クラウド型RPAとは
クラウド型RPAとは、インターネット上で利用するRPAツールのことです。昨今、RPAツールが注目されている背景には、クラウド型RPAツールが多くなったことも理由の一つにあげられます。クラウド型は、導入価格も比較的安価であるため、より身近な存在として認識されるようになりました。そもそもRPAツールとは何か、基礎から簡単に解説します。
そもそもRPAツールとは
RPAとは「Robotic Process Automation」の略称で、単純なパソコン業務を自動化するツールです。企業の事務作業をロボットによって自動化し、主にバックオフィス担当者の業務効率化につながると期待されています。
RPAツールの3つのタイプ
RPAツールは、提供形態によって以下の3つの型に分類されます。
- ■クラウド型RPA
- ■オンプレミス型RPA
- ■開発型RPA
これら3つの定義・特徴を、説明します。
クラウド型RPA
クラウド型RPAとは、インターネット上のクラウドサービスにログインし、Webブラウザ上での作業を自動化するツールです。クラウド環境にソフトウェアロボットを導入する仕組みで、自動化できる範囲は、Webブラウザ上での作業に限定されます。そのため、クラウドサービス以外との連携は難しいのですが、導入価格を抑えられるでしょう。
クラウド型サービスの業務を自動化させたいニーズに有用であるといえるでしょう。
オンプレミス型RPA
オンプレミス型RPAとは、自社のサーバやコンピュータにRPAソフトウェアをインストールして活用するツールです。ルールベース、マクロ、スクリプトなどのように、ある程度決められたテンプレートをもとに業務の自動化を進められます。
そのため、自社内の他システムと連携できるようなカスタマイズや、社内のセキュリティポリシーにあわせた環境も構築しやすいでしょう。後述の開発型よりも安価に導入できる傾向にあります。しかし、自社の業務に完全にマッチしないこともあり、場合によっては業務フローの変更が必要な場合もあるでしょう。
開発型RPA
開発型RPAは、要件定義の段階から個別に設計していくツールです。パッケージ型のRPAツールをインストールするのと違い、自社の環境や連携するシステム、作業手順などにあわせて一から開発できます。
一方で要件定義から設計するため多くの人員が必要になり、導入までの期間が長くなりがちなのは、難点のひとつでしょう。また、コストも高くなる傾向にあります。一般的に経営トップの主導により導入を進めるケースが多いようです。
クラウド型のRPAツール以外も検討してみたいという方は以下のページをご覧ください。
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クラウド型RPAツールでできること
クラウド型RPAツールでは、どのようなことができるのでしょうか。
- Webブラウザ上の操作や情報取得
- クラウド型RPAツールは、ほかのクラウドサービスの操作やWebサイトからの情報取得など、Web上で行う業務の自動化を得意としています。反対に、ローカル環境にあるシステムの操作やファイルの閲覧などはできません。
- 手順が決まった定型業務の自動化
- 人が行っている事務作業でも、ルーティン業務であれば自動化できます。例えば、システムからのレポートの作成やシステム間での登録作業などは、常に同じ流れに沿って作業を繰り返すものであり、人の柔軟な判断は必要ありません。このように手順が決められた業務であれば、自動化できます。
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クラウド型RPAツールに任せられる業務とは
実際にクラウド型RPAツールに任せるのは、どんな業務を選べばよいのでしょうか。活用事例やポイントを紹介します。
毎日ある一定の時間を割いている業務
レポート作成などの毎日一定時間を割いている業務の自動化で、その時間をまるごと削減できます。例えば毎日1時間かかっている業務を自動化できれば、1か月で約20時間もの削減になります。
ロボットにはできないような創造性の高い仕事に自動化で削減した時間を割り振れば、会社にとっても大きなインパクトをもたらすでしょう。
マニュアルがある業務
RPAツールは、決められたルールに従った自動的な処理を得意とします。そのためマニュアルがある業務は、すぐに移行できます。
経費精算や請求書発行などの単純作業やミスが許されない作業は、RPAツールに任せる方がミスなく早く完了できるため、相性がよいといえるでしょう。
クラウド型RPAツールのメリット
ここでは、クラウド型RPAツールを導入するメリットについて解説します。
導入コストを抑えられる
