EAIとは
EAIとは、Enterprise Application Integration(企業のアプリケーションの統合)の略で、業務で利用するシステム内のデータを連携できる仕組みのことです。企業で利用するシステムには、さまざまなデータが点在しています。データの連携が実現すれば、業務の効率化につながるでしょう。
しかし従来は、データ連携機能をシステムごとに開発していたため、膨大な手間やコストの負担が大きな課題でした。EAIは、開発コストや管理の手間などの課題を解消し、システム連携を実現します。あらゆる業務の効率化につながるため、注目度が高いといえるでしょう。
EAIとETLの違い
EAIと似たツールでETLがあります。ETLとは、Extract(抽出)・Transform(形式変換)・Load(読み込み)の頭文字で、データの一元管理をするシステムです。ETLは、システムから抽出したデータを変換・加工し、DWHというデータベースに集約します。ETLは、無料で利用できるフリーソフトやOSS(オープンソース)のツールも登場しています。
データをひとつの場所に集約し、二次利用したい場合はETLがおすすめです。一方、スムーズなシステムのデータ連携をしたい場合はEAIがおすすめです。以下のページでは、EAIとETLの違いについてさらに詳しく解説しているので、参考にしてください。
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2023.04.10
EAIとETLの違いってなに?ツールの使用目的・メリットを比較
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【比較表】無料で利用できるEAIツール
無料で利用できるEAIには、OSS(オープンソース)のツールがあります。OSSのEAIは、専門知識をもつ開発の担当者が必要です。一方、有料のEAIツールには、ノーコードで構築できる製品が多く登場しています。ここでは、ITトレンドがおすすめする無料トライアルを実施しているEAIツールを比較します。無料トライアル期間や有料版の参考価格も紹介しているので、製品選びの参考にしてください。
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
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無料で利用できるOSS(オープンソース)のEAI
コストをかけずにEAIを利用したい方は、OSS(オープンソース)のツールがおすすめです。OSSとは、ソースコードが公開されていて、無料で改変や利用が可能なソフトウェアのことです。プログラミングの専門知識があり、ソースコードを利用し開発できる場合は、自社にあうカスタマイズを実施し運用できるでしょう。ここでは、無料で利用できるOSSのEAIを紹介します。
Talend Open Studio
「Talend Open Studio」は、ETL・データクレンジング・EAIの機能を併せもつ統合ツールです。無料で利用可能なOSS版として公開されています。Talendシリーズは、世界中の企業で導入されており、ユーザーが多いため知識を共有しやすい傾向にあるでしょう。同シリーズで、ビッグデータやさまざまなデータソースと連携できる有料版の「Talend Date Fabric」もあり、多くの企業が利用しています。
EAIにおける有料版・無料版の違い
無料で利用できるEAIと有料版には、異なる点があります。有料版と無料版の違いは以下のとおりです。
ここでは、無料で利用できるEAIと有料版の違いについて詳しく解説します。
操作感
有料版のEAIはユーザビリティに優れたUIが設計されており、直感的な操作で運用できます。テンプレートを無料で配布している製品が多く、初心者でも操作に迷うことはほぼありません。また、担当者のスキルや知識に差があっても業務品質を一定に保てるため、属人化の防止につながるでしょう。
無料版のEAIは、コストを抑えるため操作性まで配慮していない場合もあり、操作しにくい傾向にあります。操作する従業員のスキルを考慮し、操作感を比較しましょう。
データ量
有料版のEAIは無料版に比べ、扱えるデータ量が多い傾向にあります。企業内に点在するデータの連携が実現すると、大幅な業務効率化につながるでしょう。ビッグデータなど取り扱うデータが多い企業は、有料版のEAIがおすすめです。また、将来的に扱うデータ量が増加する可能性がある場合は、プラン変更ができるEAIを検討しましょう。
連携可能サービス
有料版のEAIは無料版に比べ、他システムとの連携性も高い傾向にあります。さまざまなシステムを利用している場合は、導入するEAIのアダプターが一致しているかが重要です。OSS(オープンソース)のEAIは、カスタマイズ性は高いのですが、利用しているシステムごとに開発をしなければいけません。専門知識はもちろん、手間や時間を要するでしょう。利用しているシステムが多い企業では、有料版のEAIがおすすめです。
無料トライアルを実施しているEAIツール
開発技術や専門知識のある担当者がいない場合は、有料版のEAIツールの導入がおすすめです。また、大量のデータやさまざまなシステムを連携したい場合も、有料版のEAIツールが効果的といえるでしょう。ここでは、無料トライアルを実施しているEAIツールを紹介します。
《Boomi》のPOINT
