メルマガとは
多くの企業が顧客とのコミュニケーションの一環としてメルマガを活用していますが、メルマガ本来の意味や目的は何なのでしょうか。メルマガの概要と目的をそれぞれ解説します。
企業から複数のユーザーに一斉配信されるメールのこと
メルマガとはメールマガジンの略称で、企業やWeb、ECサイトの運営者から購読を希望するユーザーに対して定期的に一斉配信されるメールのことです。配信はメールソフトや専用システムで行い、ユーザーのスマホやパソコンに届きます。
店でポイントカードを配布することなどが購読希望者を得る契機となります。会員登録を促し、メールアドレスなどの基本情報を入力するとともに、メルマガ配信の了承を得ます。このように、メルマガではユーザーが自ら購読を希望して登録するのが特徴です。
なお、メルマガはメールマーケティングの1つであり、ほかにはステップメールなどがあります。メルマガとの違いは、配信の発端がユーザーに起因するかどうかです。ステップメールの場合、購買などユーザーがアクションを起こしたときに、あらかじめ作成しておいたメールを段階的に送付します。
メルマガの目的は販売促進・顧客育成
メルマガの最終的な目的は売上アップですが、それに至る途中段階の目的に合わせてメルマガを配信します。大きく分けると3つに分類できます。
まず、販売段階では「販売促進」のメルマガ、重要顧客を育成する段階では「顧客育成」のメルマガ、長い目で見込み顧客を育てる段階では「教育、啓蒙」のメルマガを配信します。
- 販売促進
- 売上アップを狙って新商品・サービスを案内したり、セールを告知したりする活動です。クーポンの配布やセミナー情報の配信なども挙げられます。
- 顧客育成
- 既存顧客のファン化が狙いです。関連商品・サービスを案内したり、ユーザーにとってタメになる情報を発信したりして、顧客ロイヤリティを高めます。
- 教育、啓蒙
- 自社商品・サービスへの興味を高めることを狙いとして、見込み顧客に対して行う活動です。業界に関するトレンドやニュースを配信し、ユーザーの興味を惹きつけます。
メルマガのメリット
メルマガにはどのようなメリットがあるのでしょうか。主なメリットを2つ紹介します。
コストを抑えられる
メルマガは、メール1通で多くのユーザーへ情報を発信できます。そのため、Webや紙媒体といった広告よりも低コストでの運用が可能です。
たとえば、バナー広告の場合はサイズや表示期間、紙媒体だと大きさや発行枚数で金額が大幅に異なります。メルマガはコンテンツの作成業務は発生しますが、配信はサービスを利用すれば月額5,000円程度です。
さまざまな広告と比較しても、メルマガはコストを抑えて商品・サービスをアピールするのに優れているでしょう。
自分の好きなタイミングで情報を発信できる
多くの広告媒体は、ユーザーへ情報を発信するまでに時間がかかります。
DMを発行する場合、文章やデザインの企画・立案を行って原稿を作り、印刷を依頼して完成、そしてチェック後に発送という流れが一般的です。つまり、すぐに届けたい情報があってもタイムリーにユーザーへ届けられないのです。
メルマガを活用すれば、発信者の望んだタイミングで情報をユーザーへ発信できます。情報の中には「鮮度」が重要となるものもあります。メルマガであれば、鮮度の高い情報をいち早くユーザーへ届けることが可能です。
メルマガのコンテンツと種類
メルマガのコンテンツと種類はどのようなものがあるのでしょうか。それぞれ解説します。
コンテンツ:目的に適した情報を配信する
先に述べましたが、メルマガの目的は「販売促進」「顧客育成」「教育・啓蒙」に大別され、この目的に沿ってコンテンツを作ることが重要です。
コンテンツの作り方は以下のとおりです。
- 【販売促進】キャンペーン告知、関連サービスの紹介
- セールやキャンペーンを告知し、売上アップを図ります。購入済みに関連する商品・サービスを紹介することで、ユーザーの購買意欲を刺激します。
- 【顧客育成】購入商品のアフターフォロー、購入者の感想の紹介
- 購入商品の活用方法を紹介し、既存顧客のロイヤリティを高めることが目的です。
- 【教育、啓蒙】コラム、業界ニュースの紹介
- 著名人のコラムや業界ニュースを活用し、見込み顧客に自社業界へ興味をもってもらうことで購入へ繋げる動機付けを行います。
種類:HTMLメールとテキストメールの2つ
メルマガの配信形式には、HTML・テキストメールの2つがあります。
