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クラウド型MDMで何ができる?仕組みと連携、自社に残る運用

クラウド型MDMで何ができる?仕組みと連携、自社に残る運用

クラウド型のMDM(モバイル端末管理)は、提供会社のサーバーを利用し、社外のスマホやPCもブラウザから一元管理できる仕組みです。自社でサーバーを用意する必要がない一方、管理者アカウントの保護や運用ルールの整備は欠かせません。この記事では、クラウド型MDMの仕組みと活用場面、ほかのクラウドサービスとの連携、運用上の役割分担、契約前の確認事項を解説します。

この記事は2026年10月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次

    ITトレンドがおすすめする製品・サービス

    ■連携したいサービス別
    ■端末を使う場所別

    クラウド型MDMの仕組み

    クラウド型MDMは、管理者と端末の両方が、インターネットを通じて提供会社のサーバーにつながる仕組みです。社内にサーバーを置くオンプレミス型と比べ、どのように動いているのかを確認しておきましょう。

    管理画面にブラウザからアクセスする

    クラウド型MDMでは、管理者はブラウザで管理画面にログインし、端末一覧の確認や設定の配布、遠隔ロックの指示を行います。専用のソフトウェアを管理者のPCに入れる必要がない製品が中心で、社外からでも管理作業ができます。

    便利な反面、管理画面にログインできれば誰でも全端末を操作できてしまうため、管理者アカウントの守り方が重要です。ログインできる場所や人を限る設定については、後ほど解説します。

    端末はインターネット経由でサーバーとつながる

    端末は、社内にいても社外にいても、インターネットを通じてMDMのサーバーと通信します。そのため、社外にある端末にも設定の変更や遠隔ロックの命令を届けられます。

    iPhoneやiPadではAppleのプッシュ通知サービス、Android端末ではGoogleのサービスなどを通じて、サーバーから端末に合図が送られます。社内のネットワークで外部への通信を制限している場合は、これらの通信が許可されているかを情報システム部門に確認しましょう。

    関連記事 MDMツールとは?機能や導入効果、価格相場もわかりやすく解説

    クラウド型MDMが生きる場面

    クラウド型MDMは、端末が社外や複数の拠点に分散している企業や、少ない人数で管理を始めたい企業で活用されています。代表的な3つの場面を紹介します。

    テレワークや外回りで社外にある端末

    テレワークの社員や営業担当者が使うスマホやノートPCは、社内のネットワークにつながる機会が限られます。クラウド型MDMなら、端末がインターネットに接続されている限り、OSの更新状況を確認したり、設定を配布したりできます。

    端末を紛失した場合も、利用者から連絡を受けた管理者が、社外からすぐに遠隔ロックを指示できます。紛失時の連絡先と手順を利用者に周知しておくと、対応までの時間を短くできます。

    関連記事 BYODとは?導入メリット・デメリット、必要なセキュリティ対策を解説

    複数の拠点にある端末をまとめて管理

    支店や店舗、工場など拠点が複数ある企業では、拠点ごとに管理の仕組みを用意すると、設定のばらつきや管理の手間が生じます。クラウド型MDMでは、全拠点の端末を1つの管理画面で確認できます。

    拠点ごとに端末をグループ分けし、拠点の担当者には自拠点の端末だけを操作できる権限を与える、といった運用も考えられます。権限をどこまで細かく分けられるかは製品によって異なるため、組織の構成にあわせて確認しましょう。

    少ない担当者で運用を始めたい場合

    情報システム部門の人数が少ない企業では、サーバーの構築や保守に時間を割くことが難しい場合があります。クラウド型MDMは、契約後に管理画面の設定を進めれば利用を始められるため、準備の負担を抑えられます。

    無料トライアルを提供している製品もあり、数台の端末で実際の操作を試してから本格導入を決められます。試用の段階で、設定の画面が自社の担当者にとって分かりやすいかも確かめておきましょう。

    クラウド型MDMとほかのクラウドサービスの連携

    クラウド型MDMは、社員のIDを管理するサービスやOSメーカーの仕組みと連携させることで、管理の手間を減らしたり、安全性を高めたりできます。連携の代表例を確認しておきましょう。

    ID管理サービスと連携した利用制限

    社員のIDやパスワードをまとめて管理するサービスと連携すると、MDMに登録されていない端末からは業務用のクラウドサービスにログインさせない、といった制御ができる場合があります。私物の端末から社内の情報にアクセスされるのを防ぐ対策の1つです。

