ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■管理したい端末の範囲別
- 本社・事務所のPCが中心:MaLionCloud、Watchy
- 工場のPCやネットワーク機器も含めて把握:LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版、クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View、エンドポイントマネジメントソリューション
- 海外を含む複数拠点の端末を管理:ISM CloudOne (IT資産管理)
- ■重視する管理項目別
- CADなどのソフトウェアライセンス管理:クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View、System Support best1(SS1)、Endpoint Central
- USBメモリなどのデバイス制御:LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版、System Support best1(SS1)、QND Premium/Standard、Endpoint Central
製造業のIT資産管理が事務所のPCだけで済まない理由
製造業では、本社や事務所のPCに加えて、工場や設計部門にも用途の異なる端末があります。端末の使われ方が部門ごとに違うため、管理の方法も1つにそろえにくい点が、製造業のIT資産管理の特徴です。
生産設備につながる工場のPC
工場には、生産設備の制御や検査装置の操作、生産実績の記録に使うPCがあります。こうしたPCは、設備メーカーが動作を確認した構成で使われることがあり、OSの更新やソフトの追加を自由に行えない場合があります。
一方で、ネットワークにつながっている以上、サイバー攻撃の影響を受ける可能性はあります。まずはどの端末がどの設備につながり、どのOSで動いているかを台帳に記録することが、対策の出発点です。
交代勤務で共有するPC
交代勤務の現場では、1台のPCを複数の従業員が使うことがあります。共有のアカウントでログオンしていると、誰がいつ操作したのかを端末の記録だけでは特定しにくくなります。
IT資産管理ツールの台帳では、こうした端末を「共有端末」として管理責任者を決めておきましょう。操作ログを記録する場合は、個人ごとのアカウントでのログオンや、利用記録の運用とあわせて考えると、調査が必要になったときに経緯をたどりやすくなります。
複数の工場や海外の拠点
工場が国内外の複数の地域にある企業では、拠点ごとに端末の購入や管理の方法が異なっていることがあります。拠点ごとのExcel台帳では、全社の台数や古いOSの残り具合を把握するまでに時間がかかります。
海外拠点を含めて管理する場合は、管理画面やエージェントが現地の言語やOSの設定に対応しているか、拠点との回線で情報を集められるかを確認しましょう。現地の法令でデータの持ち出しが制限されていないかも、必要に応じて確認してください。
工場の端末をIT資産管理ツールで把握する方法
工場の端末は、事務所のPCと同じ方法では管理できない場合があります。エージェントを入れられるかどうか、どの程度の情報を集められるかに応じて、端末ごとに管理方法を決めておくことが大切です。
エージェントを入れられない端末の扱い
設備メーカーの保証の条件などにより、工場のPCにエージェントを入れられない場合があります。その場合は、ネットワーク上の機器を検知する機能で存在を把握したり、台帳に手入力で登録したりする方法をとります。
ネットワーク経由でどの程度の情報を取得できるかは、製品や機器の設定によって異なります。工場のネットワークで検知の機能を使う際は、設備の通信に影響が出ないかを、設備の担当者やベンダーと事前に確認しておきましょう。
サポートが終了したOSの洗い出し
工場の端末には、設備の更新時期との兼ね合いで、OSのサポートが終了した後も使われ続けているものがあります。サポートが終わると、新たに見つかった脆弱性の修正が提供されません。
台帳でOSの種類とバージョンを一覧にすると、対象の端末と設置場所を洗い出せます。すぐに入れ替えられない端末は、ネットワークから切り離す、接続できる範囲を絞るなどの代わりの対策を、情報システム部門と工場で検討しましょう。
USBメモリの持ち込みを管理する
工場では、ネットワークから切り離した端末へのデータの受け渡しに、USBメモリなどの外部記憶媒体を使うことがあります。持ち込んだ媒体を介して、マルウェアと呼ばれる不正なプログラムが入り込む恐れがあります。
IT資産管理ツールの中には、登録した媒体だけを使えるようにしたり、利用の記録を残したりできる製品があります。エージェントを入れられない端末では使えないため、媒体の受け渡しの手順や、使う前のウイルス検査とあわせて運用を考えましょう。
製造業の設計部門でCADライセンスを管理する
製造業の設計部門では、CADと呼ばれる設計用ソフトや解析ソフトなど、1ライセンスあたりの費用が大きいソフトウェアを使うことがあります。利用状況を正しく把握できれば、契約数の見直しや監査への備えに役立ちます。
高額なソフトの利用状況を把握する
CADなどのソフトは、インストールされていても実際にはほとんど使われていない端末がある場合があります。インストール数だけで判断すると、必要以上のライセンスを契約し続けることになりかねません。
IT資産管理ツールで起動の履歴や利用時間を確認できる製品であれば、利用の少ない端末を見つけやすくなります。ライセンスを減らす前には、繁忙期だけ使う利用者がいないかを設計部門に確認したうえで判断しましょう。
同時に使える数で数えるライセンス
設計用のソフトには、端末ごとではなく、社内のライセンスサーバーを通じて同時に使える数で契約する形態があります。この場合、インストールした端末の数と契約数は一致しないため、端末からの収集だけでは過不足を判断できません。
同時に何人が使っているかは、ライセンスサーバー側の記録で確認する方法があります。IT資産管理ツールで扱える範囲と、ソフトの提供元が用意する管理ツールで見る範囲を分けて整理しておきましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でIT資産管理ツールの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