HTMLメールは本文に装飾した文字や画像・動画を組み込むことができるので、Webページのような訴求力の高い文面の作成が可能です。ただし、専門知識が必要で、作成に時間がかかります。また、ユーザーのメールソフトによっては受信できないことがあります。
一方、テキストメールとはテキストや記号のみで作成されたメールを指します。レイアウトも文字や記号を使って行いますが、HTMLメールに比べると表現性に乏しいです。しかし、テキストだけでメルマガが作れるので専門的な知識は必要ありません。加えて、あらゆるメールソフトで受信できます。
なお、配信されたメルマガが実際にユーザーによって開封されたか否かは、メルマガの効果を知るうえで重要な点です。HTMLメールなら開封率を測定できますが、テキストメールでは測定できません。
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メルマガの配信方法
メルマガ配信はどのような方法で行うのでしょうか。2つの配信方法をそれぞれ見ていきましょう。
一般メーラーでBCCを使って配信する
パソコンに搭載されているメールソフトでメルマガを配信できます。メールソフトのBCC(Blind Carbon Copy)を使って配信すれば、受信者にほかのユーザーのアドレスを知られることはありません。
しかし、BCCに大量のメールアドレスを入力してメルマガを配信し続けると、携帯キャリアやプロパイダの受信サーバにスパムメールと判断されてブロックされる可能性が高いです。
また、BCCでのメルマガ配信は、誤操作による個人情報の漏えいのリスクが高くなり危険です。宛先をBCCでなくCCにしてしまい、受信者にほかのユーザーが知られてしまう事案が報告されています。
メール配信システムを使って配信する
メール配信システムは効率的なメルマガ配信が可能です。一般的なメールソフトとは異なり、大量・一斉配信に特化した機能を備えています。配信機能を使えば送信日時や顧客属性に応じた配信を自動化でき、メルマガ作成から配信までの作業を最適化します。
また、メール作成支援機能の活用で簡単にHTMLメールの作成が可能です。メールテンプレートを使い、ユーザーごとにパーソナライズしたメールを配信できる製品もあります。これらの機能を活用することで目的に沿ったメルマガ配信が実現します。
メルマガを配信する際のポイント
メルマガ配信しても、その効果がなければ意味がありません。効果を高めるにあたって注意すべきは、メールの内容です。そこで書き方のポイントを解説します。
読んでもらえるメルマガを心がける
ユーザー目線に立ち、ニーズに合うメルマガの作成を心がけてください。メルマガを読むことで課題解決に役立ったり日常生活が豊かになったりする情報を配信しましょう。
加えて、読みやすい文章であることも大切です。適宜改行を行ったり余白を上手く活用すれば読みやすくなります。ユーザーがメリットを感じやすい魅力的なタイトル、適切なURLの配置に気を配り、完読してもらえるメルマガを目指しましょう。
また、配信頻度や配信日時も重要です。試行錯誤し、ユーザーに合った頻度で、開封率のよい日時を選んで配信するようにしましょう。
特定電子メール法を順守する
特定電子メール法とは迷惑メールを規制し、電子メールの利用環境の整備を目的に施行されました。法律の規制対象は広告や販売を目的とするメールなので、メルマガも対象になります。
メルマガを配信する際は「オプトイン」「オプトアウト」の実施が義務化されています。オプトインとは、メルマガの配信許可をユーザーから得るルールです。「広告・販売を目的とするメールを送ります」というを一文を登録フォーム上に明記し、ユーザーの同意を得なければいけません。
一方、オプトアウトとは、送信を拒否するユーザーにはメルマガを配信してはいけないルールです。メルマガには、配信停止のURLをユーザーがわかりやすい箇所に設置することが大切です。
ポイントをしっかり押さえてメルマガを配信しよう!
メルマガとは販売促進や顧客育成などを目的に、購読を希望するユーザーに対して定期的に一斉配信するメールのことです。
配信者の好きなタイミングで送信でき、低コストでの運用が可能です。コンテンツは配信目的に合わせて設計し、HTML・テキストメールのいずれかで配信します。
また、メール配信システムを使うと配信効率が良いです。
特定電子メール法を遵守し、読者に好まれるメルマガ配信を心がけましょう。