    連携できるID管理サービスの種類や、どのような条件で制御できるかは、MDMの製品によって異なります。自社が使っているID管理サービスとの連携に対応しているかを確認しましょう。

    OSメーカーが提供する自動登録との連携

    OSメーカーは、端末をMDMに自動で登録する仕組みを用意しています。代表的なものは、Appleの法人向けサービスであるApple Business(旧Apple Business Manager)と、Androidのゼロタッチ登録です。端末の初期設定を進めるだけでMDMに登録されるようにできます。管理者が1台ずつ登録作業をする手間を減らせる点が利点です。

    自動登録を使うには、対応する販売店から端末を購入するなどの条件があります。これから端末を購入する場合は、購入先が対応しているかもあわせて確認しましょう。

    業務アプリの配布と設定の管理

    クラウド型MDMでは、業務で使うアプリを管理画面から端末に一括で配布し、更新の状況も確認できます。AppleやGoogleが用意する法人向けのアプリ配布の仕組みと連携すれば、利用者が個人のアカウントでアプリを入れる運用をなくせる場合があります。

    アプリごとに、接続先のサーバーやログインの情報といった設定を配布できる場合もあります。利用者の設定作業を減らせるため、問い合わせの削減にもつながります。どのアプリでどのような設定を配布できるかは、MDMとアプリの両方の対応状況を確認しましょう。

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    クラウド型MDMで提供会社と自社が担う範囲

    クラウド型MDMでは、サーバーの運用を提供会社に任せられますが、すべての管理を任せられるわけではありません。提供会社と自社の役割の境界を理解しておくことが、運用を安定させるポイントです。

    提供会社が担う範囲

    クラウド型MDMの提供会社は、サーバーの設置と保守、ソフトウェアの更新、障害が起きた際の復旧を担います。新しいOSが公開された際にMDMを対応させる作業も、提供会社が行います。

    ただし、新しいOSへの対応がいつ完了するかは提供会社によって異なります。OSの公開直後は、社員に端末の更新を待ってもらう必要がある場合もあるため、提供会社のお知らせを確認する担当者を決めておきましょう。

    自社に残る設定と運用

    どの端末にどの設定を適用するか、どのアプリを配布するか、紛失時にどう対応するかを決めるのは自社です。MDMの設定は、社内のセキュリティ規程や業務の実態にあわせて自社で作る必要があります。

    設定内容や運用の手順は文書にまとめ、複数の担当者で共有しておきましょう。担当者が交代しても同じ基準で運用を続けられます。

    管理者アカウントの保護

    第三者に管理画面へ不正ログインされると、全端末の情報を見られたり、遠隔消去を実行されたりするおそれがあります。管理者アカウントには、パスワードに加えて別の要素でも本人を確認する多要素認証を設定しましょう。

    管理者ごとにアカウントを分け、必要な権限だけを与えることも大切です。誰がどのような操作をしたかを記録する操作ログを定期的に確認すると、不審な操作に早く気づけます。

    関連記事 【失敗例】MDM(モバイル端末管理)導入で起こる3事例を紹介

    契約前に知っておきたいクラウド型MDMの条件

    クラウド型MDMは、提供会社のサービスを使い続けることが前提です。データの扱いや、将来製品を変える場合の手間についても、契約の前に確認しておきましょう。

    データの保管場所と稼働率の目安

    MDMのサーバーには、端末の情報や利用者の氏名が保存されます。社内規程で保管場所が国内に限られている場合は、データセンターの所在地を確認しましょう。

    サービスが止まった場合に備え、提供会社が稼働率の目安やメンテナンスの予定を公開しているかも確認します。障害時にどこから情報が発信されるかも把握しておくと、社内への説明がしやすくなります。

    解約時のデータと端末の扱い

    別の製品に乗り換える際や解約する際に、端末の情報や設定を出力できるかを確認しておきましょう。解約後に、提供会社のサーバーに残ったデータがいつ削除されるかも大切な確認事項です。

    端末側では、MDMの登録を解除すると、MDMで配布したアプリや設定が削除される場合があります。将来の乗り換えも想定し、登録解除の手順を契約前に把握しておくと安心です。

    クラウド型MDMの連携機能と特徴一覧

    クラウド型のMDMを、OSメーカーの自動登録やID管理サービスとの連携、社外の端末の管理といった観点で一覧にしました。自社で連携したいサービスと照らしあわせて確認してください。