クラウド型RPAツールは自動化できる対象が限定的である分、導入コストを安価に抑えられます。初期投資額が大きいとツール導入は、慎重になりがちですが、安価なクラウド型であれば、成功パターンを模索しながら活用の幅を広げられるでしょう。また一定期間無料トライアルを提供している製品もあるので、初期導入コストをかけずにお試しでの利用もよいでしょう。
担当者の業務から導入できる
クラウド型RPAツールが自動化できる作業は、現場の担当者が頻繁に行っているであろうWebブラウザ上での単純作業です。クラウド型RPAツールは、PCからブラウザを開くだけで利用できるため、現場で導入しやすいでしょう。さらに身近な業務から自動化するため、導入の効果がより早く感じられます。現場単位の小規模導入で成功すれば、広範囲の業務自動化にも取り組みやすくなるでしょう。
ほかの作業を同時に行える
オンプレミス型のRPAツールでは、ロボットが作動している間はそのPCが占有されるため、ほかの作業ができません。しかしクラウド型のRPAツールであれば、ブラウザを開くだけで利用できるため、並行してほかの作業を行っても支障がないでしょう。
運用・保守の手間削減
クラウド型RPAツールは、ベンダーのサーバを利用します。システム障害の際のトラブル対応やアップデートなどはベンダーに任せられるので、運用・保守の手間が省け、専門知識がない場合でも活用しやすいでしょう。
クラウド型RPAツールのデメリット
クラウド型RPAのデメリットとして、セキュリティー面での不安があげられます。インターネット回線を通じてベンダーのサーバを活用するので、情報漏えいやサイバー攻撃などの脅威にさらされる可能性もゼロではありません。個人情報や機密情報などを扱う場合には、クラウド型RPAよりも社内にサーバを構築するオンプレミス型RPAが無難です。そしてクラウド型RPAツールを利用する際には、常にアップデートを心がけ、ID・パスワードは暗号化して保存するなど、安全対策を徹底しましょう。
もうひとつのデメリットは、クラウド型のRPAツールで自動化できる業務がクラウド上の業務に限定される点です。メールの送受信やWeb上での情報収集など、クラウド上の業務は自動化できますが、社内システムやPCにインストール済みのアプリケーションなどには、対応できないので注意が必要です。
おすすめのクラウド型RPAツール
ここからはおすすめのクラウド型RPAツールについて、各製品の特徴や無料トライアルの有無に注目し紹介します。気になる製品がありましたら、ぜひ資料請求してみてください。
《batton》のPOINT
- 【97%】のお客様に導入を継続いただいています!
- スマホのようなUIで【誰でも簡単に】ロボットが作成できます!
- 1ライセンス購入で【PCへのインストールは無制限】です!
「batton」は、初心者でも使いやすい操作性が魅力のRPAツールです。業務の棚卸からRPA化するものの選定やセッティング、シナリオ作成などを代行します。EC関連や経営、在庫管理フローの自動化などさまざまな業務に対応可能なため、幅広く活用できるでしょう。
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《AUTORO》のPOINT
- ブラウザでロボット起動が可能!ノーコードで業務を自動化!
- 様々なツールやサービスとのコネクションが充実!
- 5分で回答するサポート体制!フローの代理構築も可能です。
「Robotic Crowd」は、ソフトウェアのインストールが不要で、ブラウザのみでスタートできるSaaS型RPAプラットフォーム です。パソコンを閉じている夜間でも活用できるのは、クラウド型ならではの魅力でしょう。また、最⼤同時稼働数も必要に応じで拡張可能です。
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《OCEVISTAS》のPOINT
- 1ヶ月間の無料トライアルで事前に試せる!
- プログラミング知識不要、日本語対応でロボットの作成が容易!
- チャットサポート、ナレッジ等の充実したサポート体制!
「OCEVISTAS」は、デスクトップ型・クラウド型・サーバ型の3タイプをオールインワンで提供しているRPAツールです。専門知識不要で、日本語でのロボット作成が可能です。またLGWAN標準プロトコル(HTTP、HTTP)を使用しており、セキュリティー面でも安心でしょう。
価格 |
年額900,000円~ |
無料トライアル |
〇(1か月) |
《Power Automate Desktop》のPOINT
- 学習不要?!いつもの業務を自動記録!レコーダー機能搭載
- 操作の流れが一目瞭然!専門用語最小限の日本語ベースの編集画面
- Microsoft365やその他クラウドサービスとも簡単に連携可能!
