福利厚生サービスとは
福利厚生サービスとは、福利厚生の管理や運用を外部委託できるアウトソーシングサービスのことです。そのため、福利厚生アウトソーシングサービス、または福利厚生サービスとも呼ばれます。
そもそも福利厚生とは、企業が従業員に提供する賃金以外の報酬のことです。法定福利厚生と法定外福利厚生に大別されますが、福利厚生サービスとしてアウトソーシングできるのは、主に法定外福利厚生です。
福利厚生サービスの主要プラン
福利厚生サービスの代表的なプランとして以下があります。
プラン | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
パッケージプラン | 複数の福利厚生メニューが1つに組み合わされたプラン。いくつか用意されたパッケージから企業が選択する | 従業員一人あたりの費用が定額で、低コストかつスピーディーに導入可能 | あらかじめメニューが決められているため、個人のニーズに応えられない可能性がある |
カフェテリアプラン | 従業員に上限付きのポイントを毎年与え、ポイント内で好みの福利厚生メニューを選択する | コストを正確に把握でき管理が容易。選択肢があるため従業員の満足度が高まる | 繰越不可の単年度精算方式を採用すると、従業員から不満が出る可能性がある |
福利厚生サービスをお探しの方へ
この記事では、おすすめの福利厚生サービスをタイプごとにわけて紹介します。各サービスの違いを比べやすい比較表もあるので、サービスの絞り込みなどに活用してください。以下のタイプ名をクリックすると、製品詳細にジャンプできます。
- ・多様なニーズに対応したいなら▶総合型福利厚生サービス
- ・食事補助や宿泊補助のニーズが高いなら▶特化型福利厚生サービス
おすすめの福利厚生サービスを一覧表からチェックしたい方はこちら!
【比較表】おすすめの福利厚生サービス一覧
福利厚生サービスのメリット
福利厚生サービス導入がもたらす主なメリットを3つ紹介します。
充実した福利厚生を低コストで実現
福利厚生サービスを活用すれば、企業は多彩で充実した福利厚生を低コストで提供できます。自社で福利厚生メニューを1つずつ探し、比較検討して契約する手間も省けます。これにより、業務効率化にもつながるでしょう。
特に、余力がない中小企業は福利厚生を充実させることは困難でしたが、アウトソーシングすると、大企業並みの福利厚生サービスを実現できます。さらに、従業員に対する負担は少なく、月額数百円というリーズナブルな料金で利用が可能です。
優秀な人材の確保と定着率の向上
求職者にとって、福利厚生は企業選びの大切なポイントです。特に若い人材は、仕事の内容より福利厚生を重視する傾向にあります。
質の高い福利厚生を提供することで「従業員を大切にしている」というメッセージを伝えやすくなります。労働人口が減少するなか、応募者の増加や定着率の向上にも貢献するでしょう。
従業員エンゲージメントや満足度の向上
幅広いニーズに応える福利厚生サービスは、従業員一人ひとりの満足度を高め、エンゲージメント向上にもつながるでしょう。
例えば、社食サービスやフィットネスサービスなどを利用することで、企業が従業員の健康を大切にしていると実感できます。また、家族旅行サービスを利用して家族が喜んでくれれば、仕事への意欲も高まるでしょう。
福利厚生サービスの2つのタイプ
福利厚生サービスをメニューの提供範囲によって2つのタイプに分類しました。それぞれの特徴を把握し、製品の絞り込みなどに役立ててください。

多様なニーズに対応しやすい総合型サービス
総合型サービスは多様なメニューを提供するのが特徴です。例えばグルメや旅行・レジャーのほか、育児・介護、自己啓発、健康支援などがあげられます。これにより、一人ひとりのライフスタイルや価値観に合わせた福利厚生が選択可能です。
カフェテリアプランとして提供するサービスもあれば、パッケージプランで提供するものもあります。パッケージプランの場合、カフェテリアプランほど自由度は高くないため、従業員の属性やニーズを把握したうえでサービスを選択するようにしましょう。
▼おすすめの総合型福利厚生サービス(多様なニーズに対応)へジャンプ!
専門性に強みをもつ特化型サービス
食事による健康サポートや宿泊補助など、特定の領域に特化した福利厚生サービスです。例えば、冷蔵庫や自動販売機をオフィスに設置し、惣菜やお菓子などを提供するサービスなどが該当します。ほかにも従業員が自由に宿泊施設を選べる定額制サービスなどもあります。
従業員のニーズが明らかな場合や、健康経営への取り組みなど企業理念に沿った福利厚生サービスを導入したい場合におすすめです。
▼おすすめの特化型福利厚生サービス(専門性に強み)へジャンプ!