    製品名特徴
    LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版Apple BusinessのADEやAndroid Enterpriseに対応。PCやMicrosoft 365の情報も管理
    CLOMO MDMApple BusinessやAndroid Enterpriseに対応。業務アプリや電子証明書の遠隔配布も可能
    LINC Biz emmAndroid専用。Androidのゼロタッチ登録に対応し、初期設定やアプリ配信を効率化
    FiT SDMApple BusinessのADEやアプリ配布機能に対応。サイレントインストールや遠隔更新も可能
    BizMobile Go!場所や時間に応じて端末の利用モードを自動切替。アプリや設定の一括配布にも対応
    Josys EMSPC・スマホ・タブレットの管理を運用代行。ポリシー設計やパッチ適用、リモートサポートも提供
    Jamf for MacMac向け。Okta・Entra IDとの連携や、デバイスの状態に応じたアクセス制御に対応
    Meraki System ManagerITトレンド掲載情報では、Active Directoryと連携したユーザー・デバイス登録に対応
    CloudIdentityID・アクセス権限・デバイスを管理。シングルサインオンやID連携にも対応
    IvantiNeuronsforMDMiOS・Android・macOS・Windowsなど多様な端末を管理し、自動プロビジョニングを支援
    MicrosoftIntuneクラウドベースの統合エンドポイント管理サービス。デバイスとアプリのポリシーを管理

    ほかのクラウドサービスと組み合わせやすいMDM

    OSメーカーの自動登録やID管理サービスとの連携、社外にある端末の管理に役立つ機能を持つクラウド型MDMを紹介します。

    LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版

    エムオーテックス株式会社
    製品・サービスのPOINT
    1. 使いやすい管理コンソール・MDM としての基本機能を実装
    2. Apple Business・Android Enterprise に対応
    3. スマホに加え、 PC・M365も一元管理

    エムオーテックス株式会社が提供する「LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版」は、AppleとGoogleが提供する端末管理の仕組みと組み合わせて使えるクラウド型のIT資産管理・MDMツールです。Apple Businessの自動デバイス登録(ADE)でMDM構成プロファイルのインストールを自動化でき、アプリの一括配信も可能です。Android Enterpriseでは、許可したアプリだけを公開する運用やキオスクモードに対応。Microsoft 365の監査ログを取得するオプションも用意されています。

    CLOMO MDM

    株式会社アイキューブドシステムズ
    《CLOMO MDM》のPOINT
    1. 圧倒的な使いやすさ!
    2. 堅牢なセキュリティ!
    3. 丁寧なサポート!

    株式会社アイキューブドシステムズが提供する「CLOMO MDM」は、iOS・Android・Windows・macOSに対応したクラウド型MDMです。Apple BusinessやAndroid Enterpriseと連携した端末の自動登録に加え、社内限定のアプリ配布や利用制限に対応しています。業務アプリのインストール・削除を遠隔で管理でき、社内ネットワークやVPNへの接続に必要な電子証明書の配布も可能。端末の初期設定から日常のアプリ管理まで効率化したい企業に向いています。

    LINC Biz emm

    シャープ株式会社
    《LINC Biz emm》のPOINT
    1. スマホメーカーなのでスマホはもちろん、EMMにも詳しくて安心
    2. 3ステップだけのカンタン操作でモバイル端末の管理が可能
    3. AndroidスマホであるAQUOSでの動作を保証します

    シャープ株式会社が提供する「LINC Biz emm」は、業務用のAndroid端末をテレワークでも安全に運用するためのAndroid専用MDMです。Googleの「Android Enterprise」に対応し、ゼロタッチ登録を利用すれば、端末の初期設定時に必要な管理設定を自動で反映できます。企業独自のアプリを限定公開して配布する機能や、位置情報の取得、端末の遠隔ロック・初期化にも対応。Android端末を中心に、導入時の設定や日常の管理を効率化したい企業に適しています。

    FiT SDM

    株式会社アイ・エス・ビー
    《FiT SDM》のPOINT
    1. モバイルデバイス管理に必要な機能を月額300円で網羅
    2. 年契約なら月額275円相当!高いコストパフォーマンス
    3. 販売、開発、サポートをワンストップで対応する国産MDM

    株式会社アイ・エス・ビーが提供する「FiT SDM」は、Apple BusinessやADE、アプリの一括配布に対応したクラウド型MDMです。Googleの「Android Enterprise Recommended」も取得しています。管理者が指定したアプリの遠隔配布やサイレントインストール、バージョンアップが可能で、業務に不要なアプリの利用も制限できます。Wi-Fi設定や証明書の配布、OSの遠隔アップデートにも対応。社外にある端末の設定を管理画面からそろえられるほか、キッティングや管理コンソールの設定代行サービスも用意されています。

    BizMobile Go!