「Power Automate Desktop」は、デスクトップレコーダーとWebレコーダーの操作を単一のフローで記録し自動化します。また数百もの構築済みの操作から、高速でワークフローを作成できます。ハンズオンセミナーなどの導入サービスが充実している点もポイントでしょう。
価格 |
月額1,630円~/ユーザーライセンス |
無料トライアル |
ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《コピロボ》のPOINT
- 入力帳票の品質向上
- 単純作業の負荷を軽減
- Excel業務の自動化で時間の創出
「コピロボ」は、複数あるExcel帳票を自動で集計するRPAソリューションです。大量なファイルにも対応しており、正確で高速な集計が実現します。最低5ユーザーから使用可能なため、スモールスタートも可能でしょう。また、メールで受け取ったExcelファイルを自動で集計するメール連携機能は、オプションで提供しています。
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《Automation 360》のPOINT
- 「Enterprise A2019 プラットフォーム」が進化してより高度に
- 自動化すべき業務の発見から最適化までのプロセスを網羅
- e-ラーニングでRPAの知識・技術を習得できる
「Automation 360」は、AIが自動化すべき業務を特定し、デジタル化から自動化、最適化まで一連の作業が行えるプラットフォームです。ノーコードやローコードによる開発ができ、専門知識のない社員でも扱いやすいです。またRPAに関するeラーニングコンテンツが提供されているのもほかにはないポイントでしょう。
価格 |
月額$750USD~ |
無料トライアル |
〇(30日間) |
《UiPath Platform》のPOINT
- SaaSやIaaS/PaaS、オンプレミスといった多彩な導入形態に対応
- ISO 27001認証を取得するなど高度なセキュリティを確保
- 分析ツールでRPAの導入効果を測定可能
「UiPath Platform」は、専門知識不要でRPAを開発でき、
ロボットの管理から制御、分析までを行えるツールです。自動化パフォーマンスの監視、測定、予測などができる高度な分析ツール「Insights」を搭載。さらにカスタムRPAレポート機能により、分析結果を迅速に社内共有できます。無料トライアルも提供しているので、詳しくはお問い合わせください。
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《BizRobo!》のPOINT
- 1ライセンスで複数のロボットを稼働できる
- 機械学習機能(ISA)を搭載
- サポートサービスが充実
「BizRobo!」は、1ライセンスで複数のロボットを稼働させられるバックグラウンド型のRPAツールです。100,000ロボット超の開発・運用実績を誇り、クラウド型のほかにも、サーバ型、デスクトップ型など複数の提供形態が用意されています。また、蓄積されたノウハウに基づいたサポートサービスで、運用や研修用サイトなどコンテンツの充実が魅力的でしょう。
価格 |
40,000円~/1環境(パブリッククラウド型) |
無料トライアル |
〇(1か月) |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《BizteXcobit》のPOINT
- 導入から運用までサポートが充実
- 営業・人事・マーケティングなど幅広い業種で利用可能
- クラウド型ならではの継続的なアップデート
BizteX株式会社が提供する「BizteXcobit」は、Webブラウザベースの業務にも対応するRPAツールです。入力項目の転記などのルーティーン業務はもちろん、Webサイトからの情報収集やスプレッドシート連携やメール送信も自動化できます。営業や人事、マーケティングなどの幅広い業種で利用できるでしょう。
価格 |
月額20,000円~ |
無料トライアル |
〇(7日間) |
《BluePrism》のPOINT
- オンプレミス・パブリッククラウド・SaaSから選択可能
- 強固なセキュリティでコンプライアンスを支援
- オンラインストアで自動化機能を購入可能
「BluePrism」は、Blue Prism株式会社が提供するロボット作成をするRPAツールです。ロボットが行うオブジェクトを作成して業務遂行を実現します。業務のログはすべて管理されるため、トラブル発生時に原因が速やかにわかるでしょう。セキュリティ対策も徹底しています。
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
クラウド型以外にも、ひとまず最新の人気製品から検討してみたい、という方はこちらのランキングも参考にしてください。
クラウド型RPAツールの特徴を理解し業務効率化をしよう!
クラウド型RPAツールは、ネット環境下でクラウド上の業務に限定したRPAツールです。ルーティーン業務を自動化し、削減した時間をうまく活用できればバックオフィス業務の効率化に大きなインパクトを与えるでしょう。
まずは部署内、チーム内など小規模な業務からRPAツールを導入してみましょう。現場での成功例や失敗例が社内に蓄積され、それをもとに大きな業務をRPAツールに任せられるようになります。また、自動化に向いている業務と向いていない業務の区別ができるため、今後のフロー改善に役立つ可能性もあります。
資料請求をして、自社の業務にあうクラウド型RPAツール製品を導入しましょう。