- 短い時間でかんたんにアプリケーションやデータを連携
- APIの設計や管理も可能
- マスターデータ管理でデータの品質改善も実現
Boomi Japan合同会社が提供する「Boomi」は、アプリケーションやデータを連携できるEAIツールです。ドラッグ&ドロップで直感的な操作ができ、統合プロセスは構築してあるため、スムーズな統合が実現します。APIの設計や操作の集中管理が強化され、管理や制御が可能です。リアルタイムの同期で検証や品質管理に対応しています。
提供形態 |
クラウド |
無料トライアル期間 |
30日間 |
有料版参考価格 |
ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
Magic xpi Integration Platform
製品・サービスのPOINT
- ノン・コーディングでシステム連携が可能
- 66種・500機能以上の豊富なアダプター群によるリアルタイム連携
- インメモリー・データグリッド技術で拡張性と冗長性を実現
「Magic xpi Integration Platform」は、マジックソフトウェア・ジャパン株式会社が提供するEAIツールです。アダプターの色分け表示機能により、今どのような作業をしているのか把握しやすいのが特徴です。アダプターの数が豊富で、システムの運用数が多い企業でも問題なくデータ連携ができます。強固なサーバを利用しているため、拡張性と冗長性にも優れています。
提供形態 |
オンプレミス / パッケージソフト |
無料トライアル期間 |
14日間 |
有料版参考価格 |
ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
業種 |
情報処理、SI、ソフトウェア |
従業員規模 |
50名以上 100名未満 |
Magic xpi Integration Platformのいい点 |
★ ★ ★ ★ ★ 5
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70種以上の多種多様なアダプターが用意されているので、
様々なアプリケーションやファイルを連携できるのは、xpi導入後のシステム改修や規模拡大などにもとても役に立つ。
また開発スタジオの操作性も改善されており、使い勝手がよくなった。
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業種 |
放送・広告・出版・マスコミ |
従業員規模 |
500名以上 750名未満 |
Magic xpi Integration Platformの改善してほしい点 |
★ ★ ★ ★ ★ 5
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エラーなどが起きた際の参考資料・ヘルプ機能をもっと充実させてほしいです。現状では解決策を見つけづらい印象がありますね。
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《ASTERIA Warp Core》のPOINT
- データ連携で作業時間が半分に!
- 月額30,000円からのEAIで始める業務改善
- データ連携が”よりカンタン”で、”より使いやすく“進化
株式会社アイ・エス・アイソフトウェアーが提供する「ASTERIA Warp Core」は、業務効率化に最適なEAIツールです。ファイルやデータ連携はもちろん、データベース連携やWebからデータ取得の自動化などあらゆる機能で業務をサポートできます。経理業務や営業業務などの自動化も実現します。2種類のエディションから選べるため、自社にあう運用が可能です。
提供形態 |
オンプレミス / クラウド / SaaS |
無料トライアル期間 |
クラウド版5日間・オンプレミス版30日間 |
有料版参考価格 |
【ASTERIA Warp Core】月額30,000円~【ASTERIA Warp Core +】月額60,000円~ |
業種 |
情報処理、SI、ソフトウェア |
従業員規模 |
50名以上 100名未満 |
ASTERIA Warp Coreのいい点 |
★ ★ ★ ★ ☆ 4
|
グラフィカルなフローを作る事によって、ソースコードを書きなれていない入社1~2年のプログラマーでもシステム間のデータ連携のようなちょっとしたものを作れます。
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業種 |
情報処理、SI、ソフトウェア |
従業員規模 |
50名以上 100名未満 |
ASTERIA Warp Coreの改善してほしい点 |
★ ★ ★ ★ ☆ 4
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例外処理系を作るのが難しい、テスト環境で作ったフローを本番環境で使用したい際に見た目であまり環境の差がわからないので事故にならないか不安、といった所です。
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《ASTERIA Warp》のPOINT
- 国内1万社以上の導入実績と17年連続国内シェアNo.1連携ツール
- ノーコード簡単連携で高速開発を実現
- 豊富な接続先で拡張性も抜群!クラウドとの連携機能も充実!
