ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■自動化する範囲別
- 個人のパソコン作業を自動化:WinActor、RoboTANGO(ロボタンゴ)、BizteX robop(ビズテックス ロボップ)
- 部門の定型業務を自動化:pengu、AI/ナビ搭載 業務自動化RPA RKシリーズ、ロボパットAI
- 全社のロボットをまとめて管理:OCEVISTAS、PegaRoboticProcessAutomation、Automation Anywhere
- ■組み合わせる技術別
- OCR・AI-OCRと組み合わせる:pengu、ReiWorQ
- AI機能を活用する:AI/ナビ搭載 業務自動化RPA RKシリーズ、ロボパットAI、進化型AI-RPARoboWorker、PowerAutomate、クラウドBOT
RPAツール誕生までの自動化の歴史
RPAツールは、ある日突然生まれた技術ではありません。パソコン上の作業を自動化する取り組みは以前からあり、RPAはその延長線上にあります。まずは、RPAという言葉が使われるようになるまでの流れを確認しましょう。
マクロや画面操作の自動記録との関係
パソコン作業の自動化は、表計算ソフトのマクロや、プログラムで画面の操作を再現する仕組みなどの形で以前から行われてきました。マクロとは、表計算ソフトなどで決まった操作を記録し、自動で繰り返す機能です。
ただし、マクロによる自動化は、基本的に一つのソフトの範囲にとどまります。複数のソフトやWebサイトをまたぐ作業を自動化するには、プログラミングの知識が必要な場面がありました。こうした課題に対し、複数のアプリケーションをまたいで人の操作を再現する仕組みとして登場したのがRPAツールです。
「デジタルレイバー」という考え方
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは、人がパソコンで行う定型的な操作を、ソフトウェアのロボットに代行させる仕組みです。RPAのロボットは、仮想的な労働者という意味で「デジタルレイバー」と呼ばれることもあります。
この考え方の特徴は、システムを作り直すのではなく、今ある画面の操作をそのまま自動化する点です。既存の業務システムに手を加えずに済むため、システム改修に比べて短い期間で導入できる手段として注目されました。RPAという言葉は、2010年代に海外で使われるようになり、その後日本にも広まっています。
日本でのRPAツールの歴史は2016年から
日本でRPAツールが広く知られるようになったのは、2016年ごろからです。業界団体の設立や法制度の変化、人手不足といった複数の要因が重なり、企業や自治体での導入が進みました。ここでは、日本で導入が広がった流れを3つの動きから紹介します。
2016年が「RPA元年」と呼ばれた背景
2016年は、日本で「RPA元年」と呼ばれることがあります。この年の8月には、RPAに関する情報発信や人材育成などを目的とした一般社団法人日本RPA協会が設立されました。
当時は、金融機関などの大企業を中心に、事務作業の自動化に取り組む事例が紹介され始めた時期です。RPAという言葉がビジネスの場で使われる機会が増え、IT部門だけでなく業務部門にも関心が広がりました。プログラミングの専門家でなくても自動化に取り組める手段として紹介されたことも、関心が広がった理由の一つと考えられます。
働き方改革と人手不足による導入の加速
RPAツールの導入が加速した背景には、働き方改革があります。2018年に働き方改革関連法が成立し、2019年4月から時間外労働の上限規制が順次施行されました。中小企業への上限規制の適用は2020年4月からです。
残業時間を抑えつつ同じ量の業務をこなすため、データ入力や転記といった定型作業をロボットに任せる取り組みが広がりました。少子高齢化による働き手の減少も、人に代わって作業を担う仕組みへの関心を高めた要因の一つといえます。
自治体への広がり
RPAツールは、民間企業だけでなく地方自治体にも広がっています。自治体では、住民からの申請データの入力や、システム間のデータの照合といった定型作業でRPAが使われています。
総務省は「地方自治体におけるAI・RPAの実証実験・導入状況等調査」を実施し、結果を公表しています。2026年4月には令和7年度の調査結果が公表されました。自治体の規模別の導入状況が示されているため、公的機関での活用の広がりを知りたい場合は、総務省の公表資料を確認するとよいでしょう。
市場データで見るRPAツールの普及
RPAツールの普及の度合いは、調査会社が公表している市場規模や導入率のデータから読み取れます。ここでは、普及期にあたる2019年から2020年にかけて公表されたデータを紹介し、数値を読むときの注意点も解説します。
市場規模の推移
