い情報共有が可能に
紙の教材では、最新の情報にアップデートしようと思っても、その度に作成・印刷・配布をする必要があるため、全員にいきわたるまでに時間がかかってしまうこともあるでしょう。eラーニングであれば、配信する教材を差し替えるだけで全員に最新の講座を受講させることができます。
【受講者側】eラーニングを利用するメリット
ここでは、eラーニングを利用することによって得られる5つのメリットをeラーニングを導入する企業視点でご紹介します。
1.時間や場所を選ばない
インターネットを利用するクラウド型のeラーニングであれば、いつ、どこにいても学習することができます。
とくに、複数拠点があるような企業の場合、わざわざ1か所の研修会場に集まるのでは時間も労力もかかりますが、eラーニングを利用することで、自分の席にいながら学習することができるのです。また、スマートフォンに対応しているシステムであれば、外出中などでもコンテンツを視聴することができます。
2.反復学習が可能に
eラーニングを利用することで、過去に受講した内容でも再び学習し直したいと思ったタイミングで学習することが可能です。より学習した内容の理解度が深まり、受講者全員の知識水準も高まるでしょう。
【企業側】eラーニングシステム導入のデメリット
多くのメリットがあるeラーニングですが、注意しなければならないデメリットもあります。ここでは、企業に起こりうるデメリットを3つを解説します。
1.モチベーションの維持が難しい
一人で受講することが多いeラーニングでは、研修に対するモチベーションの維持が個人に委ねらる傾向にあります。結果、研修コンテンツを視聴したが内容について理解していないという事象がおきてしまうこともあるでしょう。そうならないように、受講者のモチベーション維持につながる施策を同時に考えておくことをおすすめします。
2.実習ができない
eラーニングでは一方的に再生される研修コンテンツを視聴するため、受講者の実習が必要な研修には不向きといえます。実習を行う場合は、Webカメラなどを使ってリアルタイムにフィードバックを行うなどのフォローが必要でしょう。
3.適切な教材が必要
実施しようとしている研修に対して、適切なコンテンツが無ければ効果的な教育は難しいでしょう。一般的なコンテンツであれば販売もされていますが、自社独自にカスタマイズした研修が必要な場合は、個別に用意する必要があります。
【受講者側】eラーニングを利用するデメリット
受講者側のデメリットを把握しておくことで、eラーニングを運用する際に対策を行うことができます。受講者のデメリットは大きく2つあります。
1.ネットワーク環境に左右される
動画コンテンツをインターネット上で視聴するクラウド型のeラーニングでは、インターネットにつながっていない環境では研修を受講することができません。また、場合によっては動画・音声・画像を適切に再生するための機器も用意する必要があります。
2.人脈づくりなどが難しい
基本的には一人で受講するものが多いため、他者とのコミュニケーションが起きにくく、社内外の人脈づくりなどができない場合もあります。研修で知り合った社外の人と情報交換を続ける、といったような関係性の構築は、eラーニングでは難しいと言ってよいでしょう。
簡単におさらい eラーニングとは?
eラーニングとは、PCやスマホを使いインターネット上で学習・教育ができる仕組みを指します。企業や教育機関が社員や生徒の教育を目的としたプログラムをイメージすると良いでしょう。
元来の通信教育から発展していった教育形態で、最初は本などの教材が送られていたのですが、各家庭にPCが普及していったことにより、次第に本からCDやDVDなどの電子媒体を教材として利用するようになっていきました。これがeラーニングの始まりと言われています。
近年では、クラウド型のeラーニングの普及に伴い、eラーニングを導入する際のLMSと呼ばれる学習管理システムを自社のサーバーに構築する工数がなくなったため、情報システム部門の担当者がいないような企業でも導入が進んでいます。企業や教育機関にとって、より大きなメリットを感じやすくなっているのではないでしょうか。
集合研修とeラーニングのいいとこ取りをしよう!
ここまで、eラーニングのメリットとデメリットをご紹介してきました。デメリットとなり得る点に注意して、適切な運用をおこなえば、eラーニングを導入することで大きなメリットを得ることができます。特に、近年多く登場しているクラウド型のeラーニングシステムなら、コストを比較的抑えて導入することも可能です。
また、eラーニングだけでなく集合研修とeラーニングを併用する方法(ブレンデッドラーニング)もおすすめです。eラーニングの良さ・集合研修の良さを利用してより良い社員教育を実現しましょう。
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