福利厚生サービスの選び方と比較ポイント
福利厚生サービスの基本的な選び方と、各サービスを比較する際にチェックしておきたいポイントについて解説します。
導入目的に見合ったサービスか
自社が福利厚生サービスを導入する目的に即したサービスかを確認しましょう。例えば、導入・運用コスト削減が目的であるのに、特別な設備や維持管理が必要なサービスを選んでしまうと、コストはかさみます。人材確保が目的であれば、選択肢が幅広いサービスや独自性を打ち出せるサービスが望ましいでしょう。
従業員のニーズを満たすラインナップが可能か
多くのニーズにマッチするサービスでないと、せっかく導入しても利用されない可能性があります。無駄なコストが発生するだけでなく、社内で不満が生じる原因になり得ます。
このような事態を避けるためにも、事前アンケート調査やヒアリングを実施し、従業員のニーズを把握しておくことが大切です。結果をもとに、可能な限りニーズが満たせるサービスを選択するようにしましょう。
従業員視点での使い勝手のよさ
魅力的な福利厚生サービスであっても、使い勝手が悪いと利用率は思うように向上しません。Webサイトからの申込みに対応する福利厚生サービスの場合は、画面の見やすさや操作性、FAQや問い合わせ窓口の有無などを確認するようにしましょう。また、Webサイトからの申込みしかできないと、操作に不慣れな従業員は利用しにくいため注意が必要です。
導入実績と継続率
福利厚生サービスは、長期的な利用が前提です。検討しているサービスの導入実績と継続率から、「どのような企業が何の目的で導入しているか」「企業と従業員の長期的な満足度」などが推し量れます。導入実績と継続率を確認し、長く付きあえる安定感のある、福利厚生サービスを選んでください。
【比較表】おすすめの福利厚生サービス一覧
ITトレンドおすすめの福利厚生サービスを比較表にまとめました。また、この記事で紹介している主要なサービスを細かく調査して見えてきた、福利厚生サービスの特徴や傾向を以下にまとめています。ぜひ製品の比較検討にお役立てください。
- ●総合型の福利厚生サービスは、パッケージプランとカフェプランいずれにも対応できるものが多い。
- ●全国展開のサービスやコンビニで利用できる食事補助、デジタルギフトなど、拠点間格差を感じさせないサービスが増えている。
- ●本人だけでなく家族やパートナーと利用可能な福利厚生サービスも一部ある。
製品名 | タイプ | 対象従業員規模 | 初期費用 | 月額料金 | |
---|---|---|---|---|---|
snaq.me office (スナックミーオフィス) | 特化型 | すべての規模に対応 | ー | ー | |
福利厚生倶楽部 | 総合型 | すべての規模に対応 | あり | 月額800円~/人 | |
ライフサポート倶楽部 | 総合型 | すべての規模に対応 | 入会金無料 | 月額350円~/人 | |
OFFICE DE YASAI | 特化型 | 10名以上 | 70,000円 ※オフィスでやさい・オフィスでごはん | オフィスでごはん:月額35,000円~ オフィスでやさい:月額68,000円~ | |
チケットレストラン | 特化型 | すべての規模に対応 | ー | ー | |
オフィスグリコ | 特化型 | すべての規模に対応 | ー | ー | |
オフィスおかん | 特化型 | すべての規模に対応 | ー | ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
なお、おすすめの福利厚生サービスは、こちらから一括資料請求も可能です。興味のある方はぜひご活用ください。
福利厚生サービスの料金相場
福利厚生サービスの費用は、利用メニューや企業規模、人数などによって変動します。加えて、従業員にポイントを配布するカフェテリアプランの場合、ポイント単価は導入企業が設定します。メニューごとにポイント単価を変えることもできるため、費用詳細については、要問い合わせとするサービスが大半です。
記事内で紹介したサービスを調査した限りでは、総合型の福利厚生サービスは一人あたり月額350円~1,000円程度かかるようです。
▶おすすめの総合型福利厚生サービス(多様なニーズに対応)
カフェテリアプランやパッケージプランを有する、総合型の福利厚生サービスを紹介します。
製品名 | 全体満足度 | 機能への満足度 | 価格 |
---|---|---|---|
福利厚生倶楽部 | 3.8(15件) | 3.6 | 月額800円~/人 ※別途初期費用 |
ライフサポート倶楽部 | ー | ー | 初期費用無料、月額350円~/人 |
※レビュー評価は2025年3月13日時点における実数を表示しています。"ー"表記はまだレビュー投稿がありません。
福利厚生倶楽部
- 施設契約などの手間をかけずに多彩な福利厚生を社員に提供できる