矢野経済研究所が2020年12月に公表した調査では、2019年度の国内RPA市場規模は事業者売上高ベースで529億7,000万円、前年度比56.7%増と推計されています。内訳は、RPAツール製品が224億円、導入支援などのRPA関連サービスが305億7,000万円です。
この調査では、ツールそのものよりも関連サービスの金額が大きい点が特徴です。ロボットの開発や導入支援、教育などを外部に依頼する企業が少なくないことがうかがえます。同じ調査では、多くのユーザー企業がRPAを使いこなせておらず、導入効果を十分に得られていないという課題も指摘されています。
企業の導入率の変化
MM総研が2020年1月に公表した「RPA国内利用動向調査2020」では、年商50億円以上の国内企業1,021社のうち、RPAを導入している企業は38%でした。年商1,000億円以上の大手企業に限ると51%、それ未満の中堅・中小企業では25%です。
このデータからは、当時は大企業が先行してRPAを導入し、中堅・中小企業への広がりはこれからという段階だったことがわかります。その後、月額で利用できるクラウド型の製品などが登場し、中堅・中小企業でも導入を検討しやすい環境が整ってきています。
市場データを読むときの注意点
RPAの市場データを比べる際は、調査の時期や対象、定義が異なる点に注意が必要です。例えば、市場規模にRPA関連サービスを含めるかどうか、導入率の対象に中小企業を含めるかどうかで、数値は大きく変わります。
また、紹介したデータは数年前に公表されたもので、現在の状況とは異なる可能性があります。最新の動向を知りたい場合は、各調査会社が公表している最新の資料を確認しましょう。出典や調査対象を確かめずに数値だけを比べると、判断を誤るおそれがあります。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でRPAツールの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
RPAの歴史のなかで見えてきた課題
RPAツールの導入が進むにつれて、運用面の課題も明らかになりました。これらの課題は、現在の製品の機能や導入支援のあり方にも影響を与えています。代表的な2つの課題と、それを受けて広がった対策を紹介します。
管理されないロボットの増加
RPAツールは業務部門の担当者でもロボットを作れるため、部署ごとにロボットが増えていきました。その結果、誰が作ったのか、何の作業をしているのかがわからない「野良ロボット」が生まれる場合があります。
作った担当者が異動や退職をすると、ロボットの中身を把握している人がいなくなり、修正が難しくなります。こうした経験から、ロボットの一覧や稼働状況をまとめて管理する機能や、作成のルールを定める社内体制づくりが重視されるようになりました。作成ルールの文書化や複数人での管理が、現在では導入時の検討項目の一つになっています。
画面の変更による停止
RPAツールは画面の操作を再現するため、操作対象のシステムやWebサイトの画面が変わると、ロボットが正しく動かなくなる場合があります。ボタンの位置や項目名の変更、ログイン方法の変更などが主な要因です。
停止に気づかないまま処理が漏れると、業務に影響が出るおそれがあります。そのため、エラーが起きたときに管理者へ通知する機能や、処理の記録を残す機能の重要性が認識されるようになりました。導入後の保守や修正を誰が担うのかを、導入前に決めておく考え方も広がっています。
RPAツールの現在地とAIとの組み合わせ
RPAツールは、個人の作業を自動化する道具から、全社の業務を支える仕組みへと役割を広げてきました。近年は、AIと組み合わせて自動化できる範囲を広げる動きも見られます。歴史をふまえた現在の流れを確認しましょう。
クラウド型やサーバー型への広がり
初期のRPAツールは、担当者のパソコンにインストールして使うデスクトップ型が中心でした。その後、サーバー上で複数のロボットをまとめて動かし管理するサーバー型や、インターネット経由で利用するクラウド型も選べるようになっています。
クラウド型は、自社でサーバーを用意する必要がなく、月額料金で利用できる製品が見られます。一方、社内システムの操作が中心で、データを社外に出したくない場合は、自社の環境で動かす形が選ばれることもあります。自動化したい業務の範囲や管理の体制によって、適した形は異なります。
AI-OCRや生成AIとの連携
RPAツールは、決められた手順を繰り返すことは得意ですが、紙の帳票を読む、文章の内容を判断するといった作業は苦手です。そこで、AI-OCR(AIを使った文字読み取り技術)で紙の帳票をデータにし、そのデータをRPAで業務システムに入力するといった組み合わせが広がりました。