    BIZMOBILE株式会社
    《BizMobile Go!》のPOINT
    1. 特許技術で場所別にワークモード自動切替し、情報漏えいを防止
    2. 業務時間内外で利用可能なアプリを自動切替し働きすぎを防止
    3. 端末状況がひと目で分かるWeb管理画面でらくらく運用

    BIZMOBILE株式会社が提供する「BizMobile Go!」は、ジオフェンスに対応したクラウド型のMDM/EMMサービスです。オプションのジオフェンス機能を利用すると、設定した業務エリアへの出入りに応じて、利用できるアプリや機能を自動で切り替えられます。場所だけでなく、業務時間にあわせた利用制限にも対応。配布したいアプリや設定をルールとして登録し、一括で適用できます。端末の状態確認や設定の自動修正にも対応しており、複数拠点の端末管理を効率化したい企業に向いています。

    Josys EMS

    ジョーシス株式会社
    《Josys EMS》のPOINT
    1. ツール提供だけでなく運用代行もセット。専任が伴走
    2. 500円/台/月〜の低コストで導入可能
    3. 既存MDM/RMM・WSUSのリプレイスに最適

    ジョーシス株式会社が提供する「Josys EMS」は、PC・スマホ・タブレットのエンドポイント管理を、ツールの提供と運用代行を組み合わせて支援するサービスです。クラウド型MDMでも自社に残りやすいポリシーの設計や適用、端末の監視、セキュリティ対策などを専任のオペレーターに任せられます。資産の可視化やパッチの適用、リモートロック・ワイプ、リモートサポートなどにも対応。Windows・macOS・iOS・iPadOS・Androidを対象に、複数拠点の端末管理をまとめて任せたい企業に向いています。

    Jamf for Mac

    Jamf Japan合同会社
    《Jamf for Mac》のPOINT
    1. Macのアプリ配布と更新を一元管理
    2. 脆弱性やWeb上の脅威を検知・対策
    3. デバイスの状態に応じてアクセス制御

    Jamf Japan合同会社が提供する「Jamf for Mac」は、ID管理サービスと組み合わせてMacへのログインや業務アプリへのアクセスまで管理できるサービスです。OktaやMicrosoft Entra IDのアカウントを利用したMacへのログインに対応し、ゼロトラストネットワークアクセスでは、端末の状態に応じて社内リソースや業務アプリへのアクセスを制御できます。ゼロタッチ導入やリモート管理にも対応しており、テレワークなどで社外にあるMacの初期設定やアプリ配布、セキュリティ管理を効率化できます。

    Meraki System Manager (シスコシステムズ合同会社)

    《Meraki System Manager》のPOINT
    1. Active Directoryでデバイスとユーザーを一括登録
    2. 各ユーザー・デバイスを考慮した自動プロビジョニング
    3. 位置情報を取得しセキュリティ対策に反映

    CloudIdentity (グーグル・クラウド・ジャパン合同会社)

    《CloudIdentity》のPOINT
    1. Google WorkspaceとCloud IDで共通のID管理が可能
    2. 多要素認証(MFA)でセキュリティ強化
    3. IDフェデレーションとSSOに対応

    IvantiNeuronsforMDM (Ivanti Software株式会社)

    《IvantiNeuronsforMDM》のPOINT
    1. マルチOS対応、単一コンソールで全端末を管理。
    2. ワイヤレスで自動プロビジョニングとセキュリティ設定を実現。
    3. 紛失・盗難時のリモート初期化とコンテナ化で漏えい防止。

    MicrosoftIntune (日本マイクロソフト株式会社)

    《MicrosoftIntune》のPOINT
    1. デバイスとアプリを統合管理し、OSを問わず統一運用。
    2. ゼロトラストセキュリティを支援します。
    3. クラウドベースでどこからでも管理・運用可能

    まとめ

    クラウド型のMDM(モバイル端末管理)は、提供会社のサーバーを使い、社外や複数拠点にある端末もブラウザから一元管理できる仕組みです。ID管理サービスやOSメーカーの自動登録と連携すれば、管理の手間を減らせます。一方で、設定の方針や管理者アカウントの保護は自社の役割です。データの保管場所や解約時の扱いも確認し、自社の使い方にあうクラウド型MDMを資料請求で比較してみてください。

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