eラーニングのスマホやタブレット端末への普及
eラーニングは、スマートデバイス対応した製品が増えています。時間に追われている社会人が多い現代社会において、スマートデバイス対応のeラーニングの普及は、すきま時間で研修を受講できるというメリットをもたらし、eラーニングの価値をさらに高めたと言えるでしょう。
モバイル端末対応のeラーニングを、モバイルラーニングと呼ぶこともあります。
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eラーニングは携帯情報端末で?
「人」は企業の重要な資源です。企業では教育や研修に多くの時間やコストを費やし、社員を育てます。
eラーニングとは、研修・教育をインターネット上で行うことのできるようにしたものを指します。今まで1ヵ所に社員を集めて行っていた各種セミナーをパソコンで受講できるようになり、自分のペースで学習できるようになりました。また、eラーニングなら、集合研修時に発生する受講者の交通費や会場費などを削減することができます。さらに、学習者の進捗状況を管理することもできます。
「PCが必須」では制約がある
しかし、「パソコン」の利用が大きなハードルでした。誰もがパソコンを持っているわけではありません。また、工場や倉庫などの現場作業では、パソコンの整備がされていないこともあります。「いつでもどこでも」というわけにはいかないのです。
PDA(携帯情報端末)の登場で教育に普及
そこで、2000年前後にあるベンダーが「PDAを使ったeラーニングシステム」を開発しました。PDAは「Personal Digital Assistant」の略で、携帯情報端末のことです。手のひらサイズの情報機器で、1990年代に各社から発売され、流行となりました。
PDAは、教育端末として利用し「パソコンを利用することなく、いつでもどこでも学習できる」とPRされ、ある大手化粧品会社に採用されデパートに出向している販売員にPDAを配布し、製品教育や接客教育をしました。
PDAからスマートデバイスへ
「PDAを使ったeラーニングシステム」は、社員教育に大きな効果があると認められ、教育を担当する人事部や販売を担う営業推進部には高く評価されました。
PDAは管理に難があり普及せず
しかし、構築や運用を担当する情報システム部門が評価をしなかったのです。
「誰がPDAの面倒を見るのか・・・」「PDAをなくしたらどうする・・・」「故障したら誰が修理する・・・」と導入に消極的となっていました。このため、システムは期待したほどの売上を達成できませんでした。PDAは「管理」の面で大きな課題を抱えていたのです。
スマホとMDMの登場
やがて、携帯電話がPDAの機能を吸収し、スマートフォンとなり、時代が大きく変わりました。会社が支給することなく、個人がスマートフォンを持つようになったのです。また、パソコンをモバイルに特化させたタブレットPCも登場したほか、クラウドもスマートデバイスの潮流を加速しています。
そして、MDM(Mobile Device Management)が登場しました。大量な数のスマートフォンやタブレットPCをリモートで一元管理するサービスです。運用やセキュリティの手間を大幅に削減し、情報システム部門の課題であった管理のハードルをなくしました。スマホとMDMの登場で、eラーニングは急速に普及していきました。
「いつでも・どこでも・どんな端末でも」
同時に、私物の情報端末を会社に持ち込むBYOD(Bring Your Own Device)の考え方も一般的になっていきます。こうしたことから、eラーニングは本当の意味で「いつでもどこでも」そして「どのような端末」でも利用できるようになったのです。
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スマホやタブレット端末のeラーニング活用の3つのメリット
スマホやタブレット端末のeラーニングを活用するメリットを紹介していきます。
1.いつでもできる
スマホやタブレット端末対応のeラーニングを活用することで、忙しい社会人でも通勤などのすきま時間を活用して、学習を進めることができます。時間を有効活用できる点が大きなメリットと言えます。
2.どこでもできる
スマホ対応のeラーニングシステムなら、学習の場所を選びません。たとえば通勤電車の中でもスマホを開くだけで学習を始められます。
3.手軽でスムーズに学習できる
パソコンに比べて、スマホやタブレット端末のほうが親しみが大きい方が多いのではないでしょうか。スマホやタブレット端末により片手間で気軽に学習を進めることがでじるので、操作性が良い点でメリットと言えます。
こちらに記事で、アプリ対応のeラーニングシステムを詳しく解説しています。
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スマホやタブレット端末のeラーニング活用の注意点
スマホやタブレット端末のeラーニングを活用する際の注意点を紹介していきます。
個人の端末を利用する場合
会社支給のスマホやタブレット端末がない場合、個人利用している端末を使わなければいけなくなり、セキュリティに関する不安があるかもしれません。
例えば、個人用スマホを紛失した際など、そこから情報が漏洩して会社へ損害が出るケースがあるかもしれんません。
スマホで会社の重要な情報を管理する際は、必ずMDMを合わせて導入しましょう
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スマホやタブレット端末だと学習効果が悪くなる可能性がある
パソコンでの学習と比較して、「学習回数は増える傾向があった」とある企業が実績を出しております。おそらく、すきま時間での学習傾向が高まることから、他の企業の場合でも同様の結果となるのではないでしょうか。
しかし、学習画面の狭さや、その「手軽さ」から、腰を据えて学ぶべき学習には向きません。
スマートデバイス対応のeラーニングシステム
eラーニング自体にもスマートデバイスに対応した機能が搭載されるようになっています。
製品の機能に見られるのが「マルチデバイス」や「モバイル対応」という用語です。これは、パソコンに限ることなく、スマートフォンやタブレットPCでも同じような学習効果が得られることを示しています。
スマートデバイスへの「コンテンツ移植機能」も多くの製品で見られます。これは既存のパソコン用コンテンツをスマートデバイスに自動で移植する機能です。
これまで、スマートデバイスは画面が小型になるため、コンテンツの作り直しが必要でしたが、短時間でのコンテンツが作成できるようになりました。スマートデバイスへの動画配信を効率化する機能も搭載されています。
このように、eラーニングシステムは社員教育を効率化するソリューションがたくさん詰まったシステムです。ぜひ導入をご検討ください。
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スマホ対応でいつでもどこでもeラーニング
スマートデバイスを活用したeラーニングについて解説しました。注意点はあるもののMDMなどのシステムを利用すれば安全に利用することができます。これまでもこれからも、企業の競争力強化は「人」にかかっています。その教育のためにスマートデバイスを活用したeラーニングを検討してみませんか。