近年は、生成AIと組み合わせて、メールの内容を分類したり文章を要約したりする使い方も検討されています。ただし、AIの出力には誤りが含まれる可能性があるため、人が確認する工程を残すことが大切です。どのAIと連携できるかは製品ごとに異なるため、導入前に確認しましょう。
自動化の範囲とAIで比べるRPAツール一覧
個人のパソコン作業から全社のロボット管理まで、自動化する範囲やAIとの組み合わせ方で見比べられるよう、紹介するRPAツールの特徴を表にまとめました。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| pengu | RPA・ETL・OCRと育成プログラムを組み合わせ、Excel集計や紙帳票の読み取りを自動化 |
| AI/ナビ搭載 業務自動化RPA RKシリーズ | ナビ機能が操作を案内。AI機能と人による伴走サポートで運用や社内展開を支援 |
| ロボパットAI | プログラミング不要で現場担当者がロボットを作成。専属担当者による個別サポートも提供 |
| WinActor | フローチャート方式などで複雑な処理にも対応。パソコン1台から導入できる国産RPA |
| OCEVISTAS | デスクトップ型からサーバー型まで対応。基幹業務の自動化や大規模な運用を支援 |
| RoboTANGO(ロボタンゴ) | パソコン操作の録画からロボットを作成。1ライセンスで複数PCを利用可能 |
| BizteX robop(ビズテックス ロボップ) | プログラミング不要の国産デスクトップ型RPA。iPaaS連携や専任CSによる運用支援に対応 |
| PegaRoboticProcessAutomation | APIを使わずに既存システムと連携。ローコードで自動化の設計・運用・監視を支援 |
| 進化型AI-RPARoboWorker | 独自LLMなどを活用して自然言語でシナリオを開発。1ライセンスで5業務の同時実行に対応 |
| Automation Anywhere | AIを活用した業務自動化基盤。プロセス推論エンジンを備え、全社的な自動化を支援 |
| ReiWorQ | RPA・AI-OCRの活用や導入を支援。書類作成やデータ入力の自動化に対応 |
| PowerAutomate | クラウドフローやRPA、プロセスマイニングに対応。AI統合による業務自動化も可能 |
| クラウドBOT | ノーコードの完全クラウド型RPA。ブラウザ操作の記録やAIエージェントによるWeb操作の自動化に対応 |
歴史をふまえて選びたいRPAツール
デスクトップ型のRPAが広まった流れから、AIと組み合わせる現在の使い方までをふまえ、自動化の範囲に応じて検討しやすいRPAツールを紹介します。
AI/ナビ搭載 業務自動化RPA RKシリーズ
- 様々な業務を「ナビ機能」で、誰でもサクッと自動化できます。
- 人による「伴走サポート」もあるから安心して使えます。
- 充実の「AI機能」で運用から社内展開まで支えます。
株式会社キーエンスが提供する「AI/ナビ搭載 業務自動化RPA RKシリーズ」は、ナビ機能とAI機能を備えた業務自動化RPAです。ナビ機能が操作を案内するため、専門知識や経験がなくても自動化に取り組みやすく、人による伴走サポートも用意されています。パッケージソフトとして提供され、AI機能が運用や社内展開を支援する点も特徴です。RPAの操作に不慣れな担当者を含め、利用者を広げたい企業に向いています。
ロボパットAI
- 現場で作成するために開発されたRPAであり作成が容易
- 導入企業には専属の担当者がつき、個別にサポート
- コスト削減だけでなく、DX推進サービスを提供
株式会社FCEが提供する「ロボパットAI」は、RPAとAIを組み合わせた、プログラミング不要のRPAです。IT部門に頼らず、現場の事務職が自らロボットを作成する使い方を想定しています。導入企業には専属の担当者がつき、個別のサポートを受けられる点も特徴です。オンプレミスとクラウドの提供形態があり、現場主導で事務作業を自動化しながら、社内への定着を進めたい企業に適しています。
WinActor
- パソコン1台からのミニマムスタートで導入が簡単
- 時間がかかる大量の処理を行いたいときにぴったり
- RPA技術者検定保有者による勉強会を定期的に開催
スターティアテクノス株式会社が提供する「WinActor」は、大手企業から中小企業まで幅広く活用されている国産RPAです。複数のロボット作成方式を組み合わせ、フローチャート方式で処理手順を組み立てることで、複雑な業務にも対応します。パソコン1台から導入でき、大量のデータ処理などを自動化する用途にも適しています。RPA技術者検定の保有者による勉強会も定期的に開催されており、学習機会を活用しながら運用を進めたい企業にも向いています。
OCEVISTAS
- 1ヶ月間の無料トライアルで事前に試せる!
