スマホに適したメルマガの形式
メルマガのメール形式は「テキストメール」と「HTMLメール」の2種類です。
テキストメールは写真や画像などを用いず、テキストのみで作成します。そのため、特別なスキルやツールがなくてもメルマガを作成できます。また、写真や画像がないので容量が軽く、ユーザーの受信環境でメールのレイアウトが崩れることはほとんどありません。しかし、テキストのみで構成されるので、訴求力が低いです。
一方、メルマガ配信でよく使われるHTMLメールは、文字の装飾や画像、動画を活用し、Webページのような見た目になります。ユーザーの興味を惹きやすく、視覚的に訴えるため、テキストメールよりも効果的です。さらに、HTMLメールは開封率やクリック率を計測できるのが大きな特長です。しかし、HTMLメールの作成にはスキルや知識が必要になります。
HTMLメールを作成する際のポイント
HTMLメールの作成時はどのような点に気を付けるべきなのでしょうか。作成時の3つの注意点をそれぞれ解説します。
スマホで見やすいデザインにする
スマートフォンに最適化したHTMLメールを作成するには、フォントや画像サイズ・CTAボタンの配置が適切でなければいけません。ちなみに、CTAボタンとはクリックすることで、メルマガの狙った通りの「問い合せ」や「申し込み」などの行動を起こさせるものです。
HTMLメール作成時のそれぞれのポイントを見ていきましょう。
フォントサイズは15pt以上・1行あたり45文字まで
一般的なスマートフォンの場合、メルマガのフォントサイズは15pt以上が最適です。
15pt以上だと1行あたり最大45文字程度に収まります。このサイズの場合、ユーザーが「見にくい」と感じることはないでしょう。情報量が多すぎたり、フォントサイズが大きすぎたりすると画面スクロールが増えてしまいます。
ユーザー目線に立ったフォントサイズや文字数を意識すると良いでしょう。
なお、キャンペーンなどアピールしたい情報があるときは、フォントサイズを24pt以上にするとコンテンツが際立ち、おすすめです。
画面の幅と画像のサイズは600px
スマートフォンでHTMLメールを見る場合、画面の横幅は600pxに設定しましょう。画像もそのサイズに合わせるのが最適です。画面の横スクロールの必要がなく、ユーザーが負担を感じずにコンテンツを閲覧できます。
しかし、パソコンやタブレットなど、スマートフォンより大きな画面では余白が生じてしまい、訴求力が弱まる恐れがあります。そのため、背景に色付けしたり画像を挿入したりして、さまざまなデバイスでの閲覧を想定したコンテンツの作成が重要です。
CTAボタンは四方50px以上で上部に配置
CTAボタンはコンテンツ上部に配置しましょう。そして、タップできるリンクエリアは四方50pxに設定します。誤タップを防止するため、リンクエリア間に20pxの隙間を設けると良いでしょう。
なお、情報量が多いコンテンツではCTAボタンを上部のみに配置してしまうと、ユーザーはページ先頭にわざわざ戻らなければいけません。ユーザーの負担を軽くできるよう、適切な間隔でボタンを配置してください。その際は、CTAボタンがテキストや画像に埋もれてわからない、ということがないよう目立たせましょう。
メールの容量をできるだけ軽くする
画像や動画を多用するとメールの容量が重くなってしまい、受信に時間がかかります。メルマガを開こうとしても本文の表示に時間がかかるので、ユーザーはストレスを感じやすいです。また、コンテンツの一部が表示されないケースもあり、それでは完読できません。
このような事態を防ぐため、HTMLメール作成時は画像や動画の多用を避けて容量をできるだけ軽くしましょう。メルマガの構成上、容量を軽くできないときは別にリンクを設けるのがおすすめです。
なお、登録メールアドレスが携帯アドレスの場合、受信容量が制限される場合があるので注意が必要です。
受信環境に適したレイアウトを使用する
スマートフォンに最適化したHTMLメールを作成するときは、ユーザーの受信環境やコンテンツの構成に適したレイアウトを選択しましょう。
メルマガを作成する際に使用するレイアウトの種類は以下のとおりです。
- リキッドレイアウト
- デバイスの幅に合わせた配信が可能です。スマートフォン・パソコンでも幅いっぱいに表示できます。
- フレキシブルレイアウト
- ウインドウ幅の最大・最小値を固定し、画面の大きさに合わせて伸縮します。最大・最小値を固定しているので、ウインドウ幅が設定値を超えた場合は余白が生じます。
- レスポンシブレイアウト
- スマートフォン・パソコンに対応した配信が可能です。デバイスの画面サイズに適切なレイアウトが行えます。
スマホに最適なメールを簡単に作成・配信する方法
HTMLメールを作成する知識や技術がなくても、スマートフォンに最適なメールを作成できるのしょうか。誰でも簡単に作成できる、おすすめの方法を2つ紹介します。
テンプレートを利用する
メルマガ配信の度に一からHTMLメールを作成していては手間がかかり大変です。そこで、HTMLメールのテンプレートの利用をおすすめします。ほとんどのテンプレートがレスポンシブレイアウトに対応しています。テキストや画像を変更するだけで誰でも簡単に作成でき、効率的です。
なお、無料のテンプレートが多数ありますが、中にはメールソフトによってバグが発生するケースもあるので注意しましょう。
メール配信システムを利用する
メール配信システムを利用すれば、HTMLメールの作成・編集や、ユーザーの受信環境に合わせた配信方法の変更が簡単にできます。
たとえば、マルチパート配信に対応する製品はHTML・テキストメールの両方を配信できます。受信先の設定や受信環境に合ったメルマガを表示するので、ユーザーごとの設定は必要ありません。
端末別送り分け機能を搭載している製品であれば、HTMLメールを受信できる端末のみHTMLメールを配信します。受信できない端末には配信されません。受信できない端末に送りたい場合はその端末をリストアップし、テキストメールを配信すればメルマガ配信が可能です。
作成ポイントを押さえてスマホに適したメルマガを配信しよう
スマートフォンのメルマガ配信にはHTMLメールが最適です。作成時のポイントは以下のとおりです。
- ■スマートフォンに最適なデザイン
- ■メール容量の軽量化
- ■受信環境に応じたレイアウトの使用
テンプレートやメール配信システムを利用すれば、簡単にHTMLメールを作成できます。さらにメール配信システムでは、ユーザーの受信環境に応じた柔軟な設定が可能です。
以上を踏まえ、スマートフォンに適したメルマガを配信しましょう。