ターゲティングメールとは
ターゲティングメールとは特定のユーザーに配信するメールのことです。ユーザーを居住地や年代、性別、業種など、属性ごとに分類します。
たとえば、「忙しいあなたにおすすめ!心と体の健康セミナーin東京」の集客を考える際、まず東京近郊在住のユーザーがターゲットに挙げられるでしょう。また、男性より女性のほうが健康に関心がある方が多い傾向にあります。そこで、このケースでは「東京近郊在住の女性」にターゲットが絞られます。
条件をさらに追加すれば、より明確な人物像が浮かび上がるでしょう。
ターゲティングメールのメリット・デメリット
ターゲティングメールにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。それぞれ見ていきましょう。
メリット:開封率の上昇・解除率の低下が見込める
スマートフォンの普及により、ユーザー1人あたりが抱える情報量は膨大になりました。一斉配信メールではユーザーの目に留まる可能性は低く、他のメールに埋まる可能性が高くなります。したがって、メールの送り手は、ユーザーの関心をひくコンテンツの提供が必要です。
ターゲティングメールは一斉配信と異なり、ユーザーのニーズに合うコンテンツを配信します。そのためユーザーがコンテンツに魅力を感じやすく、関心をもってもらえます。これにより、メールの開封率やクリック率、さらにはコンバージョン率上昇の効果を望めるでしょう。
また、ユーザーは有益な情報が入手できるメルマガの配信を解除しようとは思いません。ターゲット設定がしっかりしていてコンテンツも充実していれば、解除率の低下が期待できます。
デメリット:配信の対象が減ってしまう
対象者を絞ることで、配信の母数が小さくなります。全体の母数が小さすぎると、ターゲティングメールによる効果を期待できません。
そこで、ターゲティングメールはケースに使いよって分けることをおすすめします。紹介したい商品・サービスが多い場合はターゲティングメールを活用しましょう。逆に、商品・サービスが少ない場合、ユーザーすべてにキャンペーンの告知を行う場合は一斉配信がおすすめです。
ターゲティングメールの作成方法
ターゲティングメールはどのように作成するのでしょうか。ステップごとにそれぞれ解説します。
1.目的とゴールを設定する
ターゲティングメールを配信する目的を明確にしましょう。
配信による効果を最大限高めるためにも「集客したい」「資料請求数を増やしたい」など、目的の明確化が必要です。目的が曖昧だったり方向性がぶれたりすると、正確なターゲティングは行えません。ターゲティングが失敗するとターゲティングメールによる効果を感じることは難しいでしょう。
2.ターゲットを決める
ユーザーを属性ごとに分類し、ターゲットを設定します。ターゲット像を絞り込むほど効果を得やすいので、適切な分類が必要です。
ターゲットを絞る方法は「属性情報」と「行動履歴」の2種類があります。属性情報とは年代、性別、職業、年収、居住地などのユーザー情報で分類する方法です。これらの中からターゲティングメールの目的に沿って、ユーザーを分類します。
一方、行動履歴はユーザーが過去にとった行動を基に分類する方法です。あるサービスの申し込みページを閲覧したユーザーは、その申し込みを検討している可能性が高いといえます。つまり、行動を基にユーザーを分類すれば、開封率やコンバージョン率に良い影響を与えると考えられます。
3.コンテンツを設定する
目的やターゲットの設定が適切であっても、コンテンツが充実していないと意味がありません。
ユーザーのアクションを誘引するよう、商品・サービスに合った写真や画像を活用したり文字を装飾したりしましょう。ユーザーの興味をひきそうなコラムの掲載もおすすめです。セミナーの集客が目的の場合は開催場所や開始時刻といった情報をわかりやすい位置に配置します。加えて、ユーザーの目に留まるよう、タイトルに工夫を凝らすのも重要です。
コンバージョン率にも大きく影響するので、魅力的なコンテンツを心がけましょう。
ターゲティングメールを配信する際の注意点
ターゲティングメールは配信=ゴールではありません。配信後は開封率やクリック率などの推移をチェックしましょう。これらの数値が低ければタイトルやリンクの位置を再考してください。ターゲティングメールの効果はすぐに表れません。配信後の分析・改善を重ねることで、効果を実感できるでしょう。
そして、メール配信時は特定電子メール法を遵守しなければいけません。オプトイン(登録同意)とオプトアウト(配信解除)は守るべきルールです。どちらが欠けても法令違反になります。
さらに、ターゲティングメールを配信する際は、個人情報の取り扱いに注意が必要です。配信にあたり、ユーザーの個人情報が必要になります。この個人情報が漏えいすると企業だけでなく、ユーザーにも被害が及びます。最悪の事態を招かないよう、配信担当者や管理者は個人情報の扱いに細心の注意を払ってください。
ターゲティングメールの配信で開封率・解除率の改善を図ろう
ターゲティングメールとは特定のユーザーにメールを配信することです。開封率上昇や解除率低下を期待できますが、配信対象者が減ってしまいます。配信手順は以下のとおりです。
- 1.目的、ゴールの設定
- 2.ターゲットの設定
- 3.コンテンツの設定
実施時は特定電子メール法を遵守し、効果測定を行いましょう。また、個人情報の取り扱いに注意が必要です。ターゲティングメールを適切に活用し、開封率や解除率の改善に努めましょう。