製造業が取引先から求められる対策と資産台帳
製造業では、自社だけでなく取引先を含めたサプライチェーン全体でのセキュリティ対策が求められる場面があります。対策の多くは、守るべき資産を把握することから始まるため、IT資産管理ツールの台帳が土台として役立ちます。
工場セキュリティのガイドラインと資産の整理
経済産業省は2022年11月に「工場システムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドライン」を公開しました。工場のセキュリティ対策を企画・実行する際の考え方や手順を示した手引きです。
このガイドラインでは、対策を検討する初めの段階として、工場の業務や守るべき資産を整理することが示されています。工場の端末やネットワーク機器を台帳にまとめておくと、ネットワークの区分けや対策の検討を進めやすくなります。
業界ガイドラインのチェックリストへの回答
自動車業界では、日本自動車工業会と日本自動車部品工業会がサイバーセキュリティガイドラインを策定し、取引先を含む業界全体のセキュリティ水準を高めることを目指しています。ガイドラインにはチェックリストがあり、取引先から達成状況の確認を求められることがあります。
回答には、管理している端末の台数やOSの状況、更新プログラムの適用状況などの根拠が必要です。IT資産管理ツールのレポートを使えば、こうした情報をまとめやすくなります。最新の版や項目は、公式の資料で確認しましょう。
生産を止めずにIT資産管理を運用する体制
工場の端末を管理するうえで最も避けたいのは、管理のための作業が生産を止めてしまうことです。情報システム部門と工場の担当者の役割を分け、作業の時期を生産計画にあわせる体制を整えましょう。
工場と情報システム部門の役割分担
工場の設備につながる端末は、設備の仕様や生産への影響を理解している工場側の担当者が詳しく、情報システム部門だけでは判断できないことがあります。一方で、全社の台帳やセキュリティの基準は情報システム部門が管理する形が考えられます。
IT資産管理ツールで拠点ごとに管理者の権限を分けられるかを確認し、台帳の更新は工場、基準の策定と全体の確認は情報システム部門というように役割を決めておきましょう。手順を文書にして共有すると、担当者の交代にも対応できます。
更新作業の時期を生産計画にあわせる
OSの更新やソフトの配布は、端末の再起動を伴うことがあります。生産中の設備につながる端末で再起動が起きると、作業の中断につながる恐れがあります。
配布の時刻を指定できるか、再起動を利用者の操作まで待てるかなど、IT資産管理ツールの設定を確認しましょう。工場の端末は、設備の停止日や長期休暇にあわせて更新する計画を立て、事前に一部の端末で動作を確かめると安心です。
工場や設計部門まで管理できるIT資産管理ツール一覧
工場の端末やネットワーク機器の把握、ソフトウェアライセンスの管理、USBメモリの制御といった製造業で求められやすい観点から、この記事で紹介するIT資産管理ツールを一覧にしました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版 | PC・スマホの情報を自動収集。プリンターやルーターなど、エージェントを導入できない機器も台帳に登録可能 |
| クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View | PC・サーバーのハードウェアやソフトウェア情報を収集し、IT資産やライセンスの管理に活用 |
| MaLionCloud | WindowsとMacのPCをWebブラウザーから管理。インベントリ収集やライセンス管理に対応 |
| Watchy | ハードウェアやソフトウェアの情報を自動収集。必要な管理機能を選んで導入できる |
| System Support best1(SS1) | 未登録PCの検知や外部記憶デバイスの利用制限に対応。部門ごとに管理権限を付与できる |
| ISM CloudOne (IT資産管理) | PCからスマートデバイス、プリンター・複合機まで一元管理。海外端末の管理にも対応 |
| QND Premium/Standard | PCやソフトウェア、ライセンスなどの資産情報を管理。外部メディアの利用制限にも対応 |
| Endpoint Central | ソフトウェアの利用状況の把握やパッチ管理、USBデバイスの接続制御などに対応 |
| エンドポイントマネジメントソリューション | PCやサーバーなどのエンドポイントを可視化し、IT資産の把握とセキュリティ管理を支援 |
製造業の端末管理に使えるIT資産管理ツール
事務所のPCだけでなく、工場の端末やネットワーク機器、外部記憶媒体まで管理の範囲を広げたい製造業に向けて、それぞれの機能に特徴があるIT資産管理ツールを紹介します。
LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版
- 使いやすい管理コンソールでPC・スマホ・M365をクラウド一元管理
- IT 資産管理・操作ログ管理など PC 管理に必要な機能を網羅
- Microsoft 365 にアクセスするユーザーの利用状況を見える化
エムオーテックス株式会社が提供する「LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版」は、エージェントをインストールできない機器も台帳に含めて管理できるIT資産管理・MDMツールです。PC・スマホ・Microsoft 365をクラウドで一元管理でき、デバイスのハードウェア情報や設定情報は自動で取得されます。プリンターやルーターのように自動取得できない機器も、管理コンソールに登録すれば同じ台帳で扱えます。記録メディアの利用制御やWindowsのアップデート管理といったセキュリティ面の機能も搭載。エージェントを入れる端末と入れられない機器が混在する工場の台帳づくりに取り入れやすいツールです。
クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View
- 「日経コンピュータ 顧客満足度調査 2026-2027」で1位を獲得!