- 全国各地の施設が利用できるので拠点による格差が解消できる
- 契約企業1万8千社、会員数670万人超のスケールメリット
株式会社リロクラブが提供する「福利厚生倶楽部」は、ワークライフバランスを実現し、自己啓発をサポートするサービスです。全国の50エリアの事業拠点が各地域にあったサービスを提供するため、拠点間格差がありません。全国3,800のスポーツクラブと600のゴルフ場を割引料金で利用可能です。保育施設と連携した保育補助制度が、働くパパママを支援します。
参考価格 | 月額800円~/人 ※別途初期費用 | 導入社数 | 23,500社以上 |
対応エリア | 全国 | プラン | パッケージプラン・カフェテリアプラン |
ライフサポート倶楽部
- 地域格差、年代格差のない福利厚生制度が構築できる
- 低コストと手間で充実したサービスを社員に提供できる
- 社員一人ひとりが、ニーズに合ったサービスを自由に選べる
リソルライフサポート株式会社が提供する「ライフサポート倶楽部」は、従業員の身体的・精神的・社会的なウェルビーイングを支援するサービスです。17,000以上の宿泊施設と2,000種類以上の生活メニューを有しています。低コストで導入でき、仕事と育児・介護を両立しやすい環境が整えられます。多様なメニューから選べるため、ワークライフバランスの向上に役立つでしょう。
参考価格 | 初期費用無料 月額350円~/人 | 導入社数 | 2,000社以上 |
対応エリア | 全国 | プラン | パッケージプラン・カフェテリアプラン |
ベネフィット・ステーション
株式会社ベネフィット・ワンが提供する「ベネフィット・ステーション」は、従業員のエンゲージメントを高め、家族全員が使用できる福利厚生サービスです。ワークバランスを実現し、健康増進やスキルアップを促進する、140万以上のサービスを無制限に利用可能です。Netflixプランや学トクプランなど、さまざまなプランを提供している点も特徴です。
参考価格 | 初期費用20,000円~ 月額1,000円~/人 | 導入社数 | 約16,000社 |
対応エリア | 全国 | プラン | カフェテリアプラン・得々プラン・学トクプラン・Netflixプラン・Netflix得々プラン |
WELBOX
株式会社イーウェルが提供する「WELBOX」は、全国各地の提携している施設やサービスを、自由に利用可能なパッケージ型サービスです。同社はカフェテリアプランも提供しており連携が可能。専用Webページやガイドブックから施設やサービスを検索し、いつでも会員価格で利用できます。人間ドック・訪問介護・保育所・自己啓発講座・フィットネスなど、ライフステージに応じた幅広いメニューが用意されています。
参考価格 | ー | 導入社数 | ー(※利用者数・約500万人) |
対応エリア | 全国 | プラン | パッケージプラン・カフェテリアプラン |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
▶おすすめの特化型福利厚生サービス(専門性に強み)
特定の領域に強みをもつ福利厚生サービスについて紹介します。
製品名 | 全体満足度 | 機能への満足度 | 価格 |
---|---|---|---|
snaq.me office (スナックミーオフィス) | ー | ー | お問い合わせください |
OFFICE DE YASAI | ー | ー | 初期費用70,000円、オフィスでごはん:月額35,000円~、オフィスでやさい:月額68,000円~ |
チケットレストラン | 5.0(1件) | 5.0 | お問い合わせください |
オフィスグリコ | 4.0(1件) | 4.0 | お問い合わせください※設置費用・ランニングコスト無料 |
オフィスおかん | 5.0(1件) | 4.0 | お問い合わせください |
※レビュー評価は2025年3月13日時点における実数を表示しています。"ー"表記はまだレビュー投稿がありません。
snaq.me office (スナックミーオフィス)
- 市販商品とはひと味違う!健康的でおいしいプレミアムおやつ
- 新作もぞくぞく!商品ラインナップは100種類以上
- 企業負担ゼロでも導入可能!自由に選べるお支払い形態
株式会社スナックミーが提供する「snaq.me office (スナックミーオフィス)」は、無添加にこだわったヘルシーな置き菓子サービスです。福利厚生やイベントに適した商品や、オリジナルの名入れ商品もオーダー可能。健康経営や従業員のコミュニケーション活性化をサポートします。
参考価格 | ー | 導入社数 | ー(※利用者数20万人以上) |
対応エリア | 全国 | プラン | ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
OFFICE DE YASAI
- 1つ100円から手軽に購入できて社員の満足度アップ!