- プログラミング知識不要、日本語対応でロボットの作成が容易!
- チャットサポート、ナレッジ等の充実したサポート体制!
株式会社大崎コンピュータエンヂニアリングが提供する「OCEVISTAS」は、デスクトップ型からサーバー型までをAll-in-Oneで提供する、オンプレミスのRPAです。民間企業のほか地方自治体にも導入実績があり、定型的な基幹業務の自動化に適しています。プログラミング知識がなくても日本語の操作環境でロボットを作成でき、チャットサポートやナレッジも用意されています。500名以上の企業を対象としており、組織的にRPAを運用したい企業の候補です。
RoboTANGO(ロボタンゴ)
- 録画機能でパソコン上で操作するだけで簡単にRPAの作成が可能
- 低価格なのに1ライセンス複数のPCで利用できる。
- Excel、基幹システム、チャット・メールへの転記に強い
スターティアテクノス株式会社が提供する「RoboTANGO(ロボタンゴ)」は、パソコン上の操作を録画してロボットを作成できるRPAです。1ライセンスで複数のPCを利用でき、Excelや基幹システム、チャット、メールへの転記・入力作業を得意とします。オンプレミスやサービスとして提供され、導入後のサポート体制も整っています。個人の定型作業から自動化を始め、利用するパソコンや対象業務を増やしたい企業に適しています。
BizteX robop(ビズテックス ロボップ)
- 基本操作は2時間でマスター
- iPaaS連携でローカルからクラウドまで自動化
- 設計から運用までまるごとお任せOK
BizteX株式会社が提供する「BizteX robop(ビズテックス ロボップ)」は、現場の担当者が自ら自動化に取り組める国産のデスクトップ型RPAです。プログラミング不要で、基本操作を短時間で習得しやすい設計となっており、専任のCSによる定着支援も受けられます。iPaaSとの連携により、パソコン上の作業からクラウドサービスを使った業務まで自動化の対象を広げられます。IT部門に依存せず、現場主導で運用を進めたい企業に向いています。
PegaRoboticProcessAutomation (ペガジャパン株式会社)
- API不要でレガシーシステムと連携し、ボットが24時間365日稼働。
- ローコード環境で自動化を設計・運用・監視。
- 業務を自動化し、高速かつ正確なプロセス運用を支援。
進化型AI-RPARoboWorker (レカムDXソリューションズ株式会社)
- NLPと独自LLMで自然言語によるシナリオ開発を実現
- CMMIレベル5認証、Gartner社Magic Quadrant3年連続入選
- 1ライセンスで5業務同時実行可能、ライセンス費用削減
Automation Anywhere (オートメーション・エニウェア・ジャパン株式会社)
- Gartner RPAリーダーに7年連続選出
- 業界初のプロセス推論エンジン(PRE)搭載
- Community Editionは全機能無料。
ReiWorQ (スターティアテクノス株式会社)
- RPAとAI-OCRで書類作成・データ入力が自動化。
- 課題に合わせたソリューションを提供
- 専任のサポート担当が一貫して支援
PowerAutomate (日本マイクロソフト株式会社)
- プログラミング知識なしに自動化フロー構築可能。
- 複数手法に対応し、クラウド連携も豊富。
- AI統合により高度で動的な自動化が可能
クラウドBOT (株式会社C-RISE)
- ISO27017認証取得済み
- 最新のサーバーレス技術で安定したパフォーマンス
- iPaaSとの連携に対応。
まとめ
RPAツールは、マクロなどによる自動化の流れをくみ、日本では2016年ごろから広まりました。働き方改革や人手不足を背景に大企業から導入が進み、調査会社のデータでもその広がりが示されています。普及の過程で管理や保守の課題が見え、現在は全社での管理やAIとの連携へと役割を広げています。自社の業務範囲にあうRPAツールを比べるために、まずは資料請求してみてください。