- IT資産情報を自動で収集し安全な運用管理をサポート
- 情報を素早く可視化し管理業務の負荷を軽減
Sky株式会社が提供する「クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View」は、PCやサーバーの情報を一元管理できるソフトウェアです。資産管理やログ管理、セキュリティ管理などの機能を搭載。端末のハードウェアやソフトウェア、OSなどの情報を自動収集し、管理画面から確認できます。古いOSを使用している端末の洗い出しや、ソフトウェアの利用状況の把握にも役立ちます。提供形態はオンプレミス版とクラウド版から選べ、ソフトウェア資産管理(SAM)にも対応した製品です。
MaLionCloud
- Windows、Mac、スマホを一元管理
- IT資産を見える化して、ライフサイクルを徹底管理
- 労働状況の見える化で、長時間労働・サービス残業を把握・是正
株式会社インターコムが提供する「MaLionCloud」は、Webブラウザーを通じてどこからでも従業員のPCの利用状況を把握できるクラウド型の運用管理ツールです。PCやスマートフォンを一元管理でき、多拠点の管理も行えます。WindowsとMacのPCを対象に、操作ログの収集や操作制限、インベントリ収集、ライセンス管理が可能です。サーバーやソフトウェア、周辺機器などのIT関連資産も管理できるため、本社や事務所のPCが中心の台帳を整えたい企業の選択肢です。
Watchy
- PC1台100円〜で手軽に始められる
- IT資産管理〜ログ管理まで幅広く管理ができる
- 運用の保守点検負担が少ないクラウドサービス
株式会社スタメンが提供する「Watchy」は、必要な機能を選んで契約できるモジュール設計のIT資産管理クラウドサービスです。端末のハードウェア情報やソフトウェアのインストール情報を自動で取得し、IT資産の利用状況を把握できます。また、Windows Updateの更新状況の確認など、PCの運用管理にも活用可能です。事務所のPC管理から始めて、運用にあわせて必要な機能を追加したい企業に向いています。
System Support best1(SS1)
- シンプルで使いやすい画面で誰でもすぐ操作可能
- 必要な機能だけ選択してコストを抑制
- 安心のサポート体制で顧客満足度No.1(※)!
株式会社ディー・オー・エスが提供する「System Support best1(SS1)」は、部門ごとに管理権限を分けて運用できるIT資産管理ツールです。社内IT資産の一元管理に加え、ログ取得やデバイス制御でセキュリティ対策を支援します。未登録PCの検知やネットワーク遮断、外部記憶デバイスの利用制限を組み合わせた統制ができます。ソフトウェア資産管理は複数のライセンス形態に対応しています。管理者アカウントを無制限に追加できるため、台帳の更新は工場、全体の確認は情報システム部門といった役割分担を組みやすいでしょう。
ISM CloudOne (IT資産管理) (クオリティソフト株式会社)
- PCからスマートデバイス、プリンタ・複合機まで一元管理
- 自動脆弱性診断により、社内外端末のセキュリティ状態を簡単把握
- グローバル環境対応で、海外端末の管理も可能
QND Premium/Standard (クオリティソフト株式会社)
- 社内外問わずマルチデバイスの一元管理が可能!
- 32億以上のデータベースに登録された不審なサイトへの接続制限!
- 個人情報・機密情報を自動探査でリネームし可視化!
Endpoint Central (ゾーホージャパン株式会社)
- 全世界累計32,000社以上で導入の実績を誇る!
- USBメモリの接続制御と監視を実現!
- 企業のデータとユーザーポリシーを制御!
エンドポイントマネジメントソリューション (NTTドコモビジネス株式会社)
- 全端末の状態把握と運用効率の大幅向上。
- エージェント未導入端末も探知・隔離できる高度な可視化機能。
- 数万〜数十万台の端末を管理可能。
まとめ
製造業でIT資産管理ツールを使う際は、事務所のPCに加えて、工場のPCや共有PC、海外拠点の端末、設計部門のCADライセンスまで管理の範囲に含めることが大切です。エージェントを入れられない端末は管理方法を分け、取引先から求められるセキュリティ対策の土台として台帳を整えましょう。自社の工場や拠点の状況を整理し、製造業の環境にあうIT資産管理ツールを資料請求で比較してみてください。