- 準備は冷蔵庫の設置だけ!管理はすべておまかせ可能!
- 10名から20,000名まで、5000拠点以上の導入実績!
株式会社KOMPEITOが提供する「OFFICE DE YASAI」は、冷蔵庫を置くだけで、オフィスでいつでも健康的な食事ができる福利厚生サービスです。新鮮なサラダやフルーツが届く「オフィスでやさい」、健康にこだわった惣菜が届く「オフィスでごはん」、働く場所を問わず食事を支援する「どこでもプラン」から選択可能です。商品の料金は基本的に1つ100円で、コンビニより低価格で購入できます。
参考価格 | 初期費用70,000円(※オフィスでやさい・オフィスでごはん) オフィスでごはん:月額35,000円~ オフィスでやさい:月額68,000円~ | 導入社数 | ー(※拠点数10,000拠点以上) |
対応エリア | 全国 | プラン | オフィスでやさい・オフィスでごはん・どこでもプラン |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
チケットレストラン
- 導入企業は2,000社以上!毎日100,000人が利用しているサービス
- 国税庁のお墨付き!非課税対象でコストメリットのある福利厚生
- 時間の制限なし!ランチ以外にも活用できる
株式会社エデンレッドジャパンが提供する「チケットレストラン」は、毎日利用できる食事補助サービスです。毎月決められた金額が福利厚生用食事カードにチャージされます。従業員が全国25万店以上の好きな加盟店で食事をし、カードで支払うと、会社が食事代の半分を支給します。街のレストランを社員食堂として利用可能です。
参考価格 | ー | 導入社数 | 3,000社以上 |
対応エリア | 全国 | プラン | ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
オフィスグリコ
- 導入コスト、運用の手間がゼロ!
- 利用人数に関わらず対応可能
- 社員のコミュニケーションに笑顔が増える
江崎グリコ株式会社が提供する「オフィスグリコ」は、職場環境の改善につながる置き菓子サービスです。一息つける空間を作りたい、コンビニがない、社員同士のコミュニケーションを増やしたいといった課題を解決します。チョコレート・スナック・アイスクリーム・飲料など、幅広い商品ラインナップです。代金は購入者が貯金箱に入れて、不足した商品はサービススタッフが随時補充します。
参考価格 | ー(※設置費用・ランニングコスト無料) | 導入社数 | ー(※拠点数は約100,000か所) |
対応エリア | 全国 | プラン | ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
オフィスおかん
- 1品100円で月替わり20種類から好きなお惣菜が選べる!
- 24時間対応で夜勤でも休憩時間がバラバラでもOK!
- 3サイズの冷蔵庫や自動販売機版であらゆる企業規模に対応!
株式会社OKANが提供する「オフィスおかん」は、設置型の社食サービスです。オフィスに冷蔵庫を設置すると、肉や魚から野菜まで、1品100円の総菜が毎月20種類届きます。専任の管理栄養士が、何度も試作を重ね、地元のものと旬のものをとり入れて献立を考案作られています。24時間利用可能なため、ランチに限らず多様なシーンで従業員の食事をサポートします。
参考価格 | ー | 導入社数 | ー(※拠点数は3,000以上) |
対応エリア | 全国 | プラン | ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
giftee for Business
株式会社ギフティが提供する「giftee for Business」は、販促キャンペーンから福利厚生まで、デジタルギフトを提供するサービスです。リファラル採用インセンティブ、ランチ手当や永年勤続表彰など、手軽に福利厚生のデジタルギフトを送れます。1,000種類以上のラインナップから、幅広い年代や異なる趣味嗜好に適したギフトが選べます。
参考価格 | ー | 導入社数 | ー |
対応エリア | ー | プラン | giftee Box・えらべるPayなど |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
まとめ
福利厚生の管理や運用を代行するのが、福利厚生サービスです。外部委託することで、手間なく質の高いサービスを提供できるほか、担当者をコア業務に集中させられるといったメリットがあります。さらに、適切な福利厚生サービスを選択すれば、従業員のエンゲージメント向上や人材確保などにもつながるでしょう。
福利厚生サービスの提供メニューについて詳しく知りたい、費用詳細が知りたいという場合には、資料請求の活用をおすすめします。