eラーニングとは
eラーニングとは、インターネットを活用して行う学習のことです。
今までの学習方法は、実在する教室に通う、講師との対面形式でした。近年では、インターネットの発展により、自宅にいながら教室で学習するときと同じような勉強ができます。また従来は、習いたい教室の実施時間や場所が合わなければ学習に参加できませんでした。
しかし、最近はインターネット環境さえあれば、時間帯や距離の問題を解決して学習できるようになりました。
eラーニングに関してもっと詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
学習管理システム(LMS)とは
eラーニングを実施するシステムを「LMS」と呼びます。LMSとは、eラーニングの環境を構築するプラットフォームの一種で、従来のeラーニングシステムと比較すると、飛躍的に学習効率が発展・向上しています。
ここからは、LMSについて深く説明します。
LMSの歴史
LMSは、従来のeラーニングの欠点を解消するために生まれました。従来のeラーニングは実在する教室に通うよりも便利でしたが、さまざまな欠点も存在していました。ここからは、LMSの歴史を紹介していきます。
CDやDVDを用いたeラーニング時代
初期のeラーニングは、教材となるCDやDVDを用いた学習でした。教材が生徒の自宅に届き、またパソコン環境さえ整っていれば、CDやDVDを使うことで自宅でも学習が可能となりました。
インターネットの発展
さらにインターネットが発展することによって、CDやDVDの代わりに、インターネット上のWebサイトを使用するようになりました。CDやDVDの時代と比較すると、ペーパーの教材が不要となり、より手軽で便利となったのです。
しかし、自分一人での学習はモチベーションの維持が難しく、わからない点を質問できない課題もありました。このような受講者のニーズに応えられる学習サイトを作るために、LMSが開発されました。
LMSサービスベンダーの登場
LMSのシステムは従来の方法よりも便利ですが、自社でゼロから構築すると費用と時間が膨大にかかる欠点があります。
しかし、LMSのニーズが高かったため、LMSを提供するベンダーが登場しました。
その結果、LMSを低価格で構築できるようになり、LMSが広く普及しました。
LMSを使ったeラーニング用の教材の作り方に関しては、以下の記事で紹介しています。
LMSの機能
LMSを利用することで、システム構築の専門知識がない人でもインターネット上に学習サイトを作成できます。ここからは、LMSの主な機能を紹介します。
学習者と教材の登録・管理
まずLMSでは、学習者と教材の情報を登録・管理できます。この機能によって、受講者に合った案内や新しい教材の追加が可能となります。
学習進捗や学習結果の受講管理
LMSの最大の強みは、受講者に応じた学習を実践できることです。受講者の受講状況を管理し、進捗を把握できるため、適切なアドバイスも行え、着実なステップアップへとつながります。
eラーニングプラットフォーム提供形態の種類
eラーニングプラットフォームであるLMSには複数の種類があり、利用者に合ったタイプを選択可能です。ここからはeラーニングプラットフォームの種類を紹介します。
LMSには複数の提供形態があります。利用者の学習サイトの規模や目的によって相応しいプラットフォームを選ぶことが重要です。そのプラットフォームの提供形態は大きく3種類に分けられます。
ASP版
ASPとは「Application Service Provider」の略で、「SaaS」と同様の意味を持つ言葉です。APS版のプラットフォームは、LMSを自社で構築するのではなく、外部のデータセンターに任せるタイプです。導入や運用のコストを削減できますが、インターネット環境がないと利用できません。
オンプレミス版
オンプレミス版のLMSは、自社内にシステムを構築するため、既存のシステムと連携できます。しかし自由度は高いものの、システムを構築・運用するコストが高くなります。
クラウド版
クラウド版のプラットフォームは、プラットフォーム自体がインターネット上にあり、それらを活用することで自社によるシステム構築が不要となります。ASP版と同様に、インターネットの環境がないと利用できません。
以下の記事でeラーニングシステム(LMS)の製品比較をしています。サーバーの選び方と合わせてご覧ください。
オープンソース版LMS(学習管理システム)
オープンソース版とは、上記の3つとは違い一般に公開されており無料で使用できるオープンソースを利用したLMSです。自社でシステムを構築することになりますが、オープンソース版を利用することで、コストを削減できます。
オープンソース版のメリット
ここまで紹介したように、LMSには4種類のプラットフォームがあります。その中でも特におすすめなのがオープンソース版のLMSです。ここからは、オープンソース版のLMSを使うメリットについて紹介します。
自由なカスタマイズ性
オープンソースとは、必要なコードがLMSにあらかじめ揃っている雛型のようなものです。システムをゼロから構築する必要がなく、自分の好きな仕様に自由なカスタマイズが可能です。
無料で使用可能
このオープンソース版の最大の魅力は、無料で利用できることです。通常のソフトウェアを利用するためには、ライセンス費用が必要になりますが、オープンソースは無料です。そのため、自社LMSを低コストで構築できます。
オープンソース型eラーニングプラットフォームの比較
上記のように、これから新たに自社でLMSを構築する場合は、オープンソース版がおすすめです。ここからは、オープンソース版のeラーニングシステムを比較します。
moodle
moodleは、eラーニングのオープンソースで有名なシステムです。高い自由度で質が高いLMSを構築できますが、レンタルサーバで使用すると不具合が起きる可能性があるため、自社内にサーバを設置する必要があり、運用する知識が必要になります。
iroha Board
iroha Boardは、日本国内で開発されたeラーニングのプラットフォームです。設定できるデザインは自由度が高いものの、シンプルな作りになるため、小規模なLMSに向いています。構築は比較的簡単ですが、機能の少なさがデメリットです。
Canvas LMS
Canvas LSMは、利用者の意見を元に開発されているため、使いやすさに定評があります。特に動画を使った授業や、ライブで行う授業をサイト内で実施したい方におすすめです。比較的構築しやすく、機能と品質のバランスが良いシステムです。
自社に合ったプラットフォームを使おう!
eラーニングサイトを構築するときには多種多様な方法がありますが、自社に合わせた方法を実施する必要があります。その中でも無料で利用できるオープンソースをもとにしたeラーニングプラットフォームをうまく活用して、社内のeラーニングをよりよいものにしていきましょう。