「ASTERIA Warp」は、アステリア株式会社が提供する15年連続国内シェアNo.1のEAIツールです。データベースやExcel・メールなど、異なる環境下のデータを統合管理できます。ユーザビリティが高く、利用するのに専門的な知識やスキルが必要ありません。システム連携に関する突然の仕様変更が生じても、柔軟に対応できます。自動でエラーメッセージの送信など、トラブルに対応しやすいのも特徴です。
提供形態 |
オンプレミス / クラウド / SaaS |
無料トライアル期間 |
クラウド版5日間・オンプレミス版30日間 |
有料版参考価格 |
月額30,000円~(オンプレミスは別途お問い合わせ) |
業種 |
情報処理、SI、ソフトウェア |
従業員規模 |
1,000名以上 5,000名未満 |
ASTERIA Warpのいい点 |
★ ★ ★ ★ ☆ 4
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複数システム間のデータ連携機能を開発する際、ASTERIAを利用すればノンコーディングで開発が可能。
移送元と移送先をマッピング上で線で結んだり、適宜計算式や条件式を付加して開発ができるためコーディングスキルがない場合でも直感的に操作していけばある程度開発できる。
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業種 |
公務員(教員を除く) |
従業員規模 |
1,000名以上 5,000名未満 |
ASTERIA Warpの改善してほしい点 |
★ ★ ★ ★ ★ 5
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操作ツールはGUIでわかりやすいが、コンポーネントの貼り付けがうまくできないことがあるので、もっと簡易的にできると良いと思います。
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《Reckoner》のPOINT
- クラウド型ETLサービスの決定版‼100種以上のデータ連携先と接続
- データ連携作業の工数を大幅削減!プログラム作業不要で実現!
- 直感的なインターフェースで簡単操作!ドラッグ&ドロップで連携
株式会社スリーシェイクが提供する「Reckoner」は、100種類以上の連携先と接続できるEAIツールです。データ連携作業を自動化するだけでなく、編集後のデータを再配布できます。スケジューリング機能が搭載されており、データ連携のたびに開始命令をする必要がありません。エンジニアとしての経験がなくても、初期設定から実際のデータ連携まで直感的に操作できます。
提供形態 |
クラウド / SaaS |
無料トライアル期間 |
14日間 |
有料版参考価格 |
月額30,000円~ |
業種 |
情報処理、SI、ソフトウェア |
従業員規模 |
10名未満 |
Reckonerのいい点 |
★ ★ ★ ★ ★ 5
|
UIが洗練されていて非常に使いやすい印象です。接続先も多く、必要な機能も十分に足りています。ツール自体の稼働も安定で、信頼できるツールです。
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業種 |
情報処理、SI、ソフトウェア |
従業員規模 |
10名未満 |
Reckonerの改善してほしい点 |
★ ★ ★ ★ ★ 5
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今のところは特に困っているわけではありませんが、今後より多くのSaaSと接続できるようになるとさらに良いと思います。
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そのほか、人気の製品も知りたい方は、以下のボタンより最新の資料請求ランキングをご覧ください。
ETLサービスも搭載したEAIツールもおすすめ
データを連携してひとつの場所に集約し、二次利用にはETLが必要です。ETLは、無料で利用できるOSS(オープンソース)もありますが、専門知識が求められます。また、運用においても手間を要するため、ノーコードで構築できるETLサービスを搭載したEAIツールの導入がおすすめです。
ETLサービスを搭載したEAIツールであれば、操作方法もひとつのシステムについて把握すればよいため、運用しやすいといえるでしょう。以下のページでは、ETLサービスを搭載したEAIツールなど、さまざまなEAIを比較・紹介しています。自社の業務にあう連携ツール選びの参考にしてください。
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2023.06.08
【2023年版】EAIツール11選を比較!ETLとの違いも解説
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無料でEAIツールを利用し自社にあう製品を見つけよう
EAIとは、企業内のデータを連携し業務効率化につなげるツールです。EAIを無料で利用するには、OSS(オープンソース)のツールを利用する方法があります。OSSのEAIは低コストで導入・運用できますが、専門知識が求められ運用に手間や時間を要します。また、使用しにくい操作感の場合やビッグデータを取り扱えない、連携できるシステムが少ないなどの懸念もあるでしょう。そのため、データの統合管理や業務効率化を目的とする企業には有料版EAIツールの導入をおすすめします。
有料版のEAIツールには、無料トライアルを実施しているシステムもあります。無料トライアルを利用して、操作感や実用性を確かめ、効果的なデータ連携を実施しましょう。